俺達は城に移動して、会議室を用いて話をする事になった。
「今までのことをおさらいすると亀裂が閉じた後にワシらが見たことがない陸地があったが‥あれはそなたの世界のものでいいんじゃな?」
「ええ、そうよ。でも完全に繋がってはないわ。もしそうなったら滅んでるもの。ここも、私の世界も。」
「妻が残した手記によると、メルロマルクはかつて亜人の世界と繋がったことがある。今度はグラス殿の世界か。」
「じゃあ、俺たちが今まで波で戦っていた魔物はグラスの世界の魔物なのか?」
「ええ、ソウルイーターっていたでしょ?あれがそうよ。」
「そっちの世界は五聖がいて‥眷属器もいるのね。」
「ああ、そっちもか?」
「こっちは‥12個ある。でも四聖は3人死んだ。」
3人もか。
それから会議は進んでいき、グラスは世界が少しでも繋がってしまったことで敵対する意思はなく、協力してくれるようだ。
なら‥そろそろあれを言うか。
「クズさん。そして皆さん。お話しがあります。」
「なんじゃね?来人殿。」
「俺を‥五聖勇者から外してください。」
皆が驚いた顔で俺を見る。
「‥‥理由を聞かせてもらえんか?」
「俺のこの鎧はメルロマルクの物ではありません。元を辿れば別の‥グラスの世界とも違う世界のものです。つまり俺は勇者だとしても四聖でも眷属器でもありません。そんな俺が‥五聖を名乗るのは違うと前々から思っていました。」
「後悔はないんじゃな?」
クズさんが俺の目を見る。
「はい。」
「‥実はワシも知っておった。ワシも妻の手記や城内の書物を読み漁ったが鎧の勇者がメルロマルクにいたという記載はどこにもなかった。じゃが‥」
「ワシはお主を勇者じゃと認めておる。これからは五聖でも眷属器でもなくなるが、そなたは立派なこの国の勇者じゃ。これからも変わりなく支援は続けていくつもりじゃ。」
「この時をもって、鎧の勇者ことライト・ダテの五聖勇者の称号を返上とする。これからは五聖勇者は名乗れぬが、同等の地位で扱うこととする。」
これでいいんだ。
会議が終わり、俺達は外に出た。
グラスは城預かりとなり割り当てられた部屋へと移動している最中に俺は声をかけた。
「グラス。」
「なに?」
「お前、言ってたろ?四聖の内、3人死んだって。あと1人は?」
「分からない。行方不明になった。」
「行方不明だと?」
「ええ、彼女は幽霊船の謎解きをしにいったのだけど、そのまま行方不明となった。」
「目星はついてるか?」
「もしかしたら‥ミカカゲにいるかも。」
「ミカカゲ?」
「ええ、私達の国と敵対している国よ。」
そうか‥
「分かった。俺が行く。グラスは俺の代わりに残ってくれ。」
「ライト!?アンタなに言ってんの!?」
「今は1人でも勇者がいる方がいい!それに‥お前の大事な仲間なんだろ?なら助けなきゃ。」
(ライト殿!ワシじゃ!今すぐグラス殿を連れて会議室に戻ってきてほしい!)
クズさんが焦ったように呼ぶため、俺達は再び戻る事にした。
そこで伝令から恐ろしい話を聞いた。
「なに?魔物が活発化!?」
「はい!波の影響で魔物が急に活発化し始めたと!かろうじて倒した冒険者の方によると倒したらカルミナ島が比べ物にならないほどのレベルがあがったと!」
なんて事だ‥さっきの会議で尚文から聞いたが奴らレベルが200はあったらしいぞ‥