絶望の魔法   作:黒野真琴

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おばさんはかなり悪役が似合っています。


第16話 裏しかないお茶会

 キレーションランド後、私は密かに手紙を書いた。

 

 その時点で一つの運命が変わったことに、私はまったく気づかなかった。

 私がすることの後のことだけど、巴マミの件と羽根の凶暴化の件が私のしたことによって消えた。

 まぁ、巴マミは後で必ず負けてくれるけどね。

 

 

 私は環いろは宛にお茶会の招待状と、色々と邪魔してしまったことへの謝罪の手紙を羽根を持たせた。

 これでちゃんと届いてくれれば、明日には全てが終わるための序章が始まる。

 

 会場は万年桜のウワサの場所、環いろはなら時間的にそろそろたどり着ける場所。

 そこに1人で来るように言った。

 

 

 

 

 当日、その場所に無理矢理マギウスを揃えた。

 みんな色々と文句を言ってきたけど、これで終われるならとしぶしぶ来てくれた。

 

「本当に環いろはがここに来れるの?」

 

「僕達しか知らないこの場所に来るなんて、不可能としか思えないことだけどね」

 

「でも、これで来たなら面白いメモリーを持ってるってことになるヨネ。それはそれで話を聞いてみたいんですケド」

 

 3人は本当に来ると思ってないみたいだけど、私には分かる。

 環いろはなら時間通りにここに来てくれることを。

 

 すると、この場に環いろはが現れた。

 当然、魔法少女に変身した状態で。

 

「時間通りに来たよ」

 

「ようこそ。万年桜の下で開かれたお茶会へ。招待状をチェックします」

 

 私がふざけてそう言うと、環いろははそれを私に渡した。

 

「本物であることを確認したので、その席にどうぞ」

 

 と、空いている席を勧めた。

 環いろはは言われるままに導かれてそこに座った。

 私は招待状を結界に入れてから収縮させて消した。

 

「改めて、私主催のマギウスのお茶会へようこそ。今日は楽しんでいってください」

 

 私がそう言っても、やっぱり灯花は不満そうだった。

 

「なんで環いろははここに来れたの!」

 

「えっと、この万年桜は私が病院で作ったからだよ」

 

「そんなはずはないよ。ウワサは全て僕の創造物なんだから」

 

「やっぱり、環いろはのメモリーは面白いんだヨネ」

 

 ここに揃えてもすぐにうまくいかないのは分かっていた。

 だから、私からサービスで情報提供することにした。

 

「環いろは、私から色々と教えるから聞いてほしい」

 

「はっ、はい」

 

 私からいきなり声をかけられて驚いたみたいだけど、これは重要だから気にせず話すことにした。

 

「まず、灯花とねむはあんたが知っていることとずれた記憶をしている。その原因は不明だけど、おそらくイブが関係していると思う」

 

「やっぱりそうなんだ」

 

「それと、小さなキュゥべえであんたは記憶が戻ったかも知れないけど、灯花とねむに触れさせても何の影響もない」

 

「そんな・・・」

 

「さらに言うと、妹さんは実在するけど簡単には手の届かないところにいる。私はこの目でそれを確認している」

 

 私はこうやって、真実と不確かな情報を交えて伝えた。

 そして、ここで私がしたかったことを仕掛けた。

 

「あんたが近くで見たいなら、うちに来てほしい。来てくれればさらに色々と教えるし、今まででのことはチャラにしてあげる」

 

 私の勝手な勧誘に3人は私のすることだからと黙認してくれた。

 みんな下を向いて。

 

「ういが居ることを保証してくれるなら、後は自分でそこまで行きます。そっちには入りません」

 

「マギウスになる価値があるあんたなら、すぐに見せてあげもいいのにチャンスを捨てるの?」

 

「はい。ここでお茶をご一緒できたのは嬉しかったんですけど、あなた達の考えには賛同できませんから」

 

 そうはっきり言われて振られた気分になった私は、少し笑ってからお茶を環いろはに勧めた。

 睡眠薬入りの紅茶をね。

 

 

 

 しばらくして環いろはは眠りに落ちた。

 

「ほんと、バカだよね。私からのお誘いを断らなければ、普通の紅茶を飲んで楽しくおしゃべりできたのに」

 

 私は環いろはを見下ろしながらそう言った。

 他のマギウスもそれを見ながら笑っている。

 

 お膳立ては成功したから、後は最後まで進めればいいから簡単だ。

 時間になったら今度は七海やちよ宛に、環いろはを誘拐したことを書いた手紙が渡される手はずになっている。

 それで、ホテルフェントホープに全ての駒が揃う。

 そこでまずは巴マミに負けてもらって、役者も整える。

 

 

 

 そんなことを考えていると、万年桜のウワサが背後に立っていた。

 

「悪いけど、ウワサの内容に反するわけじゃないからこのまま連れて行くね。あと、枝も一本もらうよ」

 

 私がそう言うと、万年桜のウワサは静かにうなずいた。

 

 その枝を一本折って、それを環いろはに握られせてから私達は彼女を連れて行った。




次回、一部の戦いを省略して最終決戦へ

おばさんが開くお茶会では、彼女の好きなようにやらせてもらえるから基本何でもやる。
ちなみに、あの睡眠薬は灯花のお父さんから手に入れました。
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