忍びの王 作:焼肉定食
「……それで何かいうことはあるかね。」
「いえ。少し学校で用があったんで遅れました。」
「……」
剣道場にいくと師範が腕組みをして僕を待っていた。八重樫さんを家の近くまで送り
師範が呆れたようにみている。
「……はぁ。これからは気をつけること。大会前だし、休むことも必要だがそれでも心配するからな。」
「ごめんなさい。」
「いつものとおり走ってきなさい。罰則として一周多めにな。」
師範に頭を下げランニングへと向かう
僕は少しため息を吐く。もう日課になったランニングを少し自分のテンポよりも早く走る。
一応初心者という括りになっており、実力的には全国大会に出場するってことだが、体がまだできてはなく、体力的に不安があることから体力や身体作りが主流になりつつある
ここは剣道場でありながら体術、投擲術など様々なことが学べるらしく、僕はほぼ全部習っているが、裏道場と呼ばれるものもある。だがら毎回思うことを毎回同じように声に出す
「師範。ここ、毎回思うんですけど、忍者屋敷ですよね?師範は実は忍者じゃないんですか?」
「何をいうんだ、原口くん。忍なんているわけないだろう。漫画の読みすぎじゃないか?」
「……」
どの口が言うんだと口が裂けても言えなかった。
何事もなかったようにささっと指導に戻る師範を見ながら俺は今日も師範メニューに戻っていく
忍び歩き 300m×2
体術組手 20セット
手裏剣 1時間
素振り 300回
……もう隠す気ないだろ
愚痴愚痴言っても仕方ないので渋々メニューをこなしながら僕は少しため息をついた。
あれから一年が経ち
「失礼します。八重樫さんいますか。」
早速八重樫さんの教室に訪れていた。
「あっ。快斗くん。」
すると視線を集めてしまう。もう少しこっそり誘いたかったけどもう気にしなくなっていた
「どうしたの?」
「うん。一緒に帰らない?今日道場も休みだから一緒に遊ぼうって思って。」
「えっ?」
すると急に主に女子から非難の目線が送られるがガン無視だ
「あっ。もしかして用事あった?」
「えっ。ううん。ないけれど。いいの?」
「別に大丈夫。お小遣いももらったし。」
「あ〜雫ちゃんばっかりずるい。」
すると騒がしい声が聞こえてくる。俺は少し
「もしかして雫ちゃんと遊ぶの?それだったら私も行きたい。」
「……どうせダメって言ってもくるんだろ。」
「ダメなの?」
僕は小さくため息を吐く。
「……八重樫さん次第で。」
「雫ちゃんダメ?」
「うっ。」
すると八重樫さんは少し困ったようにしていたが小さく頷く
「やったぁ〜!!」
「……はぁ。」
正直白崎は苦手な部類に入る。人懐っこく誰にも優しくする。だからトラブルを持ってきてそのまま勝手に置いていくことがあった。
なお、後始末は全部俺である。
「それじゃあどこ行く?」
「う〜ん。それじゃあ商店街ブラブラしたらどうかな?」
「まぁ。妥当な線。さすがに野球やサッカーとかは女子には辛いだろうしな。」
「何考えているの?」
「さすがに冗談。適当に小物店がどこかに行こうと思っていたからな。」
「……普通だね。私の時はゲームセンターとか本屋なのに。」
と話し始める。これがもう日課になっていた。