トラブルホイホイな男が、ガラル地方に行くようですよ   作:サンダー@雷

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 サブタイトルを決めるのに2年かかりました。
 嘘です。相変わらず適当です。
 


暗躍と策謀

 

 ビートとの決戦を制したユウリは、その後勢いづいたのかキルクスジム、スパイクジムを立て続けに撃破した。

 ジム巡り一年目のトレーナーが7つのジムを突破したのは10年ぶりの快挙だ。それこそダンデが最年少チャンピオンになった年以来だ。

 そのせいか世間ではふつふつと期待する熱が高まってきていた。ダンデ以来の最短ジム制覇、そして無敵のチャンピオンダンデが撃破されることだ。

 

 

 □

 

 

「ガブリアス、ドラゴンクロー」

「ガバァ!」

「エスバァ!」

「エースバーン!?」

 

 ガブリアスの攻撃を受けたエースバーンは地面に引きずられながら吹き飛ばされる。土煙が明けると目を回したエースバーンが倒れていた。

 

「戦闘不能ですね。まあ、当然ですが」

 

 いつものように丁寧な口調であるが、その節々には静かな怒りが含まれている。

 そんなオレンジを見てあわあわと焦るユウリ。

 

「まったく馬鹿だとは思っていましたが、ここまで馬鹿だとは思いませんでしたよ。最近調子がいいからと言って、まさかのまさか私に勝とうとするとはね」

 

 そう今日もいつもの通り修業を始めようとしたところ、テレビで天才だのと褒められたユウリは調子に乗ってオレンジに本気でかかってこいといったのだ。

 弟子に舐められてイラつかないほどオレンジも大人じゃない。結果としてガブリアス一匹でユウリの手持を全滅させて、伸びた鼻っ柱を叩き折ったのだった。

 

「うううう……」

 

 ユウリはユウリでワンチャンスあると思っていた朝の自分をぶん殴りたい気分だった。そもそもこの鬼は本気のジムリーダーを圧倒する実力者。ジム戦を突破した程度では太刀打ちできるはずがなかった。

 もはや殺気を漏らしている師匠にどう許しを乞おうかしか考えていなかった。

 

「まあまあオレンジ。ユウリも反省してるだろうし、そこまでにしてあげたら?」

 

 見かねたソニアが助け舟を出してくれた。

 オレンジはじとりとユウリを見て。

 

「……反省してますか」

「してるです! めちゃくちゃしてるです!」

「そうですか。今日のところはソニアに免じて許してあげましょう。次はありませんよ?」

「はいです!」

 

 びしっと敬礼して答える。

 

「それでは修業を始めますよ。まあ、お強いユウリさんならばいつもの2倍の量でも平気ですよね?」

「やっぱり許してねえですこの人!」

「そんなことありませんよ?」

 

 貼り付けたような笑顔でこたえるのだった。

 ユウリに第二の地獄が降りかかろうとしていた時、オレンジの連絡機が鳴った。

 

「はい、こちらオレンジ……分かりました。ユウリ、私は仕事が入ったので戻るまで自主練をしておきなさい」

「はいです」

 

 明らかにほっとした様子だった。

 そのわかりやすい反応に呆れながら、オレンジは二人のそばを離れるのだった。

 

 

 □

 

 

『急に電話して悪かったなオレンジ』

「かまいませんよ。というかあなたの方が圧倒的に忙しいでしょうに、ダンデ」

 

 電話してきたのは、現ガラル地方のチャンピオンであるダンデだった。

 

「それで早速ですが例の件はどうでしたか?」

『ああ、たしかにオレンジのいう通りマクロコスモスの報告書を調べてみるといくつか不自然な行動をして処分されたという事案があった。そしてその処分された社員は悉く例の社員と敵対するか出世の邪魔になる人間だった』

「やはりですか」

 

 マクロコスモスとはローズ委員長がトップを務めるガラルの大企業だ。そして以前ビートを嵌めたという社員が所属している場所でもある。

 そいつの手口はカラマネロの催眠術を使って相手の行動を誘導する。これをビートにだけやっているとは考えにくい。常習的に行っていると考え、ダンデに頼み他に不自然な事件がないか調べてもらったのだが、ビンゴだったようだ。

 

『やはり催眠術か?」

「でしょうね。カラマネロの催眠術は強力ですから、記憶も痕跡も残さずに行えます」

 

 カロスを旅しているとき、敵のカラマネロにかき回されたことがあった。その時の経験が生きた形だ。

 

『ということは、告発することも難しいか……』

「今のところはです。奴は近いうちに尻尾を出しますよ、きっとね」

『勝算があるのか?』

「ええ。奴はユウリに強い興味を抱いているという話をビートから聞いています。そのうち、何らかの形でユウリに接触してこようとするでしょう。そこを狙います」

『そんなにうまくいくのかといいたいが、オレンジなら大丈夫だな。俺もフォローできるようにそれとなく動いておくよ』

「ええ。頼みます」

 

 ダンデは方向音痴などの欠点のせいか抜けている人間扱いされやすいが、案外頭がいい。権力も行動力もそして正義感もあるので、協力者としては最適だった。

 

「それともう一つの件についてなのですが……」

『ああ、そっちはもう話がついてるぞ。ユウリなら大歓迎だそうだ』

「それはよかった。私も一安心です」

『しかし、本当にいいのか?』

「ええ。それが最適解ですよ」

 

 そういうオレンジは少し寂しそうな様子だった。

 

 

 

 





 ゆっくりと不定期ではあるが再開します。
 
 メロンとネズは本編にあまりかかわらないのでぶった切っちゃいました。二人とも好きなキャラで書きたい気持ちはやまやまだったのですが、変に間延びしてモチベなくすのも本末転倒になりそうなのでこういう形にしました。

見たいのは?

  • オレンジがアニメ世界に迷い込んだら
  • オレンジがポケスペ世界に迷い込んだら
  • オレンジが女の子だったら
  • オレンジの日常
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