【SZKちゃんで】がっこうぐらし_全員生存ルート 【完結】 作:黒巛清流
軍服を着た人達が多くいる部屋、その人達の視線の先には眼鏡をかけた中年の男性がいた。
すると男性が一人部屋に入ってくる。
「【SZKちゃんで】がっこうぐらし_全員生存ルート part18が投稿されました。
投稿日は8月22日。
今回でゲーム部分と呼ばれる実況はおしまいで、この後は何やらおまけがあるようです」
「前回の投稿日は8月21日か、翌日投稿とは中々早いじゃないか」
眼鏡の男性がそう言った途端、静寂が訪れる。男性達は視線をさまよわせ、一人が意を決したように発言した。
「総統…投稿日は…」
「…前話の投稿日は202
再度静寂が生まれる。総統と呼ばれた男性は眼鏡を震える手でゆっくりと外し、告げる。
「この中で執筆に関わっていたものは残れ」
その言葉と共に多くの人達が去っていく、残ったのは片手で済む程度の人数。
すると総統は声を大きく荒げて叫んだ。
「間隔空きすぎだろこれ! 誰だよこれを執筆していたやつは!! 投稿まで1ヶ月とか2ヶ月とかじゃなくて2年!? 大体数万文字も書いてないだろ…7000文字程度じゃねーか! こんなの作者すらほとんど内容忘れとるわ! というか2年もかけてその程度ってどういうことだよ! その間にお前らは何をしていた!」
「作者はウマ娘や他の作品の投稿を…」
「知ってんだよ! ゲームしまくってて! このざまなんだろうがバ~カ!!」
「ですが小説もきちんと執筆を!」
「元々三次創作なのに終わってない時点でおかしいんだよ!」
総統はえんぴつを机に叩きつけ叫ぶ。
「ちくしょーめ!!」
総統は男達を見据える。
「だいたい、作者は5000文字ぐらいなら1~2日で書けるだろうにさぼってゲームしたり別小説書いたりウマ娘したりしてるのが悪いんだよ! 元々はネタで始めたとしても、一度は書くと決めたんじゃないか。こっちは書かせてもらっている立場なのに! 原作と元ネタに対する配慮が足らんかったぁ~。こんなことならこっちもRTA風にしてさっさと書き切ればよかった! あのスターリンのように!!!」
総統はそういうと椅子にゆっくりと腰かける。
「話は変わるが…この二年の間に作者の二次は色々増えた、ウマ娘が一番お気に入りだがな! その他にも…がっこうぐらしアニメも見た! りーさんのおっぱいぷるんぷるん!(様式美)。
めぐねえチョーカーさんけいるーちゃんがいないの見てマジでへこんだし! まぁそれはいい、苦しんで生き抜くのががっこうぐらしだからな…やっぱり幸せな世界がいいです!!」
その声を外で聞いている女性が涙し隣の女性が肩に手を置く。
「あなたも見ながらずっと泣いていたものね」
そして静寂がまた部屋を埋める。すると今までの覇気を失ったかのように総統は話す。
「少し脱線してしまったが…2年ぶりの投稿、お待たせしてしまって申し訳ないです。謝罪します」
「(…え、ここで謝罪するの?)」
「(普通前書きとかじゃない)」
「(そもそもスキップしてる人とかいない?)」
「【SZKちゃんで】がっこうぐらし_全員生存ルート part18 さいごのひ」
総統は顔を上げた。
「本編は今回で終わりです。それでは本編、始まります」
なんかめっちゃ時が経った気がするけど最終日脱出はっじっまっるよー。
最終日の太郎丸チェック、最終日に太郎丸は基本プレイヤーの腕の中に…いない!?
どこに…あ、隣のゆきちゃんの顔面に居ましたわ。救出、顔めっちゃ舐めてくるやん君。
外はまあ予報通りの雨、ゲームだと予報は外れないからいいよね。ラジオでも「運命」が流れてます。
「雨か…」
チョーカーさんが呟く通り最終日への条件を満たしたために雨、しかも豪雨
天気の雨には『雨』『霧雨』『豪雨』の三種類があり。
それぞれ浴びるとデバフがあります。
スタミナ消費量増加、重量増加などですね。まぁ今回外に出るのは脱出時のみなので問題はないです。
とまぁ豪雨なのでもちろん雷雨でもあります。つまり
ピシャーーーン!!(雷鳴)
うわっ! 毎度このコントローラーの震えにはビビりますね。
というわけでイヤープロテクターを装着。これで雷は怖くありません。
みーくんが心配してきてくれましたがイヤープロテクターを指差してドヤりましょう。
あれみーくん何外して…
ピシャーーーン!!(雷鳴)
あああああああああああああ!!(タマモクロス)
「…ふふっ」
なんかみーくんこわいよぉ…
イヤプロを取返して準備をします。前回の雨で心構えもばっちりですからね。まずは美味しい缶詰を朝食へ混ぜて士気の上昇を図ります。
そしてめぐねえに軍用バッグを渡して荷物をいっぱい投入しましょう。筋力高い場合は自分で持ったほうがいいです。双眼鏡で外の様子を見ているくるみちゃんが声を上げますので台詞を見ながらこちらも準備しましょう。
「ヤバイぞ! この前より多い! 早く準備しろ!」
「なんですって!?」
「しずく、行けるか?」
うむ、準備万端です。視野が少しだけ狭いぐらいなんで特に問題はない。
双眼鏡のおかげで見回りの必要がないので準備時間が少し伸びます。
焼き串など投擲武器をしっかり持って二階のバリケード前にイクゾー!
「停電みたいです! 電気が使えません!」
少し早かったのでみーくんが停電のお知らせをしてくれました。
今回は交流重視で行動したため一階のバリケードまで張れなかったから辛い所ですね。
ですがしずくちゃんとみーくんとチョーカーさんがバリケードの先に攻撃できるのでそこそこは持ちます。
ここは突破されますが3階で条件を達成できるかもしれません。
りーさん太郎丸るーちゃんけいちゃんは3階の階段付近で待機させます。めぐねえは何故かみーくんチョーカーさんと槍をザクザクしてます。くるみちゃんはバリケードから出てきた敵を叩くので多分ここが一番最初にバリケード破れますのでくるみちゃんのみを配置してますね、足が遅めなめぐねえがいるチョーカーさんペアを階段近くのバリケードに配置してます。
真ん中は破られると詰みなので多めに人は配置しましょう、そうすればくるみちゃんのバリケードが破壊されるまで待つだけです。ちなみにこの時点でけいちゃんをくるみちゃんのところに置けば2階で終了まで持ちますが下手をすると脱出時にけいちゃんの体力が持たなくなりしかも足の怪我が再発する可能性があるのでしない方がクリア率は高めです。はい、同じことやってるくるみちゃんすごいな。プレイヤーであるしずくちゃんに疲労の概念はないけど。
「みんな!バリケードが突破された!3階に逃げ込め!」
想定よりちょっと早いですけどおkです。
三階へと上がり職員室側にくるみちゃんとけい、真ん中にみーくんチョーカーさん。そしてしずくちゃん、残りはめぐねえを護衛ということにして屋上! これでおkです!
バリケードが破壊されてもけいちゃん保険というものがありますが第二ウェーブまでは持ちますね。
さてそろそろ鉄の鳥が落ちて…あれ? プロペラ音が聞こえ…あり?
~読み込み中~
・りーさんのワンポイントアドバイス
一部のオブジェクトは【蹴り飛ばす】という行動がとれるわ、かれらをまとめて倒すことも出来るわよ。
ごうごうと雨が降り注ぎ私達の身体を濡らす。
冷たい雨とは不釣り合いな生ぬるい風が私達の髪を揺らす。
「佐倉先生…しずく達…大丈夫でしょうか」
「大丈夫よ…みんな…強い子だもの…!」
槍を持って震える佐倉先生はまるで自分に言い聞かせるようにそう呟きながら槍を強く握る。
分かっている、佐倉先生ももう駄目なんじゃないかと思っていることに。寒さと恐怖に震えるるーちゃんを抱きしめる。
佐倉先生は、るーちゃんがいなかった私だ。
しずくがいなかった私でもある。私が靴紐を結んでいて…るーちゃんの帽子が飛んだあの時、しずくがいなかったら…そのことを考えるだけでも怖くなる。
「このままだとみんな死んじゃう…誰か…なんて…【都合のいいヒーロー】なんているわけないのに…願ってしまう…」
その願いを聞いたのか…無視したのか…。
門から鉄の塊が突っ込んできた。
ほわあああああああああああああああああっ!?
車!? 車が突っ込んできた!? しかもハンヴィー!? なんで!?(一時停止)
えっ…あっ、盲目バレイベント後におてがみイベだとゆきちゃんが「音が苦手な子がいます」って送ってそれで車で来るのね!! 結局感染するんかい!!!
はい、というわけでまさかのヘリ墜落ではなく車突入ということになりましたがやることは変わりません! 避難用シェルターに向かいましょう!
もちろん一階に突撃した上に雷落ちたので火災起きてますね! 火災報知器めっちゃなってますね!
かれらはもちろん行動不能、しずくちゃんも身体的異常は起きていませんが音で視界が全くないので混乱してます。
『どこ…美紀…くるみ…たかえ…?』
「…ずくっ! こっちだっ!」
耳元でくるみが呼びかけて手を掴んでくれたので誘導に従いましょう。周りの音が聞こえるようになってきたのでこの辺でイヤープロテクターを外します。
「要約して状況報告頼む!」
「おっきな車が一階に突っ込んで他の車が爆発しちゃった! おまけに雷も落ちて火事!!」
「おっきな車ってなんだよ!?」
「前に映画で見たことあるわ、確かハンヴィーって名前だったかしら…」
「これからどうすれば!」
「このままでは火事で逃げられなくなりますよ!?」
大混乱です、いやまぁそうなるな。ちなみに雨で濡れているので重量増加とスタミナ消費増加のデバフが付きます。僅かですが。
『何かいい手は…』
「機械室の奥に避難用のシェルターがあるそうですが…」
「マニュアルに書いてあったっけ…だったらそこに行けば」
あれまた会話がちが…。
「ハンヴィーが突っ込んだ場所が…その機械室の上なんです」
ああああああああああああああああああああああああああ!!!!!
もうやだああああああああああああああああああああああ!!!!!
はいルート変更! ハンヴィーってことはまだ動くでしょ!
それに乗って脱出しますよ! かれらいっぱいいるけどどうにかするしかないね!
「くそっ! 手詰まりじゃないか!」
『センセイ、ハンヴィーって運転できます?』
「雪野さん…!」
「めぐねえ! 私なら運転のやり方ぐらいは教えられる!」
「ちっ、それで行くしかねぇな」
「でもかれらが一番集まっているんじゃ…」
「このままいても死ぬだけだ! 覚悟決めるぞ!」
「必ず脱出しましょう、全員で!」
「わんっ!」
なんとかハンヴィーで脱出に切り替えました。
はぁ~後日に通常脱出も投稿しますね。
というわけで3階まで行きますがアッツゥイ! というわけで火事です!
3階は熱気と煙ぐらいですが2階になると炎も来るので色々なものがガリッガリに削れますので気を付けましょう。ですがここでベルの音が消えます、彼らの6割が倒れてますがそれでも多いです。おまけに燃えてるので掴まれると火傷を負いますので掴まれないでください。
3階は引きずり落とされるのさえ気を付ければ特に問題ないです。
で、引きずり落とされない場合の二階ですが。
「おいおい、何だこの数は」
何故か二階にはいっぱいのかれらがいます。ここで『かれらを足止めする』『急いで逃げる』という選択肢が出ますが逃げるルートはシェルター以外のルートですと囲まれるので上を選ぶしかないですね。
『ここは私が足止めします』
「お前だけじゃ無理だろ、私もいく」
「私もついて行きます、二人だけじゃきついでしょうから」
「…ってことは私はこっちだな」
おっ、みーくんも参加してくれるんだ。
逃げ適正高いので助かる、というわけで木刀のしずくシャベルのくるみちゃんクロスボウのみーくん。
1人だけ殺意たっけ…。
というわけで応戦していくわけですが音楽室近くまで押し込まれると撤退することになるので時間内までに耐えられるように気を付けましょう。
くるみちゃんのサポートをするように立ち回ればスタミナを切らさずに動けます。みーくんのクロスボウもフレンドリーファイアないので自由に動けますし。
「…雪野達、平気かねぇ」
ほとんど二階に行ったためか少ないかれらを私と祠堂の二人で倒しながら先へと進む。
時折ゆきや若狭妹がかれらに気付くため特に問題はないが煙や火がひどい、佐倉先生が消火器で消して行ってくれるがもう全体に広がっているから導線を確保するので精一杯だ。
「…信じるしかありませんっ」
「あんなに強いんです、きっと大丈夫ですよ」
「(ぶんぶんと首を振る)」
ま、あいつらのことだ。難なく突破してくるだろ。
かれらをある程度倒した後…見慣れないやつが出てきた。
「…おい、あれ」
「…自衛隊みたいな服…着てますね」
「ってことはあれがハンヴィーの持ち主ってことでしょうか」
服は迷彩服、頭はヘルメットとガスマスクみたいなものを付けていて分からない。
だがあーうー言いながらフラフラ歩いていることから感染していることが分かる。
「一人か、行くぞ」
「はいっ」
祠堂がスリングショットで怯ませて私が槍で突く、服は貫けなさそうだったから喉元を刺した。
私も嫌なことに慣れちまったな。元とは言え人を殺すのに慣れるとはな。
私は倒したそれの死体を漁る、何か使えるものは…って。
「おいおい、なんでこんなもの持ってんだ…」
懐から取り出したものは拳銃、それに地図。この学校と聖イシドロス大学となんかよく分からない所。
更に漁るとマガジンやら無線機も出た。無線機は壊れているようで使えないが。
とりあえず死体は放置してハンヴィーに乗り込む、佐倉先生曰く外装は傷ついているけど問題はなし。ただ無線機などの精密機械が意図したかのように壊れているぐらい。
ということでよく分かんない機械を車外に放り出す。途中注射器なんかも見つかったためそれは別に分けておく。
「あとはしずく先輩達が来るのを待つだけですね…」
「佐倉先生、車の運転方法分かります?」
「えぇ、ATみたいだから大丈夫そうよ」
佐倉先生がエンジンをかけて車を動かす。傷はついてるが問題ないようだ。
地下の機械室へと向かう階段は完全に崩れてしまっている。まだ調べてない所もあったが仕方がない。
車を反転させると私と祠堂は車体のハッチを開けて上に出る。
遠くのかれらは祠堂のスリングショットで倒して近くに来たやつは私の槍で倒す。
早く来いよ雪野!
多いなり~敵多いなり~。
木刀もあまり連続で使いすぎると折れてしまう~。
くるみちゃんにもそろそろ疲労が出てきたし、みーくんも精神的疲労になってきたし。
ヤバいよね、クリア条件分からぬぇー。
プップーッ!
ファッ!?
クラクション? ハンヴィーまでついたのね!? くるみちゃんと頷き合ってみーくんを連れて一階へと走る。
「出すぞ! 乗れ!」
ハンヴィーの後部座席が開く、かれらが何故か大量に追いかけてきたので急いで逃げましょう。みーくんをくるみちゃんが後部座席に投げ込んでしずくちゃんを投げ込んで自分も飛び込みました。
同世代の女子生徒を片手で投げるな、だから色んなところでゴリラ言われるのよ。
「出せっ!」
飛び込んで変な体勢になったくるみちゃんがめぐねえに伝えて車が発進しました。
まさかのルートでしたが何とか脱出することに成功しました~これにて工事完了です。
エンディングを見て終わりにしましょう。
「…疲れた」
「全くだ…」
「腕が重いです…」
「みんな無事? 噛まれてない?」
ぐったりと後ろで寝そべる三人にりーさんは声をかけ、ペットボトルの水を渡す。
車内を見ると待っている間に色々積み込んだのか色々なものが置いてある。
「こ、これはシグ・ザウエルP228!!! どうしてこんなところに!」
「この車の持ち主の持ち物だよ、あとこれだ」
チョーカーさんは二本の注射器を取り出す。それをみるとみーくんがめぐねえが背負っていた軍用リュックを漁り始めて箱を取り出す。
その中には同じような注射器が入っていた。
「これは治療薬と書いてありました。同じものかもしれません」
「うわー、この車の持ち主生きてたらなんかわかったかもしれないのに」
「あとこれもあったぜ」
そこにはゆきが描いたと思われる絵、端っこに「音が苦手な子がいるのでヘリでは来ないでください」と書いてある。
「なるほどな、あの風船が届いた場所だったか。それはそれとしてせめて小隊で動けよ…」
「まぁ後の祭りだ、これからどこに向かうんだ?」
「とりあえずは聖イシドロス大学に向かってます。巡ヶ丘高校と同じ設備だとこのマニュアルに書いてありました。みなさんは他に行きたいところはありますか?」
「そういえば…」
と、けいが壊れていなかった車のラジオをいじる。すると音楽と声が聞こえてきた。
『わんわんワン放送局、はっじまるよー!』
「人!?」
「少し前から放送されてますし、前に住所も言ってました。ここからそんなに遠くもないです」
「じゃあ行くか! 美紀、案内よろしく」
みーくんが助手席に座り案内を始める。ゆきとるーちゃんは座るしずくの両肩に頭を預けて寝ていた。
しずくも眠いのかうとうとしていた。
「雪野、眠いのか?」
「…うん、疲れた」
「なら今のうちに寝とけ、まだまだ色々あるからな」
「…わか…すぅ」
ふと、上のハッチを開けて外を見る。
雨はもう止んでいた、これからどうなるかまだ分からない。
でも大丈夫だ。
わたしたちは、ここにいる。
つづく
もうちょっとだけ続くんじゃ。