ありふれていない世界最強メイド【本編完結済み】   作:ぬくぬく布団

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布団「投稿だ!」
深月「その前に言う事がありますよね?」
布団「・・・やっちゃったんだZE☆」
深月「意味深回を執筆する暇があったのなら、本編をキリキリと書いて下さい!」
布団「やむにやまれぬ事情があったんです・・・本当よ?だから赦して!!」
深月「本当ですか?」
布団「本当でござるよぉ~」
深月「はぁっ・・・もう深くは聞きません。ですが!しっかりと書いて下さい!!」
布団「がんばる」
深月「話は変わりまして、誤字報告有難うございます」
布団「変換がいかんかったんや!」
深月「読み直ししましたか?」
布団「最低でも五回はやってるよ!」
深月「では、読者の皆様方ごゆるりとどうぞ」
布団「え?まさかの無視ですか?」







メイドは依頼を受諾します

~皐月side~

 

「話は大体聞かせてもらいました。証人も大勢いる事ですし嘘はないのでしょうね。やり過ぎな気もしますが・・・まぁ、死んでいませんし許容範囲としましょう。取り敢えず、彼らが目を覚まし一応の話を聞くまでは、フューレンに滞在はしてもらうとして、身元証明と連絡先を伺っておきたいのですが・・・それまで拒否されたりはしないでしょうね?」

 

「ああ、構わない。そっちのブタがまだ文句を言うようなら、むしろ連絡して欲しいくらいだしな。今度はもっと丁寧な説得を心掛けるよ」

 

ハジメと皐月の二人は、呆れ顔のドットにステータスプレートを差し出す

 

「連絡先は、まだ滞在先が決まってないから・・・そっちの案内人にでも聞いてくれ。彼女の薦める宿に泊まるだろうからな」

 

ハジメに視線を向けられたリシーは、ビクッと震えて全てを察して諦めたか深い溜息を吐いた

 

「ふむ、いいでしょう・・・"青"ですか。向こうで伸びている彼は"黒"なんですがね・・・そちらの方達のステータスプレートはどうしました?」

 

レガニドを倒したのは、あくまでもユエとシアの二人。明らかに疑問点が多いので、ステータスプレートの提示を要求する

 

「あっ・・・あー・・・・・実はあの二人、ステータスプレートを紛失させたのよ。再発行は高額だから、今は出来無いの」

 

さらりと嘘をつく皐月。二人のステータスを事細かく知られるのは得策ではないと判断したのだ

 

「しかし、身元は明確にしてもらわないと。記録を取っておき、君達が頻繁にギルド内で問題を起こす様なら、加害者・被害者のどちらかに関係なくブラックリストに載せる事になりますからね。よければギルドで立て替えますが?」

 

痛い所を突かれてしまった。相手が提案している事実はどれも正論で、もしも拒否などしようものなら疑惑が向けられてしまう。そうなってしまえば、敵対する可能性が無きにしも非ず。どうしようかと内心焦っていると、深月が一歩前へ出てドットへ手紙を渡す

 

「こちらのお手紙はブルックの冒険者職員からの物です。宜しければこちらを拝見してから判断をお願い致します」

 

「うぇっ!?何時の間に!?」

 

手紙を預かっていたのは皐月で、手提げ鞄の中に入れていたのだが深月に気付かぬうちに抜かれていたのだった。本当は皐月が出した方が良かったのだが、手紙の事をすっかりと忘れていた。皐月の内心を見抜き、会話が不利にならない様に即座に行動に移したのだった。返答が遅れれば遅れる程怪しまれるし、例え疑惑を晴らせたとしても何かしらの無茶な要求を提示される可能性が有ったのだ

ドットは、深月から手渡された手紙を拝借して、目を皿のようにして手紙を読んでいる。やがて、ドットは手紙を折りたたむと丁寧に便箋に入れ直し、ハジメ達に視線を戻した

 

「この手紙が本当なら確かな身分証明になりますが・・・この手紙が差出人本人の物か私一人では少々判断が付きかねます。支部長に確認を取りますから少し別室で待っていてもらえますか?そうお時間は取らせません。十分、十五分くらいで済みます」

 

深月を除いたハジメ達は「キャサリンさんって何者?」と心同じくしていた

 

「まぁ、それくらいなら構わないな。分かった。待たせてもらうよ」

 

「職員に案内させます。では、後ほど」

 

ドットは仕事の引き継ぎを他の職員に任せて、便箋を持ったままギルドの奧へと消えていった。ハジメ達は別室へと案内されて待機する

 

「そういえば、何で深月は皐月の鞄の中から手紙を抜き取ったんだ?助言でもして出させても変らないと思うんだが」

 

「いいえ・・・お嬢様は内心で焦りを感じていましたし、返答が少しでも遅れてしまえば疑われます。唯でさえ私達は注目の的―――――騒ぎを大きくし過ぎてしまいました。例え疑惑が解消されたとしても、何かしらの要求は確実です。少しでも要求の内容を軽くする為に、即時行動が必要だっただけです」

 

「・・・もしも手紙の内容が無関係だっ―――――」

 

「それは有り得ません。キャサリンさんは、最初の出会いで損得計算をされて得が大きいと判断されています。そして、個人の力量も把握して敵対してはならないと感付いています。これは、私個人の感想ですが・・・彼女は教育者だったのでは?と予測しています。あれ程の観察眼を持った人が教育者ならば、上層部は是非ともスカウトしたいと思うでしょう」

 

「「「深月が言うと現実味を帯びる・・・」」」

 

流石にそれは無いだろうと言いたいが、深月の予測は馬鹿に出来無い。この世界の神が何をしているのかを予測して、それが見事に的中しているからだ

ハジメ達が応接室に案内されてから丁度十分。扉がノックされ、ハジメの返事を一泊置いて扉が開かれる。現れたのは、金髪オールバックに鋭い目つきをした三十代の男性と先程のドットだ

 

「初めまして、冒険者ギルド、フューレン支部支部長イルワ・チャングだ。ハジメ君、皐月君、深月君、ユエ君、シア君・・・でいいかな?」

 

簡易な自己紹介の後に握手を求めるイルワ。ハジメも握手をしながら握り返す

 

「ああ、構わない。名前は、手紙に?」

 

「その通りだ。先生からの手紙に書いてあったよ。随分と目をかけられている・・・というより注目されているようだね。将来有望、ただしトラブル体質なので、出来れば目をかけてやって欲しいという旨の内容だったよ」

 

「トラブル体質・・・ね。確かにブルックじゃあトラブル続きだったな。まぁ、それはいい。肝心の身分証明の方はどうなんだ? それで問題ないのか?」

 

「ああ、先生が問題のある人物ではないと書いているからね。あの人の人を見る目は確かだ。わざわざ手紙を持たせるほどだし、この手紙を以て君達の身分証明とさせてもらうよ」

 

ハジメ達は、イルワが言う"先生"が恐らくキャサリンさんなのだろうと理解した

 

「あの~、キャサリンさんって何者なのでしょう?」

 

「ん?本人から聞いてないのかい?彼女は、王都のギルド本部でギルドマスターの秘書長をしていたんだよ。その後、ギルド運営に関する教育係になってね。今、各町に派遣されている支部長の五、六割は先生の教え子なんだ。私もその一人で、彼女には頭が上がらなくてね。その美しさと人柄の良さから、当時は、僕らのマドンナ的存在、あるいは憧れのお姉さんのような存在だった。その後、結婚してブルックの町のギルド支部に転勤したんだよ。子供を育てるにも田舎の方がいいって言ってね。彼女の結婚発表は青天の霹靂でね。荒れたよ。ギルドどころか、王都が」

 

「はぁ~そんなにすごい人だったんですね~。そして深月さんの予測が当たりましたね」

 

「・・・キャサリンすごい。・・・深月もいうまでもない」

 

「只者じゃないとは思っていたが・・・思いっきり中枢の人間だったとはな。ていうか、そんなにモテたのに・・・今は・・・いや、止めておこう」

 

「もうね?・・・予想は深月に任せようと思ってしまうわ」

 

「駄目ですよ?何事も経験するのが一番で御座います」

 

「・・・主として頑張るわ」

 

ハジメ達はここにもう用は無いと判断して一言だけ入れて退室をしようとする

 

「まぁ、それはそれとして、問題ないならもう行っていいよな?」

 

そもそも、この部屋に来たのは身分証明だけだったのでこれ以上居る意味は無いのだ。しかし、イルワは「少し待ってくれるかい?」とハジメ達を留まらせる。皐月は「あぁ・・・やっぱりそう来るわよね」と呟く

 

「皐月君は理解しているだろうけど、一応提案しよう。実は、君達の腕を見込んで、一つ依頼を受けて欲しいと思っている」

 

「ことわ――――――イテェ!?」

 

ちょっと待ってハジメ。深月が言っていた事をもう忘れたの?恐らくこの件を不問にする代わりの依頼の筈よ

 

イルワの依頼を間髪入れずに拒否しようとしたハジメを、皐月がハジメの耳を抓って寸断させた。ハジメは、皐月の言った事を改めて思い返し、話の主導権を握っているのは相手だと自覚する

 

「その依頼の話を聞かせてもらっても良いかしら?」

 

「皐月君は理解していた様だね。でも、話を聞くか・・・中々に鋭い」

 

「ここ最近は物理で押し通すばかりで偶には頭で考えて駆け引きをしないといけなくなったのよ。・・・それに、ハジメが否定していたら今回の件を不問にするかどうかの餌をちらつかせるつもりだったのでしょう?なら、話を聞いて情報を精査しないといけないわ」

 

殆どは深月の予測通り。目先の問題を最小限の被害でどう切り抜けるかを見つけ出そうとしているのだ。イルワの方も、皐月が落としどころを探している事を理解しているので丁度良い依頼を提示するつもりだったのだ

 

「・・・分かったよ。皐月の言う通り話を聞くよ」

 

「聞いてくれるようだね。ありがとう」

 

「・・・流石、大都市のギルド支部長。いい性格してるよ」

 

「君も大概だと思うけどね。さて、今回の依頼内容だが、そこに書いてある通り、行方不明者の捜索だ。北の山脈地帯の調査依頼を受けた冒険者一行が予定を過ぎても戻って来なかった為、冒険者の一人の実家が捜索願を出した、というものだ」

 

話しを細かく聞く所によると、クデタ伯爵家の三男ウィル・クデタという人物が依頼していた予定の冒険者パーティーに強引に同行を申し込んでの臨時パーティーとなった。彼等が向かう場所は北の山脈地帯で、魔物を見かける頻度が増えた事を調査する事だった。伯爵家の方も馬鹿ではなく、連絡員を影ながら同行させていた。しかし、その連絡員からの情報がパッタリと無くなった事から、これはただ事ではないと慌てて捜索願を出したそうだ

 

「伯爵は、家の力で独自の捜索隊も出しているようだけど手数は多い方がいいと、ギルドにも捜索願を出した。つい、昨日の事だ。最初に調査依頼を引き受けたパーティーはかなりの手練でね、彼等に対処できない何かがあったとすれば、並みの冒険者じゃあ二次災害だ。相応以上の実力者に引き受けてもらわないといけない。だが、生憎とこの依頼を任せられる冒険者は出払っていてね。そこへ、君達がタイミングよく来たものだから、こうして依頼しているというわけだ」

 

「前提として、俺達にその相応以上の実力ってやつがないとダメだろう?生憎俺は"青"ランクだぞ?」

 

「さっき"黒"のレガニドを瞬殺したばかりだろう?それに・・・ライセン大峡谷を余裕で探索出来る者を相応以上と言わずして何と言うのかな?」

 

「なっ!・・・どうして知って」

 

「えっ!?私はキャサリンさんとお話をしたりしたけど、そういった情報を話したりしてないわよ?」

 

ハジメ達がライセン大峡谷を探索していた話は誰にもしていない。イルワがそれを知っているのは手紙に書かれていたという事以外には有り得ない。しかし、ならば何故キャサリンは、それを知っていたのかという疑問が出る

 

「ユエさん、シアさん。正直に言うならば今の内ですよ?」

 

深月の宣告を聞いたハジメと皐月は、二人を見ると冷静そうで冷静じゃ無いユエと、冷や汗を掻いているシアの姿だった

 

「・・・お前等」

 

「深月、後で良いから二人にOHANASHIしておきなさい。内容は任せるわ」

 

「かしこまりました。お二人共、逃げないで下さいね?」

 

「「・・・はい」」

 

二人は後程、深月からのOHANASHIを受けたのは言うまでも無い。イルワは、そんな三人の様子を苦笑してハジメと皐月の二人を見つめ直して話を続けた

 

「生存は絶望的だが、可能性はゼロではない。伯爵は個人的にも友人でね、できる限り早く捜索したいと考えている。どうかな。今は君達しかいないんだ。引き受けてはもらえないだろうか?」

 

「そう言われてもな、俺達も旅の目的地がある。ここは通り道だったから寄ってみただけなんだ。北の山脈地帯になんて行ってられない」

 

「断るわ。今回の件を不問にするだけなら旨みが何も無いわ」

 

「報酬は弾ませてもらうよ?依頼書の金額はもちろんだが、私からも色をつけよう。ギルドランクの昇格もする。君達の実力なら一気に"黒"にしてもいい」

 

「いや、金は最低限でいいし、ランクもどうでもいいから・・・」

 

「なら、今後、ギルド関連で揉め事が起きたときは私が直接、君達の後ろ盾になるというのはどうかな?フューレンのギルド支部長の後ろ盾だ、ギルド内でも相当の影響力はあると自負しているよ?君達は揉め事とは仲が良さそうだからね。悪くない報酬ではないかな?」

 

「・・・予想だけど、その依頼を薦めたのは貴方なの?」

 

「察しが良くて助かるよ。あの依頼を薦めたのは他でもない私なんだ。調査依頼を引き受けたパーティーにも私が話を通した。異変の調査といっても、確かな実力のあるパーティーが一緒なら問題ないと思った。実害もまだ出ていなかったしね。ウィルは、貴族は肌に合わないと、昔から冒険者に憧れていてね・・・だが、その資質はなかった。だから、強力な冒険者の傍で、そこそこ危険な場所へ行って、悟って欲しかった。冒険者は無理だと。昔から私には懐いてくれていて・・・だからこそ、今回の依頼で諦めさせたかったのに・・・」

 

ハジメ達はイルワの独白を聞きながら思案する。思っていた以上に繋がりが深い事から察するに、内心では藁にもすがる思いな程焦っているのだろう。ハジメ達は、これからの事について考えていた。ユエやシアのステータスプレートの有無で起こりうる問題の数々・・・恐らく想像を上回るだろう。もしも、ギルドという大きな組織が後ろ盾になってくれるのならばその問題も少なからず減るだろうし、それに必要な時間も無くなるという事だ

 

「そこまで言うなら考えなくもないが・・・二つ条件がある」

 

「条件?」

 

「ああ、そんなに難しいことじゃない。ユエとシアにステータスプレートを作って欲しい。そして、そこに表記された内容について他言無用を確約すること、更に、ギルド関連に関わらず、アンタの持つコネクションの全てを使って、俺達の要望に応え便宜を図ること。この二つだな」

 

「それはあまりに・・・」

 

「出来ないなら、この話はなしだ。もう行かせてもらう」

 

「何を要求する気かな?」

 

「そんなに気負わないでくれ。無茶な要求はしないぞ?ただ俺達は少々特異な存在なんで、教会あたりに目をつけられると・・・いや、これから先、ほぼ確実に目をつけられると思うが、その時、伝手があった方が便利だなっとそう思っただけだ。面倒事が起きた時に味方になってくれればいい。ほら、指名手配とかされても施設の利用を拒まないとか・・・」

 

「指名手配されるのが確実なのかい?ふむ、個人的にも君達の秘密が気になって来たな。キャサリン先生が気に入っているくらいだから悪い人間ではないと思うが・・・そう言えば、そちらのシア君は怪力、ユエ君は見たこともない魔法を使ったと報告があったな・・・その辺りが君達の秘密か…そして、それがいずれ教会に目を付けられる代物だと・・・大して隠していないことからすれば、最初から事を構えるのは覚悟の上ということか・・・そうなれば確かにどの町でも動きにくい・・・故に便宜をと・・・」

 

頭の回転が早いのは流石だろう。イルワはしばらく考え込んで、意を決してハジメ達に視線を合わせる

 

「犯罪に加担するような倫理にもとる行為・要望には絶対に応えられない。君達が要望を伝える度に詳細を聞かせてもらい、私自身が判断する。だが、できる限り君達の味方になることは約束しよう・・・これ以上は譲歩できない。どうかな」

 

「まぁ、そんなところだろうな・・・それでいい。あと報酬は依頼が達成されてからでいい。お坊ちゃん自身か遺品あたりでも持って帰ればいいだろう?」

 

「本当に、君達の秘密が気になってきたが・・・それは、依頼達成後の楽しみにしておこう。ハジメ君の言う通り、どんな形であれ、ウィル達の痕跡を見つけてもらいたい・・・ハジメ君、皐月君、深月君、ユエ君、シア君・・・宜しく頼む」

 

イルワは最後に、真剣な眼差しを持ってハジメ達を見つめた後、ゆっくり頭を下げた

 

「あいよ」

 

「まぁ、やってみるわ」

 

「・・・ん」

 

「はいっ」

 

その後、支度金と紹介状、件の冒険者達が引き受けた調査依頼の資料を受け取ってハジメ達は部屋を出た。深月がゆっくりと扉を閉めて、少しした後で「ふぅ~」と一息吐いて椅子に深く座り込んだイルワ。部屋にいる間、一言も話さなかったドットが気づかわしげにイルワに声をかける

 

「支部長・・・よかったのですか?あのような報酬を・・・」

 

「・・・ウィルの命がかかっている。彼ら以外に頼めるものはいなかった。仕方ないよ。それに、彼等に力を貸すか否かは私の判断でいいと彼等も承諾しただろう。問題ないさ。それより、彼らの秘密・・・」

 

「ステータスプレートに表示される"不都合"ですか・・・」

 

「ふむ、ドット君。知っているかい?ハイリヒ王国の勇者一行は皆、とんでもないステータスらしいよ?」

 

「ッ!支部長は、二人が召喚された者の"神の使徒"の二人であると?しかし、彼等はまるで教会と敵対する様な口ぶりでしたし、勇者一行は聖教教会が管理しているでしょう?」

 

「二人じゃなくて三人だよ。でもね・・・およそ四ヶ月前、その内の三人がオルクスで亡くなったらしいんだよ。奈落の底に魔物と一緒に落ちたってね」

 

「・・・まさか、その者達が生きていたと?四ヶ月前と言えば、勇者一行もまだまだ未熟だったはずでしょう? オルクスの底がどうなっているのかは知りませんが、とても生き残るなんて・・・」

 

ドットは信じられないと、イルワの推測を否定する。しかし、イルワには確信めいた物を感じていた。顔には出さない様にしていたが、感付かれていただろうと考えている

 

「一人だけはこちらの考えを全て見抜いていただろうねぇ」

 

「あの白髪の彼女ですか」

 

「違う違う。キャサリンさんの手紙に直接書かれてはいないけど、伏線として深月君・・・メイドさんについて色々と書かれているよ。多分だけど、この会話すら予測しているんじゃないかな?」

 

「神の使徒の事ですか・・・」

 

「そうだね。でも、もし、そうなら・・・何故、彼等は仲間と合流せず、旅なんてしているのだろうね?彼等は一体、闇の底で何を見て、何を得たのだろうね?」

 

「何を・・・ですか・・・」

 

「ああ、何であれ、きっとそれは、教会と敵対することも辞さないという決意をさせるに足るものだ。それは取りも直さず、世界と敵対する覚悟があるということだよ」

 

「世界と・・・」

 

「私としては、そんな特異な人間とは是非とも繋がりを持っておきたいね。例え、彼等が教会や王国から追われる身となっても、ね。もしかすると、先生もその辺りを察して、わざわざ手紙なんて持たせたのかもしれないよ」

 

「支部長・・・どうか引き際は見誤らないで下さいよ?」

 

「もちろんだとも」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~深月side~

 

ハジメ達は、部屋から退出してから市場で消耗品の食料を補給していた

 

「あぁ~、面倒くさい。寄り道しないとしけないとか本当に面倒いの一言だ」

 

「仕方が無いと割り切りましょう。これからの旅で、ユエとシアのステータスプレートが無いと困り事が増えるじゃない」

 

「「・・・ごめんなさい」」

 

ションボリと反省しているユエとシア。自分達がやらかした事と、面倒事を引き連れた事を改めて気付いたのだろう

 

「ほらほら、落ち込む暇があるなら反省して次に活かしなさい。この依頼を終わらせたら問題が減るのよ?しっかりと依頼を達成する為に行動に移しなさいよ」

 

「ん!」

 

「はい、分かりました!」

 

四人は気分を一新して買い物に戻ろうとしているが、深月だけは時偶冒険者ギルドの方をチラ見している。皐月は、そんな深月の様子を疑問に思った

 

「冒険者ギルドをチラ見しているけど・・・何かあったの?」

 

「いえ、メリットとデメリットを考えていたのです。つい先程メリットに傾きましたので問題ありません」

 

「・・・一応聞くが、何をした」

 

「私達が退室してからの会話を聞いていたのです。糸電話の要領で盗み聞きしていたのですよ」

 

あっけらかんと答える深月に、「はぁっ」と溜息を吐く一同。こいつは本当に何でも有りだなと心同じく思ったのだ

 

「大丈夫ですよ。彼等はこちらを害そうとする事は有り得ないでしょう」

 

「あ・・・あぁ~。よくよく考えればそういう事なのね」

 

「どういう事だ?」

 

額に手を当てて察した皐月。ハジメの方は、感付いていない模様だった

 

「今回の条件提示でステータスの他言無用に教会に異端認定。これだけの情報があれば、私達が召喚された事実に辿り着くって事よ」

 

「・・・そうか。他国でも召喚については知らされているのか」

 

「有り得ないステータスに、有り得ない技能数と来れば確信されるわよね~」

 

「だが、他言無用の条件を付ける事が出来ただけでも十分だな」

 

「ですが、油断は禁物です。これからの旅も気を付けて行動に移りましょう」

 

「おう」

 

「そうね」

 

食料補給を終えた一行は、一泊した後に魔力駆動二輪で湖畔の町―――――ウルへ出発した

 

 

 

 

 

 

 

 

 




布団「・・・主武装が魔力糸な件について」
深月「糸の可能性は無限大とも言います」
布団「初めて聞くんだけど」
深月「作ればいいのですよ。作れば!」
布団「ごり押しですね。分かりました」
深月「次の町が楽しみです」
布団「何があったんや?」
深月「香辛料を使う料理を扱っているとの情報を得ました!しかも稲作地帯なのです!」
布団「カレーかな?」
深月「全容は判りませんが、カレーに類似する食べ物だと思います」
布団「レパートリーが増えるんですね。分かります」
深月「感想、評価等、お気軽にお願い致します」
布団「次回が楽しみだわ~」

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