絶望の魔法   作:黒野真琴

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女性当主の続く家柄の次期当主、その剣士は魔法少女となってキリカ以上の腕前となった。


第41話 走馬の眼帯女剣士

 みたまチームは例の3人の家を捜索していた。

 場所は途中で鉢合わせした仮面をつけた魔法少女から聞き出した。

 もちろん、聞き出したのは十七夜だ。

 

 

 最初に訪れたのは南のボスのシノブの家。

 豪邸ではあったけど、残念ながら聞いた話以上の収穫は無かった。

 

 

 

 次に行ったのは中央のボスのコトハの家。

 普通のマンションではあったけど、様々な資料が乱雑に置かれていた。

 

 その中にはワルプルギスの夜に関するものや、キュゥべえの過去からの資料や、半魔女に関する資料もあった。

 それらをみたまは何かの役に立つと思って回収した。

 

 

 

 次に行ったのは北のボスの政清の家。

 名前が厳ついだけに家も古い感じだった。

 

 その家の奥に進むと、魔法をかけて守られている(ふすま)があったので、チョチョイといじって開けて中に入った。

 すると、真っ暗な部屋の中で1人、蝋燭の火だけを灯して本を読む少女がいた。

 神浜の魔法少女は他よりも察知するのに優れていたりするので、みたま達はすぐにそれが片目の少女『伊藤政清』だと分かった。

 

「おっ、ようやく最初の侵入者が来たか。うちの仮面をつけた手下から聞いてるよ。ドッペルも使いこなしてるそうじゃないか。さすがは神浜の魔法少女と言ったところかな」

 

 政清は変身した姿で本を読んでいたので、その本を閉じて刀を取った。

 左利きなので右手で持って左手で抜けるようにしている。

 七五三のよう可愛らしく小さな体で着物を着るその姿は、みたまには痩せ細って弱々しく見えた。

 

「貴様が政清か」

 

「ほぅ、誰から聞いたか知らないが、よくぞこの暗闇で判別できたのものだ。褒めてつかわす」

 

 時代劇でしか聞いたことのないような言葉を使う彼女から、シノブ達が言っていたような言葉が出るとは思えなかった。

 

 しかも、片膝ついて刀を持つ姿は、もはや武士のそれだった。

 

「褒美をやるわけにはいかないから、かわりにこれで我慢してくれ。私の秘密の一つだからな」

 

 政清はそう言うと右目の眼帯を外してその有様を見せた。

 それはみたま達では理解できないような沢山の傷をつけられた挙句に、医者に縫い付けさせて封じられた目だった。

 

「これを見て吐かないとは。もう少し蝋燭の本数を増やすべきだったかな。まぁ、死にゆく貴様らには無駄だけどね!」

 

 冗談を言ったから刀を抜いて仕掛けてきた政清は、一直線にみたまの首を狙った。

 その攻撃が当たる前にゆかりが2人を掴んで瞬間移動した。

 

「おっとっと、取り逃したか」

 

 政清は小さいながらも素早く斬りつけていたので、これで瞬間移動がもう少し遅ければ完全に切れていた。

 

「あの瞬間移動の子。私が標的を瞬間的に変えた時、すぐに対応してたけど、こういう相手との経験もあるのかね。まぁ、一瞬のことだったし、そう遠くへは行ってないか」

 

 そう言いながら政清は自分の刀についた血を、指でスッと拭って舐めた。

 その目は殺人鬼の目に似ていた。

 

 

 

 

 

 どうにか逃げ切ったゆかり達は瞬間移動で距離を取るのをやめて、隠れられそうな廃墟に身を潜めた。

 

「ちっ、まさか瞬間移動で負けるとは思わなかったんよ」

 

 そう言うゆかりの右腕から血が流れている。

 それを見てすぐにみたまが止血したおかげで、大量出血で倒れなくて済んだ。

 

「まさか、探していた人が敵として現れるとはな。しかも、聞いてたのと全然違う雰囲気で」

 

「それも気になるけど、ゆかりは私達の家族みたいなものよ。ここで死なせるわけにはいかないわ。一旦戻るわよ」

 

 ゆかりをみたまが背負ってそう言うと、突然背後に魔法少女が現れて気絶させられた。

 十七夜も当然の如くやられた。

 

 そして、3人はその魔法少女達によって何処かへと連れ去られた。




次回、走馬のお嬢様と激怒して先に進んだ鬼

なんかごめんなさい。
これを書いたとのは投稿の数日前です。その頃の私を怒ってください。
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