シンフォギア×BOF   作:数多 命

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息抜き。
深く考えてはいけません。
くすぶった熱が、再び上がったので・・・・。


シンフォギア×BOF

「――――望む特典(ちから)は、何か?」

 

 

 

 

「――――竜変身がしたいです!!!!」

 

 

 

 

 

◆   ◆   ◆

 

 

 

 

 

「――――ッ!!」

 

マリア・カデンツァヴナ・イヴは、雑木林を駆け抜ける。

自らのシンフォギアである、黒いガングニールを纏い。

雨あられと注ぐ銃弾から逃げ回っていた。

ギアを纏っている以上、敵対組織である『特異災害対策機動部二課』にも感付かれてしまうが、それもまた彼女自身の狙いだった。

そもそも、なぜこんなことになっているのかと言えば。

きっかけは三か月前、月が欠けてしまう『ルナアタック』と呼ばれる事件だった。

首謀者のフィーネが、米国と共同で設立した組織『F.I.S.』にいたマリアにとっても、他人事ではない大事件。

それからほどなくしたある日、外部組織からの報告で。

月の落下の可能性と、無辜の人々を切り捨てようとする悪意を知った。

故に彼女を中心とした少人数で、『QUEEN of MUSIC』の会場で武装蜂起。

世界中を敵に回す形で、世界の危機を拭おうとしていた。

当然、その行動をよく思わない組織は多くいる。

特に、月の落下を隠蔽しようとした米国政府にとっては、目ざわり以外の何物でもなかった。

 

(調と切歌、マムはもう十分離れただろう。二課の目も、私のガングニールに釘付けのはず・・・・!)

 

雄叫びとともにグレネードを撃ち返して、素早く思考するマリア。

 

(はぐれてしまったドクターが気がかりだけども・・・・!)

 

正確には、彼が持っている『虎の子』の安否が気になるところだが。

戦闘真っただ中の今では、どうすることもできなかった。

 

(最悪、二課に捕縛されてしまうというのも手か)

 

迫ってきた戦闘員を、翻したマントで殴りつけ。

マリアは内心で、自嘲に笑う。

ふと気づけば、足元は昏倒した戦闘員でいっぱいになっていた。

奥を見ればまだまだ後続が来ているものの、好機と判断。

踵を返して、移動を開始する。

追ってくる銃弾も戦闘員も、予想通り。

殿を務め始めて、もうだいぶ時間が経っている。

そろそろ合流しようと結論付けたマリアは、一気に加速して引き離した。

怒号が遠くなってきたところで、ギアを解除する。

 

(ギアの反応を見た二課の装者達と、潰しあってくれれば御の字なのだけど)

 

淡い希望を抱きながら、木立の合間を隠れて移動しようとして。

 

「――――見つけたぞ!!」

「ッち」

 

思ったよりも早いと、思わず舌を打つ。

飛び掛かってくる銃弾達をよけながら、再びギアを纏おうとして。

 

「そこまでだ」

 

より響いた、力強い声。

思わず振り向けば、そこには。

頭に銃口を突き付けられた、家族達が。

 

「シンフォギアを捨てて、投降してもらおうか。銃弾は、貴様の歌より早いぞ」

「マリア、逃げるデス!」

「わたし達はいいから!言うことを聞いちゃダメ!」

 

絶体絶命の状況ながらも、調と切歌は必死に逃亡を訴える。

だが、

 

「――――立場が分かっていないようだな」

 

そんな盛大なため息と共に、二人の足が打ち抜かれた。

 

「ぐあぁうっ・・・・!」

「ぎゅぅ・・・・!」

「調、切歌・・・・!」

 

渾身の力で悲鳴を飲み込む二人。

安否を気遣うナスターシャに、返事をする余裕がないのは。

火を見るより明らかだった。

 

「我々は『お願い』をしているのではないんだぞ?」

 

そして、再び頭に添えられる銃口。

もはや、何の発言も抵抗も許されなかった。

 

(どうする・・・・どうする・・・・!?)

 

撃たれた太ももからは、どくどくと血が流れだしている。

心なしか、二人の顔色も悪い。

このまま放置すれば、失血死してしまうだろう。

――――マリアは考える。

蜂起した理由と、家族の命。

天秤を何度も揺れ動かして。

それでも、手にしたのは。

 

「マリア・・・・!」

「マリア、そんな・・・・!」

 

膝をついて、両手を上げることだった。

 

「かしこいことだ」

 

悲痛な声に答えられないまま、兵士が背後に迫るのを感じて。

 

 

 

 

 

 

 

 

「――――これ、何の騒ぎ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「誰だッ!?」

 

突然の乱入者に、兵士たちがざわつく。

彼らにとっても、もちろんマリア達にとっても新手の存在。

そんな動揺の源は、なんとものんきな様子で歩み寄ってきて。

 

「お陰で魚が逃げちゃったじゃないの。せっかくの休日に邪魔されてボウズとか、勘弁願いたいんだけど」

 

男物のジーンズにTシャツという、なんともラフな格好をした彼女は。

担いだ釣り竿で肩を叩きながら、兵士たちを睨みつけたのだった。

 

「・・・・は、ははっ。それは失礼したレディ」

 

緊張感のないことをのたまった女性を、兵士のリーダーは敵ではないと踏んだらしい。

警戒は解かないまま。

おどけた様子で、調に突き付けていた銃口を女性に向け直した。

 

「このまま何も見なかったことにして、立ち去ることをお勧めしよう。それがお互いのためになる、違うかい?」

「えっ、やだ。大の男に女子どもが囲まれてんのに、通報不可避でしょう」

 

『あたし善良な市民だし』と、頭を掻く女性。

銃口にも臆さない、気だるげな態度が気に入らなかったらしい。

リーダーの額には、青筋が浮かんでいた。

 

「はぁーっ・・・・うん?」

 

そんなことも露知らず、ぶすっと仏頂面になっていた女性の顔が。

ある一点を見つめた途端、ぱっと明るくなった。

 

「あれーっ?あなた、マリア・カデンツァヴナ・イヴじゃない!?こないだ妹とライブしてた!!」

「え、えっと、そう、そう、なのだけれど・・・・?」

 

こんな状況で声を掛けられると思わなかったマリアは、『妹?』と首を傾げながら、思わず返事をしてしまう。

 

「やーっぱり!なぁに?もしかして割とピンチだったりするの?」

「え、ええ・・・・」

「はぁーっ、なるほどなるほど・・・・そういうこと・・・・・」

 

混乱するマリアを他所に、一人何かを納得した女性は。

やがて、庇うように立ち塞がった。

 

「・・・・なんの真似だ」

 

先ほどから状況をひっかきまわす女性に、いら立ちを覚えていたのだろう。

リーダーの声は、底冷えしている。

 

「気が変わった、何が何でもあんたらおっぱらわにゃならんわ」

「・・・・それは、我々と敵対するということでいいのか?」

「ええ、そうよ」

「テロリストに与すると?」

「ああ、さすがにそれはちょっと・・・・でも」

 

釣り竿を置きながら語る女性の顔は、自信たっぷりで。

 

 

「あんなに素敵な歌を歌える(ひと)だもの」

 

「決して、心底の悪人じゃないと信じるわ」

 

 

そう、言い切ったのだった。

対するリーダーは、冷たい目を向けたまま。

右手を、ゆらりと上げて。

 

「――――fire!!」

 

瞬間、雨あられと迫る弾丸。

何が何だか分からないマリアは、それでも何とか、女性だけでも庇おうとして。

 

「――――ッ!?」

 

立ち上がった途端、動きを止められる。

はっとなって見ると、女性からほとばしる力の本流。

プレッシャーか、はたまたオーラか。

とにかく、確かな実態のあるものが、迫っていた銃弾を吹き飛ばしたのを見た。

 

「はあああああああ・・・・!」

 

中央にいる女性は、両手を強く握りしめて。

力を解き放つように、広げた。

 

「ったあああああああああああ!!」

 

吹き荒れる暴風。

飛び交う木の葉と土埃に、マリアは思わず顔を庇う。

そして、風が止んだ頃。

恐る恐る、腕をどけてみれば。

 

「――――帰るんなら、今のうちよ」

 

まっさらな髪、その間からそびえる二本角。

肘から先と膝から先、それから胸を覆う鱗。

背中には、黒い皮膜を持った、真っ赤な翼が一対。

 

「大丈夫大丈夫、ドラゴン相手にゃ勝てないもの。誰も責めやしないから」

 

瞳孔が縦に走った目を、無邪気に細めて。

女性は、笑って見せたのだった。




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ボソッ(『4』だけは本当にダークなので、他シリーズで体勢をつけてからのプレイ、およびプレイ動画視聴をオススメするでござる)


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