俺は最近町に炭を売りに出ることが多い。
「炭治郎今日も町に炭を売りにいくのかい?雪だし無理して売りにいかなくてもいいんだよ。」
「大丈夫さ。もうすぐ正月だし腹いっぱい食わしてやりたいから行ってくるよ。」
まあ町まで走ったら1時間くらいでつくしいい修行になる。
「兄ちゃん今日も町にいくの?」
「おれも一緒にいきたい!!」
下の弟と妹がそんなことを言ってくる。
「今日は雪だから荷車を引いて行けないの、途中で休んだりできないのよ。」
そう言って母さんは俺から下の弟を引き離した。
「速く帰って来てね~」
「いってらっしゃい~」
家族に見送られ俺は家をでた。
家からでて1kmくらいで俺は走り始めた。
その後町につくとたくさん炭が売れた。
同時にいろいろ町でみんなのお手伝いをしていたからすっかり遅くなってしまった。
ちょうど町の関所をでたあたりで声をかけられた。
「炭治郎、お前まさか山に帰るつもりか?」
「俺は鼻がきくから大丈夫だよ。」
俺がそのまま走り出そうとするとおじさんは声をあらげて言った。
「いいから戻れ!泊めてやる。」
「やめとけ、鬼がでるぞ。」
鬼?だってならなおさら帰らなきゃな。俺はそのまま走り出した。
後ろからおじさんの声が聞こえるがお構い無しだ。
それから1時間ほどで家についた時刻は亥一つ時(21時)を過ぎた頃で母さんと禰豆子が出迎えてくれた。それ以外の兄妹はみんな眠ってしまっていた。
「炭治郎、お帰り。」
「お兄ちゃん、お帰りなさい!」
「ただいま」
その後おれも飯を食べてすぐに寝床に入り眠った。
「んぐぁ!??な、なんなんだこの臭い!!」
眠っていると急にものすごい血の臭いと今まで感じたことのない臭いがこの家に近づいて来ていることがわかり飛び起きた。
「炭治郎、鬼が近くにきている。」
縁壱さんがそう言うと、俺は木刀を持って外にでた。
するとゆっくりと額と頬に十字傷がある男が雪の中現れた。
「おや?こんな夜更けに出歩いているとヒトクイ鬼に喰われてしまうぜ。」
「まあ俺様がそのヒトクイ鬼なんだけどなぁ。」
「この十二鬼月であるこの病葉様を木刀でやろうとは常識知らずのガキもいたものだなぁぁ」
どうやらゴタゴタ言っているが鬼は病葉と言うらしい。
血の臭いがすごい。こいつここにくるまでに誰かを殺している!!俺はすかさず日の呼吸を深くする。
「炭治郎。恐れる必要はない。いつも通り私と稽古しているときのようにしていればあの程度の鬼問題ない。」
「はい!縁壱さん!」
やっぱり縁壱さんに言ってもらうと自信がわいてくる!
さあやってやるぞ!!
「独り言か?びびりすぎておかしくなっちまったか?」
俺は鬼を無視してそのまま木刀で鬼に斬りかかった。
「日の呼吸 原点·碧羅の天(へきらのてん)」
「ぐぎゃ?!」
俺は型の1つを使い鬼の関節の隙間に垂直に剣をふるった。すると鬼の右腕が鬼の胴体から離れた。
「な、なんなんだ?!こ、これはぁぁ?お、俺が斬られた?木刀で?!あ、あ、ありえないぃぁ?」
思ったよりもすんなりいけたな。もしかしてこいつ鬼の中でも弱い部類なんじゃないか?
「か、からだが震える。な、なんなんだこの細胞が恐怖する感覚は·······」
よし、鬼は右腕を切り落とされて同様しているようだ。縁壱さんも言っていたけど敵が手負いの時ほど慎重になおかつ一撃で決める好機でもあると。
俺はすかさず連続して型を繰り出す。
「日の呼吸 原点 炎舞(えんぶ) 」
「日の呼吸 原点 烈日紅鏡(れつじつこうきょう)」
「あ、」
鬼は言葉を発する暇もなくバラバラになった。
だが、まだバラバラにしたのに生きているみたいだ。
「炭治郎。鬼は特殊な鉱石で作られた武器で首をはねるか太陽の光に当てられなければ殺せん。」
「そ、そうなんだ。」
俺は縁壱さんの言葉を聴いて、バラバラになった鬼の肉片を日の当たる木に片っ端から打ち付けた。
「あ、お前こ、殺してやる。」
鬼が何か言っているがお構いなしだ。
後日のでまで2時間あるし縁壱さんと修行でもしておこう!俺はそれから縁壱さんと日のでまで稽古をしていた。今日も一撃も当たらなかったな。鬼にはすぐに当たったのに。やっぱり縁壱さんはすごいや!
きづいたら鬼は黒い灰になって消えていた。どうやら完全に臭いも消えているし倒せたみたいだ。これからも鬼がくるかも知れないから夜は注意しておかないとな。
一方その頃
「伝令、伝令、北方面の町にて十二鬼月の目撃情報あり、水柱、冨岡義勇は、現場へ急行せよ!!」
一方その頃
「なぜお前たちが集められたかわかるか?」
「病葉は何者かに殺られた。なぜ下弦の鬼はこれ程までに弱い?」
これから物語は急展開を迎えるのだが炭治郎はまだ何も知らない。