MALE DOLLS外伝集   作:ガンアーク弐式

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試作強化型アサルト氏の「危険指定存在徘徊中」の大型コラボに参加しています
今回は撤退と合流編です
ただし、結構短めです

ここに至るまでの経緯は以下までどうぞ
https://syosetu.org/novel/190378/131.html


総員!鉄血防衛線を越えろ!:7

俺達BB小隊は鉄血重要施設の攻略部隊として他の部隊よりも一足先に展開していた

だが、重要施設の周辺に到着した直後に重装型ヴェスピドとも言える新型鉄血兵達に後方に展開していた西行号と仲間達と分断、包囲されてしまった

 

おまけに追い打ちとばかりに後方の西行号やBS小隊との通信の断絶、ダミーリンクシステムを始めとした戦闘システムに不具合が起き、実力を発揮できずに俺達のダミーがあっという間に倒されていく

 

俺は武装コンテナのスリングを左腕に括りつけて盾代わりにして、銃撃をふせぎつつ反撃する事しかできなかった

もし、防御を解いたら瞬く間に新型ヴェスピドのやられてしまうが奴らの包囲網を破るには武装コンテナの粒子砲じゃなきゃ奴らを一掃する事は出来ないだろう」

 

「MK16ダミー4がダウン、もう僕達しかいないよ!?」

「頭の中が変なモノぐるぐるして、調子が出せないじゃない」

「M16A4、下手にどうにかして奴らの包囲網を突破できない!?」

「途中で遭遇した巨大イージスを吹き飛ばしたみたいに、そのミニジュピター砲で奴らを薙ぎ払えない」

 

リー達が縋るように俺の方を見るも俺も奴らの集中砲火で防御姿勢を解除する事が出来ない。

明らかに俺を最優先に殺そうとしている……この武装コンテナを警戒しているのか

 

「無理です!! 武装コンテナのチャージする暇がありませんし、下手に撃てば射線上の味方も巻き込む可能性もあります」

「完全に詰みってやつなの!?」

「諦めないちゃだめだよ」

 

俺の言葉を聞いたMP5Fさんが恐怖するもがパラちゃんが愛銃を掃射しつつ、励ます

それにPM5Fさんが「そうよね!!」とすぐに立ち直ると焼夷手榴弾を新型鉄血兵数体を焼き払う

 

だが、焼かれた鉄血兵の影から同じ外骨格を装備したブルートに酷似した新型鉄血兵が飛び出し、リーに飛びかかろうとするのが見え、とっさに叫んだ

 

 

「リー、後ろ!!」

「え……うわああああ!?」

 

先ほどからの戦闘システムの不調で反応が贈れたリー容赦なく飛びかかろうとする新型ブルートに皆が銃口を向けようとした瞬間

 

「A1、助けにきたぞ」と聞き覚えのある声と主に一発の銃声と共にブルートの頭を吹き飛んだ

 

「もしかして、援軍……「見つけたよ、お兄ちゃん!!」!?」

「え、声は……「お前ら伏せろ!!」

 

更に聞き覚えのある声が聞こえるや否や俺達はとっさに地面に伏せると同時に爆発音や衝撃が周囲に何回も鳴り響くと同時に鉄血兵達の絶叫が俺達の耳に届く

 

「一体なんですか!?」

「分からない……味方なのか?」

 

俺がとっさに武装コンテナの防御を少しずらすと先ほどまで俺達に銃撃を浴びせていた鉄血兵が全滅していた

その代わり、そこにいたのP228さんとSDMR……と今回の戦場に参加していないはずのA1姉ちゃんとSOPちゃんがそこにいた

そのすぐ後ろには俺達の背後に30mmチェーンガンを向ける西行号や装甲車の姿もあったが、それよりもここにA1姉ちゃん達が

 

「え……A1姉ちゃんにSOPちゃんまでどうしてここに!?」

「それはどうでもいいから、早く撤退するぞ!!」

「先ほど、リバイバーからモールス信号で「退避しろ」と!!」

「リバイバーの奴、核弾頭で使って敵諸共吹き飛ばすつもりなの!?」

「と、とにかくみんな、今の内に撤退よ!!」

 

P228さんの言葉にMP5Fさんが驚愕するのを横目にM14さんが彼女達の方を指差し、俺達は彼女達の方に向かって撤退を始める

それを見たSDMRが大声でこう叫んだ

 

「早く西行号や装甲車に乗り込んで、お兄ちゃん!!!」

「お兄ちゃんって、どういう事よ。あなた416の系譜でしょう!?

「SOPさん、今はどうでもいいから撤退しますよ!!」

 

SDMRの言葉に食いつくSOPちゃんとそれをなだめるP228さんを視界に納めながら、俺達は西行号の方へ駆け寄るとすぐに西行号の兵員室に飛び込むと体を縮めるトビーさんとAGS-30達がいた

いずれの顔に恐怖で顔が真っ青になっていた

 

「ギャパパ……もう駄目だ、俺様達おしまいだ」

「頭はくらくらするし、まっくろさんが追いかけてくる」

「怖いよ~」

「しきかん、逃げよう!!」

 

口々に弱音を吐くトビーさん達を落ち着かせるようにエンジン音が響き渡ると同時に指揮官の声が彼らを落ち着かせるように言った。

だが、その彼女の声も混乱と戸惑いが入り交ざった物で彼女にとっても今の状況は予想を超えていたのだと俺は察した

 

「このまま正規軍の大陸列車が存在する辺りまで撤退する」

「急がないとリバイバー(リア銃)の攻撃の巻き添えか鉄血に殺される……Oh、ジーザズ!!!」

「無駄口叩いてないで、車を出してください!!!」

 

恐怖に震えるジンさんの悲鳴をかき消すようにハクさんの叫びに背中を押されるように西行が走り出した

振動と騒音が響く兵員室内で指揮官達と合流した直後の言葉が頭に蘇った

 

【上手く行き過ぎている上に嫌な予感する……最悪、撤退することも選ばざる得ない事態が起こる事も覚悟しておけ】

 

「どうして……こうなった」




今回でとりあえず、アラマキ爺さんとS07情報支援基地組以外は合流し、西行号と装甲車に搭乗して、撤退していますが……コラボ元で死亡フラグが立つ結果に
この先、生き残れるのかな?(白目)

オマケ:装甲車1号の車内で

西行号と共に撤退を開始した装甲車1号の兵員室内でSOPとSDMRがにらみ合っていた

「私はM16A4の準同型機だから、私が妹だよ!」
「違うもん、烙印システム上じゃ私が妹で、マシンガン擬き!!」
「言ったわね、私の銃はマークスマンライフルだよ!?」

SOPの言葉に激情したSDMRは言い返す

「この重量過多、季節外れのクリスマスツリー!!」
「クリスマスツリーは個性だよ、HKM4モドキ!!」

二人の言い争いが基点となったかは定かではないが各地で稼働中の416と同系統の銃とASSTを結んだ戦術人形達が同時に不機嫌になったのであった

「「「「「「「「「「「「「私達は完璧よ!!!!」」」」」」」」

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