絶望の魔法   作:黒野真琴

34 / 50
神浜は神に守られ、天使に蹂躙される。


第32話 神浜への救済と逃走劇

 一般人にはあまり被害が出ないように、私の魔女結界も貸して戦いがより激しくなる。

 

 今の和泉十七夜にとって一番邪魔なのは魔法少女達。

 その排除は私にとって良くない。

 でも、やる気を出させたのは私だから何もできない。

 

「手を貸すんじゃなかったかな。キュゥべえに頼んだ願いは回収するべきと思ってるんだけど」

 

 十七夜の願いを具現化すると神浜の滅亡になる。

 それ以外で彼女の願いが叶うことはない。

 

 

 

 

 私が空から見てる間にも次々と被害が拡大していった。

 さすがにこれ以上はダメかなって思った時、相手側の七海やちよ達も仕方なくドッペルを使い始めた。

 しかも、使えない人達は例の仲良し3人組の『回収』『変換』『具現』の力によって穢れがなくなり、また戦えるようになって一気に攻めていった。

 

「へぇー、やるね」

 

 私が感心していると、ものの数分で決着がついた。

 

 

 

 今回の戦いを起こした十七夜はやちよ達によって捕らえられた。

 

「くっ、まさか自分がしくじるとはな」

 

 武器に囲まれて身動きが出来なくなった十七夜は、テレパシーで助けを求めた。

 すると、八雲みたまがすぐさま出てきて彼女を回収して逃走した。

 

 

 

 逃走先はこの戦いで目立ち始めた謎の魔法少女のところ。

 その子は十七夜の近くにあるビルの上でワープ用の魔法陣を展開している。

 

「すまない。八雲」

 

「これは私達の願いを叶えるための戦いよ。戦える主犯がいなくなったら終わりだから、私が助けるのは当たり前でしょ」

 

 そのビルの屋上に着くと、みたまは抱えていた十七夜を降ろしながらそういう話をした。

 そうしてると、謎の魔法少女が近づいて言った。

 

「みたま!十七夜!ゆかりのワープは準備完了してるんよ!見滝原で匿ってもらうなら急ぐんよ!」

 

 巫女みたいな衣装の金髪少女、倉野ゆかりの魔法は長く持続できない。

 だから、早く来るように促して、空から降りてくる私にも使わしてくれた。ついでにアリナとかりんもそれで帰宅した。

 

 

 

 このゆかりは『瞬間移動』が固有魔法で、戦場でも短距離を移動しまくって攻撃していた。

 逃避のドッペルを使えるので、本来はこの程度の人数以上を逃すことができるが、居場所がハッキリと分からないと出来ないので諦めた。

 

 

 

 

 

 今回の戦いで神浜をやらなかった十七夜とみたまは、多分今後はアリナのように指名手配みたいな状態になるだろう。

 まぁ、これも私の認識操作を十七夜にして、それをみたまにも影響させたせいだから、責任を取って全力で匿うことにした。

 

 まぁ、私にかかれば全魔法少女がおもちゃになるんだけどね!

 概念の一つ、認識を人は認識出来ない。だから、概念と呼ばれて存在するけど見えないものとなる。

 

「さて、ここは4人で既に狭いから、3人は別の場所を探そうか。私の責任もありますから、最後までお付き合いするよ」

 

 私の借りてる部屋に7人が揃ってるところでそう言った。

 真由子はみんな少なくても擦り傷くらいは作っているので、何があったのかを理解してテレビを見ながら放置してくれた。

 

 十七夜とみたまはあまり知らないゆかりの方を見てから、仕方ないねって感じで顔を見合わせてうなずいた。

 

「自分達のミスでこうなったのに、すまないな」

 

「まぁ、この子が全ての元凶なわけだし。匿ってくれるのは当然だと思った方がいいわね」

 

 私は気がついたらみたまにソウルジェムを触れられていた。

 これで記憶を読み取って私が何をしたのかも知ったのだろう。

 

「あっ、これはマジでやばい?」

 

「ううん。別に気にしてないわ。それどころか私達の願いを腐らせないでくれたから、ありがとうの方が大きいわ」

 

 やっぱり八雲みたまさんはくえない人だ。

 私が認識の操作でアリナを壊したこと、十七夜さんの憎しみを増幅させたこと、そのついでにみたまさんも憎ませたこと、その全てを知ってなお認識を変えることなくそんなことを言う。

 

 これは身近に最悪な敵が出来た気分だよ。

 まぁ、すぐにアパートでも探せばいいか。




次回、魔法少女ストーリー ゆかり

天使のお遊びは円環の理にも邪魔される。
逆転したのは円環の理の守護のおかげ。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。