絶望の魔法   作:黒野真琴

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最強の天使は最後のピースを見つけて動きを見せる。


第44話 天使の目的達成への一歩

 午後2時、相馬市内で四つに分かれて戦いが始まっているところに、あのキュゥべえが姿を見せた。

 

 キュゥべえは迷うことなく北の政清の所にやって来た。

 

「やぁ、政清。僕があげた情報は役に立ったかな?」

 

 真っ白なキュゥべえは暗い部屋の中でもある程度見えた。

 

「おかげさまで順調に進んでおります。天使を利用できればこちらとしても一石二鳥になりますから」

 

「それは良かった。僕としても彼女はおかしかったから邪魔になるところだったんだよね」

 

 暗闇に紛れてキュゥべえと政清はそんな話をしているが、忍び寄る影には気づかなかった。

 

「私をどうにかできるとでも?」

 

 汗びっしょりで疲れた様子のこよみが現れた。

 こよみは足元にいるキュゥべえも魔女の餌にした。

 

 魔女は美味しそうにキュゥべえを丸呑みにして喜んでいる。

 

「おやおや、すべての元凶の方から来てくれるとはね。下っ端はどうしたの?」

 

「あんな雑魚は魔女に任せたわ。私が一番奥の結界にまだいるように見せかけて出てきたからまだ踊ってるでしょうよ」

 

 やっぱりこの天使はとんでもない怪物だ。

 こんなのを前にして、初めて政清は自分達がやばいことをしてるのに気づいた。

 

 その政清にこよみは近づいて目をよく見せた。

 

「ここまで苦労したんでしょうけど、あっさり終わってもらうわよ」

 

 その目には認識操作がある。

 それによって数秒で政清は、自分が天使側であるように操作されてしまった。

 

「さて、あなたは誰の仲間なの?」

 

「もちろん、こよみの仲間に決まっている」

 

 これで楽に終わらせられる。

 こよみは汗を拭いながら電話をした。

 

 相手は灯花だ。

 

「もしもし、ちょっと頼みたいことがあるから来て。場所は大体の位置をメールで送るから、それで急ぎめに来て。よろしく」

 

 うい、灯花、ねむに電話をして準備を整えた。

 メールも大急ぎで送った。

 

「さて、政清。連携で私の魔力をみんなに送って」

 

 そう言うこよみの目は真剣そのものだった。

 その目を見て、認識操作で仲間だと思っている政清は容赦なくこよみの腕を掴んで渡した。

 そこに中継役の灯花が間に合った。

 移動方法はゆかりがこっそりと残していた魔法陣。

 

「ストップ!そのまま送るのは危険だよ!わたくしが間に入るから手を離して!」

 

 そう言われて政清は静かに手を離して、今度は2人の間に灯花が立って2人の手を握って魔力を変換して流した。

 そして、それを味方全てに渡した。

 

 

 

 こよみの目的は全ての魔法少女の解放。

 そして、自分の恋愛の永遠の成就と、全ての魔法少女の共存。

 

 こよみの目的はもうすぐ成就する。

 だから、天使は味方全てに翼を与える。

 

 

 

 

 魔力を突然受け取ったプラネタリウムの真由子とかりん、学校の地下施設のアリナとマミとヒガン、伊藤邸の地下牢に入れられたみたまと十七夜とゆかり、この全員が背中に円環のまどかや天使のこよみと同じ翼を生やした。

 ただ、鬼の真由子だけは一瞬で消えてしまった。

 

 

「さぁ、一気に終わらせるよ!みんな走馬の魔法少女を一気に倒しなさい!」

 

 こよみはここの事情も分かったから、自分ではやらなくてもサポートで攻めに行く。

 それを政清の連携で通信だけでなく、自分の考えも一緒に乗せてみんなに伝えた。

 

 

 

 やることを終えたこよみは地下牢から3人が出てくるのを待った。

 ついでに灯花が途中で置き去りにしたういとねむの到着も待った。

 

 

 しばらくすると、双方が同時に政清の部屋に入ってきた。

 

「あら、あなた達はこよみに呼ばれたのね」

 

 少し元気そうなみたまは神浜の3人組をみてそう言った。

 

「こよみに来れば魔法少女が解放されるってメールが送られたからわたくし達は来たんだよ」

 

「そう言われてきてみれば、随分と面倒なことに首を突っ込んでるんだね。僕なら自分から行くことはないね」

 

 灯花とねむは返答しながらこよみに文句を言った。

 

 

 

 

 

 文句は言われたけど、これで準備は整った。

 後は残りの二人も味方につければこよみの力で魔法少女を救える。

 終わりは近い。




次回、半魔女を解放すれば全ての終わりまであと少し

魔法少女はもう少しで解放されます。
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