忍びの王 作:焼肉定食
あれから数年が経ち
「あの、何度も言いますけど絶対忍者ですよね?ねぇ。俺もはや人間じゃなくなっている気がするんですが。」
高校一年になる前日、俺は剣術で中学三年間一度も負けることもなく全国三連覇を達成した。忍術だと思われるものは隠れみの術や壁歩き、水蜘蛛などなぜか一緒の裏道場に通っている警察庁の署長に師匠と呼ばれ、部活の後輩に兄貴と言われるまで剣術も忍術も優れるようになっていた
正式な門下生になれる者は多くないが、一度八重樫の門下生となった者達は職業に関係なく、だいたい殺しにかかってくるような鍛錬が日常となっている。
……まじで平穏が欲しい
「この裏道場、雫にどんだけ隠すの大変なのか分かってますか?一度マジモンの手榴弾を伊○の奴らからくらいそうになったんですよ。」
「……それをお前が全て潰したわけなんだが。」
「うっ。」
俺は目を逸らす。会合に付き添った俺は次期盟主として紹介されそして襲撃を受けたんだが、俺は小学生の時からキチガイ軍団で腕を磨いていたのだ。丁寧に腕の関節を外していき涙目になっている黒装束の男たちには師範も少し引いていたが。その話はおいといて
「てか俺が次期当主なんですか?俺自身の許可もとってないと思いますが。」
「だが断らないのだろう?」
「……まぁ、色々ほっといたら大変なことになるのは目に見えてますし。ここまできたら引き受けるしかないですね。一応表面上は優等生として通ってますからね。裏の事をしったらマジで務所行きだと思いますが。」
」
「大丈夫だ。警察はこっち側だ。」
「そういう問題じゃないんだけどなぁ。」
多分道場は俺に悪影響しか与えていないとおもう。
雫も家の裏がこんなんだったらマジで大変だろうな
……絶対バレないようにしないと
俺も雫はとある件で同じ道場(雫は気づいていたらしいが)と気づき、その後は普段からもう七年近い付き合いになる。その間俺も雫も香織と光輝が持ってくる面倒事に巻き込まれ、俺は他の人に頭を下げたり平和的解決法を探すという苦労人ポジションとなっていた。雫曰く面倒見の良さで年上にも師匠や兄貴と言われるようになったのだが、俺が物騒な出来事に巻き込まれていることはこの門下生しかしらないであろう
また両親は俺が裏道場を継ぐことに賛成しているらしい
「そういえば雫はどうかね。」
「今日も香織と買い物に行っているんじゃないですか。多分俺が誕生日近いのでその買い出しだと思いますし。」
「……相変わらずべったりだな。あの面白い子も一緒にいるのか。」
「香織泣きますよ。あいつ。一応表の門下生ですし。」
俺はお茶を飲み少しほっこりする。今の雫は香織のせいもあり、ポニーテールにしておりその過程に香織が関わっているのだ。俺が昔その時に買ったうさぎのヘアゴムを今でも使っている。
一度新しいものを買おうかという前に光輝が誕生日プレゼントか何かの時にヘアゴムを買ったらしいのだが雫曰く『これはお気に入りだから。』といい一回使っているところを見たくらいでその後は今もうさぎのヘアゴムを使っている。
「便利屋の仕事は余程の仕事じゃないかぎりは原口くんには頼まないつもりだ。高校生になっても雫のことをよろしく頼む。大変申し訳ないがあの子が本音を話すのは君だけなんだ。」
「いや、頼まれなくてもそのつもりですしあいつは俺の友達ですから、ちゃんと味方であり続けますよ。」
「そういうことを言っているわけじゃないんだが。」
苦笑する師範もとい虎一さんが呆れたようにしている
雫も大変だなって言っているけど雫がどうかしたのか?
「そういえば今日の晩御飯はハンバーグなのだが。うちで食べていくか。」
「食べます。」
「相変わらず肉が好きだね原口くんは。」
そんな声が聞こえるとするとただいまと声が聞こえてくる。
「あれ?快斗いたの?」
「おかえり。雫。」
「え、えぇ。ただいま。」
少し照れくさそうに頰を赤く染め俺に挨拶を返してくる
「少し前に来たんだよ。高校の部活と道場の割合を伝えにな。結局中学と同じで半々みたいになると思うけど剣術ではなく体術とかそっちがメインになるとは思う。多分俺ここの道場継ぐから。そっち側方面も鍛えないといけないし。」
「……もしかしてお父さんに頼まれた?」
「あぁ。中学最後の全中の頃から相談はされていたからな。一応3段に昇級したし今年の日本選手権の方にも出てみようと思っている。社会人を相手にした方がいいしな。高校で俺の相手になるやつなんて多分いないだろうし。」
県内の取材に入るほどの実力の俺たちはよく美男美女剣道特集で雑誌の取材に答えていた。というのも雫が真面目すぎるのを俺が程よくほぐしていることが多く、よく記者やカメラマンに付き合っているのか、と聞かれるくらいには仲がいい。
「そっか。部活の全国大会には出ないの?」
「部活の大会も選ぶだろうな。さすがに日本選手権を重視したいし。」
「そっか。」
「そっちは?中学の時は敵なしだったじゃん。」
「私は普通に部活動だけにするわ。お父さんに頼んで道場も顔を見せる程度にしてもらうし。高校で私はやめようと思う。」
「……そっか。」
それは正直寂しい気持ちがあるが仕方がないことだろう
「……そういえば、明日どうする?また突撃モードの香織に付き合うのか?」
「さすがに中学校まで行ってやらないんじゃない。明日はゲームセンターにでも行きましょう。」
「お前ゲーセン好きだよなぁ。ペットショップは?」
「行くわ。」
「りょ。それじゃあ飯食ってから帰るし後はお前の部屋でだべるか。」
「……まぁいいけど。」
といい隣に立ち歩き始める。その後は適当に話して美味しいハンバーグを食べた後に帰宅した
ここで簡単な主人公紹介
原口快斗
八重樫流を継ぐことになり、八重樫流の師範である、鷲三や虎一、さらに雫の母である霧乃からもかなりの信頼と実力を持っている。主人公の両親が表の顔が名探偵と呼ばれるほどの有名な人で快斗もよく手伝っている。忍については少し裏の門下生には自重してほしいと思っているが、迫ってきた忍者たちを冷静に一つ一つ関節を外したり、麻薬調査などの裏の仕事にも慣れている。主人公自重しろ。得意なのは火薬の扱いと毒の扱いと拷問術で、毒の扱いについては霧乃が作っていた麻酔薬や痺れ薬などの見ただけで作れるようになったほど。なお、裏の門下生及び表の門下生からも評価が高く、さらに雫とお互い無意識的にいちゃついていることより早くくっついてしまえとみんな内心思っている。
学校では相変わらずの面倒見のよさから光輝や香織の持ち出した面倒事を知る限りはフォローをし、さらに他のクラスメイトや他クラス、または性別先輩後輩、オタクでも主人公もラノベを読んだりしていることもあり、誰関係なく優しく接しているので圧倒的な人気を誇る。しかし、主人公は気づいていないがストーカーに会っていたり、熱っぽい視線を向けられても小学生の時に一目惚れをした雫一筋で全く他の女子に目向きもしていない。
なお、若干光輝と香織に苦手意識を持っている模様。