絶望の魔法   作:黒野真琴

13 / 50
おばさんは原作知識がちょっと欠けてる。


第13話 講義後の処理の準備

 私は魔女の飼育も任されていて、操作できる魔女達にグリーフシードを与えている。

 

 その作業をしている時に、灯花が講義に出かけた。

 つまり、ここで記憶ミュージアムのウワサが使用されて、鶴乃、フェリシア、さなの3人が洗脳されて連れてこられる。

 

 その時に2人の洗脳をみふゆさんが解くから、そこで私はヒントを与えようと思った。

 そうすれば、なるべく傷つけずに鶴乃を返すことが出来るのだから。

 

「まったく、みふゆさんのヒントは少し足りないんだよ。だから面倒なことになって迷惑をかけてしまう」

 

 そんな独り言を言っていると、部屋の外でねむが休憩に入ったという話が聞こえてきた。

 多分、新しいウワサを使ったせいで疲れが溜まったのだろう。

 

「あの子も大変だね。目的のためとはいえ、命を削ってウワサを作ってもそれを破壊されちゃうんだから」

 

 実際に一つは私が破壊した。

 しかも、キレーションランドのウワサに到達されるまでにもたくさんのウワサが破壊される。

 それなら、破壊される前に回収するのは当然だろう。命を削っているのだから。

 

 

 

 私は魔女に餌をやりながらも、地味に仲良くなり始めていたねむが休んでいるのを聞いて、少し心配になった。

 だから、私なりの気遣いとして花を送ることにした。

 その花は私が出かけた時に買ったもの。

 それを白羽根に預けて届けさせた。

 

 

 しばらくして、灯花とみふゆさんが3人を連れて帰って来た。

 

 チャンスはみふゆさんが洗脳を解きに行く時。

 そこを逃せば私が味方であることを示せなくなる。

 本来は中立だから、それを見せられないとこっち側になってしまう。

 

 

 

 

 タイミングを見逃さないようにして、待ち続けてようやくその時が来た。

 

「行くのは洗脳を解いたその時」

 

 私はヒントを書いたメモを持って、扉の隙間から中を覗いた。

 意外と早く洗脳が解けたから、急いで入ることにした。

 

「中にいる3人が気になるのかにゃー?」

 

 独特の語尾をつけるその声に私は固唾を飲んだ。

 入ろうとしたその時に、タイミングよく2人が来てしまった。

 原作知識が欠けていたから、このようなことになったのだと自分を責めた。

 

「例のベテランと環いろはの仲間だそうね。私は一度会っただけで気に入ったから見に来ただけよ」

 

「あんな連中のどこがいいワケ?」

 

「魔女化させれば必ずいい結果になるかも知れないし。あれだけ強くて絶望しにくいなら、絶望した時に得られる感情エネルギーは想定外になるよ」

 

 私はそれらしいことを並べてどうにか、自分が疑われるのを回避した。

 それで納得してくれた2人は私に言った。

 

「なら、ちょうどいいから一緒に選びに行こうか」

 

「次の計画に使うのを1人ね」

 

 2人はなんの疑いもなく私を誘った。

 

「キレーションランドのウワサか。なら、もう決まってるから付き合うよ」

 

 そう言ったら、灯花が前に出て扉を開けた。

 それで、3人して中に入った。

 

「ねーねー、まだみんな洗脳は続いてるかにゃー?」

 

 そう言いながら3人を見ると、見た感じでは洗脳が続いてるようだった。

 ただ、私は言うつもりは無いけど解くのを見ている。

 

 ここでマギウスの味方をすれば中立を失う。流石にそうするわけにはいかなかった。

 

「んーーーーー」

 

 唸りながら灯花は誰にするか考えている。

 私は結果を知ってるからその様子をただ守った。

 

「はい、最強さんで決まりっ!」

 

 灯花は鶴乃の前に立ってそう言った。

 

「アリナ的にも賛成」

 

「私もその選択に異論はないよ」

 

 3人の同意でキレーションランドの犠牲者は決まった。

 

「ちょっと待ってください。鶴乃さんに何をするつもりですか」

 

 みふゆさんはよく分からないという顔でそう言った。

 それに本来なら灯花が返答するのだが、ここでは私が答えてあげた。

 

「イブの孵化が近いのにウワサの破壊が止まらない。なら、一気に決着をつける必要があるから、鶴乃にはたくさん殺してもらうんだよ。それでチャラになるんだから」

 

 私の返答に灯花とアリナは満足しているが、みふゆさんは驚きを隠せなかった。

 

「ほらっ、一緒に行こう最強さん!」

 

 そう言って灯花は鶴乃を連れて行こうとした。

 残りの2人のことがあるから私はここで口を開いた。

 

「そっちはさっさと済ませて置いて、こっちは私がどうするか決めておくから」

 

 そう言うとアリナが反応した。

 

「その2人を使うのに、グッドなプランがあるワケ?」

 

「明後日、この2人をあの2人にぶつけるんだよ。仲間に反撃できずにボコボコにされる。そうしたら、魔女化してくれるかもしれない。私の結界の中ならイブの力は届かないから」

 

 そんな提案をすると、アリナはとても楽しそうな顔をした。

 

「あのベテランと環いろはが仲間にやられて絶望する。それで魔女化してそれをアナタが支配して、今度はこっちの2人を襲わせる。アハっ!ナイスアイデアなんですケド!」

 

「なら、そっちはこよみに任せるよ」

 

「うん、任せておいて」

 

 アリナと灯花は私のアイデアを聞いて、本気で私に任せてくれて出て行った。

 みふゆさんはマギウスがいることで警戒した。

 

 さて、ここからだ。




次回、ヒントを与えてキレーションランド戦へ

今回しくじったのはタイミングを忘れてたからです。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。