付き合うことになってすぐにした初デート。
そこで私はあることに気付いた。
それは私が面倒だと思っていた相手を突然恋愛対象に入れたのが、相手のルールの実現に成功したからだということだ。
相手の魔法を知ってればわかることだけど、デート中に聞かされて魔法を知って理解した。
『お茶に誘えたら付き合える。10回誘ってダメなら永遠に諦める』
みたいなのをルールとして使って、私がついついOKしちゃったからこうなったんだ。
まぁ、この子は話してみると悪い子に思えないから、結果オーライかな。
でも、真由子がもっときついルールを用意していれば、賭けにもなるけど簡単に相手を倒すこともできる。
私の四つの魔法と合わせると、もはやチートなんてものじゃない。
『自分の指一本につき魔法少女を無差別に10人消す』
なんてルールを使われたら認識を操作しても回避できないだろうから、私でも相手するのが難しい敵になる。
ただ、これが対象を決めてルールの難易度を上げたら、確実にターゲットだけを処理することもできる。
なんなら、私の魔法よりチートかもしれない。
私がデート中にそんなことを考えていると、真由子が突然とんでもないことを言った。
「ねぇ、私のルールでお互いに守って欲しいのを縛ろうよ」
私は相手が浮気したりしないようにできるなら、やってもいいかなと思って軽い気持ちで乗ってしまった。
デートで寄っていた喫茶店を出て、私と真由子は人気の無い公園でそれを行うことにした。
「私のルールでも縛りきれないものもある。だから、今回はより強力なルールである血の誓いを使うことにするよ。これは、義姉妹とかに勝手になろうとする時にも使われるものだよ」
そう言いながら笑顔で真由子は短刀を取り出した。
それを見て聞いて、私はこの子が私を離す気は無いけど、絶対に守りたいと思ってることを理解した。
だから、その誓いを結ぶ覚悟をした。
「そのメリットは予想がつくけど、デメリットはどんなの?」
そう聞くと、真由子の顔は途端に険しくなった。
「デメリットは、誓いを一方的に破ろうした時、破ろうとした側と道連れにされて破られた側も死ぬこと。それ故にこの誓いは強力な呪いともいえるんだ」
なるほど、運命共同体にとなるから、みんなを救う使命がある私を縛れないと思って、そんな顔をしたんだ。
私は寛容だからそんなことを気にしないで、お互いのために誓いを結ぶことにした。
「その程度のデメリットならなんの問題もない。だから、ここで永遠の愛だって誓いたい気分だよ」
冗談まじりに明るくそう言う私を見て、杞憂だったかなと思いながら真由子は支度を始めた。
「なら、人が来る前に始めよう。これは腕を切ることになるからね」
すぐに準備を終えた真由子は、誓いを結ぶための言葉を教えてくれた。
「さて、始めようか」
真由子のその言葉で誓いの儀式が始まった。
私と真由子は同時に変身して、魔法少女から天使と鬼になった。
そして、私は真由子の短刀を、真由子は自分の刀を、使って自分の右腕を少し切った。
刀と短刀を収めて私達は互いの右腕を前に突き出し、その血が出るところを掴みあった。
「我が名は小倉真由子である。あなたに互いに殺し合わないことと、どちらかが助けを求めたらすぐに来ることを誓っていただきたい」
「あなたの求めることを守ると誓います」
これで真由子の求めるものは守られる。
次は私の番だ。
「我が名は鳥栖こよみである。あなたに、裏切りがあればすぐにわかることと、ルールと認識操作による誓いの補強ができることと、互いの愛がいつまでも覚めないことを守ると誓っていただきたい」
私の出した誓って欲しい内容に真由子は固唾を飲んだ。
あまりにも自分より厳しい内容に、真由子は誓いが成功する可能性が低くなったんじゃ無いかとと危惧した。
それでも、これを受け入れないと成功も何も無いのだから、真由子は意を決してあの言葉を言った。
「あなたの求めることを守ると誓います」
そして、互いの手を離して、その手につく血を舐めた。
これでなんの影響もなかったことから、真由子はバランスが上手く取られたと安堵した。
そして、目に見えないけど2人は今誓いの鎖で互いに繋がってる状態だ。
この2人鎖が切れることは互いの死のを意味する。
だから、2人とも誓いの内容を守りつつ、生きることをここで運命に刻んだ。
これが2人が結んだ血の誓いだ。
次回、怯える鬼と守護者の天使も同居して、仲良しのところに復讐者が訪れる
真由子のルールは一番弱い『約束』と普通に強い『ルール』と一番強い『誓い』の三段階になっています。
こよみの認識操作は触れるか目を見ると発動します。その人の認識を歪める分、やりすぎると代償として自分の人格が変わります。
この場でこれらの説明を追加しておきました。