†MULTIPLE AIGIS† True Eyed Knight   作:てゐと

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こんにちは。筆が進んだお話から


第十五歩 明日を変えるために

 

 

 

 

 

フラン「行って!アルコ!!」

まなこ「あのポケモンは…!?」

フラン「知らなくて当然だよ!このガラルでも使ってる奴ほとんどいないからねぇ!!ベノムショック!!」

スイカ「きゃああぁっ!!」

反動で動けないところに直撃を受けたスイカ。そのベノムショックはまるで意思を持つようにスイカの首に絡み付いて締め上げる

フォルトゥーナ・アルコ(ガラルヤドキング♀️)「ふふっ…。苦しめ…!存分に…!パイロヴェノキネシス!!」

巻き付けたベノムショックが炎を纏って爆発するとスイカは戦闘不能となり倒れる。まなこは冷静に図鑑を確認する

まなこ「ヤドキング…それもガラルの…。それなら!シーレイ!!」

呼び出されたのはシーレイ。しかしその風貌は大きく変わっていた

シーレイ(ギルガルド♂)「任されました。では行きますよ」

なんとニダンギルを通り越してギルガルドにまで成長していたのだ。これにはフランも少し驚いた

フラン「ギルガルドねぇ…!なかなか強いの持ってるんだね」

まなこ「バンギラスとメタグロス使ってるあんたに言われたくないよ!シーレイ!シャドーボール!!」

フラン「ぶきみなじゅもん!!」

楯からエネルギーを球状にして剣で切り飛ばすシーレイと足下の不気味な魔法陣から闇の呪文を形にして飛ばすアルコ。そのまま特殊技の撃ち合いとなり互いに一歩も引かない。拮抗したその状況に先にしびれを切らしたのはアルコの方だった。魔術でバリアーを作り出して目の前にそれを置くと両手を掲げて白い粒子が腕に纏われていく

フラン「(勝手に判断したか…、一発撃ったら気絶するくせに…。元のヤドンが知能のないポケモンって知ったから知性上げたら効率重視になるとは予想外だったけど…。それにつけても後先考えないんだから…)」

アルコ「消し飛べ!マテリアルバスター!!」

まなこ「キングシールド!!」

アルコ「無駄だ!そんなちっぽけな楯ではなぁ!!」

ガードし続けるも弾かれてマテリアルバスターを受けてしまったシーレイ。剣を地面に刺してなお倒れまいとするその姿にまなこは信頼の声で叫んだ

まなこ「シーレイ!!」

シーレイ「!!」

朦朧とする意識の中でシーレイはアルコから目を離さずその攻撃を耐えきった!アルコは攻撃の反動でふらつき今にも倒れそうだった

シーレイ「これでっ…!」

剣から伸びる影がアルコを貫く!その小さな一撃でアルコは意識が途切れ、シーレイもそれと同時に意識を失い倒れる

フラン「…お疲れ様」

まなこ「ゆっくり休んでてね…!」

 

フラン「(叱ろうと思ったけど…、アルコ…。倒れる寸前にやったね…?なら…それを信じさせてもらうよ)レティセンシア!」

レティセンシア(バチンウニ♀️)「手早く済ませましょう」

ボールから出ると同時に地面に電気が走る。まなこはそれを見てからボールを投げた!

まなこ「(電気だよね…?)だったら!お願い!エリー!!」

エリー「はいよ、っと…。足元はビリビリそして…変な感じだね」

まなこ「どう言うこと?」

エリー「これはエレキフィールド、電気タイプの技の威力が上がるんだよね。もう一つはたぶん…」

レティセンシア「ぶつぶつとトロッ臭い!!」

電気を纏ったいくつかのトゲをミサイルのように飛ばすレティセンシア。それをエリーは真っ正面からりゅうのはどうで払い、一歩歩んだ所で違和感を確信に変えた

エリー「トリックルーム…!」

まなこ「なにそれ?」

シュトラ「数ターンの間素早さが遅い方から行動するようになる空間を作る技だよ。おそらくさっきのガラルヤドキングの仕業だろうね」

まなこ「でもエリーってめちゃくちゃ行動が遅いんじゃ…。だってあやはるに素早さ負けてたんでしょ?」

あやはる「ウグッ(゚A゚;)」

エリー「相手はもっと遅いって事だよ…!」

 

数値的な説明を入れると、今話に出てきたそれぞれの種族の素早さを並べるとこうなる

 

アリアドス(あやはる) 40

 

タルップル(エリー) 30

 

バチンウニ(レティセンシア) 15

 

そのためトリックルームが展開されている現状ではレティセンシアがもっとも早く行動できるのだ

 

 

フラン「レティセンシア!ライジングボルト!!」

まなこ「エリー!」

エリー「ぐっ…!」

エレキフィールドで超強化された一撃は威力を激減したとしても深いダメージを与えてきた。身体に電気が走り腕や足が痺れ、エリーはそれに耐えながら痺れを振り払う

フラン「しつこいねぇ。タイプ相性が悪いのもあるだろうけども」

まなこ「(私は信じるよ…。エリー…)」

 

 

先日…

 

 

まなこ「指示しなくてもいい!?どうして!?」

エリー「なんでもだよ。まなこは私みたいなのが初めてだろうからさ、戦い方を見ていてほしいんだ。そして覚えてほしい。こんなやり方もあるんだって」

まなこ「うぅ…。でも…」

あやはる「信じてあげようよ、お姉ちゃん。エリーさんは必ず勝てるよ!」

まなこ「…わかった、信じるよ。エリー」

エリー「任せて、必ず勝つから」

 

フラン「どくづきをトゲに纏わせて収縮!!」

エリー「(やっぱり来た…。私相手に引かないってことは有効打がありますって言ってるようなものだよね…!)」

レティセンシア「終われ!ジェノサイドレールガン!!」

次々と集まり一つの巨大なトゲを作り出すとそれをエリーに向かって発射!着弾した爆風でエリーの姿が見えない中レティセンシアは勝ちを確信し始めていたがフランはじっとエリーを見つめていた

フラン「やっぱりか…!」

爆風が晴れてくるとそこにはどくづきを全て守るで防いだエリーが堂々と立っていた

レティセンシア「なっ…!なんていうバカ固さ…!!」

エリー「解けた!ボディプレス!!」

高く跳躍しながらレティセンシアに飛びかかるエリー。レティセンシアは避けようとしたが足が縺れて避けきれず直撃!フランは小さく舌打ちをする

レティセンシア「なっ…!まさか…!」

エリー「そのまさかだよ!トリックルームが切れるまで耐えればこっちが先に動ける!耐えて勝つ!それが私の勝負!地震!!」

ほぼ直下の地震がレティセンシアを襲う!その衝撃に耐えきれずレティセンシアは膝をついて倒れた

 

まなこ「やった…。やったー!エリー!」

エリー「ぶい」

その時、エリーの肩を誰かが掴んだ!

エリー「えっ!?なにっ!?」

まなこ「ちょっ…!倒れたんじゃ…!?」

レティセンシア「私達リモーディンズを舐めるな…!」

それはレティセンシアだった。それを見ていたフランの目は据わっていた

フラン「じばく」

エリー「まなこ!離れて!!」

爆発で互いにトレーナーの前まで飛ばされる二人。レティセンシアは自爆してなお立ち上がろうとするがフランによってボールに戻された

フラン「素晴らしかったよ、レティセンシア。君は成功品だ」

一方のエリーは平然と立ち上がった。さすがのタフネスと言った所だろうか。だがまなこが駆け寄る

まなこ「エリー、これ以上は無茶させられない。戻って」

エリー「まなこがそう言うなら…。それじゃあ休ませてもらうけれど…。ちゃんと見てくれた?」

まなこ「うん!ちゃんと見てたよ!」

エリー「ありがとう」

 

まなこがボールにエリーを戻すとフランが次なるボールを構え、まなこもそれに答えるためにボールを手に持った

 

 

フラン「次はこれならどうかな?アタナシア!!」

MEXさん「っ!!?」

一瞬背筋が凍る感覚に襲われたMEXさん。そしてそれはすぐに地組全員が感じることとなった…

まお「なっ…!?」

まなこ「う…うそ…」

現れたのは…フランと同じ髪型をした…MEXさんだった…

MEXさん「わ…私…?」

フラン「違うよ?まぁ半分は当たりだけどもね」

あやはる「まさか…!複製…!?」

フラン「ピンポーン!ほんとあやはるちゃんはいい反応してくれるね!私はね、使えないものはスクラップ&ビルドするスタンスなんだよ。命令違反をしたり私に万が一でも逆らったり…その出来が酷かったりするとね…ぶっ潰したくなるんだよ!そして新たな!改良型を作り出す!!今一度紹介しよう、この子はアタナシア。君達がMEXさんと呼ぶその個体の改良型だよ、挨拶してあげな、アタナシア」

アタナシア「はぁい、フラン様」

にこにことした見慣れた笑顔から一気に豹変、邪悪な笑みで此方を嘲笑うアタナシア。その礼儀正しさもとても白々しい

アタナシア(カメックス♀️)「お初にお目にかかります。わたくしバトルUSB(戦闘を重ねることで成長する記憶を持つ人造兵器)量産型モデルの派生として生まれました、ロットナンバーはFN-100。個体名称は…アタナシア(不死)…!」

MEXさん「アタナシア…?ど…どういう…」

アタナシア「どうもこうも創造主がいるだけのことですよ?何を驚くことがあるんですか?ねぇ…お兄様…?それともお姉様…?ふふっ…。お姉兄様(おねにいさま)なんてのも面白そうですね」

元のMEXさんと同じ声、同じ姿をしているのにここまで性根が腐りきっている。そのギャップにまおたちは怯みっぱなしだ

まお「貴様…!どこまで命を愚弄すれば気が済むのだ!命は貴様のオモチャではないのだぞ!!」

フラン「勘違いしないでよ、愚弄なんかしてないさ。言ったでしょ?全ての命は私の所有物。潰そうが増やそうが私の勝手さ。私はただ欠陥品を直して改良したものを作ったに過ぎないんだから」

まお「くっ…!MEXよ…。あれが件の冥王だ…、あれがお前を作り出して自身のために利用した悪魔だ!」

アタナシア「ところでわたくしの相手は誰なんでしょうか?もしや我が主に敗けを認めて靴をなめる順番でも決めているのでしょうか?」

くっくっくと瀬世ら笑うアタナシア。だがその存在に怯まず立ちはだかったのは…!

MEXさん「いいえ!あなたの相手は私です!」

フラン「おやおや、型番を知らないんだね?アタナシアは君よりも強く、高性能だよ?試しても私は構わないけどね」

MEXさん「まなこさん!彼女だけは…!私に任せてください!その代わり勝とうが負けようが私はアタナシアとしか戦いません!」

まなこ「MEXさん…。でも…!」

MEXさん「私が作られた存在というならここで決着をつけます…!私に過去はありません、今あるのは地組やてゐ劇で学んだもの。私は欠陥品ではありません!MEXさん…、メモワール・クリスタロット・サンクトゥスというまおにつけてもらった誇らしい名前と共に生きているポケモンだとフランチェスカ!アタナシア!あなたたちに今ここで教えてあげます!!」

フラン「やってみなよ。きっと君よりも強い妹の実力を堪能できるだろうさ」

アタナシア「(フラン様もお人が悪い…。いや、合理的と言うべきでしょうか…)」

まなこ「MEXさん!どうする?」

MEXさん「私の独断でやります!もしその目線からわかることがあれば教えてください!」

フラン「舐められたものだ。ねぇ?アタナシア」

アタナシア「これがトレーナーバトルということをお忘れのようですのでここはフラン様のお手を煩わせる事なくわたくしも自らの実力のみで参った方がよろしいでしょうか?その方が良いデータも取れるかと…」

フラン「そうしようか、でも口出す時は出すから頑張ってね」

スタジアムに立ってアタナシアと対峙するMEXさん。アタナシアはクスクス笑っているがMEXさんは逆に神経をはり詰めていた

MEXさん「(ここは冷静にアタナシアの動きを観察したほうが良いでしょう…。何をしてくるかわかったものではありません…)」

アタナシア「お姉兄様?寝てらっしゃいますの?クックック…」

MEXさん「あいにく規則正しい生活をしてますので眠くありません」

アタナシア「午前6時ですものねぇ?」

MEXさん「っ!?」

アタナシア「ふふっ…!」

一瞬の同様を見逃さず詰め寄るアタナシア。MEXさんは少し距離を取ってからアタナシアの足を蹴りに行った!

アタナシア「ほんと、わかりやすいですこと…」

MEXさん「うっ…!?」

なんと前もってわかっていたかのように蹴りを足捌きでカット、そのまま上半身をグッと後ろに曲げて大きく蹴り上げた!

MEXさん「くっ…!」

アタナシア「怖いお顔…。もっと笑ってくださいよ、姉兄妹(しまい)水入らずなのですから…!」

ぐにゃりとまるで軟体生物のように逆立ちしてから足をつけるアタナシアはツカツカと歩いて迫る。MEXさんは手を地面に付けて得意のカポエイラでアタナシアを迎撃するがどれも簡単に受け止め避けられさらにはあろうことか同じカポエイラで蹴り飛ばしてきた!

MEXさん「あがっ…!ぐっ…!カポエイラ…!?」

アタナシア「当然でしょ?いつのあなたのデータを使って作られたと思ってたんですか?あなたが、フラン様復活の餌として、そして起動キーとしてフラン様の元に戻ってきた時のデータが全て使われているんですよ?もちろん記憶もね…」

MEXさん「な…何を言ってるんです…!?」

フラン「じゃあ納得してもらうためにもここで魔王様にも種明かししておこうかな。なんでそのMEXさんって呼んでる個体が私に作られたのかをね、その個体の元々の役目は私を復活させる王の闘技場を起動させるキーなんだよ。そしてその闘技場で戦う餌を誘き寄せるための撒き餌でもあるのさ、戦いが戦いを生むのはこの世界でも変わらない。でしょ?(まぁ…もう一つ、最悪人間やポケモンが絶滅するようなことがあればこいつらを戦わせれば復活できたからね…)」

アタナシア「わたくしは用済みになった失敗作であるお姉兄様の代わりに作られたのですよ。コピーとして、強さも、記憶もね…」

MEXさん「そんなこと…!あり得るはずが…!」

アタナシア「あやはるさんの件では大変でしたよねぇ?仲間割れは起きるわ嫌いな人間は来るわでてんやわんやでしたね?ふふっ…」

地組「!?」

アタナシア「わたくしの頭の中にはお姉兄様が過去経験したこと全てがあるのですよ。てゐ劇のカウンセラーとして聞いた秘密も、一度死んだことも全てね…!」

同様するMEXさんを尻目に責め立てるアタナシア。MEXさんの行動を先読みして反撃を許さない

アタナシア「ほらっ!どうされましたかっ!?」

MEXさん「くっ!マリンフルバースト!!」

一定の距離が取れた事でMEXさんは一気に高火力で押しきろうと技を放つ。しかしアタナシアはフランと同じようにニヤリと笑うと片手でマリンフルバーストを受け止めて払い消した

アタナシア「ロクにチャージもされてない自分の技に怯むとでも?ふふっ…。こけおどしのお返しを受け取ってくださいますか?」

肩のキャノンに集中するエネルギー。MEXさんはそれを阻止しようとしたがチャージはほぼ一瞬で終わっていた

アタナシア「タイダルキャノン!!」

放たれた砲撃をかわすMEXさん。地をえぐり岩を砕く水流がなんとUターンして背後から襲いかかってきた!

アタナシア「わたくしは確かにお姉兄様のコピーです。けれども…フラン様による強化もいただいてますのよ?量産型筆頭がオーダーメイドに勝とうなんて…」

再び迫るアタナシア。MEXさんはずっと追尾してくるタイダルキャノンにも目配せしてアタナシアを見つめた

アタナシア「出来が違うんですよぉ!!」

キャノンの噴射を利用した飛び蹴りとタイダルキャノンがほぼ同時にMEXさんを襲う!全てがぶつかり合った衝撃の後には…

アタナシア「なっ…!」

飛び蹴りを受け止めた無傷のMEXさんがいた

MEXさん「私の動揺を誘って本気を出させようという算段だったのでしょうが詰めが甘いですね。私の強さも記憶もコピーした上位互換?笑わせないでください。あれから(フラン復活)どれだけ経ってると思っているんですか?いつまでもコピーした時の強さなわけないでしょう」

アタナシア「はっ!離しなさい!」

MEXさん「調子に乗るのは楽しかったですか?妹(アタナシア)さん」

アタナシア「くっ!」

両手肩のキャノンを展開しチャージを始めるMEXさん。焦りながらもアタナシアは肩のキャノンを真横にスライド、展開しチャージ。チャージのしかたこそ違うが放たれたのは同時だった

MEXさん「マリンフル…!バースト!!」

アタナシア「ドゥリアスストリーム!!」

超至近距離でぶつかり合った水の砲撃。人の形がしてはいけない軌道で反対方向の岩壁にめり込む二人。かなり深くめり込んだようで先に這い出してきたのはアタナシアだった

アタナシア「わ…わたくしが…。量産型の…型落ちなどに…!負けて…たまるもの…か…!!」

フランはそんなアタナシアをじっと見つめていた。まるで「そのくらい自分で出てこい」とでも訴えているようだった

アタナシア「フラン…様…!私の勝ちです…!!」

フラン「…甘いなぁ」

アタナシア「え…、あぐぁっ…!?」

MEXさん「甘いですね…。相手の戦闘不能を確認しないとは…」

アタナシアの頭部を直撃したのは…。MEXさんが岩壁にめり込んだまま胸部にあるキャノンから放った小さな水の弾丸だった。それを受けたアタナシアは沈黙。戦闘不能となった

 

フラン「こりゃ改良が必要だね。安心しなよ、廃棄処分にはしないから」

ガタガタと震えるアタナシアの入ったボールに語りかけるフラン。MEXさんはそんなフランを見つめていた

MEXさん「…」

フラン「怖い顔だね。でも失敗作とは言え流石私の発明品だ」

MEXさん「いいえ、私はあなたの発明品なんかじゃない。私は私です」

フラン「そう。なんでもいいや、私は自分が一度捨てたものに固執する程卑しい性格してないし。だけどこれだけは言わせてもらう。いつか、アタナシアが君を必ず倒す。覚えておいてね。さぁ最後の六匹目同士のバトルを始めよう」

取り出されたボール。それを高らかに投げると中から現れたのは…

シロウ「あっ…!?アイナ!?」

???「…」

フラン「それは過去の名前だよ。今この瞬間。彼女の名前は…、イーヴィル・クオーレン」

青白い瞳に殺意を宿し、赤い光を宿した銀色の拳をつき出してまっすぐにこちらを見るクオーレン。すでに臨戦態勢だ

まなこ「だったら…!」

シロウ「待ってくれ!まなこ!俺に行かせてくれ!」

まなこ「シロウ!?ダメだよ!怪我だってまだ治ってないのに!」

シロウ「彼女を…!アイナを救いたいんだ…!行かせてくれ!」

フラン「君も大変だね。自分なりに強さを追い求めてそのやり方を否定されるなんて」

クオーレン「構うことなどありません…。これが私の道なのですから…」

シロウ「アイナ…」

フラン「諦めなよ。彼女が選んだんだ。男なら黙って見届けてあげな」

シロウ「断る!男なら大切な人が道を踏み外した時にその手を引いてやるものだ!」

フラン「仕方ない。まなこちゃん。そいつと戦わせてよ。こういう奴は一度実力で黙らせないとわからないものだからね」

まなこ「その言葉そっくりそのまま返してあげるよ!行こう!シロウ!」

シロウ「ありがとう!まなこ!」

 

フィールドに対局する二人。クオーレンは姿勢を崩さず、シロウが構えると同時に襲いかかる!

フラン「クオーレン!好きなようにやってもいいよ!」

その一言に目を光らせ当たると確実に危うい拳をシロウへ突き出す!シロウはそれをいなしながら受け止め、クオーレンを説得する

シロウ「アイナ!」

クオーレン「その名は過去にすぎない…」

シロウ「過去なものか!俺にとって君と修行し、高め合う日々は幸せだった!なのにどうして!」

クオーレン「幸せだけでは…、甘い考えだけでは強さなどどうにもならない…!」

シロウ「君は急ぎすぎているんだ!奴の力を君も見ただろう!?奴は命をなんとも思っちゃいない!そんな奴からもらった力でなんになる!?」

クオーレン「それは選ばれなかったからだ。選ばれたものには最強をも越える力が約束される…!」

シロウ「そんなものはただの暴力だ!目を覚ましてくれ!」

クオーレン「覚ます目などない…!!私はアイナでもない…!私はイーヴィル・クオーレンだ!!」

力任せに振り払い、重い一撃がシロウに直撃する。シロウは一撃もクオーレンに当てずただひたすらに防御しながら説得を続けている

シロウ「アイナ!俺は必ず君を正して見せる!そうしたらまた一緒に天ぷらを食べよう…!好きだったじゃないか…!」

その言葉に動揺するクオーレン。心と掌が震えて迷いが生まれる。しかしそれを振り払いクオーレンは叫びながら力を込めた一撃をシロウにぶつける!

クオーレン「黙れぇぇぇ!ダークネス!ギムレット!!」

その一撃をシロウは掻い潜りクオーレンの胴体にカウンターを決めた!そしてクオーレンがダメージから怯んだ瞬間返しの必殺技を繰り出す!

シロウ「倍返しだぁぁぁ!!」

二回の攻撃で片手ずつ腕を退けると先ほどカウンターを決めた場所に目にも止まらぬ渾身の三連続正拳突きを放つ!それを受けてクオーレンはフランに向かって飛ばされ、フランはそれを空中で手を使わず受け止めた

シロウ「乾坤三連撃(けんこんさんれんげき)…!!」

 

まなこ「か…勝った…?」

空中で制止しているクオーレンはぐったりとし、とても戦闘続行できるようではなかった

フラン「やるように…なったじゃん…。今回は私の負けだ」

 

まなこが喜ぶと同時にボールに収まっていた他のメンバーが飛び出しまなこを取り囲んで胴上げを始めた!一方のフランはクオーレンをおろすとその目の前に立った

フラン「…」

クオーレン「フ…フラン様…。申し訳ありません!貴女様からいただけたこの力を発揮できず!殺してください!!私のような欠陥品…!」

フラン「お疲れ様」

シロウ「まっ!まてっ!!」

死を覚悟して目をつぶるクオーレン。止めようと飛び出したシロウを衝撃波で飛ばすとフランはクオーレンに手をかざした

まなこ「ちょ!ちょっと待ってよ!!なんで殺さなきゃ…!!」

フラン「殺す?とんでもない。傷を癒してあげるだけだよ」

放たれた光はクオーレンの全身を包み込む。するとシロウから受けた乾坤三連撃の痕が綺麗に無くなっていった

フラン「みんな私のこと勘違いし過ぎてない?確かにそのMEXさんは今や私にとって必要ないよ?なんでかわかる?興味が無くなったからだよ。今私はね、自分のポケモンたちに興味津々なのさ。だからこそリモーディンズのみんなには私に愛想尽かされるより興味が無くならないように存在意義をアピールしていってね」

脅迫にも思えるその一言にクオーレンは青ざめる。おそらくボールの中にいるリモーディンズも同じ顔をしているだろう

フラン「それはそれとして、ん」

まなこ「なに…?」

フラン「勝ったでしょ?忘れた?勝てたらいくらでも殴らせてあげるって言ったじゃん」

両手を広げてどこでもどうぞと体を差し出すフラン。まなこは「そういえば…」と思い出すと拳に力を入れる

まなこ「ねぇ、ジムチャレンジ、最後までやる?」

フラン「できるところまでね。それが?」

まなこ「ならジムチャレンジの先、チャンピオンを決めるトーナメントで勝ったら。公衆の面前で原型とどめないくらいぶん殴る!」

フラン「本当に今じゃなくていいの?自分で言うのもおかしいけど私を殴れるなんて滅多に無いチャンスだよ」

あやはる「なら…。私にやらせてください…!」

まなこのポケモンたちが道を開けてあやはるがフランの前に立った。フランは変わらず手を広げている

フラン「やぁあやはるちゃん。どうしてマリーをよみがえらせてあげないんだい?もしその技術がないなら私がやろうか?」

あやはる「いえ…。結構です…!マリーは…マリーは…!私の中で生きてます!だからこれは!あなたに人生を狂わされたマリーからの…!マリーからの…!」

涙いっぱいにフランを打とうとするが手が震えるあやはる。どれだけ相手が憎くても積極的に暴力を振るうような性格ではないため躊躇いもあるのだろう

フラン「優しいんだね。君は。昔を思い出しちゃうよ」

あやはる「え…?」

フラン「こう見えて私には友達がいた。君は私の一番の親友だったあの子みたいだ。その友達も、私に手を出すのを躊躇ってた。理由を聞いたらなんて言ったと思う?力を力で解決するのは復讐と同じだ、誰も特をしない。ただ悲しいだけだって言ったんだ」

あやはる「悲しいだけ…。そうですよ…!本当はこんなことしたくないんです!マリーも望んでない!でも…!あなたは許されない事をしたんです…!!それだけは…!」

フラン「自覚してるよ、その上で選んだんだ。友達を裏切り、利用し、冥王となった」

フランはあやはるの手を取って自分の胸に当てた。あやはるは驚きながら恐る恐る言葉を口にした

あやはる「え…。心臓が…動いて…ない…?」

フラン「私の種族はフランケン・シュタイン。でも元は人間だったのさ。昔から人の体には限界があると考えていた私は自ら人間を止めたんだよ。そして私には特別な力が生まれもってあった。その力のお陰で着実に力と知恵を付けていった。だけどとある時に思ってしまったのさ。その力を最大限発揮するためには友達の力を利用がもっとも効率が良いとね…。今再開したら殺されても文句が言えないとは思ってる。私はそれだけのことをしたけど…それでもあの子だけは許そうとしてくるんだろうな…」

あやはる「っ!」

バチン!!

 

あやはる「あなたは…!なんてワガママなんですかっ!!どうしてその特別な力があって賢くなれたのに友達を利用するなんて愚かな事を選んでしまったんですか!?友達が必ず許そうとしてくるですって…?許してくれたでしょ!!あなたを本当の友達だと思っているから!!世界で唯一あなたの本当の味方になってくれた人を裏切り踏みにじって…!あなたはちっとも賢くなんかない!自分のエゴしか見えてないただのかわいそうな人です!!」

 

涙をぼろぼろと流しながらフランをぶって叫ぶあやはる。どうしてもフランの行いに我慢が出来なかった。いくらでも選べたはずの未来から最低最悪をあえて選んだフランの傲慢さを、本来なら死ぬという未来しかなかった、選べなかったあやはるはどうしても許せなかった。自分以外を利用するフランと自分以外と手を取り合うあやはる。元人間の二人は対局の位置にいた

 

フラン「もう一発行っとく?」

 

そんなことわかりきってるよという諦めの顔で煽るフラン。あやはるはもう一度手を振り上げるも胸をおさえて膝を付く

まなこ「あやはる!!」

あやはる「うぅ…!ぐっ…!!」

胸をおさえるその手は何かを握っていた。それはペンダントとしてずっと付け続けているマリーの試験管だった

あやはる「マリー…!あなたはこんな人に…!!うぅ…!」

フラン「…。君にこれをあげるよ」

カシャンと音をたてて投げられた手に持てるほどの小さな機械。あやはるは涙を流しながらそれを拾った

フラン「それは私が大昔に作ったオモチャだよ。その試験管を差し込めばホログラフィーとしていつでもマリーに会える」

あやはる「お情けの…つもりですか…!?」

フラン「私なりの気遣いのつもりだよ」

あやはる「っつ!!」

バチンッ!!

 

またしても強烈な平手打ち。あやはるはさらに馬乗りになってもう一度打とうと迫る

あやはる「どこまで命を見下せば…!」

フラン「誰の体に乗っているの?そこまでは許してないよ。フリーダムイズマイン」

何か見えない力に弾かれるあやはる。それを見たまなこはあやはるへ駆け寄った

フラン「タイタニスオーダー」

突如あやはるの周辺の地面がめり込みあやはるとまなこは上からねじ伏せられているように這いつくばった

フラン「約束は約束だよ。殴るだけって言ったじゃん。誰が上に乗れって許したの?ねぇ?」

まお「貴様…!」

フラン「ってなるから今後は気をつけてね、あやはるちゃん。ばいばーい」

まおの一睨みでパッと拘束を解くとフランはいつものように影の中へクオーレン共々消えていった…

まお「逃がしたか…!いつもながらフットワークが軽い奴だな…!!」

まなこ「あやはる。大丈夫だった…?」

あやはる「大丈夫だよ…。でも…、ちょっと一人にしていてほしいな…」

そう言って袖から糸を出してどこからへ跳び去るあやはる。まなこは続いてシロウの元へ向かった

まなこ「ごめん…。取り逃がしちゃった…」

シロウ「いや、まなこは何も悪くない。俺は必ずアイナ…を正してみせる…!彼女が奴との道を自らの意思で選んだのならせめて正しいやり方で強くなってほしい…」

まお「とんだ最終日になったものだ。それでまなこよ。今一度問おう。貴様…、もみじに本気で勝てると思っているか?」

まなこ「わからない。けれど一つ確実に言えることは…、私はひぐらしを信じる。それだけだよ」

まお「そうか。我々は厳密には明日の夜から忙しくなる。てゐ劇の公演の順番が回ってきたからな。故にそれまで暇だ。試合くらいなら見学しに行ってやろう」

まなこ「うん、ありがとう」

 

 

 

 

 

 

フラン「さて、今回の反省点を振り返らなきゃね。アルケイン」

アルケイン「はい。これが今回の戦績データです。今回大きかったのはやはりアタナシアかと。敗北こそしましたが経験値としては他の五人の数倍を記録しています」

フラン「だろうね。私の思った通りだよ。バトルUSBは戦闘するたび学習して強くなるからね。ずっと同じ環境に置かれてると戦闘→学習→強化→戦闘と延々三竦み繰り返すだけだけどもあのMEXって個体とアタナシアは似て非なるもの。バトルUSBの学習能力の応酬でこうなるかなとは思ってたけど良かった良かった」

アルケイン「一方で今回最も経験値が低かったのはイーヴィル・クオーレンです。ほぼカウンターで倒されてましたから仕方ないとは思われます」

フラン「彼女はまだ新入りだからこれからの伸び代に期待だよ。それじゃあロップロールフレイム、アルケイン。私は休むから後のデータ整理はよろしくね」

アルケイン「かしこまりました」

ロップロールフレイム「お任せください…」

 

 

 

アルケイン「これで一通り終わりですね。そちらはどうですか?」

ロッブロールフレイム「とっくに終えた。私も休ませて貰う」

アルケイン「どうぞ」

そう言って大きな試験管の前に立ち、自らその機械にセットされたボールに収まるロップロールフレイム。そして目を瞑り口元に酸素供給マスクをつけると試験管の液体の中に彼女は眠った。アルケインドレスはそれを見守ると試験管の前で呟いた

アルケイン「現在ここにある14の試験管は全て埋まったようですが…。フラン様は新たな手駒を増やされるなら試験管を増やすのですかね…?それとも…役立たずから削除されるのか…。ふふふっ…」

ロップロールフレイムの試験管に触れながらフランと似た邪悪な笑顔で笑うアルケインドレス。その時後ろから声がした

フラン「興味が無くなるか私に歯向かえばいつでも消してあげるよ。それまではここにいる全員が私の忠実な兵隊さんたちさ」

アルケイン「これはフラン様…。聞かれていましたか、お恥ずかしい」

フラン「蹴落としあいなんかやらないでよね?反乱分子と見なしちゃうかも」

アルケイン「そのようなことは誓って思っておりませんてしたがフラン様に誤解を招いてしまったこと、このアルケインドレス謝罪いたします」

フラン「君達はみんな私のDNAを持っている。その上で改造して各々のアビリティを通常個体より優れさせてるんだから面白い結果になるはずなんだよ。それはわかるよね?」

アルケイン「はい。心得ております。私(わたくし)は外皮とこの左目がその証です。通常個体より頑丈で強引に攻められるように作っていただきました」

フラン「君達は特別強い個体なんかじゃない。私はね、生まれ持った強さなんてなんの役にも立たないと思っているんだよ。全ては今に至るまでの過程。自分をどうしたいのか、どうありたいのか。そのために利用できるものは何なのか。何処を目指せるのか。私がそうだった。ただの人間の体なんか限界がどこかでやってくるんだ…。だから私は人間を捨てた。そして神を越えた冥王となったんだ」

アルケイン「私どもも数々の困難を乗り越えられたフラン様の力を頂戴した身。これからも精進いたします。例えポケモンであることを捨てても…」

フラン「いや、君達はギリギリポケモンでいて欲しいんだ。私は今君達ポケモンの限界を知りたいんだ。強化改造だけじゃない。絆の強さや進化の神秘。あらゆる手段を用いて君達を最強のポケモンにしてあげたいんだよ」

アルケイン「ありがたきお言葉…。必ずや私どもリモーディンズ一同。そのご期待にお答えいたします」

フラン「うん。だからさ…」

アルケイン「はぐっ!?な…何を…!?」

フラン「役立たずよりも…このリモーディンズの輪を乱そうとするほうが私には目障りなんだよね…わかる…?」

突如変化した異形な腕に捕まれ首を絞められるアルケイン。あまりの力に抵抗する力を失い欠けていた

フラン「仲良く…できるよね?」

アルケイン「も…もうしわけ…ありませんでした…!」

フラン「約束ね」

 

腕が元に戻り解放されるアルケインドレス。フランは先ほどアルケインが見せたような邪悪とは違い天使のような綺麗な笑顔でニコニコしていた。それがアルケインには恐怖しか感じないほどのプレッシャーとして襲いかかっていた

 

 

 

 

 

 

まなこ「あっ、いた」

あやはる「お姉ちゃん…」

まなこ「そろそろお昼だよ。呼びにきたんだ」

あやはる「…。今あんまり食べられないかも…」

まなこ「そっか…、隣座るよ?」

 

海が見える岩場に座る二人。静かな波が音を立てている

 

あやはる「お姉ちゃんは…」

まなこ「うん?」

あやはる「お姉ちゃんは…私が人間じゃなくなってどう思ってる…?」

まなこ「どうもしないよ、だって妹に変わり無いでしょ」

あやはる「そう…」

まなこ「私はね、あやはる。種族なんて何とも思ってない。例えあんたがまた人間になっても、あのフランチェスカと同じフランケンシュタインとかいうのになってもずっとあんたは私のたった一人の妹だよ」

あやはる「お姉ちゃん…」

まなこ「あいつは本当にかわいそうな奴だよ。私もそう思う。でも私達と似てるところもどこかにある。そう感じてしまうんだよね…」

まお「気にすることはない。貴様ら姉妹と冥王は別なのだからな」

あやはる「まおさん…」

まお「我を強く持つのだ。姉妹や仲間ならともかく敵に劣等感を感じるようなことはしなくても良い。生まれもったその時から袂を分かっておる存在なのだ、奴は元の世界からこの世界に飛ばされたと言っていた。これからも敵対はすれどいつかは元の世界に帰って行くのだ、それまでほどほどに相手してやればいい」

あやはる「はい…」

まお「それとあやはるよ、先程マシンを貰っていたな?」

あやはる「は、はい。何でも試験管をセットすると良いとか…」

まお「そのマシンだがしらみつに見て貰え。罠の可能性もある。さらには奴の技術力を知る重要なアイテムとなるだろう」

あやはる「わかりました」

まお「奴の言葉が真実ならばだが…奴の力はただ強いだけではない。遺伝子を組み換え、記憶を刻み付けるなど…。我々の技術力でも遥か未来の話であろう。別の世界と言うだけでここまで技術力や科学力に差が開くものなのか…?」

まおはぶつぶつと考察をしながらキャンプへと歩いていった。まなこもあやはるの手を引いて笑い、共に戻って行った

 

 

 

 

 

 

 

ドラゴ「MEXさん、気にしてないのか?」

MEXさん「アタナシアの事なら大丈夫ですよ。また歯向かうなら叩きのめすだけですから」

ニーナ「それにしてもびっくりしたよね。MEXさんのニセモノって感じでさ」

MEXさん「私も驚きましたがすぐにわかりましたよ。データ取りに来たんだろうなって。だからあえて相手したんですよ、身の程を知らせるためにもね」

ドラゴ「相手の事を手玉にとる。MEXさんらしいぜ」

MEXさん「ふふっ、ありがとうございます」

ドラゴ「ところでひぐらしはまだ修行中なのか?」

MEXさん「ええ、今はヨロイ島を規定のルートで三週した後に私に一本加える修行ですね」

ニーナ「気配消すのだいぶうまくなったよね、あの子」

MEXさん「ですがまだまだです。一応厳しくはしましたがフルパワーのもみじさんに勝てる保証はできませんね」

ドラゴ「こりゃあれだな、しゅヴぁるさんに頼んでエクレール連れてきてもらった方が良かったかもな」

MEXさん「今のひぐらしさんではエクレールさんの修行に付いていけませんよ。私だって本気でやりながらそれなりの手加減しているんですから」

そこへまなこがあやはると共にやってきた。MEXさんが時計を見るとお昼頃だと三人は気付いた

まなこ「MEXさん。ひぐらしまだ戻ってきてない?」

MEXさん「おそらく居るんでしょうけども姿が見えませんね。さてどこからやってくるのやら」

後ろから飛んできた何かを払い落とすそれは水の弾丸だった

まなこ「わわっ!?」

MEXさん「来ましたね。狙いも正確になりつつありますよ」

四方八方から飛んでくる水の弾丸。ドラゴたちは邪魔にならないようにMEXさんの周囲から離れる。まなこもあやはるに吊られて少し高い所へ避難して様子を見る

MEXさん「まだ狙いが荒いものも見受けられますね…。いや、わざとですね?」

腕とキャノンのみで打ち落としていくMEXさんはどこから狙っているのかを考えていた。おそらく偏差や反射撃ちだろうとは予想は出来ていたが遠くにいるよりかは徐々に距離を詰めている。そんな気配がしていたのだ

MEXさん「さて、ひぐらしさんの姿は周囲の木々や岩が隠してますね。どこから来ますか?」

 

 

ひぐらし「やっぱりMEXさんに並大抵の狙撃は意味ないですよね…。なら最終手段ですぅ…!」

 

 

再び飛んでくる無数の弾丸。MEXさんはそれを柔軟に捌くと近くにひぐらしの気配を察知して構えた!

 

MEXさん「来ますね…。最後まで気配を完全に消すのは無理でしたか…!」

 

 

 

ひぐらし(お願いっ…!!いや!実力で!!)

 

 

一つタイミングを変えて飛んできた弾丸を撃ち落とすMEXさん。それと同時に真上に向けてハイキックを放つ!何かが当たった衝撃波が周囲に吹き荒れる!

 

MEXさん「危なかったですよ…!武器なら直撃だったかもしれません…!」

ギリギリと音を立ててひぐらしの蹴りとMEXさんのハイキックがぶつかっていた。MEXさんの「そこまで」の一言でひぐらしはふわっと地上に降り立った

MEXさん「どうやって真上に?」

ひぐらし「水の皮膜でグライダーの要領で飛びましたぁ…。ぜぇ…はぁ…」

MEXさん「なるほど、不意打ちとしては素晴らしいですね。直前までわかりませんでしたよ」

ひぐらし「でも残念です…。結局一撃も当てられませんでした…」

MEXさん「落ち込まないでください。この短期間でここまで成長したのは大きな事です。その力でまなこさんを支え、仲間たちと頑張ってください。ね?」

ひぐらし「…!はい!」

ぱあぁぁと明るい顔で返事を返すひぐらし。それを遠巻きで見ていたまなこも一瞬だけ笑うとガラル本土へ視線を向けた

まなこ「もみじ…。必ず勝たせて貰うよ…!!」

 

 

 

 

 

 

もみじ「まなこ…。みんな…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次回予告

 

 

 

 

まなこ「再び相対するもみじとひぐらし。私達、毒組。地組が見守る中ほぼ互角の激闘が繰り広げられる。ヒートアップするもみじに対して培った冷静さで対処していくひぐらし。ただ一発、ずっと狙い済ました一撃を狙って…!」

 

 

 

 

 

もみじ「次回!青蘭のリベンジャー!私の全力疾走を見せてあげるよ!!」

 

 

 

ひぐらし「次回もまた見てください…!もみじがいくら速くても当てて見せる…!!」

 

 

 

 




お疲れ様でした。今回はまなこ達にとっても、あやはるにとってもターニングポイントのようなお話です。フランというキャラはまだまだ隠し持った力やバックストーリーを持ちます。いつかそんな彼女をお見せできたらとは思っています






もみじ ガーディ→一時離脱中
ひぐらし ジメレオン
フェルム アオガラス
ズヴァイ トロッゴン
モルル バイウールー
スイカ キレイハナ
アリサ スコルピ
エリー タルップル
ザード サダイジャ
タマゴ
なまあし ウオノラゴン
ひんじゃく パッチラゴン
さらしくび パッチルドン
ばんごはん ウオチルドン
ベニカ エンニュート
シーレイ ヒトツキ→ギルガルド
シロウ ウーラオス(連撃)
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