神々が愛した幻想郷 ~ Fantasia Variants Dreamed. 作:左右手
こうした方が読みやすいかな、と思っての分割です。
もし「こうした方が良くね?」といったご意見ご批判御座いましたら、じゃんじゃん感想欄等にどうぞ。
-あらすじ-
圧倒的な力を誇るレミリアによって、窮地に立たされる霊夢。
レミリアが幾度と無く口にする、自分自身の意志とは…
「全て終わりにしてあげるわ!呪詛『ブラド・ツェペシュの呪い』!!」
天に翳されていたレミリアの右腕が振り下ろされる。
レミリアの背後から血塗られた10本の剣が出現し、渦を巻きながら霊夢の周りを漂い始める。
当の霊夢は、辺りを飛び交う剣を目で追う事もせず、何処も見ていないような虚ろな眼でレミリアを見つめ続けている。
剣に塗られた血が零れ落ち、辺りに飛散していく。
飛び散った血は何故か落下せずその場で固まる。先程の血の雨のように、魔力が込められている為であろう。
やがて、霊夢の周囲が血の弾幕で覆い尽くされる。
霊夢を中心に球状に広がった弾幕は、逃げ場こそあろうが、常人の眼には脱出不可能な檻にも等しい規模であった。
「これで終わりよ。 …さようなら、名も知らない巫女」
吐き捨てるように放たれた冷たい言葉と共に、紅い壁が霊夢に襲いかかった。
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…駄目だ。体が、動かない。 目の前に、弾幕が迫ってるのに。 …どうして、どうして体が動かないの…?
…体中が痛い。 苦しい。 辛い。 …こんなに苦しい事なんて…こんなに、辛い事なんて……今まで、無かったのに…。
「これで終わりよ。 …さようなら、名も知らない巫女」
レミリアの声が聞こえる。 『さようなら』、か…。 私、ここで死ぬの…?
…駄目よ。 今、私が死んだら…一体誰が、幻想郷の平和を守るの…?
私は…わたしは……
『友だちだからだよ』
『友だちが苦しんでいるとあっちゃあ、放っておけないからな』
『なあ、霊夢…お前はいつだって、私にとっての目標なんだ』
魔理沙……?
『普段は言わないけど、私はお前の事、凄く尊敬しているんだぜ?』
『どんな敵にも負けない、どんな困難にも負けない!それがお前だよな、霊夢!』
……。
『…よろしく、霊夢』
『ああ…任せろ』
『オレは、まだ霊夢の事は、良く分からない。…けど、なんとなく、分かる』
……柴芭?
『霊夢は、強い。…きっと、誰よりも強い。…そう、信じている』
『自信に充ち溢れていて、誰にも分け隔て無くて…』
『そんな霊夢がいたから、オレは安心できたんだ』
……!
『…弱気な霊夢の姿は、見たくない』
……そうだ。 私は…
『だから……』
私は……!
『諦めるな、霊夢!!』
絶対に…諦めないッ!!
「…終わりなんかじゃ、無いッ!夢符『封魔陣』ッ!!」
左の袖から札を取り出し、空高く掲げる。
霊力を込めると、右手に持った札が青白く光りはじめ、次第に眩い輝きを発する。
そして、その札を自分の足元を目掛けて、思い切り叩きつける。
その瞬間、足元に星を象ったような青白い紋様が出現し、その紋様を中心として六角錐状に青白い光が撃ち出され、壁のような陣を形成した。
天高く伸びた柱が、迫り来る紅い壁を悉く打ち消していく。
邪悪なる者を寄せ付けない、絶対の壁。魔を討ち祓う壁。それが、封魔陣。
ついに、私を取り囲んでいた全ての紅い弾幕が消え去った。
レミリアが驚いたような顔で此方を見ている。…ふふ。少し、良い気味だわ。
「まさか…こんな力が残っていただなんて…」
どうやら、本当に驚いているみたいだ。 …かくいう私も、驚いている。
何だろう……とても体が軽い。 今までよりも、ずっと…。
重圧だとか、責務だとか、使命だとか……そういうの、考えるの…もう、めんどくさくなって…
それで……あぁ、そうか…。
なんだ、簡単な事じゃない。
何で今まで気付かなかったのかしら。
…あったじゃない、戦う理由。
使命なんかよりも、ずっと分かり易くて、簡単な答えが…。
「…見つけたわ。 私の…私自身の、戦う理由」
「え…?」
そう…私が戦う理由は
「…“仲間”と、いたいからよ」
「仲間…?」
「そう、仲間」
「事あるごとに私に勝負を挑んできたり、用も無いのに転がり込んできたり、ご飯たかりに来たり…そんな不躾で捻くれたヤツだけど…。
…でも、ソイツは私の事を特別視したりしない。私を博麗霊夢として見てくれた、最初の一人。…そんな、大切な“仲間”よ。
そして…どこまでも無口で、無表情で、何考えてるのかさっぱり分からないけど…どこか放っておけないヤツ…。料理以外の家事は殆ど出来るのに料理だけが下手なヤツ…。
…ソイツはずっと孤独に耐えて来た。いろんな人に避けられて、見放されて来た。 …それでも、これまで私の事を信じてくれた。
気が付けばアイツも…私にとっては、大切な“仲間”になっていたのかもね」
…ここに来るまでの間、私はアイツらに助けられた。
パチュリーと戦った時も……そして、今も。
私、助けられっぱなしね…。…魔理沙。……柴芭。
「気が付けば、どうやら私は、そんな仲間と一緒にいるのが楽しかったみたい。
…私は博麗の巫女だから、異変解決こそが私の使命で、絶対の事なんだと思っていた。
…けど、アイツらが私を見ていてくれるから。
アイツらが、私の事を目標だと言ってくれたから…。
私は、きっと、アイツらにとっての目標である為に、戦ってるんだと思う。
…まあ、要するに……カッコつけたいのよ、私は。
まだ…ちょっと困惑してるけど…。 …多分、これが私の本心で……私の、意志なんだと思う」
…柄にも無い事、言ってるわね。私…。
…聞こえちゃったかな、今の言葉。
だとしたら……ちょっと、恥ずかしいかな。
でも…声に出して言ったら…凄く、スッキリした。
「…フフフフ、アハハハハ…!」
呆気に取られたような表情をしていたレミリアが突然笑い出す。…そんなにおかしな事言ったかしら?
笑われた事の恥ずかしさよりも、似合わない事を言った自分に対して、苦笑が零れる。
「…訂正するわ。貴方の事、『つまらない人間』だなんて言ったけれど…。
貴方は…とても魅力的で、素敵な人間だわ。 …こんなにも強い意志を持っている。 …こんなにも、真っ直ぐな心を持っている」
「…お世辞でも、受け取っておくわ」
「あら…謙虚な事ね。益々気に入っちゃいそう…」
良く分からない事を言っているレミリア。…吸血鬼の考える事は、良く分からない。
「それより…アンタの戦う理由、まだ聞いてないわよ」
今の私には、それだけが気がかりだった。
「…そうね。貴方だけが話すなんてのは、不公平だからね。 …分かったわ、話してあげる。
…この紅い霧はね、導の光なの」
パチュリーも似たような事を言っていたわね。一体どういう意味なのよ?
「まあ、急かさないで。 …この幻想郷中に紅い霧を広げたのは、日光を遮る目的もあったけれど…何より望んでいた事は…
…150年前に生き別れた、私の兄が帰ってくる事よ」
…パチュリーの言っていた『彼』の意味が、やっとわかったわ。
お兄さんがいたのね。レミリア。
それにしても…150年か…。…流石吸血鬼、凄まじいわね。
「幻想郷に来る前に別れたきりで、何の音沙汰も無かったけれど…生きている事だけは、分かっていた。だから…何時の日か、必ず逢えるって信じていたわ。
…そして、ついに、視えたのよ。 再びあの人に…兄様に巡り合える、そんな運命がね」
運命…?随分と抽象的な表現を好むのね…。
「…ああ、話していなかったわね。
視えたのは、私の能力による物なの。 …私の『運命を操る程度の能力』によってね」
運命を…?なんとまぁ…随分とスケールの大きい事で…。
「操るとは言っても、私自身の意志で自由自在に…という訳にはいかないのよ。
精々、その人の人生を数奇な運命に変える位…その程度の、能力でしかないのよ」
程度…か。私も『空を飛ぶ程度の能力』だし、魔理沙も『魔法を使う程度の能力』だものね。誰が言い始めたのかは知らないけれど、中々に言い得て妙な言い回しだわね。
…そういえば、柴芭は一体どんな能力なのかしら? …まあ、今は良いか。
「私が見れる運命は、極々抽象的な物なの。色だったり、大きさだったり…。明確に『○○が××になる』みたいな運命が見れる訳ではないの。
…最も、何を意味しているのかが分からない訳では無いわ。 …何となくだけど、わかるのよ。何を意味しているのかが、ね。
そして、私があの時視た運命……。 私は気付いた、兄様はきっとこの幻想郷にいる、って…。
…だから、私はこの霧を出したのよ。 この霧が道標となって、兄様を此処に導いてくれる…。
…そう、信じてね」
道標…か。
「今何処にいるのかも、この霧を見ているのかも、何かもわからないけれど…。
私は、信じている。 …きっと、兄様は帰ってきてくれるってね。
だから…兄様が帰ってくるまで、何としてもこの霧を守る。 それが、私の戦う理由よ」
…そんな理由があったとはね。
なるほど…あちらさんも真剣になる訳か。
ずっと離れ離れになっていた家族にまた逢えるって思ったら、それはきっと嬉しい事だと思う。
…家族、か。
…けど、まぁ
「どんな理由であれ、異変は終わらせるのが私の仕事よ」
「随分と冷たいのね…。 …まあ、それこそが『博麗霊夢』、なのかしら…? フフ…」
えっ…?私の名前、知ってたの…?
「…私に見通せない物なんて、無いのよ…多分」
「いや、『多分』って…。そこは言い切りなさいよ…」
「言い切れないわよ。 …だって」
「だって?」
「この勝敗の行方は、誰にも分からないのだから」
「…それもそうね」
自然と顔が綻ぶ。口元が緩んでいるのを実感する。
…私、緊張感の無い顔してるんだろうなぁ…今。 …けど、どうでもいいか。
…
「…もう、心配はいらないわね」
えっ…?
「…さあ、気合いを入れなさい!これが最終章よ!私と貴方で、華やかに締め括りにしましょう!…兄様にも届く位に、最高のフィナーレにしましょう!」
……そうね、これが最後だもの。
「…分かっているわよ、言われなくても!私は必ず勝つ!アンタを倒して、大団円で幕を閉じてあげるわ!…きっと、届くわよ。アンタのお兄さんにもね」
お互いに興奮が最高潮に達しているのだろう。昂りを抑えきれず、口調が感染る。
ピリピリと空気が張り詰める。和やかだった雰囲気に一気に緊張感が高まる。
…何だか、新鮮ね。 …久しく忘れていた、この感覚を。
修行しなきゃね…めんどくさいけど。
…この異変が終わったら、一緒に鍛えよう。
強くなるのよ…私も、アンタもね。
…だから、見守っていて…
柴芭……!
「紅符『スカーレットシュート』ッ!!」
紅い輝きを放つ巨大な弾幕が大量に飛来してくる。最初とは、速度が桁違いだ。
目の前に迫っていた1つを、左に避ける事で回避する。
回避した瞬間、突如別の弾幕が襲ってくる。一瞬慌てたが、何とか回避できた。
…どうやら、あの巨大な弾幕が通った後に続けて小さな弾幕がばら撒かれる訳ね…中々厄介だわ。
…でも、関係無い。私は、勝つ!
余計な事は考えず、唯
…そうすれば、“空”だって飛べるんだ!
「なっ…!?目を瞑ったままで、弾を避けているなんて…!?」
レミリアの声だろうか。何かを叫んでいるのだろうか…でも、どうでもいい。
私は、勝つ。どんな相手だろうと……どんな困難だろうと……私は、負けない。
だから…レミリア…。たとえ、アンタにどんな目的があったとしても…。
「私は、負ける訳にはいかないのよ!」
目を見開く。目の前には、レミリアがいる。
「霊符『夢想封印』ッ!!」
全身が浮遊感に包まれ、青白い光が目の前に充ち溢れる。
…思えば、この技に幾度と無く危機を救われて来た気がする。
ずっと使い続けて来た技だから、真っ先にスペルカードにしようと思ったんだっけ。
…今まで、そして、これから…。私は、この技と共に在り続けるんだろうな。
……技に愛着を覚えるなんて…私も魔理沙の事、言えないわね。
青白い光の球が自分の周囲に飛び交う。
近くに在るだけで、不思議な安心感がある。…本当に、不思議だ。
「…とても、素敵ね。 …とても、眩い光だわ。 太陽よりも、もっと優しくて、暖かい光…。
こんなにも素敵な光なのだから、もっと堪能していたいわ…。 …けれど、そういう訳にも行かないわよね。 …だって、このままじゃ私、負けちゃうんだもの」
レミリア…? 一体何を…?
「私だって、負けられない理由がある。 …だから、最後はこの技を使わせて貰うわ!
…力を貸して!兄様!紫翼『シャングリラ・ヴェイン』!!」
対峙するレミリアの背中の羽が、紫色の巨大な翼に変わる。
暗い夜に突如として現れたその翼は、気高さに充ち溢れ、とても美しかった。
今までの紅い弾幕とは打って変わって、妖しくも、水晶のように透き通ったその紫色の翼は、大凡レミリアらしからぬ技だ…と、そんな考えが脳裏に浮かんだ。
だが、そんな事は、目の前の美しい紫に比べればとことん些末な事であった。
「…これが…今の私に出来る、最大の締め括りよ!霊夢!!」
「…来なさい、レミリア!アンタの全力、ぶつけてきなさい!!」
白と紫がぶつかり合う。眩い光に包まれ、目の前が真っ白になる。
もう何も見えないし、何も聞こえない。
けれど、私は負けない。
絶対に、勝つんだ! …絶対に!!
「はあああああああああァァァッ!!」
白い光は、徐々に紫の光を呑み込んでいく。
ぶつかり合う白と紫は、まるで黎明に覗く太陽のように眩い光を幻想郷に放った。
そして…
「私の…勝ちよッ!」
光はついに、闇を制した。
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…凄い。 …本当に、ただそれしか言葉が出ない。
オレが言葉足らずなのは自覚しているけれど……それでも、この戦いを言葉で表す事なんて、多分誰にも出来ないだろう。
霊夢は、本当に凄い。
あんなに追い詰められた状況なのに、決して諦めたりしない。
それどころか、あの吸血鬼にさえ、勝ってしまった。
…本当に、霊夢は強い。
だからこそ、オレは…霊夢の事を、信じられる。
霊夢は…オレが今まで会ってきたどんな人間よりも…
強くて、優しくて、カッコ良かった。
だからこそ、憧れる。
オレも、いつか…霊夢みたいに、強くなれるかな…?
霊夢とレミリアが降りてくる。
…しっかりと、見届けたぞ。二人の舞台。
「お嬢様!」
この声は…咲夜の声か。
何時の間に…時間を止めてやってきたのか?
なんだかんだ言っても、やっぱり従者だな。
…自分だって疲れている筈なのに、大したヤツだ。
オレは、オレに出来る事をやろう。
「霊夢!」
ゆっくりと降りて来た霊夢に駆け寄る。…ッ!?
これは……酷い傷だ。こんなになるまで戦い続けるなんて…。
オレの方を振り返る事無く、いきなりよろける霊夢。
咄嗟に身を乗り出し、霊夢を受け止める。
「ぁ…柴芭…」
漸く、気付いたようだ。
「霊夢、大丈夫か?」
「大丈夫、だよ…私は、大丈夫…」
どこがだ、全く…。 …酷い出血だ。咲夜に頼んで、急いで輸血を…
「柴芭…」
…霊夢?
「あの時…柴芭…『あきらめるな』…って…言って、くれたよね…」
…聞こえていたのか。
「ねぇ…柴芭…。私、勝ったよ…」
…ああ。
「ちゃんと…見てて、くれた……?」
「…ああ。 …凄く、カッコ良かったよ」
「そう、かぁ…へ、へへ……」
…そういう顔も、するんだな…霊夢。
霊夢の綻んだ顔を見ていると、何だかオレまでニヤけて来そうだ…。
「…フッ」
「あっ…。 ふふ……アンタも…そういう顔、できるんだ…」
…また、オレは笑っていたのか。
でも、まあ…良いか。
思いっきり笑えば…みんな、楽しめるんだ。
…
「お嬢様、お怪我は…?」
「私は大丈夫よ、咲夜。 …それよりも、霊夢の手当てをしてあげて」
「は、はい!直ちに…」
どうやら、向こうの方は向こうの方で解決したみたいだ。
咲夜がこっちに向かってやってくる。手には、輸血パック。
「まさか、今日2回目の輸血をする事になるとは思わなかったわ」
「…確かにな。…まあ、貴重な経験…か?」
「クスッ…知らないわよ、そんなの」
咲夜はまた笑う。 …やっぱり、戦いの後には、皆笑顔になるんだな。
「あ、咲夜ー!霊夢の血液型はA型だから、間違えないようにねー!」
向こうの方からそんな声が聞こえてくる。
…オイ、それはB型の血だぞ咲夜。小声で「危ない危ない」って言ったろ今。
違う血液型同士を混ぜるとマズイ事になるって
「全くもう、お嬢様ったら…そういう事はすぐ伝えて下さらないと…」
全くだ。お陰で肝を冷やした。
あのお嬢様、忘れっぽいだったりするのだろうか?
さっきの声が響いた方向に目を向ける。そこにいたのは、小さな吸血鬼。
あのお嬢様…レミリア(と、咲夜が言っていた)は、会話に混ざる事も無く、遠くの空をずっと見ている。
…何故だろう?戦いを終えた後なのに、何故レミリアは…
…あんなに悲しそうな顔をしているんだろう。
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「…結局、勝てなかったわね」
黎明を迎えた幻想郷の景色を眺めながら、レミリアは一人、そう呟く。
太陽の光に弱い吸血鬼ではあるが、空は曇天であった為、日の光を浴びる事は無かった。
「…
その右手には、1枚のスペルカード。
描かれているのは、紫色の翼を広げた吸血鬼。レミリアでは無い、吸血鬼。
「見ていてくれたかしら、兄様? …最後の舞台、貴方にも届いている事を願うわ」
届く筈の無い言葉を、彼方に望む遠景へと投げかけるレミリア。
静かに発せられたその言葉は、木霊する事も無く、ただ空へと消えて行った。
一人空を眺めるレミリアの間を風がすり抜け、紫の羽が風に乗って空高く舞い上がった。
霊夢は、自分の本当の意志に気付けました。
そして、互いの想いがぶつかり合いました。
2話に渡ってお届けいたしました、レミリア・スカーレットとの戦い、如何でしたでしょうか。
人を導くのも、一つのカリスマと言えるのではないでしょうか。
そんな彼女も、悩んだりもするし、悲しんだりもする…。完璧な人なんて、いないんです。
柴芭もまた、霊夢や魔理沙に触れて、変わりつつあります。
元々、向上心はありましたが、如何せん刺激が足りなかったので…。
次回、想いは一輪の薔薇と共に。レミリアが待ち望んだ、彼が帰ってくる。
今回登場したスペルカード
呪詛「ブラド・ツェペシュの呪い」
レミリアのスペルカード。呪われし血ですってよ。
飛び交う剣、飛び散る血、気が付きゃ当たりは血の池地獄。笑えないね。
元ネタは、有名すぎる『ヴラド・ツェペシュ』。ドラキュラの、ひいては吸血鬼の原点ですね。
紅符「スカーレットシュート」
レミリアのスペルカード。弾幕を相手にシュゥゥゥーッ!!
物すごいスピードて飛んでくるので、かなりビビるかもしれない。
名前がまんますぎる気がします。
夢符「封魔陣」
霊夢のスペルカード。魔を退ける聖なる壁を生み出す。
大抵の作品では自機霊夢のボムとして登場する。四角い範囲が特徴。
陣というよりは、結界に近いかもしれない。
紫翼「シャングリラ・ヴェイン」
この作品のみのオリジナルスペル。レミリアが使用。
紫色の翼を纏って突撃する。優雅さの欠片もねェ。
名前の由来は「シャングリラ」の他、「シャン+リラ」で「美しい紫」という意味のドイツ語にも
「ヴェイン」は「儚い」だとか「誇り」という意味の英単語です。
どう訳そうが、個人の自由で御座います。