https://syosetu.org/novel/190134/
コラボの最終話です
そして、後半部はCode-75 盾捨押収-終幕https://syosetu.org/novel/190134/77.htmlを読めば、彼女が見た光景がどういう物かもっと分かりやすいと思います
そして……NTKさんとoldsnakeさん、お許しください!!!
「人間とは彼らが思っているほど単純で反復的なデバイスだ」
――ORIGIN10巻より
I05地区解放及びスミスさん救出作戦終了後、I05地区から撤退する途中の輸送用大型ヘリの機内で俺は眼前に置かれた死体袋をじっと見ていた。
本来なら、俺もS07前線基地のヘリに乗るのだが、想う所があってM14さんとGsh-18さんにちょっと無理を言って死体袋が積み込まれた大型ヘリに同乗させてもらったのだ
「コイツ……死ぬ際に機密を知られることなく死んだのか」
俺はそう呟いて、死体袋のジッパーを少しだけて下げるとジッパーの隙間からコレクターの満足げな顔が見えた
彼女が自決する寸前に、自身のワイヤークローで自分のコアを貫いたのは自身のコアを回収されて内部情報を解析されるのを防ぐためだろう
客観的に見ても残虐なイカレとしかいいようがないが、少なくとも鉄血工造に対する忠誠心は他のハイエンドと比べても高いほうだったんだろう
(もし、鹵獲を試みても隙を見て自決していただろうな……それにしても
おれは死体袋のジッパーからのぞくコレクターの首に巻かれたダクトテープを一瞥する
撤退前にコレクターの残骸を回収する際、バレットさんは自決する際に自らの手で切り落とした首、俺達の銃撃で吹き飛んだ手足等出来る限り回収した上で、
人形や人に関係なく死者の尊厳を尊重するパラちゃんからすれば、見逃せない行為でバレットさんの前に飛び出さずにはいられないよ
「いくらスミスさんを誘拐して達磨にした鉄血ハイエンドでも、死体をゴミみたいに扱うのはダメだよ」
「パラ、コイツはスミスだけじゃない他にも多数の人形にも人質の盾以上に残虐な方法で人形達を殺したヤツ……」
「……だめなものはダメだから!!」
「分かったから、そんな目で俺を見ないでくれ……とりあえず、補修用ダクトテープで手足と首を繋げておけばいいか。見た目は小さいがあの目は間違いなくAUGのソレと同じだな」
強い視線でにらむパラちゃんに、バレットさんは同意せざるなかった。
そして、俺達の応急処置を行っていたGsh-18さんの手でダクトテープで簡単に千切れた手足と首を死体に繋げた上で死体袋に入れていた
満足げなコレクターの死顔を見ながら俺はふと呟いた
「コレクター、人が俺達に感情モジュールなんてモノを与えた理由が考えたことがあるか?」
俺の言葉に物言わぬ死体となったコレクターから答えは当然帰ってくるはずもなく、俺はそっと死体袋のジッパーを上げる
実際、俺も何のために感情モジュールが人形に備わっているのか、分からないがそれでも
「とりあえず、お前が人形から奪った指輪は元の持ち主に返して貰うぞ」
――――――――――――――――――
グリフィン本部に帰還後、DG小隊や他の共同相手と今後の連携等についてを簡単に話し合った後で解散となり、俺達S07戦術人形部隊は帰りのヘリの補給が終わるまでの間、各々をやり方で翌朝まで時間を潰す事になった
俺はSDMRとグリフィン本社のカフェで時間を潰すことにしたのだが……
「SDMR、いつ思うけど砂糖4個は入れすぎだと思う。ブラックで飲めと言わないが、せめて一個にしておけよ」
「いいじゃない、兄ちゃん。人間みたいに太りにくいんだし……糖尿病にもならないよ」
SDMRはそう言って砂糖を自分のコーヒーに入れるようとするのを止めるも彼女は聞く耳を持たずにコーヒーにさらに砂糖を入れる
いくら俺達が人形でも糖分の取り過ぎは人工血液の劣化が早まるんだが……
「そうは言っても人工血液が劣化しやすくなるし、飴の食べ過ぎで人工血液が常時劣化状態の人形もいるだぞ」
「次から1個で我慢するよ……私もスミスさんのお見舞いに行きたかったな……いろいろ聞きたい事がたくさんあったし、反動がすごいM500の二丁拳銃を可能にしている腕の機構とか、搭載しているHG用索敵モジュールとか、電脳に入れている火器管制システムとか……」
「OK、自重しろ!! 今のスミスさんにあなたの質問攻めと抱き付きは一歩間違えると拷問に等しい……ん?」
SDMRが技術職用人形故の珍しい人形に対する好奇心を静止させようとした瞬間、俺は彼女のある言葉が気になった。私もお見舞いに行きたかった?
「ちょっと待て、「私も行きたかった?」……誰とスミスさんのお見舞いに行くつもりだったんの?」
「P228さんだよ……中央区でスミスさん救出の手柄をバルカンさんに取られたのが悔しかったんだろうね。「スミスさんに伝えたい事がある」から一人で行かせてほしんだって……お兄ちゃん?」
―――――――
負傷したスミスの処置が行われている医務室へ向かったP228はドアの隙間から見える光景に言葉を失った
それは、言い淀むバルカンにスミスがキスで黙らせるという彼女にとっては悪夢にも等しい光景だった
「嘘……バルカンにスミスさんがキスを……そんな……」
その光景にショックを受けるP228に追い打ちを受けるようにスミスとバルカンの会話が彼女の聴覚モジュールに届いた
「見舞いに来たのにそんな顔するなよ、俺はお前が大事だから、お前が幸せならそれで充分なんだよ」
「あ…あぅ…わ、わかった…じゃ、私はこれで…大事にな…」
「そんな……私もスミスさんの事を……ッ!?」
顔を赤くしたバルカンが部屋を出て行こうとするのに気づいたP228はとっさに物陰に隠れる
その直後、勢いよくドアを開けたバルカンが足早に去るのを見ながらP228を見ながら小さく呟いた
「なんで……あんなつい最近まで色ごとに興味なしのバルカンにスミスさんは選んだの……そうだ」
P228は少し間、声を必至に抑えながら泣いていた。
そして、ふと彼女の電脳内にある考えが浮かぶとすぐに医務室に無言で入った
「P228、どうしたんだ……そんな顔をして?」
「スミスさんはバルカンさんの事を本当に愛しているんですか?」
「あぁ、俺はバルカンの事を……!?」
目を赤くして、頬に涙の跡を付けたP228に尋常ではない物を感じたスミスは彼女の気配に圧倒されてオタ
そんなスミスを見たP228は彼を押し倒し、彼女もそのままスミスと肌と肌を合わせるように覆いかぶさった
P228の突然の行動にスミスは混乱を隠せなかった
「ちょっと、P228!? 何をするんだ!」
「私もスミスさんの事が好きです」
「!? それって……」
「別にバルカンさんと別れてほしいとはいいませんよ。
P228はそう言うとスミスから離れるとそのまま、医務室を後にする。目に涙を浮かべながら
スミスはP228の言葉に衝撃を受け、彼女が出て言った医務室の扉をじっと見る事しかできなかった
そして、P228とスミスのやり取りを暇つぶしに歩いていたMk16(リー)がばっちり目撃していた事に彼は気づかなかった
彼はメンタル的にも衝撃な光景に半ば目を覆い隠していた
「P288さん……なんて大胆な事を……夫婦になるってこういう事をするの?」
余談であるが、リーの口を通じてP228がスミスを押し倒した一件がサクラに伝わり、スミスに対して謝罪することになるのがそれは今回の話とは無関係である
また、その件でP228がサクラからお仕置きを受ける事もまた、今回の話とは無関係である
「決して人間に憧れているわけではなく、彼女らは「道具」や「機械」としての誇りとプライドを持っているのだ」
今回でコラボ企画は終了です
NTKさん、コラボに参加させてもらってありがとうございます
後半の展開は……ツッコミ覚悟の上ですね
個人的にスミスは女好きという設定上、バルカンと付き合う際にぶつかるであろう壁というか課題を表現してみました
というか、個人的にスミスがバルカンと付き合い始めた際に修羅場っていないのがある種の奇跡だと思います
そして……オマケとして、一つの後日編を入れて終わりにしたと思います
これもダメなら、修正します
ハッキングより入手した■■■小隊任務ログより抜粋
ネイト■■が表記する
音声記録再生
■■■9「45姉、バレットとの救援要請を無視してよかったの?」
■■■45「別に構わないわよ……DG小隊から実質絶縁状態なのに、私助ける通りなんてないわよ」
4■■「それに人質の盾なんてモノを使う辺り、コレクターの実力もたかが知れているわ」
中略
■■■45「私達には私達の任務に専念すればいいのよ……人形の救出は彼らの仕事なんだから」
G■■「もしも、彼らが作戦に失敗したら?」
■■■45「その時は私達の出番ね……私達がスミスを助けたと知ったらバレットはどんな顔をするのかしらね」
再生終了