絶望の魔法   作:黒野真琴

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おばさんはここでこの世界を嫌いになる。




第4話 運命と魔女システムと私

 お菓子の魔女を回収して魔女の結界が消えたから一安心していると、突然周りの時間が止まったようになった。

 

 それに驚いて辺りを見回すと、マギレコの最初に見かけるあの姿が私の背後にあった。

 

「運命を変えたいなら、神浜市に来て」

 

 微笑むその顔を見て私は、ここがマギレコの方の世界なのだとようやく理解した。

 それならほむらがまだメガネをかけてる頃なのも納得がいく。

 

 そう思っていると、例の少女は姿を消して時間も戻していた。

 

「この世界があっちの世界なら、ワルプルギスはここには来ないんだよね。なら、大急ぎで向かわないとウワサでの実験もできなくなっちゃう」

 

 自分が何をするべきなのか分かっている私は、さっきの言葉を信じてすぐに移動することに決めた。

 

 全ての魔女を操ることは、みんながそれと戦って死ぬ運命を変えることになる。

 だから、私の役目は『その魔女を操ってみんなを守ること』だ。

 

「そうと決まれば即行動だね」

 

 1人でそうしていると、限界まで来てるっぽい魔法少女が上から襲ってきた。

 ソウルジェムがほとんど濁ってるのは、その殺人鬼のような目でわかる。殺してでもグリーフシードを手に入れたいのだろう。

 

 その相手は呉キリカをもっと猟奇的にして、さらに真っ黒にした感じだ。

 

 魔女を集めたい私でも、さすがにこの子を魔女にしたらいけないと思った。

 

「ちょっと、落ち着いて!これを使っていいから!」

 

 そう言ってお菓子の魔女のグリーフシードを差し出した。

 それを見て疑いながらも時間がないその子は、急いでそれを受け取ろうとして手を伸ばした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 しかし、もう遅かった。

 その子のソウルジェムは、グリーフシードに手が届く寸前で砕け散った。その体は一気に力を失って倒れ、その目には涙が浮かんでいた。

 

 その子から現れたグリーフシードはすぐに魔女を生み出そうとしたので、私は急いでそれにキスをして支配下に置いた。

 しかし、倒してもいない魔女を操るなんて、美国織莉子と呉キリカの信頼関係くらいないと出来ないんじゃないかと思った。

 

「あー、私ったら何してるんだろ」

 

 よく考えてみたら、魔女になった彼女に情けをかける必要なんてなかった。

 その子とは何の関係もないわけだし、時間切れになったのなら冷静に対処してグリーフシードを回収すればいいだけ。

 

 そのはずなのに、目の前で死んだ彼女を見て申し訳ない気持ちでいっぱいになった。

 だから、せめて誰も殺させずに痛めつけないで、私の支配下に置いて休ませてあげようと思った。

 

 

 

 そのグリーフシードからしばらく禍々しい力を放ってから、魔女の結界を生成してその中で影の魔女に似た魔女が誕生した。

 その魔女の誕生を目の前で見ていた私に、そいつは一気に近づいてきた。

 それで襲われると思った私は結界の準備をした。

 

 

 しかし、そんなことはなかった。そいつは私の頬をつついてきたりしてじゃれついてきた。

 それでキスしたグリーフシードは、どんなタイミングでも操れるという仮説が出来た。

 

「とりあえずはこれで良かったけど、抜け殻を普通に寝させてたら廃墟を離れようかな」

 

 今すぐに逃げないと自分が次に来た魔法少女とかに、殺したと疑われると思った私はじゃれてくる魔女をグリーフシードに戻した。

 もちろん、これも直感で試して出来た。

 

 そして、結界を出たらすぐに死体を普通に寝てるようにしてから、その場を後にして今日のところは色々な場所を転々とすることにした。

 

 

 

 

 魔女がゴールの魔法少女。その運命は変えられなくても、引き延ばすことくらいはマギウスの翼のように出来るんだろうか。




次回、神浜市上陸と謎の運命に直面する

オリキャラを登場させておいて殺したのはすみません。真実を実際に見せる展開にするにはこれしかないと思ったんですケド。
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