ハイスクールD×D/Apocrypha 魔術師達の狂騒曲   作:グレン

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アンケートを生まれて初めて使用しました。




内容は簡単に言えば、「固有結界の詠唱の頻度」ですね。

現状の返答の偏りを考慮すると、「基本的に詠唱は初の見せ場(事実上の真の初登場)で詠唱フル。あとは大一番の最終手段レベルの要所使用の時だけ詠唱シーンを入れる」になりそうです。

こんなややこしいアンケートを出した理由は、「ロキ戦で本格使用する予定の、とある固有結界を前座で使用する」からです。ちなみにこれは予約投稿ですが、もう発動左折直前だったので急遽アンケートのテストもかねてやってみました。なので結論としてこんな形になります。








 ちなみに、今回も別のアンケートを出します。フリードについてです。

 今回出すか考えてたけど、グレンさんトレンドである「ほぼ雑魚だった初期の敵キャラを魔改造」のパターンぐらいは出したほうがいいかと判断して、奴に白羽の矢が立ちました。レイナーレはすでに死んでるし、ディオドラ自身は特に今回強化する予定がないので、あいつしか適任がいなかったとも言えます。

 一応強化の方向性は、リメイク前の狂騒曲の段階でプランはできていましたのですぐに再設計して出せます。問題はどんな塩梅にするか……って感じなので、アンケートを使用してみようかと。









 あとアイネスの計画における乙女の役割ですが、「彼女の魔術回路の方向性ゆえに、聖杯に頼らなくてもサーヴァントを現界させ続けるることが可能」といったほうが近いです。原作でいうならイリヤが戦争開始よりはるか前からバーサーカーを召喚させていたり、UBWのエンドの一つで凛がセイバーを残しているような真似を、更に余裕をもってできるといったところでしょうか?


11 落日の始まり

 リアス・グレモリーがディオドラ・アスタロトとレーティングゲームを行う、一日前。

 

 約五組の眷属集団が、とある通信を聞いていた。

 

 それを繋げるのはブルノウ・バアル。そして、通信が繋がっている者の1人はスメイガ・バアルだ。

 

『……父上。歩き巫女の準備は整い、彼女達の手引きで既に悪魔側の衛兵は配置しております。事態発生と同時に、手の者が動いた瞬間に取り押さえられるかと』

 

「ご苦労様。ボウゲツには有休を増やしてあげたいところだけど、流石に事を終えてからでないとね」

 

 スメイガの報告に満足げに頷いたブルノウは、立体映像に映し出される悪魔達のリーダー格、五人の(キング)に目を向ける。

 

 彼らの大半が後ろめたさなどを覚えながら、同時に怒りを覚えている。

 

 故に戸惑いながらも今回の作戦に賛同してくれた。どうせ後で知ってから彼女達のことを心配するだろうし、ならいっそのことある程度巻き込んでしまおうと判断したのだ。

 

 追加でいえば、禍の団と同盟の戦争は長期化はしないが激しい事になると踏んでいるスメイガとしては、若手に実戦経験をある程度詰ませておき、終盤に備えておきたいという意図も会った。特に選んだ五チームは短期間で強くなっているので、ここで後詰でも戦闘を経験すれば、きっと更なる飛躍が臨めるだろう。

 

 懸念材料は断られたトルメーだ。彼は実力が高い事もあって前線側の要請を受けていたから仕方がないが、何か反応に不穏なものを感じた。大掛かり故に監視役の歩き巫女を割けない事が残念でならない。

 

 禍の団との戦争は長期化すると踏んでいる四大魔王には色々と苦言を呈されたが、今後の世界の流れの予測が違うのだから仕方あるまい。

 

 幸か不幸か相応の規模になる事が想定できたので、現役の戦力を後詰に割くより若手達に任せた方が戦力を集中できると誤魔化しておいた。実際、あの男が禍の団を手引きして彼女達を手土産代わりに殺そうとするにしても、今回の作戦の主導者達が過剰動員を渋るだろう。

 

 まあ、あくまでこれは保険でもある。

 

 スメイガとその眷属がいれば、精鋭部隊が大量に送り込まれたとしても対応できる。イルマ達がいれば、彼女達の支援はできるだろう。

 

 何より、彼が彼女達に勝つ事は不可能だ。

 

 特殊ルールによるレーティングゲームなら話は変わるだろう。実際、それによって試合に辛勝して勝負に惨敗けた事は記憶に新しい。

 

 だが、そう言った縛りがない彼女達の能力はまさに最高峰だ。既にプロのレーティングゲームで相応の成績を出している上級悪魔やその眷属にも匹敵するはずだ。

 

 奴の能力では、圧し切る事など不可能だ。

 

 むろん、その絡繰りを眷属全員に使用すれば話は別だろう。だが、それもイルマ達がフォローに回ればまた話が変わる。

 

 故に、あくまで彼らは保険として動いた人員だ。

 

 既に大体の裏は取れている。あの男が動いた瞬間に彼自身は完全に詰みとなる。

 

 万が一逃げられてもそれだけだ。それまでの投資を取り返せるほどの利益を奴らに与える事ができない以上、冷遇されて勝手に自滅するだけだ。

 

 そして、彼が引きずり込む者達に対抗する準備も万端だ。

 

 三大勢力の者達はもちろん主力を叩き込んでいる。更に同盟がある程度進んだ勢力からも相当の戦力が送られてくる事になっている。

 

 北欧神話体系、アースガルズ。神及びヴァルキリーなどの精鋭達。

 

 ギリシャ神話体系、オリュンポス。これまた神クラスがごろごろと参加。

 

 中国神話体系、須弥山。此方も神格はもちろん、仙人すら参加する。

 

 数が多い勢力だけでもこの精鋭部隊だ。相手が彼らを最初から皆殺しにするつもりだとは言え、迎撃するには十分な戦力だ。

 

 他の和平に対して乗り気な戦力も、武闘派の神までもが参加する大盤振る舞いだ。どうやら、和平によるうっぷん晴らしも兼ねて大暴れしたいらしい。

 

 そも、敵は不意打ちで押し切るつもりなのだ。逆に誘き寄せた形になっているのだから、実力差で逆に押し切れる。

 

 とはいえ油断はできない。特に、何も知らずに囮になっている彼女達の安全確保は必要だろう。

 

 故に実戦の空気に慣れるという名目で、優秀な若手の力を借りる。つまりはそういう事だ。

 

 それに、彼らも今回の下手人には腹を立てていた。

 

『……卑劣な方法でレーティングゲームに勝利するとは、断じて許せんな』

 

 サイラオーグ・バアルは、自分で殴り飛ばすつもりなのか指を鳴らす。

 

『ふふふふふ。雪辱戦の機会がこうもすぐに訪れるとは思いませんでした』

 

 シーグヴァイラ・アガレスは、特に被害が大きい事もあってか、淑女がしてはいけない顔をしている。

 

『さて、生徒会長としては、愛すべき生徒に忍び寄るストーカーは仕置きをしなければなりませんね』

 

 ソーナ・シトリーは、冷静さを持ちながらも、同時に冷徹さをこれでもかと出している。

 

『こんな間抜けに一大作戦の手引きをさせる馬鹿どもは、逆に状況を引っ掻き回しかねませんので速やかに始末しませんとね、父上』

 

 スメイガ・バアルは阿呆としか言いようがない今回の内通者に心底からの侮蔑を向けた。

 

 そして―

 

『……とにもかくにも奴は潰そうか。あ、伯父様に一つ頼みたい事があるんですけど―』

 

 ―イルマ・グラシャラボラスは、これまでにない殺意を漲らせた表情で、周囲の眷属達の大半を引かせていた。

 

 ツヴェルフ・シトリーだけがイルマに対する同意と同情が籠った視線を向けているが、それ以外は流石に追いつけなくて引いている。

 

 あと、スメイガ以外の三眷属も引いていた。

 

 そして事情をよく知るスメイガとブルノウは、返答をとりあえず決定していた。

 

『―去勢用の鋸持って行っていいですか?』

 

「『せめて一瞬で切ってやりなさい』」

 

 男として、絶対に許せない外道が相手でも、ある程度の情けをかけなければならない時があるのである。

 

 因みにこの会話内容、後で一部に流出した結果「あのサイラオーグに冷や汗を流させた女傑」として、イルマの評価が上方修正される事となるのだが、完璧な余談である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして、リアス・グレモリー眷属はオカルト研究部の部室に集まり、戦意を高めていた。

 

 殆ど全員がやる気に満ち溢れている。

 

 なにせ敵はディオドラ・アスタロトだ。

 

 自分達の大切な仲間であるアーシアに言いより、迷惑も顧みずにアプローチを繰り返す間男。

 

 しかもトレードという手段で手に入れようとし、それを却下されれば賭けの景品扱いする始末。

 

 自分達にとってのもう一人のリーダー格ともいえるイッセーのことを愚弄した事もあり、かなり内心煮えくり返っていた。

 

 ……ちなみに一部メンバーは、その後イルマ達に起こった悲劇の全責任をディオドラにひっかぶせようかとすら考えていた。

 

 これに関してはリアス達にも責任があるので、ちょっと大人げない。

 

「……皆。そろそろ時間よ」

 

 リアスが手を鳴らし、皆の意識を自分に集めさせる。

 

「敵はディオドラ・アスタロト。あのアガレス相手に短期突入も可能な強大な王。そして、それに驕り高ぶって私の可愛いアーシアを賭けの景品にしようとした狼藉者」

 

 アーシアを特に可愛がっている1人であるリアスは、本心から遠慮なく全力でディオドラを叩き潰す気だった。

 

 情け容赦なく叩き潰す。多少のペナルティが出てこようと、下手な手加減をする気は欠片もなかった。

 

「でもパワーだけなら私達だって引けを取らない。そして、王を倒せば終わるレーティングゲームにとって、敵の王の単騎突入は望むところ!!」

 

 そう、集中砲火を叩き付けれるのなら、相手が強大とはいえ勝ち目はある。

 

 そしてそれに呼応するように、ゼノヴィアはデュランダルを構えて強気だった。

 

 寄らば切る。そんな思いが漏れ出している。

 

「安心してくれ。今度こそデュランダルの力をレーティングゲームに生かして見せる」

 

 ゼノヴィアはアーシアに強い友情を感じている、特に可愛がっている者の一人だ。

 

 最初に会った時にアーシアに対して冷徹な態度をとりながら、それを一切気にせず友として扱ってもらっている事が原因だろう。ある意味同病類憐れむ精神もあるかもしれない。

 

 そのアーシアを奪おうとする不逞の輩。元々悪魔を切り殺す事に長けている少女なので、実に頼もしくも恐ろしい。

 

 そしてそんな中、アーシアはどこか不安げだった。

 

 上記の通り賭けの対象にされてしまっている事が原因だろう。

 

 姉のように慕っているリアス。教会出身という共通点故に特に仲のいい友であるゼノヴィア。そして、思いを寄せる大恩人であるイッセーと、離れ離れになるかもしれない。

 

 そんな不安に震えるアーシアの手を、イッセーはしっかりと握りしめる。

 

「大丈夫だ。奴がどれだけ強くたって、俺は負けない!!」

 

「……はいっ。イッセーさん!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして、決戦の時は来た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『……こちら、歩き巫女第二十七班。資材搬出ルートを抑えました。家宝クラスまで持ち出そうとしていましたよ』

 

『……こちら、歩き巫女十三班。連れ出される予定だった少女達の確保に成功。敵勢力の四割を始末して五割を確保しましたが、一割に逃げられました』

 

『……こちら、歩き巫女四班。他の班と共に奴が高跳びさせた銀行の資産を抑えました。表の下手人は他の不正の証拠と共に警察署に叩き込み済みです』

 

「分かった。後詰の部隊と合流して、それぞれ確保した物体及び人材を守ることを優先してくれ。特に十三班は念入りに頼む。既に撤退したなら奪い返しに来るとも思えないが、増援には最上級悪魔とその眷属を送っておこう」

 

 私設諜報工作部隊である歩き巫女の報告を聞きながら、ブルノウは速やかに指示をだし、他の裏方達を適格に動かしていた。

 

 今回の一件は相応の大規模作戦だ。各異形勢力の合同作戦という前代未聞の事態でもある為、大失敗などしたら同盟がとん挫しかねない。

 

 そして今回の件は特に悪魔側の失態でもある。内乱の結果離反した者が主体なのである程度は責任逃れはできるが、今回は内通者が内通者なので、失敗に終わったらその辺りも怖い。

 

 なので今回は各派閥が珍しくいがみ合いをゼロにして連携をとっている。ブルノウはその中で裏方を意図的に担当する事で、余計なトラブルを更に避ける方向に言った。大活躍しての躍進する可能性より、大失態を犯して失墜するリスクを考慮したのだ。

 

 今回ブルノウが指揮を執る内容は、内通者筆頭格の抑え込みだ。

 

 彼が手土産として持ち出そうとした、実家が保有する希少なアイテム類。彼が個人的にコレクションしている、可哀想な被害者達。そして、彼が逃亡に成功してからも相応の生活を送る為に散らばらせた金銭類。

 

 それらを独自に保有する諜報工作部隊を使って全部確保するのが、今回の彼の担当だ。

 

 特に重視しているのは、彼がコレクションしている少女達。

 

 イルマ・グラシャラボラスという姪を持ち、その過去を知る者としては見逃せない。私的な理由だが、他の派閥や勢力が気にしている他二つよりも此方に気を回している。天界及び教会も、イルマの過去は知らないが、彼女達の事情を知って同意を示してくれたので楽に動けた。

 

「……スメイガ、そちらは?」

 

『……思った以上に上も下も馬鹿だったようです。軽く数百人の上級中級を送り込んでますよ』

 

 その言葉に、保険を用意したかいがあったとブルノウは安心する。

 

 念には念を入れた形だが、まさかここまで敵が馬鹿だったとは思わなかった。小物の類である事は知っていたが、それが力を持っているとこうも事態はややこしくなるのかと、頭痛を感じる。

 

 仕方がない。できれば若手同士のレーティングゲームで魔王派よりとぶつかり合うまで隠し玉にしておきたかったが、そんな沽券より冥界の未来を担う若手達の命の方が大事だ。

 

 ブルノウは、即座に決断する。

 

「スメイガ、鳩羽とボウゲツに()()を出すように伝えてくれ。……そちら側の勝利条件は「全員生存」一択だと考えるように」

 

『了解です。というか、サイラオーグが神滅具を引き連れているのですが、聞いてませんよ父上』

 

 それは私も聞いていない。

 

 とりあえず、口止めしていたであろう現大王には、後で魔王派と共にしっかり追及をする事にしようと心に決めた。

 

 そして、それはとりあえず置いておく。

 

 そう言った足の引っ張り合いは、とりあえず足並みを揃えて馬鹿どもを返り討ちにしてからである。

 

「さて、飛んで火にいる夏の虫。小物どもにはさっさと退場してもらうとしよう」

 

 ちょうどいいから、ここで血統を絶やさせてもらおう。

 

 ブルノウは自分達が思い描く悪魔社会の発展の為、腐敗した過去の権威の遺物を潰す事を決定した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そしてその数分前、リアス達は完全に想定外の事態に巻き込まれていた。

 

 レーティングゲームをしようかと思ったら、いつまで経っても審判役のアナウンスがならない。

 

 それに首を傾げた瞬間、転移魔方陣が展開された。

 

 まさかいきなり目の前で激突などという特殊ルールかと思ったがそれもおかしい。というか、展開されている転移魔方陣は百や二百ではきかなかった。

 

 とどめに紋章がアスタロトの物ではない。さすがに数が多すぎて把握が困難だったが、しかし一部だけでも異常事態が理解できた。

 

 テロ組織禍の団(カオス・ブリゲート)。その最大派閥である旧魔王派に傾倒した悪魔の家系の紋章だった。

 

「……よりにもよって、レーティングゲームに介入するというの!?」

 

 リアスは戦闘態勢を取りながら歯噛みするなか、現れた悪魔の一人は嘲笑を浮かべる。

 

 それは、作戦がとてもうまくいっている者が、作戦に翻弄されているものを見る視線だった。

 

「忌々しき偽りの魔王の血縁者名だけあっておろかだな。まさか内通したものたちとのレーティングゲームなどという遊戯が成立するなどと思っているとは」

 

 その言葉に、誰もが一瞬硬直する。

 

 言葉の内容を推測する知能があるのなら、誰も側かわかることだ。

 

 そう、これは内通者がいるからこそできる芸当である。

 

 そして、内通者とレーティングゲームをすることになっていたということである。

 

 つまり、内通者の正体は一人しか考えられない。

 

「………ディオドラぁあああああ!!!」

 

 イッセーは、怒りに震えながらここにいないディオドラの名前を呼び―

 

「―やあ、何かな赤龍帝」

 

「キャッ!?」

 

 返事されたということと、同時に守るべき少女の悲鳴が聞こえたことに一瞬硬直した。

 

 しかしすぐに我に返り、声のした方を振り返る。

 

 そこには、宙に浮かぶディオドラがアーシアをつかんで動きを封じていた。

 

「ディオドラぁ!! てめえ、ゲームで決着付けるって話は何だったんだ!!」

 

「馬鹿じゃないの? なんでわざわざそんな面倒な事をしなけりゃいけないんだよ」

 

 非常に醜悪な笑みを浮かべながら、ディオドラはそう答える。

 

 元から本性は相当悪いやつだと思っていた。ゆえに、端正な顔に不釣り合いなその笑顔の方が似合っているとすら思ってしまう。

 

 ディオドラは余裕の表情を浮かべ、周囲の悪魔たちを見渡してからリアス達を見下した。

 

「君たちはここで彼らに殺されるんだ。まあ君たちが腕利きなのはわかってるけど、この数の上級悪魔と中級悪魔を相手取れるわけがないだろうしね。じゃ、死んでくれ」

 

「……禍の団に通じてるだなんて、最低最悪だわ!! まして、ゲームを汚すだけでも万死に値するわよ!! なにより、私の可愛いアーシアをさらおうとするだなんて!!」

 

 リアスは即座に全力の攻撃を叩き込んでもおかしくないぐらい激高している。

 

 怨敵禍の団との内通。誇りを持って参加しているレーティングゲームの妨害。そして可愛がっている眷属のアーシアの誘拐。

 

 逆鱗の上で三回も飛び跳ねられて、激高しないものなどいるわけがない。

 

 だが、魔力による砲撃戦闘主体のリアスでは、攻撃を叩き込めばアーシアを巻き込んでしまう。ゆえに、攻撃したくても動けない。

 

 それを理解して余裕の表情を浮かべ、ディオドラは嘲笑を浮かべる。

 

「彼らと行動した方が、僕の好きな事を好きなだけできると思ったんでね。じゃあ、君達がいたぶられている間にアーシアと契らせてもらうよ。……生き残れたら神殿の奥に来てみるといい、素敵なモノが見られるよ」

 

「……イッセー! アスカロンを!!」

 

「おうよ!!」

 

 もはや逆鱗の上でタップダンスすら踊るディオドラに対して、ゼノヴィアは切りかかり、イッセーは彼女にアスカロンを投げ渡す。

 

 そして遠慮なく、ゼノヴィアはディオドラに切りかかった。

 

「私の友達を離せ!!」

 

「いやだね。特に君は趣味じゃないから尚更だ」

 

 振るわれるアスカロンを、ディオドラは魔力で迎撃する。

 

 そして距離を取った瞬間、ディオドラは空間転移を試みる。

 

「イッセーさん! ゼノヴィアさ―」

 

 アーシアの声が転移とともに途切れる。

 

 逃げられた。その事実にゼノヴィアは歯を食いしばり、イッセーは我慢できずに声を振り絞る。

 

「アーシアぁああああああああああ!!!」

 

 返事が返ってこないとは分かっている。

 

 毎度毎度仲間を危険にさらす醜態に、イッセーは自分が許せなくなる。

 

 そして、それにかられそうになったイッセーに祐斗の激が飛ぶ。

 

「イッセーくん! まずはここを切り抜ける事が先決だ! アーシアさんとディオドラはその後にしないと―」

 

 そう声を飛ばす祐斗に、悪魔の一人が狙いをつける。

 

「生き残れると思っているのか、下賤なる転生悪魔風情が―」

 

 そして魔力を放とうとしたその瞬間―

 

「……黙るがいい、下郎が」

 

 ―その悪魔の首が、跳ね飛ばされた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして、禍の団と各勢力の同盟による、第二の激戦が始まった。

 

 それぞれ相応の数の勢力がぶつかり合うこの激戦において、中枢を担う双方が大打撃を受ける。

 

 故に、この戦いはこう称される事もあった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 その通称は、魔王の落日。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 先代魔王の血筋が一つ絶え、一人が失墜した日。

 

 そして今代魔王の二大巨頭が、大きくその発言力を減らす、大いなる痛み分けの始まりだった。

 




 はい、とういうわけで激戦の始まりです。









 そして始まると同時にディオドラ(の今後)が詰んでいる件www

 ブルノウ達からすれば動き出す前に完膚なきまでに叩き潰したかったのですが、それだと禍の団の最大派閥である旧魔王派がしつこく嫌がらせをしてきかねかったので、原作通りアザゼルたちがこのレーティングゲームを餌に一網打尽にする計画を立てて行動です。

 ただし、確実に自分たちの派閥の成果を上げることを考えたブルノウは、担当として自発的に「リアス達の安全確保」と「ディオドラたち内通者による、各種持ち出しの阻止」を決定。禍の団との戦いが短期集中で行われるこという推定を前提に、リアスの安全確保には若手眷属たちを中心にすることで戦争の空気を味合わせ、同時に子飼いの諜報部隊である「歩き巫女」を総動員してディオドラによる各種持ち出し行為の阻止を行っております。

 まあ後者はディオドラが小物だったこともあってあっさりできたですが、前者はディオドラも旧魔王派も小物過ぎたことが原因で「最悪の想定の斜め上を飛び越える状況」な大戦力が来てしまいました。仕方ないので伏札にしておきたかった最強戦力に「手加減禁止」を命じました。サイラオーグの手元にレグルスがいるのは、大王派同士とはいえ派閥が違ったこともあって知らなかったので、思わぬラッキーですね。









 さて、次回予告です。

 次回の大きな展開は―

「鳩羽無双 ―大艦巨砲が本気だす 付け合わせに人海戦術を添えて」

「トルメー暗躍開始 ―不殺とは、決して良心だけで行われるものではないのである」

 ―の二本立てでお送りします。








 追伸:最近の悩み事。

 「おっぱいドラゴンの歌」って、使用楽曲情報のところで入力する楽曲コードあるんだろうか? そろそろ調べとかないといけないよなぁ。

超強敵になったフリードとか、見たいですか?

  • 誰得だよ。あれは雑魚でいいです
  • 適度なカマセが奴の味ってやつさ
  • いっそのこと神クラスとかどうよ?
  • まあ、中盤の幹部ぐらいなら
  • 最終決戦まで引っ張っちまえ

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