竜殺しだけど竜殺しじゃない竜殺しのお話   作:竜殺し

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書きたいシーンが果てしなく遠い件について
ついでに、副題のネタがそろそろ無くなりそうですね、はい


竜殺しだけど女殺しな竜殺しのお話

 英雄とは、才知と武勇に優れ、常人には成しえない事を成した者の事を言う。

 そこに善悪の関係は無く、後の世に悪逆の限りを尽くしたと記されようとも彼らは等しく英雄足り得た。

 そして、彼らは少なからず自分の偉業に一定以上の自負を持ち合わせているものだ。

 であるならば、

 

「すまない。俺には、誇れる何かなど無いんだ。本当に、すまない」

 

 彼は英雄足り得るのか、否か。

 

 

 

 

 

*****

 

 

 

 

 

「振りが遅い」

「くっ!」

「動きが単調だ」

「なっ…………!」

「力が弱い」

「おわぁああああ!?」

「イノシシでは、勝てるモノも勝てないぞ」

「はべしっ!?」

 

 木剣を片手に、尽くを叩きのめしていくジークフリート。

 ゼノヴィアは弾かれ、木場は蹴り飛ばされ、匙はラインを逆に引かれて振り回され、一誠は拳一発で地面に半分埋まった。

 四人は連日、こうして放課後になるとジークフリートに鍛えてもらっていた。いや、鍛える等という生易しいものではない。未だに彼の魔剣を抜かせるどころか、真剣すらも振るわせていないのだ。

 それでも掠り傷一つ付けることが出来ずに叩きのめされている。

 心の折れそうな状況だが、徐々に徐々に食らいつけている時間が増えているし、今では叩きのめされても直ぐに起き上がって向かっていく程度のタフネスは身についていた。

 

「―――――む?」

 

 今まさに、木場の魔剣を指で挟みへし折ったジークフリートはズボンのポケットに入れた携帯が振動するのに気が付いた。

 折れた魔剣を放り、新たな魔剣を創造して向かってくる木場の顔面を掴んで投げ飛ばした彼は、空いた左手で携帯をとり開いて通話ボタンを押すと耳に押し当てた。

 

『任務だ、ジークフリート』

「……今も任務中ですが?」

『火急の要件だ。然るお方の護衛に貴様が指定されたのだ。そちらには、戦士ゼノヴィアが居るのだろう?学園には堕天使総督も居るならば、戦力としても問題あるまい』

「…………了解」

 

 それから詳細が言い渡され、通話は一方的に切られることになった。

 この間にも向かってくる教え子たちを捌いていたのだから、その実力は計り知れない。

 

「……………………ふぅ」

 

 木剣の切っ先を地面に突き、ジークフリートは一つ息を吐きだす。

 これは単なる休憩ではなく、鍛錬終了の合図でもある。

 崩れ落ちる四人を見つめ、彼は口を開く。

 

「すまない。任務が入ってしまった」

「っ、はぁ……はぁ……に、任、務…………?」

「ああ。暫くは掛かるだろう。すまない、君たちの相手を勝手にしておきながら放り出してしまう俺を、許しれくれとは言わない。本当にすまない」

 

 深々と頭を下げるジークフリート。

 だが、頭を下げられる側からすれば彼が謝る事など何もない。むしろ、態々時間を作って自分たちの壁として立ちはだかってくれるだけでも感謝しているほどなのだ。

 

 慌てる彼らに再度謝り、彼はその場を後にする。向かうは―――――

 

 

 

 

 

*****

 

 

 

 

 

 基本的に、勢力間の繋がりというのは希薄な場合が多い。特に内戦続きで外へと目を向ける余裕の無かった三大勢力。そして、基本的に静観を守ってきた北欧神話。

 

「ジークフリート、参上いたしました」

 

 軽装の鎧に、黄昏の大剣を背に腰には魔剣をそれぞれ配して、ジークフリートは片膝をついて礼を取る。

 彼の前、一段高くなったそこに立つのは白い髭を蓄えた隻眼の老人と彼の斜め後ろに控える白銀の髪をした女性の二人が見下ろしていていた。

 

「そう、堅苦しい態度は必要ないぞ英雄よ。ここには儂とお主しか居らんのでな」

「あ、あの、オーディン様?私も居るんですが…………?」

「む?ロスヴァイセ。護衛は、この男に任せる。主は帰ってよいぞ」

「出来るわけないじゃないですか!?主神を一人で他勢力に送り出すだなんて!」

「じゃから、護衛はこの男に任せると言っておろう」

「ですから……!」

「実力と言えば、十分ではないか?現代に生きる竜殺しの英雄じゃ。少なくとも、ワルキューレが束になろうともこの男には勝てまい。のう、ジークフリート」

「…………」

 

 アースガルズ主神であるオーディンに水を向けられ、ジークフリート顔を上げた。

 

「……お言葉ですが、俺は単なる一戦士に過ぎません」

「ほっほ、謙虚だな。だが、お主にはそれだけの功績があるではないか」

「勝負とは水物。俺が勝ってこれたのは、偏に運が良かったからでしょう」

 

 自分の事を一切誇らない彼の態度は、戦うものからすれば卑屈にすら見えるほどに低い。

 どこぞの英雄を名乗る集団であるならば、むしろそれらを鼻にかけるだろうに彼は実に対照的とも言えた。

 立ち上がる事も無く、訥々と語るジークフリートを見下ろし、オーディンは残った左目を細め現英雄にあるまじき低姿勢を見つめる。

 今回の一件を案じたのは、オーディンだ。彼はジークフリート、もといその背に負った黄昏の大剣に興味があった。

 無論、英雄本人への興味もあるが、大剣の柄に収められた宝玉には神代の魔力ともされる真エーテルが込められており、これとジークフリートの魔力が合わさる事でその破壊力を更に高めているのだ。

 だが、その剣は所有者を認めない限りは鞘から抜けないどころか、持つことすらも拒絶する魔剣の特性を持ち合わせており、同時に抜けたとしても万全に振るうには適性が必要という聖剣の特性も持ち合わせ、今の所有者であるジークフリート以外が手に取ろうものならば神であろうとも呪われる。

 過去に、神も恐れる二天龍と呼ばれた赤龍帝と白龍皇。そして、そんな二体を殺す可能性のある竜殺しの力。

 そもそも竜殺しは呪いのような物だが、その本質は圧倒的な生命力の塊のような存在を縊り殺す為のモノ。龍以下の存在であったならばその呪いに耐え切れずに死んでしまう。

 

 要するに、連ねてはみたがオーディンがじっくりと観察するにはジークフリート諸共自分の手元に置いてしまう事なのだ。

 

「では、運のみで英雄にまで上り詰めた者よ。お主は、いったい何を望む?」

「…………」

「金か?地位か?名声か?名誉か?国か?人か?あるいは、世界か?」

 

 問いかけるオーディンの目が鋭くジークフリートを貫き、捉えて離さない。

 嘘も隠し事も、この目の前では無駄になるだろう。そう理解させられるそんな目だ。

 

「…………何も」

 

 間を開けて、ジークフリートはただ一言そう返した。

 この返答をある意味では予想していたのかオーディンに驚きはない。ただ、その後ろで未だに動向を伺うロスヴァイセは違う。

 

「な、何も望まないんですか……?貴方なら、何でも…………」

「何故、望まなければならない。俺は、あくまでも一戦士に過ぎない。そんな俺が分不相応な“何か”を得ることは間違っているだろう?」

 

 ジークフリートは自嘲するでもなく、淡々と語る。

 それは彼のいや、“ジークフリート”という魂が抱える欠陥とでも言うべきモノ。

 求められて(・・・・・)全てを成してきた彼は、その最期に己の死が求められた(・・・・・)

 それは悲劇の引き金となり、誰一人として幸せにする事無く幕を下ろすことになる。

 アザゼルに語った自身の英雄としての在り方に対する思いと、魂に刻まれた呪いの様な欠陥、そして彼自身が生み出された経緯も相俟ってその価値観は崩壊。

 

 ただ、考えても見てほしい。何も知らない筈の子供の周りで自分のせいで(・・・・・・)他の子どもたちが傷つき死んでいくというその状況を。

 成長すれば、救えずとも英雄と呼ばれる。魂の記憶にも引きずられ、求められた事のみを成してきた。

 指の隙間から命は零れるばかり。背負うそれらに潰されそうになりながら、魂に従って求めに応じ続ける。

 その結果が今の(ジークフリート)だ。

 

 “周りに”望まれた英雄。それこそが彼だった。

 

 

 

 

 

*****

 

 

 

 

 

 ニーベルンゲンの歌、ヴォルスンガ・サガ。

 悪龍ファーブニルを打倒したとする英雄ジークフリートとシグルドの活躍を描いた二つの英雄譚。

 両英雄を同一の起源とする説や、片方の英雄が元となりもう片方がリメイクされた等々、さまざまな説があるのだが、その最期は女難によって悲劇で終わる。

 もっともジークフリートの場合は女“から”愛されており、シグルドは女“を”愛した結果悲劇となった。

 

「す、すまない俺は未成年なんだ……だ、だから酒のグラスを近づけるのは止め―――――」

 

 暗い店内で大きく胸元の開いたシャンパンドレスを着た美女が、妖艶な手つきでジークフリートに迫る。

 迫られた当人は、顔を真っ赤にして目を逸らしながら両手を上げて限界まで上体を反らし出来る限り相手を見ずに触れようともしない。

 

「やっぱ、まだまだ子供だな、アイツも」

「ほっほ。壊れているかとも思えば年相応の純粋さも持ち合わせるか。実に、良い」

 

 しどろもどろの年相応な反応を示す現英雄を尻目に、アザゼルそしてオーディンの二人はカウンター席に腰掛け酒を呷っていた。

 今回のジークフリートの任務は、オーディンの護衛。冥界にて行われる若手悪魔のレーティングゲームへの誘いを表の目的として、その実三大勢力の和平を伝え助力を願う為の会談が予定されているのだ。

 

「それで、アザ坊。あの男は、鳩どもの預かりであったか。よくもまあ、飼いならせるものよ」

「飼いならす、ねぇ…………ありゃどっちかって言うと、飼い潰し(・・)だな。ジークフリートは強い。それこそ、神にもその牙が届く。だがな、アイツはどうしたって甘すぎる。そりゃ、仕事なら一切合切を無視して相手を消すだろうさ。けど、個人で動く時のアイツは専守防衛が基本だ。明確な危害を加えられなければ、反撃すらしないかもな」

 

 (とぼ)されても、(けな)されても、困ったような雰囲気を発するだけのジークフリートがアザゼルには容易に想像できた。

 この世界のみならず、強者が持ち合わせている一種の自尊心とでも言うべきものが彼には欠けている。

 

「オマケに見ろよ。照れちゃいるが、欲情は欠片も抱いてねぇ。好みが違うのかとも思ったが、サーゼクスの妹やその眷属にも反応しなかったからな。枯れてやがるぜ」

「英雄色を好むとはよく言うが、その逆か。魂が影響しているならば、あの男が反応しない事も無理はない、か」

「随分物分かりが良いじゃねぇか、色ボケ爺。てっきりハニトラでも仕掛けるのかと思ってたが…………」

「既に試した。逆に落とされたがの」

「ワルキューレか?」

「それだけではないが、な。随分と紳士的に対応されたらしい」

 

 あのようにな、とオーディンが示す先では今まさに初心な反応を楽しんでいた女性の堕天使が足をもつれさせて転びそうになったところをジークフリートが受け止めている所だった。

 その際に胸などに触らないように配慮しているのが彼らしい。横抱きに持ち上げるとそのまま傍らの椅子に、座らせているではないか。

 更にその肩に自身が着ていたスーツのジャケットを羽織らせるオマケ付き。その眼には下心の欠片もあらず、唯々相手への気遣いだけがあった。

 

「おいおいマジかよ。堕天使が浄化されかけてんぞ」

「アレが、紳士というものではないか?」

 

 堕天使は、天使が邪な感情を抱くことで堕天することで成る種族だ。当然ながら、欲に塗れており、それは主に性欲が大きい場合が大きい。というか、この堕天使が経営するクラブに居る堕天使は揃ってエロ塗れであり、客もまたエロ塗れである。

 そんな中で、欠片もエロさなど無く寧ろ、初心すぎると言っても過言ではない彼は浮いている。

 見た目こそは一流の戦士でありながら、その中身に見える年相応の反応。そして、この紳士的な対応。

 要するに、ギャップ萌えという奴だ。

 

 その日、一人の堕天使が真剣に足抜けを考えるのは全くの余談である。

 

 

 

 

 

*****

 

 

 

 

 

 レーティングゲーム。悪魔の駒を用いて最大十六VS十六となる悪魔のゲームは、その発端を三大勢力の戦争後に起きた問題解決に始まっている。

 最大、というのは駒を与えられる側の、すなわち悪魔に転生する側の持ち合わせた潜在能力によって転生に必要な駒の数が変わる為。

 例えば神器などを持っていなければ、兵士の駒が一つで十分だ。だが、神滅具などならば主である王の力量にも左右されるとはいえ、駒を八個使う事もある。

 その他にも、変異の駒と呼ばれるものもあるがこれはレアケース。

 

「あの赤龍帝の小僧、魔剣の小僧、ブリトラの小僧はお主の弟子だったか」

「……弟子、ではありません。彼らが強くなる一助となれば、と手助けをしているだけです」

「ほう、手助けか…………赤龍帝以外は未だ禁手化には至っておらずとも随分と粒揃いではないか?」

「彼らは常に努力を続けていますから」

 

 貴賓席の一つ。周りの悪魔から隔離するように秘匿された席より、レーティングゲームを眺めながら言葉を連ねるオーディンにジークフリートの反応は芳しくない。

 彼の隣では、少々機嫌の悪いロスヴァイセがむっつりと頬を膨らませていた。

 彼女、オーディンに撒かれてしまい一夜丸々主神探しに費やしたりしてしまいへそを曲げてしまったのだ。

 ジークフリートもフォローしない。彼は自分が言葉をもって誰かを説得したり、和ませたりすることには向いていないと自覚しているから。

 

「お主ならばどう戦う?」

「…………そもそも、俺はあのような地形では戦いません。引き付けて自分の有利な戦場へと誘い込みます」

「そんな事は分かっておる。儂が聞いておるのは、あの場での活路じゃ」

「でしたら、最初に相手の王を抑えるかと」

「ほう?」

「閉所での戦闘。匙の王は搦め手を得意としたテクニカルなタイプ。であるならば、盤上を最も見通せる場にて指揮をとっている事でしょう」

「だが、トラップもあるぞ?あの女王の神器は厄介だとは思うが?」

「あの程度であるならば、まだ俺の壁には足りません」

 

 カウンター型の鏡の神器を見ながら、ジークフリートはそう判断を下す。

 猪突猛進なパワー型には、カウンターが効果的だ。しかしそれは力量が伯仲、若しくはある程度の差しか無い場合。

 実力差が隔絶しているとカウンターを取る前に、潰される。

 ジークフリートもまた、パワー型。その中でも、圧倒的な破壊力で相手を叩き潰すような戦闘スタイルだ。止めるには彼以上の破壊力を持って押し切るしかない。因みに、ジークフリートがガス欠することは、先ずありえない。

 今回のレーティングゲームは、ショッピングモールの内部を模したもの。破壊力に特化したグレモリー眷属はいつもの破壊力を発揮できていない。ついでに、作戦立案実行能力にも少々難がある為、今回は相当な苦戦を強いられていた。

 もっとも、レーティングゲーム自体が娯楽の側面が強いため、実際の戦闘に当てはめる事が難しい面があるのは事実なのだが。

 

「ふむ、グレモリーの小娘の勝ちか。いや、これは勝ちというには些か傷が多すぎるな」

「…………」

 

 下馬評では、グレモリー眷属の勝ちが濃厚であったのだが、結果は辛勝。手札を生かしきれず、相手にしてやられた感が否めない結果であった。

 

「さあて、見世物も終わりじゃ。七面倒な会議は抜きにして、あ奴らには助力を伝えておこうか」

「オーディン様、良いんですか?アースガルズでは他勢力と手を組むことを良しとしない方も大勢いらっしゃいますが…………」

「いい加減田舎に引きこもり続けるのも、儂は飽いて来たんじゃ。若い娘っ子とのイチャイチャも出来んからの」

 

 ニヤリと笑ったオーディンに、ロスヴァイセは頭痛を覚える。

 正直なところ、組織というのは完全に一枚岩になる事はまず不可能。それも、神という個の頂点の様な濃いメンツが揃って一つの方向へと右向け右など出来はしない。

 特に、稀代のトリックスターとも称される悪神などはかなり不穏だ。

 

「どうした、ロスヴァイセ」

「ああ、ジークフリートさん…………いえ、何でもありません……」

 

 明らかに何かある態度であるロスヴァイセなのだが、そのままジークフリートに寄りかかったりはしなかった。

 神というのは、勇者を求めている。その過程で、特に人との接点が多いのは彼女のようなワルキューレだろう。

 メッセンジャーであったり、導き手であったり、その面は実に様々。

 そんなワルキューレ達の中でも、ジークフリートの評価は高かった。いや、評価というよりも最早アイドルのファンとでも言うべき状態である。

 特に、ジークフリート、そしてシグルドという名に関連するワルキューレのトップは純情乙女っぷりが加速している始末だ。

 だからこそ、ロスヴァイセは流されない様にしている。彼女は(自称)軽くない女であるから。

 

 頭に浮かんだ考えを振り払い、ロスヴァイセは一歩前へと踏み出し、

 

「きゃっ!」

 

 足がもつれて後ろへとバランスを崩してしまう。

 転ぶ!と頭が反応しても、咄嗟の事で体がついてこない。

 尻餅を覚悟して、

 

「―――――っと、大丈夫か?」

 

 その背中を大きな体に受け止められていた。

 構図としては、ロスヴァイセが背中からジークフリートに凭れかかる様にして抱き留められているというもの。

 状況を理解し、その耳で力強い心臓の鼓動を聞いた彼女は、その瞬間、沸騰した。

 

「~~~~~~~~ッ!」

 

 耳まで真っ赤に染まった彼女は、頭から蒸気が上がりそうな羞恥心が巻き起こるのを感じた。同時にその胸の奥に溢れる暖かな気持ち。

 だが、ロスヴァイセは(自称)軽くない女。そんなチョロインでは―――――

 

「ロスヴァイセ?」

「…………あふっ……」

 

 間近で囁くように呼ばれた名前。それによって彼女のキャパシティは溢れてしまう。

 

「ほっほ、これならば竜殺しではなく、女殺しと呼んだ方が良いかのう?」

「……とりあえず、助けてはいただけませんか」

「面白いから却下じゃ」

 

 気絶してしまったロスヴァイセを抱きかかえて、困った様子のジークフリートをオーディンは実に趣味悪く眺めるばかり。

 彼にしてみれば、英雄篭絡の為の手札が増えた様なものなのだから。

 

 結局この後、起きたロスヴァイセがジークフリートに横抱きにされていた結果再び気絶することになるのだが全くの余談である。


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