……はい、マジですいません。きらファンの二次創作のストーリーが終わったので、こっちに集中できると信じたい。
今回のあらすじ
ラプソーン「ドラ○エの勇者がスマ○ラに参戦してるからってここでも大乱闘するのはやめろォ!」
「くっ……クロ、ちょっと近すぎなんじゃないの?」
「近づかなきゃしょうがないだろ…?」
「ちょっ……! 待って、そんなに近いと…!」
「さて、こっから一気に決めさせてもらう」
「みんなが見てるのよ…!」
「関係ないな、いつも通りにやるだけだ」
俺の家にて。ミカンと俺が手に汗握っている。
シャミ子とダイとフブキに千代田、あとウガルルもいるが、俺は俺なりに攻めさせてもらおう。
さぁ、ミカン…この試合―――貰うぞ。
「さて、ミカン。覚悟するんだな………
―――はいメテオ」
「うわああああああ! やられたぁ!!」
俺の操作キャラの両足キックが、ミカンの操作キャラを奈落の底へ叩き落し、試合終了。何度目かの俺の勝利となったのだ。
……そう。俺達は今、○天○ス○ッチ版の大乱闘で、多人数乱闘を楽しんでいる最中である!!
「クロウさん、強いですね……」
「中学時代にちょっとな。スマ○ラはガ○ンド○フで全員殴れば優勝だ*1って聞いて練習しまくったのよ」
「待て神原。その歪んだスマ○ラ理論誰から聞いた?」
「父さんから」
「それお前の親父がガ○ン使いなだけだろ!!?」
失礼な。この手のゲームは火力と吹っ飛ばしが強い奴が最強と相場が決まってるんだよ*2。俺の使っているキャラはそれがダントツだ。ダイやフブキが使う隼やふうせんポケ○ンなんざ目じゃないぜ。
「分かってないなクロ君。スマ○ラはプ○ンで眠らせるゲームだ*3と何度言ったら」
「プ○ン使いも黙ってろ!?」
「篇瀬さんも強かったわね……まさか、『ねむる』にあんな撃墜性能があったなんて」
「陽夏木さんも使ってみる? ハマるよ」
「ま、また今度ね…」
―――まぁ、フブキが予想を遥かに超えてガチ強だったからビックリしたけどな。毎乱闘一回は俺に『ねむる』当ててきたし。フブキがガチ勢と判明してからは初っ端に他のみんなと協力して落とすようにしている。でないと全員もれなく眠らされてしまう……が、それでもたまに勝ち残るあたり、フブキのスマ○ラの強さが伺える。
このスマ○ラ、流石というべきか。観戦しているだけのウガルルやチロル、スライムたちも楽しむことができている。みんな笑顔なのは良いコトだ。………そんな中、明らかに不満げな人がひとり。
『…………ぐぬぬぬ』
意外や意外、リリスさんだった。なんだろうか、さっきまでのスマ○ラの中に不満な要素でもあったのか?
『余がどうして怒ってるかわかるか………?』
「なぁ、次どうするー?」
「遊元くん、代わってくれる? 私スマホで10連ガチャ引きたい」
「おー、良いぜ! 今度こそ勝ってやる!」
『聞かぬか!!!』
速やかに次の乱闘の準備を進めていると、なんかリリスさんに怒られた。
「ごせんぞ、怒っているんですか?」
『そうだ! 余は最近ごきげん斜めなのだ!! なんでか分かるか!?』
「さっぱりっす。あ、星5演出……!」
『聞けって言ってるだろ! 人のお怒り中にガチャを引くな!!』
リリスさんの最近の機嫌の悪さは、しかし、スマホゲーのガチャの演出に夢中になっている千代田を始め、ほぼ誰もマトモに話を聞いていない。例外は子孫のシャミ子くらいなものである。
『ウガルル召喚の時、余はやたらと協力的だったろう!! しかるべきご褒美があってもいいではないか! つまり!!余にも等身大で長持ちするボディーをよこせ!!!』
「………リリスさん。スマ○ラやりたいならそう言えば良いじゃないですか」
『そうじゃ……ないわけでもないけど、せめてこっちを見ろクロウ!!!』
それは無理。だって、今の乱闘ほぼ俺とフブキの決闘みたいになってるから。みんなのストックが残ってる時にフブキのプ○ンを削れなかったんだ。そんな状況で目を離したらあっという間に………あっ
「いただき、クロ君!」
「あっっっ!!! フブキ覚えてろよ…やり返す!!」
『一回乱闘をやめよお主ら!!!』
あっという間に復帰阻止を決められ、ストックが不利になった。このままでは負けてしまう……!
『そうだクロウよ! 我もスラリンのチューニングとか頑張ったであろうに!!』
「お前がシャミ子の眷属化に反対したからだろうが!ホントなら俺が直接行く予定だったんだぞ!」
『何を言うか馬鹿者!貴様がしゃみ子の眷属となったら大幅パワーダウンは免れられん!そうなったら我の目標が遠のくだろうが。貴様は暗黒神になりたくないのか!』
「なりたくない!!」
『言い切るな!!』
「あっ、ヤベエちょっと崖端から抜け出せ…」
「おやすみ」
「あああ゛あ゛あ゛あ゛あ!!!!」
『いっぺん乱闘をやめろと言うとろうが貴様ら!!!!』
フブキのプリンに眠らされて試合が終わったところで、お互いコントローラーを置いて話に参加することになった。
………あの回避読みの『ねむる』は強すぎだ……
「……で、何だっけ? リリスさんもスマ○ラしたいから実物大のよりしろが〜とかなんとか」
『一回スマ○ラから離れるのだ! 余は別にスマ○ラがやりたいから依り代が欲しいわけではない!』
「そうなんですか? ドリャおじ使えばハマる*4のに…」
『誘うな!! 余は生まれてこのかた封印空間での生活しかしてないから自由になるべくよりしろがほしいだけなのだ!スマ○ラだけが目的ではない!!』
ふむ。俺のゴミ先祖(爆笑)から受け継いだ闇(笑)への誘い(爆)を振り払ったリリスさんは、どうやら封印されてる時間の方が長いらしく、普通の日常生活に憧れを持っているみたいだな。
でも、千代田によるとリリスさんの魂の封印はメチャクチャ強いらしく、ずっと大きいよりしろに憑依することは出来ないのだそう。
「つまり千代田、今までリリスさんがよりしろに憑依できたのはよりしろ自体がちっさかったからなのか?」
「うん。大きなよりしろを作って憑依させ続けるはそれだけの魔力と良い素材が必要だから……普通に作ったら秒でまぬけな像に引き戻される」
『まぬけって言うな!』
「ごせん像、私はかっこいいと思いますよ?」
『下手くそなフォローはやめろシャミ子!!』
シャミ子の美的センスの有無はともかく、確かにリリスさんはミカンの件で色々手伝ってくれたからお礼のひとつやふたつはしたいが……
そう思っていると、ゆーーっくりと天井から何かが釣り下がってくる。それは直方体型の土台に丸いスイッチがついている代物だった。俺はそこに書いてあるボタンの名前――『おぐらボタン』である――を見るやいなや、ハサミでスイッチをぶら下げていた麻糸を切って、スイッチをゴミ箱に投擲した。
「ちょ、ちょっとぉー! 神原君、それはないんじゃないかなぁ!?」
すると…案の定というべきか、天井裏から小倉が出てきた。いつの間に住み着いたお前。今年越してきたばっかだぞ?
「うわあぁぁぁぁぁぁああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!! 小倉さん!!? 小倉さんナンデ!?!?」
「やだなー遊元君、妖怪に出会ったみたいな反応して」
「妖怪の60倍は怖ェー奴を見ちゃったからな、今。つーか、天井裏から出てくるヤツがソレを言うな。家賃取るぞ?」
「千代田さんに立て替えてもらってー」
「当たり前のように金の無心をするのやめてもらっていいすか小倉さん」
突然の小倉の登場に腰を抜かすダイとは裏腹に、俺は比較的落ち着いて勝手に屋根裏に住み着いたお代を頂こうとしたら、小倉は千代田をスケープゴートにしてきやがった。特に関係ない請求が千代田を襲うのは可哀想だから半分くらい冗談だが、小倉はマジで千代田から建て替えそうだな、オイ。
「な、何で神原は平気なんだよぉ…!?」
「割と平気じゃない、鳥肌立ちまくりだよ。だから家賃要求したんだろが」
「いや、その理屈変じゃない…?」
「…で? なんの用なんだ、小倉」
「リリスさんとラプソーンさんのよりしろなら作れるよぉ〜って話〜」
「「「「「!!」」」」」
小倉の言葉に目を見開く。
彼女の説明によると、ウガルルを呼び出した際の素材がまだちょっと余っているらしく、それを使えば等身大よりしろを作ることは可能らしい。
「あの素材は薄めて使ってもかなりの濃ゆさの魔力素材になるから、お二人の古代封印に多少は対抗できるかも~」
「成程な。でも、そんな高級素材使って良いのか?」
「大丈夫~」
「まぁ……リリスさんには色々手伝ってもらってるし、お礼ってことで使ってもイイかな」
『桃…おぬし…!』
「本人達もああ言ってるしね!」
千代田とリリスさんの許可が下りた以上、高級素材を使った依り代作りを行う事に異論はない。ただな小倉……息をするように柱にドリルで捨てたはずの『おぐらボタン』を取り付けるのはやめろ。俺ん家だぞ。『まぁまぁ、いつでも私を呼べるから☆』じゃないからね。お前は過半数以上の人間にとって出来る限り関わりあいたくないタイプの人間なんだぞ。そこんトコロ分かってるのか?
まぁ納得いかない小倉の寄行をよそに、リリスさんの等身大よりしろ作りが始まった。
「まず…リリスさんってどんな姿してるの?」
『身長は182センチ、おぬしを優に見下ろすモデル風美少女だ!』
千代田の質問の答えから察するに、リリスさんはスラっとした人だったんだなぁ。シャミ子の祖先って言うからもっとちっこい系かと思ったけど、メソポタ出身らしいし、大昔の話なので遺伝子がだいぶ混ざったんだろう。
「そういや俺…ゴミ先祖の容姿知らないわ」
『む? そういえば、言ってなかったか。
封印前の我は身長700メートル、肌は程よく焼けた、筋肉モリモリマッチョマンのハンサムだ』
「………本当か?」
俺のそういえばって感じの発言のお陰でゴミ先祖の見た目の詳細が明らかになった………が、どう考えても身長がおかしい上に筋肉モリモリだのハンサムだの自分で言い出してきおった。だいぶ見た目とか盛ってないか?
「本来の魂の形に近づけないとよりしろ寿命が減るけど大丈夫?」
「…シャミ子、本当は?」
「…身長はリンゴ17個分…見た目は私そっくりで日焼けした感じです」
「……ゴミ先祖、本当の事を言え」
『…………クロウの右手のような色とスパークが特徴のクリオネボディと、大きな角持ちです』
小倉がよりしろの寿命の制約を言えば、ゴミ先祖はあっという間に自身を大きく盛っていたことを自供した。クリオネのどこが筋肉モリモリマッチョマンなんだよ。リリスさんもリリスさんで、シャミ子の口から盛っていたことをバラされてるし。
「まったく…年齢のサバ読みじゃあるまいし、二人ともかなりいい年してるクセに、引く程盛りまくって恥ずかしくないんですか?」
『『グハァァァァッ!!?』』
「ごせんぞー!!?」
思っていたことを言えば、どうやら封印されてる勢に会心の一撃が決まったようだ。
「とりあえず、リリスさんはシャミ子系のかわいい感じで作るね」
「かわッ!!? きさ、ほめっ、はぼぼぼ」
「シャミ子ちゃーんデリケートな素材だから強く捏ねないで」
「お、小倉! これくらいか?」
「神原君はもっと力入れていいよー」
「え、じゃあこうか……フンッ!」
「力入れすぎー」
年長者二人がしおれている間に、よりしろ素材を粘土にして、身体を作るためにこねこねすることとなった。
「というわけでおまたせー! 余、降臨だ!!」
よりしろ粘土こねこねによって完成した依り代に憑依したリリスさんの姿に、俺はデジャヴを覚えた。
片方が欠けた長い角、ウェーブがかかった金髪……そしてシャミ子によく似た顔立ち。リリスさんが現世に降臨して間もなく、俺は謎の違和感の正体に気が付いた。
「あ、この人…前に夢に出てきた人だ」
『夢?』
「ほら、俺が変な夢を見せたゴミ先祖を燃やそうとした時あったろ? そん時に見た夢に出てきたんだよ」
『正確にはクロウの誤解だからな。しかし、見知らぬ者の容姿を夢で見れるとは、まるで予知ではないか』
「俺はアレが予知だと思いたくねーぞ…」
暗黒神になって世界征服をしようとした上にミカン達と敵対するのが予知夢であってたまるか。
俺ら男どもがそんなことを考えているとはつゆ知らず、リリスさんはシャミ子と徹夜した千代田を巻き込んで世界征服を企んでいる。
すると、小倉がリリスさんに近づいて衝撃的な事実を告げた。
「その身体、七日で死ぬよ」
「おやっ?」
「これでもがんばって活動寿命を延ばしたんだよぉ~。
魔力筋力その他もろもろ、色んなところをカットして……
だからその身体、昆虫並みの戦闘力しか出せないようになってるからねぇ。
それでも良いなら世界征服頑張ってね~」
「昆虫レベルの戦闘力……七日で死ぬ………」
小倉をもってしても、等身大よりしろは一週間持たせるのが限界なのか。
やっぱり等身大依り代は難しいのかと考えるべきか、それともリリスさんの封印が強力すぎると考えるべきなのか。
いずれにせよ、外の世界で活動する体を得たことで、リリスさんが夢に入り込む力を使って世界の支配者になるという懸念はまず必要なくなったってことだな。
「ちなみに小倉、こっちのゴミ先祖は…?」
「ごめんねぇ、素材が足りなくなっちゃった」
『…小倉しおんよ。何故我から先に作らなかった? お陰で……』
ゴミ先祖が恨みがましく小倉を見据える。
その姿は、俺という人間の先祖とは思えない程の……異形だった。上半身は
更に、肌の色は俺ら人間のような暖かい色とは正反対の、青色だった。顔付きからは、杖だった頃の性格の悪さが伺える。
全くもって同じ人間とは言えないビジュアルだが、おぞましさ等はぜんぜん感じない。何故なら………
『手乗りサイズではないか!!?』
「まぁ、コレはコレで助かったよ、小倉」
「でしょ?」
よりしろが、消しゴム並みに小さいからだ。
さっき述べたゴミ先祖の身体的特徴の角やら肌やらクリオネの身体やらも、ものすごく小さいお陰でぜんっぜん怖くない。むしろどっかのアニメのショボい悪役じみているまである。
『クロウ…貴様、果てしなく失礼な事を考えておらぬか?』
「え、何のこと?」
なので、睨まれてもへっちゃらなわけだ。
『まぁ良い。して、クロウよ。我らも世界征服…もとい、七賢者の子孫探しを始めようか』
「ラプソーンさん、その身体の力、昆虫以下だよ」
『なに?』
「当然でしょ。そもそもがリリスさんのよりしろ作りの余りから作ったんだからぁ。魔力の濃さもリリスさんのに使ったものと同じなんだから、戦闘力も落ちて当然だよぉ、寿命も3日くらいしかないし」
『昆虫以下……?3日の寿命……? 我、なんだか…セミにも劣っていないか……?』
「………」
ゴミ先祖が懲りることなく封印解除のための七賢者の子孫探しをしようと思ったら、小倉からまさかの事実が伝えられる。もともとウガルルの為のよりしろの余りだし、リリスさんを先に作ってあげてよと言ったのは俺だ。余りでリリスさんを作ったのだ、ゴミ先祖の分の材料が残っているだけ幸いなんだ。寿命と戦闘力が昆虫スペックのリリスさん以下になるのも無理はないのだろう。
しかしまぁ、1週間及び3日でよりしろ寿命が尽きる古代勢には同情を禁じ得なかったのは確かだ。
ゴミ先祖のよりしろが完成した後、リリスさんとゴミ先祖の『銭湯に入りたい』という要望が一致したため、俺達はたま健康ランドに行くこととなった。特にリリスさんは一週間という時間で満喫したいらしく、徹夜明けの千代田まで引っ張っていっていた。哀れなり千代田。
そんなこんなで銭湯に辿り着いた俺達は、いったんシャミ子たちと別れ、男湯の暖簾をくぐって温泉に浸かりに来たわけだ。
ポカーンという音が似合うレベルで、俺達は湯船に浸かっていた。
客はまばらで、ゆっくりこの暖かさを堪能できるレベルだ。
「しかし、よりしろ溶けないな。かなり助かるけど」
『流石、小倉しおんというものだ。まぁ念のため、三日目は風呂に入らぬ方が良いかもな。折角の身体が湯に溶けだしてはたまらん』
「うまのふんとか使ってたしな、ソレ」
『……言わねば気にしなかったことを…!』
消しゴムサイズのゴミ先祖が、俺の目の前に浮かべた木桶の中を泳いでいる。普通なら「湯船で泳ぐな!」と番頭さんあたりに怒られそうなものだが、サイズ感のせいでまったく問題にもならない。いちおう木桶を使っているけど。
「…それで、湯加減はどう?」
『最高である。生まれて初めての温泉が、宇宙のような広さのものであるから尚更に』
たま温泉の感想だが、ゴミ先祖は大いに気に入ってくれたようだ。消しゴムサイズだったのが功を奏したお陰か、人間サイズの俺でも広い温泉が、ミニサイズの暗黒神にとっては海並みに広い超・大温泉になっているようだ。
「今度、スラリン達も誘ってみるかな……あ、でもアイツ等どっちなんだろ? 性別」
『クロウよ、そろそろ露天風呂へ行ってみないか?』
「はいはい、分かった」
ゴミ先祖の入っている木桶を片手に、露天風呂のある外へ向かう。
足裏からの、石の冷たい感覚を味わいながら、ガラス戸を開けると、涼しくなっている風が全身を撫でた。
露天風呂コーナーには、大理石と自然の岩で囲まれた湯船と、ドラム缶風呂的なモノがあり、切り揃えられた木が2、3本生えていて、日本人の趣向をこれでもかとくすぐる風景だった。
『おぉ、ドラム缶風呂があるではないか! まずはそこへ行こう!』
「えぇ…ここはあのデカい湯船へ直行するのがセオリーじゃないのか?」
『そう言うな! 我はドラム缶風呂に入りたいのだ!!』
「はぁー…ワガママなヤツ……ん?」
『む、どうした?』
どの風呂に入るか迷っていると、ドラム缶風呂の近く、立派に生えている木の根元に、なにやら両手で持てる程度のサイズの
「……なぁ。アレ、なんだと思う?」
『ただのオプションだろう。こういうのがあれば、なんかウケると調べたぞ』
「え? いつ、そんなことを?」
『クロウのスマホを少々拝借してな』
「何勝手な事してんだ!」
人のスマホを勝手に覗き込んだゴミ先祖と、風でやや冷えた体を、ドラム缶風呂の湯船に沈める。冷えた体を、再び湧き上がる温泉が芯から温めていく。
やべぇここ。超快適なんだけど。うっかりしてたら意識が遠のきそうなレベルで気分がいい。このまま目を閉じたら、マジで寝ちまいそうだ―――
『おい、気を確かに持て。死ぬぞ』
「!!!?」
急に声をかけられ、立ち上がる。周囲を見渡すも、ザバァという音が響くだけ。周りには誰もいやしない。
「…ゴミ先祖、いま何か言ったか?」
『さっきの言葉なら、我ではないぞ』
「聞こえたのか?」
『ああ』
なんと、さっきの言葉は、ゴミ先祖にも聞こえたらしい。まさかの状態に引っかかる。ゴミ先祖じゃなけりゃあ、一体誰だったんだ?
だが、さっきの人物(?)の言葉は十分に的を射ている。ここで寝落ちるのは危険だ。もうちょっと浸かったら、ちゃんと風呂から出て水分補給しないとな。
俺達はその後、声をかけてくれた謎の人物の正体が引っかかりながらも、露天風呂を堪能したのであった。ドラム缶風呂の一件以降ゴミ先祖がうんうん唸っていたけど、どうかしたんだろうか?
風呂から上がった俺達はコーヒー牛乳を片手に、ロビーでシャミ子やリリスさん、千代田を探した。しかし、三人はどこを探しても見つかることはなかった。……まだ入ってるのかな? そう思っていると、声をかけられた。―――意外なる人物に。
「やぁ、クロ君」
「あれ、フブキ!? どうしてここに?」
「たまたまだよ。君は?」
「シャミ子達と来てたんだ」
「えっ?シャミ子達と? あの子達ならだいぶ前に出ていったけど?」
「なんだって?」
随分とスピーディーな入浴をしていたんだ、女子たち。
俺は俺で、ゴミ先祖の魂を杖からよりしろ(SSSサイズ)に移すことに成功し、その後の希望で銭湯に入っていたことをフブキに話した。入浴中に謎の声が聞こえた事を話すかどうか迷ったが……ゴミ先祖が勝手に喋りやがった。
『我らがドラム缶風呂に入ってきたとき、クロウに話しかける者がいてな。
我には……やはり、あの者の声にしか聞こえんかった』
何やってんだと思いながらも、俺はその発言に違和感を覚えた。その言い方だと…まるで、話しかけてきたのが誰だか分かっているかのようではないか。
「ねぇ、ラプソーンさん。言い方から察するに、その声をかけてきた人は知り合いなのかな?」
『うむ、その通りだ篇瀬吹雪よ。暗黒神たるもの、部下の声は絶対に聞き違えん。
あの声は……我がこの世界を侵略せんとしていた時代、争いの日々の中の作戦会議で幾度となく聞いたからな……尚更、気のせいなどではない』
「ま…まさか。まさかそれって………!!」
フブキが投げかけた質問に答えるミニよりしろに、まるで突然の夕立にも見舞われるかのように嫌な予感が即座に沸き起こる。そして、それは―――
『―――ゲモン。我が腹心にして、権謀術数に長けた最高度の妖魔だ』
のちに、見事に的中することになる。
がんばれクロウ! 新たな仲間の予感がしているぞ!チャンスをものにしてみせるんだ!
オリジナル&ゲストキャラクター紹介
神原クロウ
父親の影響でガ○ン使いになった暗黒神後継者。ゲームの実力はかなりのもので、ガ○ン○ロフを復帰阻止メテオおじさんとして巧みに操り、当たり前のようにおじストンプや裏拳で安易な復帰を潰すことに長けている。
銭湯は好き。和風ごり押しみたいなタイプが一番好きで、ドラム缶風呂や石畳の露天風呂はドンピシャ。極上の湯加減に昇天しそうになったところを、誰かに引き止められる。
暗黒神ラプソーン
三日間だけ期間限定復活を果たしたラスボス。ただし依り代の戦闘力はまちカド5巻で作られたリリスさんの貧弱ボディ以下。しかも、リリスの依り代の余りで作られたためサイズは消しゴム並み。だが、今回はその小ささのお陰で銭湯を小学生の主観以上の広さで堪能することができた。その後、腹心の部下の声をキャッチする。
遊元泰庵
スマ○ラは様々なキャラを触りつつメインではファ○コを使っている一般男子。勝負に熱中しすぎると上Bが横Bに化けるクセを持つ。
篇瀬吹雪
スマ○ラの事をプ○ンの『ねむる』をいかに当てるか競うゲームだと称している一般人女子。ただし、そう豪語するだけあって、スマ○ラの実力は折り紙付きで、クロウとほぼ互角に戦った。
まちカド時空でのス○ブラ
リアルのゲームとの大きな違いは、DLCに『ドラゴンクエストの勇者』がいないこと。その代わりに『ダーククエストアドベンチャーの勇者』が参戦している。そのことを知ったシャミ子はその勇者をスマ○ラのメインにした。ただし、ドラクエ勇者同様運とテクニックが求められる性能なため練習中の身である。
まちカドまぞくの子たちがスマブラで使いそうなキャラ
シャミ子→ダークエの勇者か、カー○ィのようなかわいいマスコットキャラ
もんも→CFあたりの細マッチョキャラ。ただしゲーム経験軽め
リリスさん→デ○デやキングク○ールのようなポップ的可愛さを兼ね備えた重量級を使いそう。
ミカン→かわいい系ファイター。ピー○とかホムヒカとか、見た目重視。
杏里→一般ピープルなだけあって一番予測しづらい。でもクセのないキャラ使いそう。マ○オとかパ○テナとかピッ○とか。
しおん→超クセのあるキャラを選びそう。そして真っ先に自滅するかしぶとく生き残ると思われる。
アイテム大図鑑
うまのふん 種別:錬金素材
読んで字のごとく馬の糞、つまりは馬糞。DQ7以前は使い道がほとんどなく、売れても1ゴールドにしかならない無用の長物だったが、DQ8、9では錬金釜の素材として扱われるようになった。しかし、使い道は作物の肥料程度しかない。
小倉あたりは、ホムンクルスの材料としてラボに置いておきそう。というか、漫画にそういう描写があったはず。
この人の事をもっと知りたい!(拙作オリキャラ限定)
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クロウの母親魔法少女・神原玲奈
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お嬢様系青色魔法少女・不二実里
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ナンパ陽キャ一般人・遊元泰庵
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不思議チェスプレイヤー・篇瀬吹雪
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上の選択肢には乗ってない!(感想欄でさり気なくどうぞ)