一般人にはあまり被害が出ないように、私の魔女結界も貸して戦いがより激しくなる。
今の和泉十七夜にとって一番邪魔なのは魔法少女達。
その排除は私にとって良くない。
でも、やる気を出させたのは私だから何もできない。
「手を貸すんじゃなかったかな。キュゥべえに頼んだ願いは回収するべきと思ってるんだけど」
十七夜の願いを具現化すると神浜の滅亡になる。
それ以外で彼女の願いが叶うことはない。
私が空から見てる間にも次々と被害が拡大していった。
さすがにこれ以上はダメかなって思った時、相手側の七海やちよ達も仕方なくドッペルを使い始めた。
しかも、使えない人達は例の仲良し3人組の『回収』『変換』『具現』の力によって穢れがなくなり、また戦えるようになって一気に攻めていった。
「へぇー、やるね」
私が感心していると、ものの数分で決着がついた。
今回の戦いを起こした十七夜はやちよ達によって捕らえられた。
「くっ、まさか自分がしくじるとはな」
武器に囲まれて身動きが出来なくなった十七夜は、テレパシーで助けを求めた。
すると、八雲みたまがすぐさま出てきて彼女を回収して逃走した。
逃走先はこの戦いで目立ち始めた謎の魔法少女のところ。
その子は十七夜の近くにあるビルの上でワープ用の魔法陣を展開している。
「すまない。八雲」
「これは私達の願いを叶えるための戦いよ。戦える主犯がいなくなったら終わりだから、私が助けるのは当たり前でしょ」
そのビルの屋上に着くと、みたまは抱えていた十七夜を降ろしながらそういう話をした。
そうしてると、謎の魔法少女が近づいて言った。
「みたま!十七夜!ゆかりのワープは準備完了してるんよ!見滝原で匿ってもらうなら急ぐんよ!」
巫女みたいな衣装の金髪少女、倉野ゆかりの魔法は長く持続できない。
だから、早く来るように促して、空から降りてくる私にも使わしてくれた。ついでにアリナとかりんもそれで帰宅した。
このゆかりは『瞬間移動』が固有魔法で、戦場でも短距離を移動しまくって攻撃していた。
逃避のドッペルを使えるので、本来はこの程度の人数以上を逃すことができるが、居場所がハッキリと分からないと出来ないので諦めた。
今回の戦いで神浜をやらなかった十七夜とみたまは、多分今後はアリナのように指名手配みたいな状態になるだろう。
まぁ、これも私の認識操作を十七夜にして、それをみたまにも影響させたせいだから、責任を取って全力で匿うことにした。
まぁ、私にかかれば全魔法少女がおもちゃになるんだけどね!
概念の一つ、認識を人は認識出来ない。だから、概念と呼ばれて存在するけど見えないものとなる。
「さて、ここは4人で既に狭いから、3人は別の場所を探そうか。私の責任もありますから、最後までお付き合いするよ」
私の借りてる部屋に7人が揃ってるところでそう言った。
真由子はみんな少なくても擦り傷くらいは作っているので、何があったのかを理解してテレビを見ながら放置してくれた。
十七夜とみたまはあまり知らないゆかりの方を見てから、仕方ないねって感じで顔を見合わせてうなずいた。
「自分達のミスでこうなったのに、すまないな」
「まぁ、この子が全ての元凶なわけだし。匿ってくれるのは当然だと思った方がいいわね」
私は気がついたらみたまにソウルジェムを触れられていた。
これで記憶を読み取って私が何をしたのかも知ったのだろう。
「あっ、これはマジでやばい?」
「ううん。別に気にしてないわ。それどころか私達の願いを腐らせないでくれたから、ありがとうの方が大きいわ」
やっぱり八雲みたまさんはくえない人だ。
私が認識の操作でアリナを壊したこと、十七夜さんの憎しみを増幅させたこと、そのついでにみたまさんも憎ませたこと、その全てを知ってなお認識を変えることなくそんなことを言う。
これは身近に最悪な敵が出来た気分だよ。
まぁ、すぐにアパートでも探せばいいか。
次回、魔法少女ストーリー ゆかり
天使のお遊びは円環の理にも邪魔される。
逆転したのは円環の理の守護のおかげ。