鎧の勇者の成り上がり   作:JOKER1011

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60話

「だが、脱出するとしてもどうすればいいか分からない。絆。お前は何か手かがりはあるか?」

 

「ないんだよね、それが!」

 

絆があっけらかんとした感じで笑う。

 

俺は拳を握りながら持ち上げようとしたが、エクレールに掴まれて無理矢理降ろされた。

 

「では、絆殿。何か逸話はないか?人じゃなくてもいい。この迷宮から脱出したという話は。」

 

「うーん、ちょっと待って。思い出す。」

 

絆が考え込んだ間に俺はトランスチームガンをライフルモードにしてコブラロストフルボトルを装填する。

 

スチームショット!コブラ!

 

銃口からコブラを模したエネルギー弾が放たれ、壁を抉っていくが消えてしまった。

 

そして、すぐに壁は修復され始めた。

 

「やっぱりダメか。」

 

「私は聞いたことないわ。」

 

「オレ‥聞いたことがある‥」

 

絆がそう呟いた。

 

「どこだ!絆!」

 

俺が絆に掴みかかり、続きを言うように言う。

 

「落ち着け!ライト!」

 

「絆に何するのよ!」

 

エクレールに引き剥がされ、グラスには手の扇で側頭部を思いっきり叩かれた。

 

「昔ある魔物がここを出たことがあるって‥」

 

「出たのか‥ならば絆。お前はそいつがどうやって出たと考える?」

 

「うーん‥そうだな‥」

 

絆は考えこむ。

 

「魔物が巨大化、もしくは増殖して空間のキャパを超えたとかかな?」

 

空間のキャパだと?だとしたら空間ごとに湧くことができる魔物の数や質量が決まっているのか。

 

つまりキャパをオーバーするレベルだと崩壊して出口ができるかもしれないってわけか。

 

ならば!空間を壊せばいい。出来るじゃないか!今の俺なら!

 

「みんな。もしかしたら出られるぞ!ここから。」

 

「本当か!ライト!」

 

エクレールが俺の言葉に希望を見せ始める。

 

「どうやるの?」

 

「説明する前に絆に聴きたい。この迷宮で一番狭い場所に案内してくれ。」

 

絆に案内されて訪れたのは教会だった。

 

「教会があるのか‥」

 

「よし!出ることができるかもしれない秘策を見せよう!絆。お前仮面ライダー好きか?」

 

「大好き!」

 

「いい返事だ。見せてやろう!」

 

俺はブラッドスタークのまま、エボルドライバーを取り出した。

 

そしてブラッドスタークの変身を解き、エボルドライバーを装着し、エボルトリガーを掲げるとドライバーに挿した。

 

オーバー・ザ・エボリューション!

 

コブラ!ライダーシステム!レボリューション!

 

俺はドライバーのレバーを回す。

 

Are you ready?

 

「変身!」

 

ブラックホール!ブラックホール!レボリューション!

 

フハハハハハハハ!!!

 

俺の姿が空間に吸い込まれるようにして消え、もう一度現れることで仮面ライダーエボル ブラックホールフォームへと変身が完了した。

 

「ブラックホール‥そういうことだね!」

 

「絆‥気がついたか。そうだ。俺は今からこの空間を攻撃して圧縮・崩壊・爆発を起こして無理矢理空間に穴を開ける!」

 

「な!?そんなことしたら無事じゃ‥」

 

「よく気付いたな。エクレール。そうだ、俺死ぬかもな。」

 

「‥‥考え直しなさい。」

 

グラスが俺の肩を掴むが、俺はそれを振り払った。

 

「だったら何か良い案があるか?ないだろ?ならばやるしかない。」

 

「お前らは俺が合図するまで部屋から出てろ。」

 

3人は渋々うなづくと出て行こうとするがエクレールだけ立ち止まった。

 

「残る。」

 

「正気か?最悪巻き込まれるぞ。」

 

「前も言ったはずだ。私はあなたと共に生きると。」

 

「‥チッ!分かった。ならばせめて扉にぴったり背中をつけててくれ。絶対にそっちには被害は出さないから。だが万が一の時は俺を捨てて逃げろ。いいな?」

 

「‥分かった。」

 

「暗い顔すんなよ。俺を信じろ。な?」

 

「ああ。」

 

そう言うとエクレールはスタスタと扉まで歩いて行き、もたれかかった。

 

「エクレール!」

 

「なんだ!」

 

互いの距離が離れた為、必然的に大声になる。

 

「生きてメルロマルクの地を踏むぞ!いいな!」

 

「もちろんだ!」

 

「いくぞ!」

 

俺はグルグルとレバーを回す。

 

ready go!

 

ブラックホールフィニッシュ!

 

俺は跳び上がり空中で一回転すると壁に向かってライダーキックを決めた。

 

そして着地してすぐにキックの着弾点に水溜りくらいの大きさのブラックホールを発生させた。

 

そのブラックホールが次々と内装を吸い取っていく。

 

もっとだ‥!もっと‥やれ!

 

「ぬっ!三勇教会を吸い取ったものよりかは小さいが、それでも凄まじいパワーだ‥」

 

その時だった。

 

突如迷宮の壁が破壊され空が広がった。それは迷宮の中で見た仮初の空じゃない。どう見ても本物の空だった。

 

「できた!!!!やったぞ!!!!」

 

「ライト!アンタ本当にやったんだね!」

 

「すごいよ!ライト!」

 

「そうだろそうだろ!私のライトは最高だろ!」

 

いつのまにエクレールが呼んだのか、グラスと絆が俺を褒める。

 

てか、エクレール。俺はいつからお前のものになった。

 

「いいか!みんな!この穴は俺の力で一時的に空いたものだ!俺が力を解除した瞬間に閉じるかも知れない!いくぞ!」

 

俺達は空けた穴から外に飛び出した。




変身
ブラッドスターク
エボル ブラックホールフォーム
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