MALE DOLLS外伝集   作:ガンアーク弐式

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今回は白黒モンブラン氏のDevils front line との大型コラボ編です
https://syosetu.org/novel/191561/

今回はアラマキ爺ちゃんと漢陽サイドの戦闘開始編です

なお、以下の話の直後です
共闘って簡単な場合で成立したり、複雑怪奇な場合で成立したりと本当に色々と多いよね(コラボ回2

https://syosetu.org/novel/190378/117.html


夜の賭博場に紫煙は香る:3

突入開始から45分後――

 

ファーニーズの工兵部隊がVIPルームに転用されていた終末戦争用用シェルターをこじ開ける作業を行っている傍らでアラマキはファーニーズと共に襲撃者達を迎撃するべくM14を構えていた

彼らの周囲にはこじ開ける際の騒音に寄せられた悪魔やレッドウルフ末期中毒によってケダモノとなった人間の死体が散乱していた

 

(結局、最後まで共闘する形になったが……さてどうしたものか)

 

VIPルームとして使われているシェルターの扉を破るためにファーニーズの隊長と最後までの共闘と何もせずに逃がす事を約束してしまった事にアラマキは悩んでいた

 

アラマキの本心としてはファーニーズを見逃すという選択は苦渋に等しいモノだった

本音を言えば、彼らが所業はアラマキにとって到底許しがたい事だった

 

P.A.C.Sという外来種ともいえる武器や兵器、兵力を人類人権団体過激派達に提供し、彼らを焚き付けた事をアラマキは許すことができなかった

強固なシェルターに関してもアラマキが所持している青い円筒――特殊兵器を使えば中のソレごと朽ちさせることも容易であった

だが、それを使うという事は大きなリスクを伴う事を考えれば使う事が出来なかった

 

(腰のそれはアブノーマル由来の代物……下手に使えば、他のアブノーマルを呼び寄せ、漢陽以外の人形達に危害が及びかねない)

「なぁ、爺さん一つ聞いていいか?」

 

アラマキがこの状況下でどうするべきを考えていると彼の隣で襲撃を警戒していた隊員の一人がアラマキに疑問をぶつけていた事に気づいた

 

「なんじゃ……この老兵に聞きたい事があるのか?」

「あぁ、ケダモノ達が逃げた理由が知りたいだが……爺さん、知っているんだろう?」

「そういうことか……奴らはワシの斧を恐れたんだ」

 

アラマキの答えに隊員が目を丸くしたのを見て、自身の腰に提げた斧に目をやった

 

「正確にはワシの斧に込められた祈りに恐怖したんじゃろう……ヤツらの弱点は正常を求める祈りじゃ」

「すまない……爺さんが言っている意味が理解できないんだが」

 

アラマキの言葉を聞いた隊員は首を捻るのを見て、アラマキは笑った

 

「まぁ、ワシが普段やる祈り方のコツさえつかめば、人をケダモノした元凶を殺せるという訳じゃよ」

「爺さんが言っている事は狼男に銀の弾丸を撃ち込め」と言っているような物じゃないか」

「ワシからすれば、お前らの技術の方が異質じゃ……『ピピピ』

アラマキが言葉を言い終えない内に通信機が鳴り響き、彼はすぐに通信機を操作する

 

「どうした……ダイスケ?」

『漢陽達が地上の異常存在を駆逐し、地下ルートへ入口へ向かっているが……周りの一件をどう説明だつもりだ?』

(ふむ、このままグリフィンと合流させるのは少々都合が悪いか……)

 

通信機から聞こえるダイスケの不信感を表した口調にアラマキは少し考えたのちにこう切り出した

 

「ふむ、漢陽達は地下部への出入り口付近で待機させるように指令を出せ」

『なるほどな……聞いてたな、お前ら』

 

ダイスケを予想していたと言わんばかりの言葉に続くように通信機から漢陽の声が響いた

 

『了解しました、ご主人様』

「……ダイスケ、彼女達と通信を繋いでいたなら先に言え」

『すまんな、アラマキの考えはある程度分かっていたから……話が早いだろう?』

「余計なお世話じゃよ……先ほど通り総員地上階で待機、外からの増援に備えてくれろ」

『分かった、こちらも索敵に集中する』

『了解しました、愛ちゃんも派遣された人形達と共に悪いお客様を待ち受けます』

 

二人がそう答えた後に通信が切れると同時に背後から叫び声が地下内に響き渡った

 

「シェルターが破れたぞ!!!」

「どうやら、空いたようじゃな……ふん!!」

「爺さん!?」

 

隊員の一人が静止させよとするも一瞬の内にファーニーズの先頭にアラマキが躍り出ると振り返りると念をおした

 

「お前ら……ここから先はマスクを外されないようにしろ」

 

アラマキはその一言だけを言うとシェルター……VIPルームへ歩みを進めて、ファーニーズも彼の後を追った

 

頑強なシェルターを流用したVIPルームの内部はその名に恥じずに今では滅多に目をすることができない豪華な内装や調度品で飾られていた

そして、同時にうっすらと白い霧のようなモノが漂っている事にファーニーズの隊長は気づいた

 

「VIPルームに相応しい部屋だが……なんだ、この煙は?」

「シガレッド・レディーが作り出した煙草の煙じゃ……マスク無しじゃ一瞬で動けなくなるぞ」

「しが「ちょっあなた達、誰よ!!!」

 

 

隊長格の男の言葉を遮るように女の悲鳴がVIPルームの奥から聞こえ、全員が声の方をむいた。

そこには、赤いドレスを着た女性――アブノーマル:シガレット・レディが護身用の拳銃を彼らに突きつけていた。

だが、拳銃を構える彼女の手は明らかに震えているのに誰もが気づいた

 

「カジノの客か……どうする爺さん?」

「そりゃあ、決まっているじゃろう」

 

ファーニーズの戦闘員の疑問にアラマキは腰の斧を振りぬくと同時に答えた

 

「奴は異常自体の元凶であり、異常存在……ならば、修正が必要だ」

「お前はまさか、ぴ……あがぁ!?」

「爺さん、なにをするんだ!?」

 

アラマキは強化外骨格の出力を最大限まで上げると隊長の静止を無視するように飛び出すと同時に手にした斧をシガレッド・レディの胸に叩きつけた

振りぬいた斧の刃が彼女の胸の食い込むと同時に鮮血のような赤いナニカが吹き出し、VIPルーム、彼女のドレス、そして、アラマキが纏う外骨格を汚した

 

ファーニーズの面々はアラマキの行動に唖然とするとアラマキは彼女の胸から斧を引き抜くと彼女は崩れ落ちるように倒れた

 

「ワシの斧で奴を一時的に鎮圧した。少しの間は復活することはないはずだ」

「いや、爺さん……どう見てもその女、即死じゃないか」

「連絡線を潰さない限り、この女は死ぬことはないだろう……ここに用があるじゃろう?」

「あぁ……分かった。お前ら、行くぞ」

 

歴戦の老兵と言うには異様な気配な雰囲気を放つアラマキに半ば逃げるようにファーニーズ達はVIPの奥に置かれている金庫に向かって行く

それをアラマキを後目に、血に染まる彼女の遺体らの周囲をくまなく探し始めた

 

「さてと……ふむ、これだな」

 

そして、アラマキは彼女の遺体のそばに転がっていたシガレットケースを拾い上げるとそれを開け、一本の紙巻煙草を手に取った

一見するとただの紙巻煙草だが、アラマキの目には異質なオーラを放っている事に気づいていた

 

その煙草はアラマキ――かつて彼が所属していた団体からは「連絡線」と呼ぶモノだ

それはアブノーマルがこの世界に実体化し続けるのに必要なモノで、これを破壊されるとアブノーマルは現世に存在を維持することができなくなる

そして、彼らの意志に関係なく彼らの本来の場所――「深淵の水脈」に還らないといけなくなるのだ

 

「これで連絡線を確保完了と……このまま収容いや、待て!?」

 

アラマキは煙草を握りつぶそうとした瞬間、あることを思い出しそれを思いとどまった

 

「少ししたら蘇るじゃろうし……例の悪魔共について根掘り葉掘り聞いてから還すとするか」




アブノーマルは殺した所でしばらくしたらに蘇るか別の実体が出現するだけで時間稼ぎにしかならない

これを阻止するには連絡線の破壊もしくは、対象との交渉等でアブノーマルを水脈を


鎮圧とはアブノーマルを殺害もしくは、無力化することである
収容とは対象の連絡線を破壊する等して、アブノーマルを水脈に還す事である

我々が優先するべきは収容であり、鎮圧は収容を容易にする方法に過ぎない

新人職員教育セミナー:アブノーマルの鎮圧と収容について
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