「タクト‥テメェは偽勇者だ。それを改めて俺達が教えてやる。」
ドスン!
何かが落ちた音がして転がってきた。
みるとネリシェンの首だった。ピーターが自身の剣を逆手から順手に持ち替えてフォウルも赤く染まった拳を振って血を払っている。どうやらピーターとフォウルが勝ったようだな。
「ネ‥ネリシェン‥」
「貴様らもかぁ!!!!!!!」
タクトが涙を流しながらフォウルに攻撃すべく走り出すが、ピーターが横から走ってきてレッグラリアットを決めた。
タクトが吹っ飛ばされ、ゴロゴロと転がっていった。
「ふぅ、やれやれ。ナオフミさん。杖はどうしたのです?」
「ハンデでやった。」
「ハンデですか。ではミコ!」
ピーターが走っていってミコと入れ替わる形になる。それによりミコが走ってきた。
「どうしたの?」
「ああ、もし良かったらさ?ハンデとして小手を奪われてやってくれねえか?」
「いいわよ。流石に七星全部と四聖1つを奪ってなお、負けたら再起不能になるでしょ。」
そうしてタクトの側まで歩いていく。
「ほら!人間。私から小手を奪ってみなさい!」
「バカにしやがってぇぇぇぇえ!!!!!!!」
タクトがミコから最後の七星武器を奪い取った。
これでタクトは全ての七星武器を手に入れたこととなった。
「ハッハッハッハッ!!!!!これで!これで全てが揃った!これで俺は最強だ!誰も俺に敵いはしない!」
このタクトの宣言に残っている女達も拍手を送る。
「来い!この俺が!俺達がお前らを倒す!」
「よし、フォウル。ここは任せた。」
「え!?じゃあライトさんはどうすんだ?」
「俺はそうだな‥邪魔な女どもを制圧するか。」
「な!?よせ!」
タクトが俺に組みつこうとするが、尚文とフォウルに捕まって引き倒されていた。
「くらえ!ペインフルスパーク!」
俺の頭にあるツノがバチバチと弾けだし、威力を気絶にまで弱めた電撃が飛び出した。
それが次々と女どもに当たり、バタバタと倒れていった。
「そ、そんな‥」
「ほう、この銃はもらっていこう。何かしらに使えるだろう。」
「ライトちゃーん!こっちは終わったわよ!」
サディナの声がしたため、そちらを見るとサディナが殆ど真っ黒焦げになった相手を片手で掴んで、今もなお雷撃をくらわせていた。
「気持ちは分かるが‥やりすぎではないのか?」
エクレールも若干引いている。
「まだよ、エクレールちゃん。まだ満足してないもの。」
「でりぁぁぁぁぁ!!!!!」
空から声がしたため、見上げると空からレールディアが降ってきていた。
その首にガエリオンが食らいつき、錬が額に剣を突き立て、ナーガが組みつきレールディアは頭から地面に叩きつけられた。
この技はアレだ。ナーガが進化してからあまりにもリザ◯ドンXに見えて仕方ないため、覚えさせたち◯ゅうなげだ。
ゴキッ!
衝撃によりレールディアの首の骨が折れたようだ。
そしてターニャとフィーロはというと‥
「くっ!中々やるではないか‥」
「まだまだー!」
「あたし達は負けない!」
戦況は見りゃ分かる。ターニャとフィーロの連携の前ではなす術もなくなっているようだ。
さて、ミコは‥
いた。トゥリナって奴もかわいそうだな。ミコとラフとラフタリアとピーターを相手にしてるもんな。
どうやら化かしあいは平行線を辿っているようだな。ラフタリアとラフは幻覚を何とかできるし、ピーターは幻術はかけられないけど見破ることはできる、ミコは視覚に頼らずに嗅覚で追いついている。
お!ラフがラフタリアに‥瓜二つだなあ。
「ラフタリア!これを使え!」
で、ラフが取っただと!そうか、あくまでもそっちが本物と思わせるためか‥頭いいな。
「そっちかぁぁ!!!!」
トゥリナがラフのもとへ走り剣を振り上げた瞬間、本物のラフタリアがトゥリナを背中から突き刺した。
「な!?そっちか‥!」
そこからラフタリアとラフとピーターとミコの4人の連携でトゥリナを追い詰めていく。
だがトゥリナも負けていなかった。
大きな狐の化け物へと姿を変え始めたのだ。
そして、こっちはタクトがムクッと起き上がり始めた。
「まだだ!まだ負けていない!」
タクトの体から黒いオーラが立ち上り始める。
あれは‥カースか?いくらアイツの取り巻きを殺したとはいえ、勇者でもない奴が出せるとはな。
「力が足りないなら‥奪えばいい。奪ってしまえば‥俺こそが最強だ‥」
「そう思ってる内はお前は雑魚だ。お前が標的に定めている錬には勝てないぞ?」
「……力の根源たるタダの勇者及び一般人改め――盾の勇者が命ずる。」
「理を今一度紐解き、我が盾をここに。」
尚文が唱えるとバギン!と音を立ててタクトから光の玉が飛び出して尚文に入る。
尚文の腕には盾が戻ってきていた。
「バカな!?何故盾が!!!!」
「ヴァーンズィン‥!」
タクトは錬に定めていた狙いを尚文に向けた。
「クロー!!!!」
タクトから放たれたビームが盾にぶち当たる。しかし尚文はそれを耐え切ったのだった。
「ど、どうして!?」
タクトは盾を自身のスキルで穿てなかった事に驚くが、それよりも‥
「何故だ!何故盾を奪えない!」
「言ったろ?お前は俺に勝てない。来人の言葉を借りるなら‥お前は所詮通過点にしか過ぎないんだよ。」
「さあ、お前に残った最後の希望を……奪ってやるよ。」
尚文はタクトに手を向ける。
「盾の勇者が命ずる。眷属器よ。我が呼び声に応じ、愚かなる力の束縛を解き、目覚めよ。」
「――汝から眷属の資格を剥奪する!」
タクトの手にあるツメが急に光り出した。
それだけじゃなく奴が持つ全ての七星武器が光り出した。
「な、なんだ、いったい!」
そして武器達が光の玉となってタクトから離れると願いを叶え終わったドラゴ◯ボールのように飛び散った。
しかし、3つほど降ってくる。
「うわっ!」
「これ、なーにー?」
ラフタリアとフィーロから声が上がる。
どうやらラフタリアは槌、フィーロはつめに選ばれたようだ。
そして小手は‥ミコではなくフォウルに宿った。
「俺が‥小手の勇者‥」
「おめでとう、フォウル。その小手は私より貴方を選んだ。大切にしてあげてね。」
「はい!ミコさん!」
「こんな‥こんなことって‥」
「ウワァァァァァァァ!!!!!!!!」
武器がなくなったタクトが拳を握りしめ最後の足掻きで走り出した。
「よし、これで終わりだな。」
タクトを容易に捻じ伏せ、制圧が完了した俺達は急いで波へと向かった。
「波に対して街のみんなを向かわせているが心配だ。ピーター、ナーガ、エクレール行くぞ。」
俺達は波の現場へと飛んだ。
俺は唖然とした。
たどり着いた先では空に亀裂が走っていた。いや、ただ亀裂が走るだけなら今までの波と同じだ。問題はその規模だ。亀裂が大き過ぎて向こう側の世界が見えている。しかも現在進行形でその亀裂は大きくなっていっている。
「尚文さん!来人さん!いいところに来ました!早く波を!」
「聞いたか!行くぞ!」
ハリケーンニンジャ!
「変身!」
ガッチャーン!レベルアップ!
マキマキ!竜巻!ハリケーンニンジャ!
俺は仮面ライダー風魔に変身して走り出す。
「ライト!俺は亀裂を何とかできねえか行ってくる!」
ナーガが翼を広げて飛んでいった。
亀裂の根本に到着すると元康と、もう一人誰かが協力して戦っていた。
それは‥
「その姿‥鎧の勇者。貴方ですね?」
「グラス!何故ここに!」
俺は風魔双斬刀を突きつける。
「まて!来人!彼女は今は仲間だ!」
元康が敵をなぎ倒しながら答える。
グラスが協力しているだと?まあ、いい。理由くらい後で聞ける。
「今だ! 出来る限り早く! 波を抑えろ!」
「わかりました、お義父さん! ブリューナクⅩ!」
「わかった! 輪舞閃ノ型・五月雨!」
「ドラゴニック・ブルーブレイザー!」
「シャイニング・クルセイド!」
「トールハンマー!」
「ラフー」
「キュアアアアア!」
「滅竜烈火拳Ⅹ!」
「アクセルスマッシュ!」
「雷撃鞭!」
キメワザ!ハリケーンクリティカルストライク!
各々の必殺技を亀裂に向けてぶち当てる!
亀裂が大爆発を起こし、周りが見えなくなるほどの光が漏れ出し辺りを包んだ。
光が晴れると亀裂は閉じていた。
あとは‥討ち漏らした奴らだけだ。
「あと少しだ!」
尚文の号令で皆が再び武器を握り直し立ち向かう。
そして、全ての敵を殲滅したあと、俺は改めてグラスに向き直った。
「お前は‥」
「私も話をしたい。そちらの代表者は‥」
グラスが辺りを見渡す
「ワシじゃ。」
クズさんが群衆をかき分けて出てきた。
「ワシがここにおる者たちの代表として、そなたと話そう。」
変身
風魔