ハイスクールD×D/Apocrypha 魔術師達の狂騒曲 作:グレン×グレン
それはともかく、最近は寝不足気味で書き溜めが減っている状況ですので、もしかした連続更新がストップするかもしれないです。
そろそろおっぱいドラゴンの歌が楽曲コードにあるかどうか調べないといけないし、設定の修正とかも逐一しているから一時滞るかもしれないので、ご了承ください
ディオドラが地獄の拷問すら生ぬるい惨状になっている間に、誰もがとりあえず一呼吸を整えていた。
音楽魔術で強化された賛美歌を念話で叩き込まれたことで、ほとんどの物は疲労困憊で消耗があまりに激しい。影響を受けていないゼノヴィアも、大技を放ったことで疲れている。アイネスやイルマもディオドラの眷属を絶対不殺を条件として無力化していたので、少し疲れていた。
そのため、どうしても少し時間がかかった。
そして、イルマはディオドラを見下ろしながら、ため息を一つつく。
「……さすがにやりすぎの自覚があるのかしら?」
リアスはそう聞くが、イルマは静かに首を横に振る。
そこには一瞬の躊躇も迷いもなく、むしろ手緩かった。
そして、イルマもそんな魔術師の世界で十年以上生きてきた実績がある。
「……クロックワークスにも黒魔術とか死霊魔術とかあるから、上級悪魔の死体とか研究材料として価値あるじゃん。……肺と腎臓は片方とっても問題ないよね?」
「お願いだからやめて」
心の底から止めるほかなかった。
跡形もなく消滅させる気だったディオドラではあるが、こうも見事に残酷な状態になっているとその気も失せる。
しかも手加減してこれのようだ。魔術師という生き物の恐ろしさを嫌というほど痛感した。
しかし、これを平然とぶちかましておけるのなら、いったい何を気にしているのだろうか。
「いったいどうしたのよ。ここまでやってれば気も晴れたと思うのだけれど?」
というか、これだけやってまだやる気なら本当に止める必要がある気がする。
そんな覚悟を決めかけているリアスに、イルマは小さな声を出した。
「……イルマさんの前世、どこまで知ってるの?」
「……まあ、死んだときのこととか、養子だったこととかね」
簡単に、アイネスから聞いた話をまとめて説明する。
それを聞いたイルマは、苦笑いを浮かべる。
「アイネスもほんと甘いんだから」
そう告げ、そしてイルマはディオドラに視線を向ける。
怒りはある。殺意はある。敵意もある。憎悪もある。
しかし、同時にそこには一種の同族意識があった。
「イルマさんはね、ほんとは、ディオドラのことなんて悪く言えないんだよ」
「……やっぱり、中毒云々は経験談ってことね」
リアスも少しは納得できる。
ディオドラの眷属たちに対する意識は、似たような経験を持っているからこそ生まれた者なのだろう。
そして、ディオドラのことを悪く言えない理由も、それで納得できる。
まさに、ディオドラの眷属と同じことをしたのだろう。
自らも堕ちた存在でありながら、同じように罪のない女性を堕とすことに協力の姿勢を見せる。……そして、心の底から後悔したのだろう。
それが、アイネスが知った日美子の記憶。そういうたぐいなのだろうと、リアスは察する。
その経験が、彼女たちを何としても生かしたいという気持ちにつながったのだと、リアスは推測する。
「……そういえば、ディオドラの眷属たちは?」
「全員纏めてスーパーイルマさんタイム&スーパーイルマさんフィールドでKOしたじゃん。今はディアクルスたちに安全圏まで運んでもらってます」
その言葉に、リアスは少しだけほっとする。
イルマの兵士たちに何かあったのかとも思ったが、杞憂だった。それに、イルマの目的はしっかり達成できたようだ。
「カウンセラーというか、治療にも積極的にかかわるのかしら? 傷のなめあいって悪く言われるけど、気分的には楽になるでしょうしね」
そう茶化し半分でリアスは告げ―
「……それは無理だね」
―イルマは、静かに否定する。
「イルマさんなんかと一緒にされたら、あの子たちがかわいそうすぎるって」
そう断言するイルマは、ディオドラに再び視線を向ける。
そして、小さな声で、しかしはっきりと告げた。
「イルマさんは…………
その言葉に、リアスは思わず問いただそうとし―
「………ちょ! イルマ姉さんもリアス部長もこっち来てくれ!!」
慌てて鶴木は主二人を呼び寄せる。
それに飛び跳ねるように振り返った二人は、その光景を見て目を見開く。
そりゃそうだろう。心からの同意を鶴木はするほかない。
「くそ! どういうことだ……壊れない!?」
「よ、よし! ゼノヴィア、もう一回!!」
イッセーの譲渡を受けたゼノヴィアによるデュランダルの斬撃で、ひっかき傷程度の損傷すら与えられない、アーシアを拘束している拘束具がそこにはあった。
明らかに異常事態だ。というより、非戦闘員であるアーシアにつかう拘束具のレベルでは断じてない。
鶴木は何をどうしたものかと考える。
間違いなく最大攻撃力を発揮するだろう、イッセーとゼノヴィアによるケーキ入刀で擦過傷レベル。これはどうあがいても自分たちだけでは破壊できない。結婚式でこんな惨事が起こればいろいろと台無しである。
そして、そんなものを開発するにはかなりのものが必要だろう。
普通に資材を用いて作ったのなら日本円に換算しても数百億行くだろう。神器などの異能保有者が作ったとしても、この性能から考えればよほどの対価を請求されることは想像にたやすい。だまして作らせてそのあと殺すというのも、こんなレベルの物を作れる人物の希少性や、それをなせる能力の高さから言って現実的ではない。
それだけのものをし払ってまで、戦闘能力に乏しいものを拘束するための拘束具を頑丈にする必要性が理解できない。
そも、ディオドラごとき小物馬鹿の性癖を満足させるために、そこまでしてやる必要だってないのだ。
……何かがおかしい。鶴木がそう考えることには、誰もが嫌な予感を覚え始めていた。
「イルマ、リアス嬢。とりあえずスメイガたちは敵をせん滅し終えたそうだ。音から判断してオーディン殿は戦闘継続中のようだから、ボウゲツと鳩羽を援軍として叩き込むために進軍している」
そして、一人建設的に事を進めていたアイネスに、リアスはうなづいた。
「そう。なら、スメイガやソーナの知恵を借りるべきかしら」
そうでもしなければ解除方法がわからない。そして、解除しなければ安全圏に退避することはできない。
そこに関してはイルマも分かっており、故に彼女たちだけが知っている方法でさらなる対処を試みる。
「アイネス。悪いんだけど|神霊髄液《ウォールメン・ハイドログラム・アドバンスド》を使って解析魔術かけて。……なんか嫌な予感がしてきたじゃん」
「了解した。全員、少しそこから離れろ」
イルマの言葉に即座にうなづき、アイネスは神霊髄液を皮膜状にして、拘束具を包み込む。
「あの、何をするんですか?」
「安心しろアーシア嬢。その拘束具の神秘的機能を解析するだけだ。普通に宝具クラスを解析すると脳が壊れかねないから、こうして神霊髄液で検査し……て……」
首をかしげるアーシアを安心させるように説明するアイネスが、動きを止める。
そして、顔を真っ青にさせるとすぐにスメイガに通信をつないだ。
『……どうした? こちらは今急いでそっちに向かっているが』
「絶対に来るな!! すぐ近くにあるシェルターに駆け込んで結界を張れ!! 私が合図したらソーナ嬢たちに
明らかに焦っている表情でそう告げると、返事も聞かずに通信を切り、アイネスは吠えた。
「兵藤一誠にゼノヴィア嬢!! 急いでこの結界装置を破壊しろ、急げ!!」
アイネスの焦りだけで構成されたその言葉と同時に、結界装置と呼ばれた拘束具が、反応を見せる。
何らかの力が渦巻き始める中、アイネスは吠えた。
「これはアーシア嬢を核にすることを前提に作られた一品物の結界装置だ!!
「ちょ、アーシアの何をどうすればそんなことできるんですか!?」
イッセーがそういうのも無理はない。
アーシアは将来の心優しさゆえに、戦いに向いていないことにおいてはグレモリー眷属どころか駒王学園随一だ。
回復能力こそ絶大だが、それどまり。その回復能力も、敵味方の識別は生涯不可能だろうから広範囲展開ではなくピンポイントでの射撃という形で射程を伸ばせとアザゼルがアドバイスしたほど。それほどまでの善良さを持っている。
そのアーシアをコアとして運用したところで、回復アイテムにすることはできても攻撃に転用することなどできない筈だが―
「……増幅反転だ」
アイネスは、その言葉を絞り出す。
そして、その言葉にその場にいた者たちは、ある事を思い出す。
それは、シトリーとグレモリーのレーティングゲーム。
その戦いでソーナたちが多用し、アーシアを撃破した神の子を見張るものから提供された技術。
そう、それは―
「アーシア嬢の回復効果範囲をこのフィールドおよび観覧席まで増大すると同時に、その力を
その言葉に、誰もが絶句する。
致命傷クラスの負傷すら一瞬で治療する、アーシアの回復の力。
それが反転されれば壮絶な威力になることは、シトリーとのレーティングゲームで証明されている。
そして、そんなものが観覧席を包み込めば―
「各勢力のトップたちが、根こそぎやられるかもしれない」
自分で言った祐斗自身が身震いするほどの、最悪の事態だ。
「……こんなもの、ランサーがクロックワークスを総動員しても、
これまでにないぐらい驚愕しているアイネス。
そのアイネスに、ドライグが警戒の色を浮かべながら告げる。
『おそらく、結界系神器最強の神滅具である
「まずいってどういうことだよ!? つまり、お前と同格なんだろ!?」
なら、対抗することは不可能ではない筈。
イッセーがそう怒鳴るが、ドライグは体があれば首を横に振るような対応をとる。
『いや、絶霧も魔獣創造も
絶望的な事実をたたきつけられる。
神滅具である赤龍帝の鎧ですらどうしようもない。それも、さっきからデュランダルと併用しているのにだ。
それを、当の神滅具の本体ともいえるドライグ自身が断言した。それは、これを破壊する方法がないに等しいということだ。
「ど、どどどどうします!? て、停止の力をかけてますけど全然止まりません!!」
実際に、ギャスパーの邪眼すら意味をなしていない。つまり変則的な方法に対抗する準備を万端だということだ。
このままでは、詰む。
誰もがそれを脳裏に描くと同時に、アーシアは決意を込めて顔を上げる。
「皆さん。私の方をどうにかすれば―」
「何馬鹿なこと言ってるんだ!」
イッセーが、その言葉を最後まで言わせない。
その選択肢はありえない。だから最後まで言わせない。
しかし、アーシアはすでに悟っていた。
「ですが、このままではアザゼル先生もミカエル様も死んでしまいます! そんなことになるぐらいなら私は―」
「でもだめだ!! 俺は二度とアーシアに悲しい思いをさせないって誓ってんだよ!! 絶対に助けるから、アーシアは心配するな!!」
そう断言するイッセーだが、しかし結界装置の起動は目前に迫っている。
このままでは本当にそうするほかない。
そう、誰もが絶望したその時―
「―あれ、ちょっと待てよ?」
―イッセーが、きょとんとした表情を浮かべる。
そして自分の左腕と結界装置を見比べて、うなづいた。
「ドライグ、お前の力を信じるぞ」
『いや、何をする気だ相棒?』
さっき勝てないって言ったばかりなのに、そんなことを言われてドライグは困惑する。
「アーシア。先に謝っとく」
「え?」
そして、殺す気などかけらもないくせにアーシアにまで謝罪した。
その瞬間、何名かの心にある風景がよぎる。
ヴァーリチームと戦った者たちの心によぎった。
兵藤一誠が禁手へと至ったときの光景がよぎった。
……すさまじく嫌な予感がしながらも、とても頼もしくなった。
「高まれ、俺の性欲と煩悩よ!!
そして、絶大なオーラが結界装置に流れ込む。
洋服崩壊。魔力運用能力に欠ける、兵藤一誠という男が持つ絶技レベルの魔力運用方法。
あまりに強大な彼の煩悩とともに魔力を流し込むことで、任意のタイミングで対象の衣服を粉砕する、着用物破壊魔力運用方法。
煩悩が前提にあるので女相手にしか使えないという欠点がある。しかし、その破壊力は確かに絶大だった。
そして、高い音が響くとともに、絹が裂ける音も響く。
結果として、装置ごとアーシアの服が破壊され、生まれたままのアーシアの姿が映し出されたのだ。
「……焼き付けろ、俺の中の記憶ぅうううううう!!!」
鶴木は魂すら込めてその光景を目に焼き付ける。
そして次の瞬間、大半の女性陣からの一斉攻撃を叩き込まれて吹っ飛ばされた。
「……何がどうなった?」
訳が分からないという言葉を体現する表情を浮かべながらも、アイネスは神霊髄液を操作して幕をつくってアーシアを遮断する。
「あらあらたいへん」
そして朱乃がすぐに服を魔力で作る出し手、アーシアに着せる。
ちなみにイッセーは眼福を封じられて残念そうにし、祐斗とギャスパーは目を隠していた。
……セクハラ技で作戦の根幹が台無しになる。もし禍の団が真相を知ったら、ショックで憤死するんじゃないだろうかと何人かは思ったりした。
格上の神滅具の禁手が、格下の神滅具の禁手に煩悩が組み合わさったら破られた。真剣に製作者がトラウマにならないか心配である。
リアスもほっとしながらも、心から呆れていた。
「あの技で破壊できるってなんで思えたの、イッセー?」
「いや、アーシアの衣服に密着してたから、衣服扱いできるかなーって思って。ま、普通にやっても無理だとは思いますけど、ドライグの力でブーストして強引にグレーゾーンを突破した感じです」
「それでこの結果を出したんだから、大したものよ。……本当に、よく頑張ったわ」
そう告げながら、リアスはイッセーの頭を鎧越しに撫でる。
そんなイッセーに、アーシアが涙を浮かべながらだきついた。
「イッセーさん!」
「アーシア!」
すべてが終わったと実感し、二人はしっかり抱きしめあう。
その光景を見ながら、鶴木はほっと息をついた。
まだ状況は終わっていないが、しかしこれで大局は完全に決しただろう。
禍の団の作戦は根本部分が破綻したのだ。普通に考えれば撤退に移行するか、投降を開始するかのどちらかだ。
ブルノウ曰く愚者たちの受け皿が禍の団らしいが、しかし近くで主神が超絶バトルを行っている場所に積極的に近づいてまで、此方に攻撃を送りにくるようなド級の馬鹿はさすがにいないと思う。
「……とりあえず、一件落着やな」
「だな」
リスンとそう言いあうと、カタナもまた苦笑しながらこちらに近づいてきた。
「お役に立てなくて申し訳ありませんわ。いえ、もう死ぬかと思ってそれどころじゃありませんでしたし、あんな精密狙撃はできませんし」
「「うんうん」」
あれは仕方ないだろう。
念話のシャットアウトを魔術で行うには、カタナの魔術回路は一転特化すぎる。あの悶絶状態でやるのは不可能だろう。
彼女の火力なら結界装置を壊すこともできただろうが、間違いなく余波でアーシアが文字通り蒸発する。これまた手が出せない。
こればかりは相性の問題だ。ここに来るまでの制圧砲撃で、十分すぎるだけの活躍をしているだろう。
そうフォローしようとしたとき、カタナは鶴木を抱きしめた。
「ふふふ。でも、二人がいなければディオドラを倒せませんでしたわ。よく頑張りましたわね」
「ああ。ありがとう、カタナ」
鶴木はそれを心から受け入れる。
普通なら恥ずかしがったり、性的に興奮するところだろう。
だが、カタナとそういうことをしたい感情はあるが、こういう時にそんな風になることはなかった。
親を早期に無くしているからだろうか。時々、カタナのことを親のように思う時がある。
だから、この感触はむしろ宝物だ。
「カタナぁ? うちも頑張ったんやで? そも、この作戦はうちの魔眼があってのことやろぉ?」
「そうでしたわね。はい、いい子いい子」
「いや、撫でてほしいわけやなくてな? それはむしろイルマ姉さんにしてほしいこってな?」
そう反論するリスンの頭に、ぽんとイルマが手を置いた。
「うん、じゃ、素直にしてあげるね?」
「やったー! イルマ姉さん大好きやー」
そして、これまた鶴木がカタナにされるかのように受け入れる。
「ふふふ。アーシアもそろそろ「部長さん」呼びは卒業しなさい? 私はあなたのことを、妹のように思ってるんだから」
「……はい、リアスお姉様!」
あちらはあちらで、ほほえましい光景が広がっている。
とにもかくにも一件落着。その言葉が皆の中で共通認識となり―
「チィッ! ポセイドンの野郎はこれで無事かよ! ついてねえな!」
「アルテミスが肉塊になり果てるのを楽しみにしてたんだがな。マジでうっぜぇ」
そんなボヤキとともに、傷だらけのオーディンがこちらに吹き飛ばされる形で突っ込んできた。
大勢は決した。
だが、戦いはまだ終わらない。
……格上の力が格下が「おっぱい」をプラスして突破してきて、作戦完全瓦解。禍の団は泣いていい。
それはともかく、ここまでは同盟のターン。
ここからが、トルメーのターンです。
おっぱいドラゴンの歌、歌詞まで入れたほうがいいでしょうか?
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なくていいんじゃね?
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入れるべきだろ常考
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とりあえず数フレーズ
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それより作成陣だ!