ハリー・ポッターRTA ヴォルデモート復活チャート 作:純血一族覚書
これマジ? 文字数に比べて進行度が貧弱すぎるだろ……なRTA、もう始まってる!
さて、前回はハリーにレズちゃんの持つ「秘密」を暴露したところで終わりました。その続きからとなります。
次の日の朝。ハーマイオニーちゃんと一緒に朝食に向かいましたが……ハリーは寝室から出てきませんね。ロンくんに聞いてみましょう。
おはようナス! ハリーどしたん?
「おはよう、ズィラ。ハリーはまだ寝てる。うなされてるみたい。
……君、ハリーに昨日何か言った? ブラックのくそったれの他に、君の名前も寝言で呟いてたんだけど」
うちのトッチャマとカッチャマのことについて話しました……(小声)。
「……ああ、うん、そりゃあタイミングが悪いよ、ズィラ」
そう……。でも後々実害が出てから話した方が傷が深いと思うんですけど(反論)。
そう強弁しながらレズちゃんがベーコンを貪っていると、ハーマイオニー姉貴が口を挟んできました。
「ズィラ? ハリーにとって、『実害が出た』のはまさに今よ」
そうだよ(MUR)。一対二だと分が悪いので話を切り替えます。ハーマイオニー姉貴はどうしてうちの両親のこと知ってるんですかね……。
「……一年生の時、ニコラス・フラメルのことを調べる機会があったじゃない? 近現代の有名人を調べる際に、バチルダ・バグショットの『近代魔法史』を読んでいたら名前を見つけたの。
──ごめんなさい。私、別にそんなつもりじゃなかったの、本当よ」
(別に問題)ないです。どうせうちのカッチャマたちは一生assガバガバンの刑になり続けるから多少はね?(大嘘)
どうしても、というならハーマイオニーちゃんが今食べようとしたエッグベネディクトで勘弁したる(譲歩)。
……ベネディクトくんありがとナス! でもそんなに食べすぎると太るって?
なんだァ? てめェ……。
というわけでお昼まで談話室で少しの間時間を潰して……ハリーくんが起きてきましたね。オッハー! オッハーーー!!!(激寒)
「おはよう、ズィラ」
挨拶を返してくれて何よりです。
出自・「死喰い人の遺児」スタートにおいてしばしばある好感度チェックですが、これもその一つですね。ここでのチェックに失敗すると、ハリーがグランドクエスト「アズカバンの囚人」終了時までプレイヤーキャラと口を利かなくなります。育成に遅れが出るのでキャンセルだ。
そのまま、尻ウスの話になり、マルフォイがそのことについて知っていた話に移りますね。
「マルフォイの父親が話したに違いない。あいつの親はヴォルデモートの腹心の一人──」
おっ、思わず目が合いましたね。ハリーの口がダンマリになりました。
腹心の娘から言わせていただければ、ヴォルデモートは名前にトラップを仕掛けている説があるので大人しく『闇の帝王』って呼んで、どうぞ。まあ、現代に「ヴォルデモートなんていない」んで、問題ないと言えば問題ないですが。
そんな与太話にロンくんも怒って話に加わりました。
「二人とも、『例のあの人』って言えよ。頼むから」
そのまま流れで、ハグリッドの小屋にて。
「連中はおもしれぇ生きもんを目の敵にしてきた!」
自分は無罪になったものの、バックビークくんが処刑されると聞いたハグリッド兄貴の第一声です。
なお、その「おもしれぇ生きもん」は今まさにニワトリくんに残虐ファイトを仕掛けています。彼は血だらけの嘴で生きた……失礼、生きて
彼はそのままassガバガバンのことについても説明してくれました。
「俺は二度とアズカバンに戻りたくねえ」
シーン省略! 次へいざぁ♂
数日後、クリスマスです。あら? 雪降ってるじゃない! 寒いと思ったわ〜。
今年のクリスマスですが、レズちゃんはハリーに『実践的防衛術と闇の魔術に対するその使用法』と『オーグリーが鳴いた時、私はなぜ死ななかったか』の二冊の本、それからメッセージカードを贈らせていただきました。それぞれ魔法戦闘の教科書と飛行中に箒から落ちた魔法使いの事件記録となります。
前者は言わずもがなですが、後者にも事故原因とその対策、さらには飛翔中の安全確保、さらには空中戦闘の方法が詰め込まれており、なかなかの有用性を誇ります。なお、敵対した吸魂鬼相手にはさっぱり意味ありません。あれは範囲精神攻撃だからね、仕方ないね♂
メッセージカードには、そろそろ吸魂鬼対策を始めないか、という旨の文言を記載しておきました。
一方レズちゃんに対してのプレゼントですが、ロンくんからはハニーデュークスお菓子詰め合わせ、ハーマイオニーちゃんからは書籍・『防衛術の理論』が、それから……おっと、ハリーからは杖のホルスターが贈られてきました。
本は『必要の部屋』で調達できますし、お菓子もストック万全なので正直微妙ですが、杖のホルスターは闇祓い等特殊業務者向けの二本仕様ですね。まあまあうま
起きてきたハーマイオニー姉貴と一緒にハリーたちの寝室へと向かいます。彼女に対してはクルックシャンクスくんのリボンを贈らせていただきました。なんか彼から妙に敵対判定を喰らっているので賄賂を送ります。お慈悲〜お慈悲〜。
あっ、そうだ(唐突)。ホグワーツにおける男女部屋間移動については、女性が男性部屋に入るのはフリーパスですが、男性が女性部屋に入ろうとした場合ホグワーツ防衛機構が発動します。この防衛機構は大変優秀で、分霊箱のような極めて異常な例外を除き、ゴースト、アニメーガス、「死」の透明マントをも看破し侵入者を排除します。猫のようなペットは例外です。
いきなり男女差別かよ? 創始者野郎らしいな(ヘイトスピーチにより一部検閲)。
本作は『四竜古城ホグワーツ』がやりこみボスの一つと言われるように、この防衛機構一つを取っても実力で突破するのはほぼ不可能です。女子部屋に侵入したい兄貴は最低でもイギリス魔法界を滅ぼせる程度のスペックを持ってきて、どうぞ。
とコラムを挟んだところで話を戻して。
ハリーたちの部屋に着きました。
「まあ、ハリー! いったい誰がこれを!」
「さっぱりわからない。カードもついてないんだ」
さて、彼の寝室には『炎の雷』、ファイアボルト先生が鎮座なされていました。尻ウス兄貴のクリスマスプレゼントですね。
学生の試合に国際試合級の箒を送りつけるのもどうかと思いますが、まあ彼の13年分のクリスマスプレゼントと考えれば気持ちはわかります。
このプレゼントの到着により、来年度『第一の試練』の攻略が確定しました。対戦ありがとうございました(慢心)。呼び寄せ呪文さえ覚えておけば最低限の条件が整うなんておお楽ちんちん。
「ハリー、まだ絶対にそれに乗っちゃだめよ!」
明らかにおかしなプレゼントにハーマイオニーが忠告しますがハリーとロンは聞いていませんね……。
「ポッター、この箒を預からせていただきます」
「な──なんですって!? 正気ですか!?」
その日の夜。マクゴナガル先生によりファイアボルトは没収されました。シリウス・ブラックとかいう凶悪犯が贈ったものなんだから、当たり前だよなぁ(MUR)。
「いったい何の恨みで、マクゴナガルに言いつけたんだ?」
「その箒はシリウス・ブラックからハリーに贈られたものだわ!」
ロンくんとハーマイオニー姉貴が痴話喧嘩を繰り広げる一方で、ハリーが信じられないような顔をしてレズちゃんを問い詰めてきます。
「まさか、ズィラ。
多少はね?
凶悪犯がわざわざ最高級品を買って、呪いコーティングしたものをプレゼントとして送りつけて謀札するなんて、そんな迂遠なことマルフォイくんレベルの金満チキン野郎くらいしかやらないと思いますが、僅かでもリスクがある以上仕方ないね♂
「そんな……」
ま、ま、そう焦んないで。それより吸魂鬼対策始めませんか? 始めましょうよ!
はっきり言いますが、前回の敗戦については箒くんに
「それはわかってるよ! でも、ファイアボルトが壊れちゃ……」
それについても問題ありません。
クィディッチの歴史は箒の歴史! クィディッチ研究家のウィスプ教授によれば、箒に対してトラップを仕掛けるのは非常に基礎的な反則なため、箒の魔法防御は過剰なほどに万全となっています。ハイエンド品のファイアボルトなら尚更です。
インセンディオによる発火、ストリーラーの腐食毒といった物理的破壊からコンファンドによる錯乱のような機能的破壊にも耐性を持っているファイアボルトに対してクソ雑魚死喰い人が何かできるとは思えません。
箒をバラされることが心配なのでしょうが、これについても、何の問題ですか? 何の問題もないね♂(ラミレスビーチの誓い)
シルバー・アローのようなオーダーメイド品はともかく、主要メーカー品であればオーバーホールは簡単に、呪い対策は万全になっています。クィディッチ狂のマクゴナガル、フーチコンビであれば傷一つなく返してくれると思いますよ。
詳しくは『ブラッジャーをぶっ飛ばせ――クィディッチの防衛戦略研究』を読んで、どうぞ。
……今更ですが3年生ハリーへのご機嫌伺いプレゼントはこちらでもいいですね。ここから先クィディッチの試合が無いため今回は航空戦主体の本をプレゼントしましたが、状況にアジャストしているのは『防衛戦略』の方と言えます。次回再走時の検討案のために、チャートにちゃーんと書いておきましょう(激ウマギャグ)。
と、レズちゃんが長文解説をしたところでようやくハリーは矛を収めてくれました。
「うん、わかった、信じるよ。僕は僕のことを頑張れってことだね。……吸魂鬼対策も教えてもらっていいかな?
それから、遅くなってごめん。プレゼント、ありがとう!」
こちらもホルスターありがとナス!
というわけで明日から『必要の部屋』にイクゾー!
「──凄い」
翌日。ハリーを連れて『必要の部屋』を訪れました。ハリーはロンとハーマイオニーを連れてきたかったようですが、二人の仲が某『名前を言ってはいけないあの御方』の手作りチョコ並に壊れてしまっているので断念したようです。
というわけで、軽く説明しましょう。
今回紹介するのは『守護霊の呪文』! 吸魂鬼対策から遠隔地への伝令までできる有用呪文です。これを使えば吸魂鬼の屯するassガバガバンでも問題なく仕事ができます。
エクスペクト・パトローナム! 守護霊よ来たれ!
はい。杖の先から噴き出たロバ1とロバ2がハリーの周りをぐるぐるしています。小さいサイズですが、これだけで吸魂鬼を問題なくおやつにできます。最強、これ! 使うためには技術はいらず、幸せな思い出があれば誰でも──厳密に言えば一部例外はいますが、ハリーなら問題なくできます。
それでは、試して、どうぞ。
「エクスペクト・パトローナム!
──何か出てきた!」
ハリーの杖から銀色の気体が噴射されました。ええぞ! ええぞ!
……とはいうものの、幸福な思い出を奪う吸魂鬼くんの前で守護霊を出すのは容易ではありません。
そこで本日用意させていただいたのは、このチェストの中に仕舞われているボガートくんです。
こいつは人間の『恐怖の対象』に変身する魔法生物ですね。今のハリーの場合、吸魂鬼に変身するだろうということでホグワーツ中を引っ掻き回して捕獲しました。
もし、他のもの、例えばトム・リドルや『闇の帝王』になった場合には仕方ありません。二人で囲って生まれたことを後悔するくらいにボコボコにして差し上げましょう。
……冗談ですわよ? そんな異常者を見るような顔しないで。
リディクラス! ばかばかしい!
これだけの呪文で撃退できます。
じゃあ試しにやってみよう! チェスト、オープン! 中から出てきたのは……安心しました。吸魂鬼くんでした。
ハリーが守護霊呪文を懸命に唱えていますが……ああ、落ちたねえ(意識)。
リディクラス! ばかばかしい!
ボガートくんにお帰りいただいたのでハリーの顔をぺしぺしはたいて起こします。
……はい、おはようございます。蛙チョコレートどうぞ。
「──父さんの声を聞いたんだ。父さんの声は初めて聞いた。僕たちを守るために一人でヴォルデモートと闘ったんだ」
はえー、すっごい。まあある意味では良かったんじゃないですかね(適当)。
「えっ……」
吸魂鬼くんは最悪の
息子のために命を賭して闘って、結果としてその子供が『闇の帝王』を滅ぼした──生き延びた、だなんてそれだけで父親的には満足なんじゃないんですかね?
というわけで、次いけます? OK?
……よし、いけそうですね。ではチェスト・オープン!
「エクスペクト・パトローナム!」
おっ。
無体ですが、三回目にしていきなり守護霊が出てきました。
ボガート道場がすごいのか、ハリーの防衛術適性が凄まじいのか……。
いずれにせよ、守護霊習得に七年(他呪文込み)もかけたレズちゃんとは格が違いますね。
とはいえまだ撃退は困難な様子です。割り込みましょう。
レズちゃんが間に割り込むと、吸魂鬼──ボガートくんはレズちゃんの氏体に変わりました。はいはい、リディクラス、リディクラス。
ボガートくんがチェストの中に戻ったのでハリーを褒め称えましょう。自己肯定感を上げてあげることも守護霊修得において重要な行為です。
なかなかやるじゃない! 綿飴羽ペンどうぞ。クタクタのハリーの口に綿飴を突っ込んであげます。
食し終えたハリーにバタービールの瓶を渡してやれば、彼はそれをぐぃと一飲み。一服して話し始めました。
「……ふぅ。ありがとう。ちょっとだけど守護霊が使えたよ!」
あ〜いいっすね〜。二回目で吸魂鬼と拮抗できるとか凄い、凄くない?
本物とはまだやり合ってないですが、この調子で毎日続ければ十分レイブンクロー戦には間に合うと思いますよ。無体でも時間は十分に稼げます。
今日はここまでにします?
「……いや、まだやるよ。時間もないし、ファイアボルトも無いんじゃ暇だしね。
それに、ズィラ。そんなこと言っても、
ふむふむ。その心は?
ハリーはニヤりと笑って続けました。
「だって、僕、『生き残った男の子』だもん」
あ〜たまらねぇぜ。チェスト・オープン!
「エクスペクト・パトローナム! 守護霊よ来たれ!」
ハリーの杖から銀色の影が飛び出し吸魂鬼くんの前に立ち塞がりました。前提知識込みですが、どことなく獣のようにも見えます。飲み込み早すぎィ!
10秒が経ち、20秒が経ち……中断!
割り込んだところハリーの氏体が転がりました。リディクラス ばかばかしい!
精魂尽き果てたようなハリーの口にハニーデュークスの板チョコをつうづるっこんでやりましょう。それから彼にバタービールの残りを飲ませて介護します。
一息ついたハリーは何か気になったのか、レズちゃんに尋ねてきました。
「ズィラ、さっきからいっぱいお菓子出してるけど、そのリュックの中にいくつお菓子が入ってるの?」
(総数は)110弱でしょうねぇ、最近数えてないからわからないですけど。
(スタミナと精神値の補給、ついでにダンブルドア対策に機会があるたびに買っていたので総数は把握して)無いです。
百味ビーンズ、レモンキャンデー、爆発ボンボン、マーズバー、かぼちゃ瓶ジュース、クランペット……。
購入時にいちいち確認なんてしてないので正直覚えのないものまでありますね。今度
などとレズちゃんがリュックからお菓子を引っ張り出しているのを見て、ハリーがクスクスと笑い始めました。
おっ、余裕なのかな? チェスト・オープン!(私怨)
「うわっ!?
──エクスペクト・パトローナム! 守護霊よ来たれ!」
よーしよし、中断! リディクラス!
ダンブルドアの氏体? 知らなーい(すっとぼけ)。
不意打ちにはまだ対応できないようですね。実践的には吸魂鬼にはほとんど確定で先手を取られるため弱点を潰していきましょうね。
「──ねぇ、ズィラ?」
ん?
「あのさ、さっきから、きみのボガートは、何で誰かの『死体』に変身するの? きみ自身にダンブルドア先生。
……それから僕の死体」
……えーっと答えないといけません?
正直恥ずかしいんですけど。
「──いや、いいよ。ごめん。変なこと聞いたね」
ありがとナス!
まさかハリーやダンブルドアといった必須キャラが最終戦前に氏んだら即リセだからだなんて言えませんからね! ガバガバチャートを晒すのは恥ずかしいし……。
「謎の囚人」ルート突入についてはGO運と釣り合っているためなんら恥ずかしくないです(威風堂々)。
さて、ハリーの顔を見てみれば、気丈そうですがやや青ざめています。そろそろハリーの精神値も限界そうですね。本日の守護霊の練習は終了しましょう。
わたくしはこの後一人で防衛術の練習をしますが、ハリーはどうします?
「付き合うよ」
相手がいた方が熟練度の伸びが大きいためおおタスカルタスカル。
そんなこんなでこのあとめちゃくちゃ魔法練習しました。
この後も特訓パートのため超スピード!? でいざぁ♂
季節は一月が過ぎ、すでに二月です。
あいも変わらずロンくんとハーマイオニーちゃんは喧嘩中ですね。この件についてはハーマイオニーよりの中立で立ち振る舞っています。
また、この期間にレズちゃんの出自を問題としたハリーとのギクシャクした冷戦状態が終戦しました。身近にもっと険悪な奴らがいるとかえって冷静になる現象です。
本ゲームの好感度管理はプレゼントや時間経過といったいわゆる分かりやすい変化だけでなく周囲の状況や風聞によっても上下します。なのでこのゲームをこれからプレイされる方は、最低限のキーキャラクターの好感度を保持することを第一目標としてプレイしましょう。全キャラ好感度最大実績狙いなら服従+アモルテンシアコンボで強制魅了して、どうぞ。アモルテンシアは真に『愛』と呼べるものは作り出せずとも、好感度操作程度なら容易にやってのけます。やはり服従の呪文は最高やで(頭死喰い人)。
本RTAにおいてはハリーとダンブルドア、闇祓い関係者のみに気をつければ問題ありません。
と、現在はいつも通りハリーと『必要の部屋』で特訓、そのインターバル中です。
大鍋ケーキを食べ終わり、ハリーは「日刊予言者新聞」を読んでいましたが、何事か気になったのかレズちゃんに問いかけてきました。
「ねぇ、ズィラ。『魂が吸い取られる』ってどういうこと? ほら、ここ──」
魔法省、吸魂鬼の接吻を許可──。
そんな見出しが一面を飾っていますね。説明しましょう。
簡単に言えば、死刑より酷い行為ですね。『トム・リドルの日記帳』を覚えています? そうですそうです、昨年のやつです。あれを見ればわかるように、マグルと違って魔法族は肉体の限界を迎え「記憶」や「魂」だけになっても存在し続けることができます。ゴースト? あれも似たようなものです。
『吸魂鬼の接吻』は魂を吸い取り捕食する、と言われています。一説には犠牲者はそのまま吸魂鬼となるため繁殖行為の一種ではないか、と言われていますが、わたくしにはわかりません。アズカバンや神秘部あたりならわかるんじゃないですか?
神秘部って何……ですか? 簡単に言えば魔法省お抱えの研究機関ですね。……気分が悪くなってきたのでもうやめません? よかった。じゃあ続きを始めましょう。行きますわよ?
「この箒は返しますが、ポッター──頑張って、勝つんですよ、絶対、必ず、確実に。わかりましたね?
……レストレンジ、あなたも可能な限りポッターに協力するのです。万が一競技場で吸魂鬼を見つけたら、すぐさま守護霊を撃ち込んでやりなさい。我々の許可は一切必要ありません」
『必要の部屋』からの帰り道、マクゴナガル姉貴からファイアボルトを返却していただきました。やったぜ。
「スキャバーズが! 見ろ! 血だ! スキャバーズがいなくなった! それにこれを見ろ! オレンジの毛だ!」
談話室にて、ロン兄貴が怒鳴り込んできて、スキャバーズ惨殺? 事件が発生しました。一応部屋で『忍びの地図』を確認しておきます。
……無事一階廊下に「ピーター・ペティグリュー」の名前がありました。哀れなクルックシャンクスくんの開腹手術をしなくて良さそうです。やったぜ。
「──流石だぜ、ハリー! 流石だぜ、ファイアボルト!
──それから」
「非常に卑しい悪戯です! 神聖なるクィディッチの試合を汚すようなその行い、みんな処罰します! フリント! マルフォイ! あなた方に選手としてのプライドは無いのですか! 試合で勝とうという気構えは無いのですか!
多少のラフプレーもクィディッチですが、このような下劣な行為など──」
「おっと、マイクが
正直俺もそこまで言うつもりはなかったんだけどなぁ……」
グリフィンドール対レイブンクロー。
グリフィンドールの勝利で幕を閉じました。守護霊も無事使えたようです。まだ無体ですが、ジェームズ・ポッターのことを知る人物なら鹿を連想してもおかしくない出来栄えでした。
また、これはハリーがチョウ・チャンを認識する大切なイベントでもあります。心の発育は魔法力の上昇と大いに関係があります。恋愛感情もその一つなので、発生してくれると嬉しいです。
なお、本格的に恋愛感情が足を引っ張る六年生に本RTAでは突入しません(無慈悲)。
「ブ、ブラックです! シリウス・ブラックがナイフを持って僕の部屋に!」
「冗談はおよしなさい、ウィーズリー! 寮の中に入れるわけないでしょう!」
「ならあの人──カドガン卿に聞いてください!」
「──通しましたぞ! ご婦人! 合言葉も一週間分持っておりました。紙切れを読み上げておりましたぞ!」
尻ウス♂ブラックがロン兄貴を深夜に襲った(意味深)ところで今回はここまでにしとうございます。
ご笑読ありがとうございました!
本話で「謎の囚人」終了予定でしたが終わりませんでした。無駄にコラムを挟むから多少はね?
次回ロスタイムです。