【SZKちゃんで】がっこうぐらし_全員生存ルート 【完結】 作:黒巛清流
何かモチベとか色々なこととかが起きていた。
あと一番の驚きが前回のえみねむ編の動画が作られていましたね
いや笑うだろこれ
https://www.nicovideo.jp/watch/sm36564652
・いれかわる
「・・・んむ」
ある日、ゆきは目を覚まし軽く背を伸ばす。珍しく早起きしたようで周りを見るとまだ誰も起きてない。
「あ、しずくちゃんがまだ寝てる。珍しい~」
隣を見てみるとしずくがまだ寝息を立てていた。時計を確認するともう起きていてもおかしくない時間帯だ。珍しく寝相も悪い、そんなしずくにニコニコしながらゆきは布団をかけなおす。この場にいないのは隣部屋のくるみ、めぐねえ、みーくん、圭。ゆきはあっちはもう誰か起きているかなぁ…と部屋を出てみる。
朝日が昇り始めたところらしく少し肌寒い感じの気温が心地いいのかゆきは目を細めて背伸びをする。そのまま隣の部屋を見るとくるみが出てきた。でもちょっと様子がおかしい、表情が抜け落ちておりどこかふらふらと歩いている。しかも服装がこの前ショッピングモールから持ってきたパジャマのままである、いつもならもう制服に着替えているのにとゆきは思いくるみの元へと駆け寄る。
「おはy…」
「…」
そして挨拶をしようとした時、窓の外の朝日を見ていたくるみは突然表情を変えずに涙を流し始めた。
いつもとは全く様子が違うことに流石のゆきも気づき慌ててくるみに駆け寄る。
「どどどどうしたのくるみちゃん!? お腹痛いの!?」
「…その声、ゆき?」
「へ?」
声の様子もいつもと違い平坦で囁くような…そう、まるで彼女のような…
「ぬわーっ! 何だこれー!」
「お、落ち着いてしずく!!」
その瞬間、ゆきがいた部屋から叫び声が聞こえてきた。声は間違いなくしずくの物だが言動がどう聞いても…とりあえずゆきは先ほどまで自分がいた部屋へと向かうとそこには泣き叫んでいるしずくとそれをなだめるりーさんとあわあわしているるーちゃんがいた。
「目がー! 目が見えないぞー! 敵襲かー!」
「ど、どうしたのしずく!? ゆきにくるみもしずくを押さえて!」
「その私が見えないんだよー!」
そのような会話をしているとなんだなんだと他のメンツも起きてきた。そしてとある結論にたどり着いたゆきはくるみ? を見ながらぽつりと呟いた。
「...も、もしかして。しずくちゃん?」
「...ん」
くるみの姿をしたしずくはいつものように短く声を出しながらこくんと頷いた。
「なるほど、何でかは全く分からんが私としずくの体が入れ替わっているわけだな」
「うん、こんなSFみたいなことが起こるなんて思わなかった」
衝撃の展開からある程度経った頃、ゆき達は一部屋に集まり席を囲んでいた。どうにも信じられないようで全員半信半疑な視線を送っている。
「でも本当にありえるんですか? 二人が演技をしているという可能性も...」
「まぁ、しずくならやりそうではあるが恵飛須沢がこんな雰囲気出すのは無理だろ。過ごした期間が短くてもなんとなく分かる」
「わ、私は雪野さんと恵飛須沢さんのことを信じます! 本当に困っているのは二人でしょうから」
周りはざわざわしているが当の二人はわりといつも通りに会話している。
「いやぁ、それにしてもしずくの耳は凄いなぁ。目が見えないのに耳で周囲の状況が凄いよく分かる。全部ぼんやりと言うかモノクロだけど」
「私もすごい…これが色なんだ…本当に…本当に…」
「わ、わ~! くるm…じゃなくてしずくちゃん泣かないで~!」
くるみの目がふやけてしまうのではないのかと思うほど涙を無表情のまま流し続けるしずく、文字通り世界が変わったのだ。その証拠にあちらこちらに視線を向けておりそのたびに微笑んでいる。普段のくるみとは全く違う表情のためか周りは違和感が凄いようだ。
「とりあえずご飯にしましょうか…まだ何も食べてないし」
「そうですね…私も手伝います」
「圭、私も手伝う」
「(手を上げる)」
「じゃあ私達は見回りに行くか」
「うん、行こう」
りーさん、みーくん、圭、るーちゃんの四人がキッチンの方へと向かい。
しずくとくるみが各々の武器を持って見回りに向かおうとしたがくるみがいつものようにスコップを肩に担ごうとした瞬間、そのままスコップに振り回されてよろめく。
「うわっととと…!」
「大丈夫? …というか凄い、体が軽い」
「マジかよ…しずくの体…ここまで筋力ないのかよ…」
もはやスコップに潰されていると言ってもおかしくはない状態になっているくるみ、そして手に持った木刀をバトンのようにくるくると回すしずく。とりあえず武器は取り替えた。
「視界も前より高くなったけど、視野が狭い…」
「こっちは視界とか以前の問題だな、全部わかる。あと大きな声出すと自分で分からなくなる…しずくがあんまり声張らないのはこのせいか」
二人はそのように互いの齟齬を話しながら見回りを終え、部屋に戻るとすでに食事が用意されていたがくるみが料理がよく
そして夜、念のため同じ部屋で寝ることにし。しずく(体)をくるみ(体)とゆきで挟むようにして寝ることにして床に入る。
「なんというか…今日はすごかったな…」
「うん…知らない世界をいっぱい見ることが出来た」
そのまま二人はどちらからともなく手をつなぎ微笑む。しずくの視界でゆきが不満そうな顔をしているがそこはスルーしておくことにしよう。今日だけで互いの体を使い親密になれた気がする。
「おやすみ、しずく」
「おやすみ、くるみ」
翌朝、しずくは目を覚ました。そして昨日とは違う感覚、周囲を聞くことが出来る耳。どうやら元に戻ったようだ。隣のくるみも目を覚ましたようで体を起こしたのだがその瞬間、しずくはビキリという音を立てて固まった。聞いてみるとくるみも顔を押さえている。
「か、顔が全く動かない…!」
「顔が筋肉痛に…あと喉もいたい…」
その後、顔を押さえながら転がる二人の姿が見れたとかなんとか。
「えへへ~」
「…ゆき、歩きづらい」
元に戻り筋肉痛もなんとか収まった頃、ゆきはしずくの左腕に絡みつくようにして歩いていた。
だいぶもたれかかっているため実際に歩きづらそうである。
「昨日はずっとくるみちゃんと一緒だったし今日はいいでしょ」
ゆきはまるで足りない何かを補充するかのようにしずくの腕に頬ずりしている。
しずくは歩きづらそうではあったが仕方ないかと振り払うようなことはせず(そもそも振り払えない)そのまま一日を過ごした。
・こうぶつ
「こ…これは…」
時間は昼を過ぎた頃、しずくは部屋でとあるものを見つけた。それを見つけた瞬間しずくは普段変えない表情を大きく変え、震えながらそれに手を伸ばした。
「あれ、しずくはどこに行ったの?」
「いませんね…先ほどまではいたんですが…」
「しずくならさっき見かけたぞ」
くるみが教えた部屋に向かうとそこにしずくはいた。こちらに背を向けており手を必死に動かしている。
こちらに気付いた様子はなくひたすらに何かをしている。
「しずく…?」
「んぐっ...!」
りーさんが声をかけたことによりしずくはこちらに気付き、こちらへとゆっくりと振り返る。その頬はパンパンに膨らんでおり手には饅頭が握られていた。
それをみためぐねえはあっ、と言った風に声をあげる。
「それは保存用にいくつかもって来た土産物の...」
「饅頭...だよな...」
ショッピングモール遠征組の二人がそう呟くと、りーさんが額に怒りマークを出しながらも素晴らしいほどの笑顔でゆっくりとしずくに近づく。しずくはすでに青ざめておりぷるぷると震えていた
「し・ず・く♡」
その後、局地的な雷がしずくの元へと落ちた。
「つまり、黒餡の饅頭がしずくの大好物でそれを見つけると全部食べてしまうんだな」
「えぇ、そうなの。家でも来客用のを全部食べちゃってよくおじさん達に怒られていたわ」
数分後、しずくはりーさんから握り拳を作り相手の両こめかみに拳の先端を挟み込むように宛がいネジ込みながら圧迫する技。通称ぐりぐり攻撃を受け、りーさんの膝の上でこめかみから煙を出しながらダウンしていた。にこにこしながらりーさんがしずくの髪を撫でてはいるがおしおきはまだ終わってないらしく「続きは夜ね」と物騒なことを呟いている。
「今度は手の届かない所か重いもので隠すしかないわね…」
「脚立とか持ってこられても困るし重いもので隠すか…というかまさかここまで好きだとはな…」
くるみはしずくを見ながら息を吐く、普段冷静でそこまで食事にがっつくようなこともしないしずくがまさか頬を膨らませてまでがっつく姿を見られるとは思わなかった。何気に珍しいものを見たかもしれない。
「昔、しずくのおじい様が作ってくれたお饅頭がとても美味しくてそれ以来好物になったみたいなのよね。それ以来ずっとお饅頭を見るたびに食べようとするのよね。あと餡子も黒餡で粒あんじゃないとダメみたいで…」
それからりーさんのしずくとの過去話の時間となった。幼馴染であるからか引き出しの量がとんでもない。
意外な弱点や同性愛のケがあるという謎の情報や苦手な物や好きな物の話や今日だけでしずくの色々なことを知れたと思う…
あと蛇足だが、夜シャワーを浴びた後。しずくはりーさんに連れられ別室で寝ることになったようだ。あそこって確か防音設備のある…いいや、気にしないでおこう。
くるみは思考に蓋をして寝ることにした。翌朝、りーさんがやけに艶々していたが気にしないことにした。
本当にお久し振りです。
どう書こうと悩んでいたらこんなに引き延ばしてしまいました。
次回は最終日前をやってその後に最終日をやろうと思ってます。
次は何時書けるかなぁ…