病弱聖女と魔王の微睡み ー転スラ二次創作ー   作:昼寝してる人

32 / 80
ゲームのイベントのラストスパートかけてたのと、大学の課題を締め切りに間に合わせるので先週は更新できませんでした。
反省はしてない。


拠点:魔国連邦(テンペスト)
帰還と温泉/未知の世界だった


 第30.5話 帰還と温泉

 

 九星魔王(エニアグラム)という呼称が正式採用された後のこと。会議終了と同時に魔王レオンは帰ってしまったが、それ以外の魔王は宴を始めた。

 ラフィエル=スノウホワイトは魔王ロイ・ヴァレンタインと話し込んでいるようなので、リムルはその間に料理の数々を楽しみつつ味を盗む事に専念する。

 そんな宴の雰囲気を感じとったのか、リムルが出したベッドで堂々と惰眠を貪っていたヴェルドラがダグリュールと絡み出した。旧知の仲のようで、話が弾んでいる。

 そうこうしてそれぞれが宴を楽しんだ後、リムルはヴェルドラとラフィエル=スノウホワイトを連れて魔国連邦へと帰ってきた。

 リムル達が町に入った瞬間、住民達や巡回の兵が道の端にさがって跪く。そして一本の道が出来上がったその先には、ディアブロとリグルドが。

 

「お帰りなさいませ、リムル様! そしてようこそラフィエル、リムル様の治める魔国連邦(テンペスト)へ」

「この度は九星魔王(エニアグラム)襲名の儀、真におめでたき事に御座います! 何よりも、よくぞご無事でお戻り下さいました!!」

 

 リムルには恭しく頭を下げ、ラフィエル=スノウホワイトには少しフランクに告げたディアブロ。その後にはリグルドが感極まった様子でリムルに祝いの言葉を浴びせている。

 道のど真ん中でそんな事を行われ、ラフィエル=スノウホワイトは戸惑ったような顔を見せる。それに気付いたリムルがその場をさらっと流し、何でこうなったかは後で詳しく聞こうと決めた。

 

 一行がぞろぞろとリグルドに続いて町の中へ進んでいく。町の様子を見渡し、ラフィエル=スノウホワイトが興味深そうに覗いていた店は心のメモにそっと記しつつ、リムルは彼女と同じく町を、住民の顔を見て歩いて行く。

 彼等はすぐにでも宴会へとしゃれ込みたそうではあったが、魔王クレイマンの領地へ攻めていったベニマル達が戻ってきていないので、今日はささやかに喜ぶ事にする。

 そんな住民を見渡し、傍には自分の仲間たちが居ることを確認して、隣にはラフィエル=スノウホワイトが歩いていることを視認する。

 それだけで満足だし、これからも続いてくれれば幸せだ。そう思って、リムルはこっそり微笑んだのだった。

 

「……温泉? お風呂? とは、何でしょう?」

「えっ……」

 

 今日は温泉風呂に入り、ハルナの用意した食事を楽しみ、ラフィエル=スノウホワイトを部屋に案内して明日まで休んで貰い、落ち着いた後に様々な報告を……。

 と考えていたリムルは、ラフィエル=スノウホワイトのそんな言葉に固まった。

 詳しく彼女の話を聞いてみると、どうやら彼女は清めには水浴びらしきものしかしていなかったらしい。暖かい湯に浸かって体を洗うのだと説明した時には本気で驚いた顔をしていた。

 これはちょっと大変そうだな……と思い、誰か一緒にラフィエル=スノウホワイトとお風呂に入って貰おうとしたところで、はたと気付く。

 

(今日は……シュナがいない……!!)

 

 ということは、この場で彼女と風呂に入ることが出来るのはシオンしかいない。

 ラフィエル=スノウホワイトは魔王である。幹部でない者に案内説明させても彼女自身は怒らないだろうが、そんな事をすれば彼女を軽んじていると他の魔王がブチギレて、うっかり国が滅ぶかもしれない。

 しかし、いくら何でもシオンとラフィエル=スノウホワイトを二人きりにするのは不安すぎる。悪意なく失礼をやらかす未来しか見えない。

 

(ど、どうすれば……いやでも今国にいる幹部はシオンくらいだしな。でもあいつには無理だ! トレイニーさんは別に俺の部下ってわけじゃないし……。ここはもう、腹をくくるしかない――!)

 

 ラフィエル=スノウホワイトは女性だ。

 つまり、異性である男を案内説明役にさせるわけにはいかない。それは当然だ。だが、別に女しか駄目という訳ではない。

 そう、つまりは無性であればギリギリセーフなのだ。そして幸いにもこの場には身分的にもバッチリ当てはまる人物がいる。

 魔王リムル=テンペストである。

 

「本当にお湯が出るのですね……温かい」

「…………。見たら殺される見たら殺される……

 

 混乱していたせいで最悪の選択をした、正直後悔している。これ他の魔王にバレたら、俺は絶対殺されると思う。

 お互いバスタオル一枚も付けないまま、風呂場で椅子に座って頭と体を洗う二人。時折使い方が分からない物をラフィエル=スノウホワイトがリムルに問いかける程度の会話しかない。

 リムルは魔力感知を切って目を瞑り、必死にラフィエル=スノウホワイトの裸体を見ないように全力で気を遣っているが、当の本人は暢気なものだった。

 というか自分に無頓着すぎるのだ。彼女が使い方を聞きに来る時に、リムルの背中や肩や腕に柔らかいものが当たったりしていたのだが、必死に気のせいだとリムルは自分に言い聞かせていた。

 こんなことがあったと他の魔王にバレたら確実に彼等は怒り狂うだろう。そんな未来を想像し、リムルは恐怖に高鳴る心臓(比喩)を必死に押さえ込むのだった。

 

「お化け屋敷行った時より心臓バクバクしてそう……」

「? 何か言いましたか?」

「な、何も言ってない。それより風呂は熱くないか? 熱かったら温度をいくらか下げるぞ?」

 

 独り言を誤魔化して、リムルは話題を変える。それは誤魔化しではあったが、客をもてなす側としては当然の気配りだった。

 それにラフィエル=スノウホワイトは風呂に浸かったまま、ちゃぷちゃぷと手でお湯を叩いた後に微笑む。お湯によって上がった体温は、体を赤く染める。

 上気した頬と、鎖骨まで見える白い肌。普段とは違い結い上げられた髪。いくら性的な要素が欠片もない聖女のような人格者だとしても、官能的な空気が漂ってしまう。

 

「ん……ちょうど良いです。水ではなくお湯にしただけで、こんなにも変わるのですね……とても気持ちいいです」

「お、おう。そっか」

 

 そんな姿で気持ちいいですと言われては、いくら今世では無性といえども前世の男の部分が反応してしまうのも無理はない。

 これは墓まで持って行こうと、リムルはこっそり決意した。そして彼女からそっと視線をそらした。

 が、すぐに加減が分からずにのぼせてしまったラフィエル=スノウホワイトを介抱するために彼女を直視してしまった事は、口が裂けても言えない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 第30話 未知の世界だった

 

 魔王達の宴(ワルプルギス)が終わり、別室の宴会場に向かう。正直、オレはこのご飯を食べるためだけに魔王達の宴(ワルプルギス)に来ていると言っても過言ではない。

 だってさあ、他の魔王、怖いし面倒臭いんだよ。分かる? ねえ分かる? 新しい魔王のリムルも話はちょっとは通じそうだけど、普通にクレイマンを殺してて草も生えんわ。

 いい加減に慈愛の心を持つ魔王とか、そろそろ出てきてもいいと思うんだけど? 暴君とかもうそういうの流行んないから。今時じゃないからね、俺様が流行らなくなったのと同じだからね。

 あ、これ好きじゃないわ。嫌いな味付けばっかなんですけど。今回はハズレか……ぺっ。もういらん。

 暇を持て余し、今ならリムルのとこに拉致されずに教会に帰れるのでは? と歓喜して帰ろうとしたらバレンタインの従者に話し掛けられた。失せろ! てめぇなんかお呼びじゃねぇんだよ!(怒)

 

 ん? なに?

 バレンタインがこれからちょいちょいオレのとこに来るって? ふーん……何で?(素朴な疑問)

 あっ! もしかして、オレをリムルのところから連れだそうとしてくれてんの? ありがとうお前のそう言うところが好き! 信じてた!

 え? 違う? はー、つっかえ!(掌返し)

 じゃあ何なの? 何で来るの? いいよ来なくて、オレ別にお前らの事あんまり好きじゃないしさ。帰って、どうぞ。

 

 バレンタインの従者が帰ったら、リムルがそろそろ帰ると言ってオレの手を握ってきた。逃走なんて出来ると思うなよという無言の圧力を感じる。

 さっきまでギィと酒飲んでイチャイチャしてたのに、ビックリするほどの切り替えの早さだ。名残惜しめよ、何であっさりしてんの?

 その隙に逃げるから、べたべたしとけよォ!

 普通にさらっと挨拶して別れたし、何ならその間もオレの手を握っていたからかギィから殺気を感じた。視線はリムルに向いてたけど、漏らすかと思った。

 お前らの恋愛に口を挟む気なんて毛頭ないけど、巻き込むのは本当に止めてください(切実)

 

 リムルの国に行くと、住民達が一斉に跪いて道を作り出した。畏怖か畏敬か、それでオレの精神力は変わる。頼むから畏敬であってくれ。畏怖だったら死ぬ未来しか見えん。

 

「ようこそラフィエル、リムル様の治める魔国連邦(テンペスト)へ」

 

 何でお前ここにいるの?(絶望)

 だってお前、仕えたい方がいるって………リムル(こいつ)かよォ!! いい加減にしろ! 一体どれだけオレを絶望させれば気がすむんだ? 死んでくれ。

 帰っていい? もう無理。もうお腹いっぱいだ。これ以上は死んでしまう。

 駄目? あ、そう……(諦め)

 

 今帰るのは諦めたが、今後帰る事を諦めるとは言ってない。移動途中、脱走に使えそうな物がある店を脳裏に焼き付け、この町の地理を覚える事にした。

 時折見たことのない食べ物が売られていたりするけど、色がグロテスクなのでいらないです。匂いは美味しそうなのに。

 

「……温泉? お風呂? とは、何でしょう?」

「えっ……」

 

 緑の人に案内された先で、さっと荷物(魔王からの品)を部屋に置いておくと取られた。部屋って何? まあ盗られてもいらん物ばっかりだからいいけど。

 その後、温泉風呂とやらに案内された。意味分からん。

 リムルが言うには、何と水ではなくお湯が張ってある泉みたいなもんだという。何それ、やばくない?(期待)

 冬にガクブルせずに温かいお湯に浸かれるって事だろ? 最高じゃん。それに入っていいの? なんだよ、良い奴かよ。

 シャンプーとかボディーソープとか、よく分からない物もあったけど自然の良い匂いがしたから全然良かった。

 この後めちゃくちゃ楽しんだ。良いお湯だった。

 でものぼせた時は死ぬかと思った。




転スラ、アニメ九ヶ月連続放送決定おめでとうございます! ありがとうございます!!(歓喜)

「俺は男って言ってたはずだよな……?」
オリ主「風呂ってすごい(小並感)」

正直、このサービス回はいらなかったなって。
でも一応書いたし、消すのは勿体なかったから投稿しますね。後書きで何ですけど、エロは求めてないって人には謝っときますね、すみません。

 現在のステータス

 name:ラフィエル=スノウホワイト
 skill:ユニークスキル『聖歌者(ウタウモノ)』↔『死歌者(ウタウモノ)
   ユニークスキル『拒絶者(コバムモノ)
   ユニークスキル『上位者(ミオロスモノ)
   ユニークスキル『寵愛者(ミチビクモノ)
 secret:『悪魔契約』
     『悪魔共存』
     『禁忌の代償』
 備考:恋愛にわかの癖に何故かギィとリムルを執拗に絡ませたがる人。恐らく無意識に厄介な奴を丸ごと一塊にしようとしている。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。