MALE DOLLS外伝集   作:ガンアーク弐式

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今回は危険指定存在徘徊中(https://syosetu.org/novel/190378/)のコラボ企画編です
さて、例の儀式場で遭遇したキノコマンとの耐久戦の続きです

今回、アラマキが意識を取り戻す所から始まります


グリフィンの奇妙な航海:アラマキの切り札

意識を取り戻したアラマキが見たのは、負傷したであろう職員達の手当てを行う国連の職員の姿

そして、彼の耳が最初に捉えたのは無数の銃声や爆音等の戦闘音と女性のか細い声だった

アラマキが顔を声の方向へ向けるとその女性がアデリナという名の女性だと気付いた

 

「あぁ……はぁ、アラマキさん!?」

「確か、アデリナ=シュレンドルフだったか……戦況はどうなっている?」

「戦闘用ボディに換装したリヴァイル率いる国連の軍用人形の増援で一時的に好転しましたが、あの怪物は健全で戦術人形達とアウレールが戦闘中です」

 

アデリナは不安を隠しきれない口調で儀式場で遭遇したキノコマンとの情報と現在の状況

を淡々と話し出す

それをアラマキは無言で聞いていた

 

(尋常じゃない再生能力に、銃弾を反射するほどの柔軟性に富んだ体に、限定的な肉体操作能力……これはアレを使う必要があるな)

「以上が……アラマキさん、何をするつもりですか!?」

「鎮痛剤を打った……戦線に復帰するためにな」

 

アラマキはある決心を決めると目をカッと開き、立ち上がった

腹部に視線を落とすと強化スーツの装甲が剥がされており、痛覚が鈍く残る腹には血がにじんだ包帯が巻かれていた

 

アラマキのすぐそばには、剥がされた強化スーツの腹部装甲板アラマキが所持していたSCAR-Hや斧等の装備がひとまとめで置かれており、アラマキはその中から携帯用の鎮痛剤を探し出すと自身に打ち込んだ

 

 

「待って、アウレールほどじゃないとはいえ、あなたも相当の深手よ」

「応急処置はチャンとしている……後は強化スーツのバッテリーの残量が心もとないくらいだな」

 

アラマキは右腕に巻き付けた小型端末に目をやると強化スーツの補助電源に切り替わっている事を示していた

アラマキは先ほどのキノコマンが放ったレーザーがスーツの電源部を狙ったモノだと確信し、バッテリーの残量を残り少ない事も把握した

 

(全力稼働で30分……それを過ぎたらただの防護服となるか)

 

アラマキは側に置かれていた腹部装甲を拾い上げ三つ付けた

そして、側に置かれていた斧を右手に握り占めると数回ほど振って重心を確し、右腰にさげると今度はSCAR-Hとコルトガバメントが動作する事を確認する

すべての銃器が作動する事を確認し終える腰に提げていた手のひらよりも少し長いくらいの細長い青い筒を抜き出した

アラマキは筒の上部を捻ると金属音と共に筒から青い光が漏れだすように輝き始める

 

アラマキの左手はそれをしっかりと握り占めるとアデリナは筒を指差した

 

「アラマキさん、それは一体……」

「これは「左手の答え」……ワシの奥の手じゃよ」

 

アラマキは鋭い目つきでと強化スーツを再起動させ、戦線に復帰するべく歩き出した

そして、手に青く光る奥の手「左手の答え」を左手で強く握り占めると筒の光が更に輝きを強くした

 

 

――――――――――――――――――

 

 

「今のうちに態勢を整えなさい、数分は抑え込んであげるから。」

 

突然現れた謎の怪しいオバサン――ソフィスの助太刀というは、理解に苦しむ現象の数々の果てにキノコマンを氷漬けにしたことに唖然とする俺達の中で真っ先に反応したのはワカさんだった

 

「さっきの廃列車を召喚したり、ヤツを凍結させたり……お前は一体なんだ!?」

「余計な説明は後よ……これ以上の力技はいろんな意味で難しいのよ」

「やろうと思えば、できるのか……分かった、負傷した奴らは今のうちに下がれ!!!」

 

ソフィスは余裕な声色に似つかない半ば虚勢を張ったような張り付けた笑みを浮かべていた

そして、ソレを見たすべてを察したワカさんが叫ぶと負傷した国連の兵士達がその場から離脱と儀式場から撤退を開始し始めていた

そして、俺達を始めとした戦術人形と万能者、それに蛮族が、その盾になるべく前に出ようとした

だが、本来なら国連軍の兵士達と共に後方へ下がるべき人――アウレールさんが撤退するどころか戦闘を続行しようと仁王立ちしていた

どうみても戦闘どころか、立っている事すらむずかしいほどの重傷だというのは誰も見ても明らかだった

 

「おじさんも撤退するべきだよ!!!」

「大丈夫だ、問題はない」

「「いや、問題ありすぎだろう」」

(この人、本当人間ですか……)

「ナルホド、ツワモノ……ハナシハココマデダ」

アウレールの常識外れの答えに蛮族以外が唖然とするも蛮族の言葉でキノコマンを氷漬けにした氷塊に視線を戻すと塊に無数のヒビが入ったかと思いきや氷塊が砕けるとのと同時に無数の閃光が飛び交った

さらに、レーザーに織り交ぜるように凄まじい速度で飛び交う拳のラッシュが俺達に襲い掛かり、万能者や蛮族の一部例外を除いて防戦一方だった」

 

「くそ、あのまま凍死していろよ!!!」

「おばさん、もう一度氷漬けにできないの!!!」

「あいつ、学習してレーザー収束させたり、弾幕を張って隙を見せないのよ」

「左腕を持ってかれたせいで、武装も火力も全然足らない!!」

 

俺達の絶叫にも気にも留めずに猛攻を続けるキノコマンに国連の軍用人形を拳のラッシュで数体破壊した後に、奴がM4を標的に選んだかのか、腕を彼女に選んだ

 

〈ルニシア!?〉

「「「「「「M4!!!]」」」」」

「M4姉ちゃん、危ない!!!」

 

俺は自分がレーザーに貫かれるのを覚悟して、姉ちゃんを庇おうとした瞬間……俺の背後から無数のレーザーいや、青く光る長い針のようなモノが飛来し、キノコマンに何本も突き刺さり、吹き飛ばした

 

それらはキノコマンの体や周囲に何本も突き刺さるのを見て、全員が息をのんだ

あの蛮族も光の針に興味いや、脅威を感じていたようにキノコマンに刺さった針を注視していた

 

「コレハ、ナンダ!?」

「なんじゃこりゃ、光の針か……どこからだ?」

「だが、キノコ男には対して効いていないようだな」

 

アウレールさんが言う通り体に無数の針が刺さったのにも関わらずキノコマンは再び立ち上がるとレーザーを発射しようとする

だが、何故かレーザーは発射されずに、代わりに聞き覚えのある声と共に黒い影が淡い青い光を伴って背後から飛び出すと青く輝く斧を振りかざし、両断する

 

そして、両断されたキノコマンの上半身はその勢いで吹き飛ばされ、木の壁に叩きつけられた

それと同時に影の正体が誰であるか、俺達は理解した

 

「稼働率5パーセントでこれぐらいか。欲を言えば、10%にしたかったが……リスクを考えるとこれでもギリギリじゃな」

「「「「「「アラマキ元指揮官!?」」」」」

「おじいちゃん!?」

 

後方に下がっていたはずのアラマキ元指揮官が俺達の方を振り向くと不敵に笑みを浮かべてこう言った

 

「ワシの切り札でヤツはレーザーを自由に発射できなくなった」

 

そう言って、アラマキ元指揮官がキノコマンが吹き飛ばされた方向に顔を向け、俺も視線を向けるとキノコマンは下半身をすでに再生させていた

 

だが、警戒しているのか元指揮官を注視し、元指揮官も臆することなくキノコマンを睨み付けていた




今回でてきたアラマキの切り札「左手の答え」ですが、簡単に言えば幻想殺しにも似た異能を無力化できる兵器です
本来はアブノーマル相手に使う代物で、キノコマン相手では不適合の代物です

まぁ、諸事情があって稼働率5パーセント程しか起動させることができません
それ以上だと色々と問題があるというか、状況をさらに悪化させかねないので、作中でも結構ギリギリです

その辺は後に説明しますが、少なくともキノコマンのレーザーの連射性と威力は下がりました

ちなみに、試作アサルト兵器氏から許可ちゃんともらいしまた
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