†MULTIPLE AIGIS† True Eyed Knight 作:てゐと
まなこ「えっと…ここでいいのかな?」
もみじ「うん。そうみたい」
???「はろろ~ん。入り口に屯してるとみんなの迷惑だよ」
まなこ「あんた…!」
フラン「そんな怖い顔しないでよ、公共の場だよ?そんなことより、受付すませちゃおうよ」
まなこ「あんたもリーグに…?何が目的なのさ」
フラン「なんにも?強いて言うならばこの世界の観光と風習、風俗に馴染もうとしてる。かな」
まなこ「そんなこと信じるとでも思う?」
フラン「別にどう取ってもらっても構わないよ、まぁいいじゃない。君達にとって私がリーグに参加すれば復讐のいい機会ができるし」
まなこ「そんなもの関係無い!どっかで絶対叩き潰す…!」
フラン「どうぞご勝手に、でもアトランティカを倒せないんじゃ何度やっても結果は同じだよ?」
その一言にまなこはうぐぐと黙る。いくら頭数が増えたとはいえレベルは対して上がってない。今挑んでも二の舞だ
フラン「(指示を出してればラフレイア一匹でも時間ギリギリ勝てそうだったし…。新米なんてこんなものかな…)さぁ、お互い同じジムチャレンジャーになるんだからさ、フェアに握手といこうじゃない」
まなこ「信用ならない。だから握手はしない」
フラン「手厳しいねぇ、まぁいいや」
???「やっばぃ…!魔力切れたし!なーんでエンジンシティにしか売ってないのさっ!!アラベスクにも入荷しろってーの!」
文句を言いながら走る少女、角の生えた見た目からして人間ではない。さらにかなりバテている
???「個体差なんかなんであるのさー…!ギャロップだろあたし!!」
まなこ「No.375っと…」
フェルム「なんか意味あるのかい?」
まなこ「3を横にしてm、あとは番号に当ててまなこ(375)だよ」
ひぐらし「うわっ…。あのフランって奴の番号…」
ズヴァイ「666…。悪魔の数字だったか、気味が悪いな」
ロップロールフレイム「フラン様」
フラン「こんなところで喧嘩買わないの、番号なんて私にはこれくらいしか思い付かなかったんだし。それにラフレイアならともかく負けた君が相手に意見するなんて身の程を知ってよね」
ロップロールフレイム「も…申し訳ありません…!」
フラン「二回も捨てられたく無いでしょ?私はまだトレーナーのイロハなんてわかんないけど私が拾ってあげたんだから指示無しでもあの程度には勝ってよね」
ロップロールフレイム「次こそは必ず…!」
まなこ「開会式は終わったし、ワイルドエリアでトレーニングしよっか」
フェルム「だね、なーんか体がうずうずしてるし。私は賛成だよ」
ズヴァイ「もしかしたら進化が近いのかもな」
まなこ「進化?」
フェルム「あー、そのうちわかるよ、さぁ、行こうじゃないか」
まなこ「今回は…。あの森っぽいところでトレーニングしようかな」
ズヴァイ「ひぐらし…。もし俺の炎が草木に引火したら消火を頼む」
ひぐらし「ケッ、一本につきキムチパフェ一つの約束ができるなら消してやるですよ」
まなこ「あー、それなら問題ないよ、私が消すから」
もみじ「一般的な女の子の鞄の中に消火器とか似つかわしくないにもほどがあるんだけど…」
フェルム「前々から気になってたんだがなんで、どうやって入ってるんだよ、て言うか重さはないのかい」
もみじ「!、ちょっとごめん!」
そう言って突然走り出すもみじ、いざトレーニングする森の近くに差し掛かった時だった
まなこ「え!?どうしたの?」
ズヴァイ「…。火薬の匂いだな」
モルル「ちょいこれ、麻酔弾じゃない?」
後ろに赤いひらひらの付いた銀色の弾丸。明らかに猟銃で撃つものだ
アリサ「このネットってハンターがよく使ってる奴だね」
スイカ「まだこのガラルでハンターが活動していたなんて…」
まなこ「どういうこと…?」
モルル「ま、珍しいことでもないさ、このガラル。特にワイルドエリアは様々なポケモンが生息してる。他の地方だと危険地帯に行かないと生息が確認されない奴もね」
アリサ「だからポケモンハンターが時々不法に入国して狩りに来るのさ、殺したり捕まえたりを勝手にして他に密輸したり」
スイカ「最近はリーグや政府が保護活動や取り締まりに勤しんでくださったこともあって平和でしたが…」
まなこ「また現れた、となるともみじが危ない!」
ハンター「追い詰めたぞ、手間を取らせおって。ガラルのポニータがなぜこんな所に居たかは知らんがルミナスメイズの森に行くよりかは楽だ、毛皮が、角が、高く売れるのだよ!」
???「来るなっ!!」
念力でネットを弾き飛ばすポニータ、しかし息切れも激しく今のが最後の力だったようだ
ハンター「ふっふっふ、足掻いても無駄だ!」
再度飛ばされる捕獲ネット、それを飛び蹴りでもみじが落とした!
ハンター「なにっ!?」
もみじ「そこまでだよっ!」
ハンター「誰だ!」
もみじ「てゐ国歌劇団!参上!!」
ハンター「たった一人で歌劇団だと?小生意気なガキが、ごっこ遊びなら他所でやれ」
そう言いながらボールを二つ上空へ放り投げるハンター、中からは二体のポケモンが現れた
ハンター「行け!ハリテヤマ!リングマ!」
体格差のある相手。だが、もみじに取ってはこれほどやりやすい相手も他にいない!
もみじ「遅い!!」
重い一撃を的確にかわしては返しの一撃をお見舞いする!もみじはその経験の浅さや体格から苦手な相手は多い。だが彼女もてゐ国歌劇団毒組の一員。我流の無差別格闘術ながらその破壊力は…!
もみじ「バーニング…!ダイブ!!」
炎を纏った強烈な体当たり!二匹で受け止めたにも関わらず木々を薙ぎ倒して岩壁まで飛ばされ、崩れてきた岩に埋め潰された
もみじ「逃がさないよ!」
炎を円の形に放ってハンターの退路を経つ。もみじにしては珍しくテクニシャンだ
もみじ「ハリテヤマにリングマ…。ガラルでの生息が確認されてないにも関わらず持っているということは不法入国だよね!」
まなこ「もみじ!」
もみじ「まなこ!警察に通報して!」
まなこ「わかった!」
ハンター「させるか!ハリテヤマ!リングマ!そいつらを蹴散らせ!」
岩の下から二匹が立ち上がる。もみじから受けた傷はほぼ無くなっていた…
PPP…!PPP…!
まなこ「えっ!?なに?これ?」
ベノ『ダークネスポケモンを感知して音で知らせてくれる優れものだ』
まなこ「まさか…この二匹が…ダークネスポケモン…!?」
ひぐらし「来るですぅ!」
身構えるまなこ達、強烈な攻撃をかわして距離を取る
まなこ「やるしかないよね!アリサ!どくどくのキバ!スイカはしびれごな!」
ズヴァイ「よせ!やめろ!!」
静止むなしく、その技を受けた二匹は猛毒と麻痺になってしまった。一見すると良い選択に見える。が…、それは相手にもよる
ズヴァイ「すまん!止めるのが遅れた」
まなこ「なんかまずった…?」
どうやらこの状況を理解できているのはズヴァイだけのようでひぐらしもフェルムも不思議そうな顔をしている
ズヴァイ「不味いなんて生ぬるいな…。多くの場合、バトルでは相手を不利にするのは有効だ、だがそれが悪手になる奴等もいる。ハリテヤマ、リングマの特性はこんじょう。状態異常の時に強くなる特性だ…!」
いきたつハリテヤマとリングマにぶっ飛ばされるモルルとフェルム、かろうじて耐えるも膝を付くはどのダメージを受けてしまった
モルル「いつっ…!特性もふもふなのに…!」
まなこ「二人とも戻って!」
フェルム「ふっざけんな!せめて一発殴ってからだ!」
素直ではない二人は立ちはだかる。だが体勢を整えている間に相手は眼前に迫っていた…!
まなこ「危ないっ!!」
モルル「んなっ!?」
もみじ「まなこ!」
二人を庇ってハリテヤマとリングマの攻撃を受けたまなこは悲鳴を出さずに大木に叩きつけられたてしまった!それでもなお立ち上がる…!
まなこ「二人とも…、大丈夫…?」
フェルム「まなこ、あんた…!」
まなこ「私はトレーナーとして皆の期待に添えないかもしれない…。だけど…」
血を吐きながらも立ち上がるその姿に…。ひぐらし、フェルム、ズヴァイ、モルル、スイカ、アリサは固唾を呑む…
まなこ「だけど…!私は…!ポケモンを不幸にするようなことはしたくない!そして同時に許せない…!」
その言葉と同時に左腕の機械が光る…!まるでまなこに呼応するかのように…!
モルル「まなこ、私はさ…人間ってだいっきらいだ。私利私欲のためならどんな汚いことだってする生き物だって軽蔑してた。でも…、でも、あんたの事は信じようと思う
」
フェルム「この子は愚直すぎるのさ、だから私ら見たいに護ってやる存在が不可欠なんだよ、モルル」
モルル「違いないかな、さぁ…!どうする?」
まなこ「もみじはほのおのうずでハンターを拘束してくれてるから動けないとして…どっちか片方だけでもどうにかできれば…!」
ズヴァイ「よし…。俺ならリングマの攻撃をいくらかは耐えられるはずだ、俺が抑えてる間に皆はハリテヤマを」
まなこ「一人で…ダメだって…!」
ズヴァイ「俺を信じてくれ、幸いにもリングマが麻痺、ハリテヤマが猛毒だ。痺れてくれるなら俺一人で充分抑え込める」
スイカ「まなこさん。ズヴァイさんを信じて、皆でハリテヤマを!」
まなこ「わかった…。いくよっ…!!」
ズヴァイ「うおおおおっ!!」
肩からのタックル。ふらつくリングマを素早く抑えて引き離すと他の五人がハリテヤマに向かって攻撃をする!
まなこ「伝えた通りにね…!」
ひぐらし「なみだめっ!!」
モルル「なきごえっ!!」
フェルム「これなら突っ込める!ついばむ!!」
ついばむでハリテヤマを追い詰めるフェルム。そして大降りな一撃が来る時。わざと相手の眼を牽くように上空へ…!
スイカ・アリサ「ベノムショック!!」
無防備なハリテヤマに毒状態だと威力が強くなる技、ベノムショックが炸裂!それを受けてハリテヤマの巨体が倒れこんだ!
もみじ「まなこ!今だよっ!!」
ふらふらになりながらも立ち上がり、バッグとジャケットを脱ぎ捨て、左手にボールを構える。その腕にはかつてダークポケモンを解放するために使われた初代スナッチマシンが装着されていた
まなこ「いっけぇぇぇっ!スナッチボール!!」
力を振り絞って叫び、左アンダースローで投げる!手に捕まれるようなエフェクトがボールにかかり、ハンターのポケモンであるはずのハリテヤマをボールの中へ吸い込んだ!
まなこ「入った…!」
初めて使った魔性の力。本来許されたものではない力が…!悪を捕縛した…!!
まなこ「スナッチ…した…!」
ズヴァイ「ぐああっ!!」
安心したのもつかの間、一人でリングマを抑え込んでいたズヴァイが投げ飛ばされてきた。五人全員で先程と同じ手順で責める!
ひぐらし「なみだ…ぐえっ!!?」
まなこ「なんか早くない…?」
ズヴァイ「こんじょうではなかった…!リングマのもう一つの特性ははやあし…。状態異常で早くなる…」
行動する前に次々倒されるまなこのポケモン達。ベノムショックも毒状態ではないリングマにはあまり効いていなかった
まなこ「みんなっ…!くっ!」
投げるボールも弾かれて追い詰められたまなこ達。だがここでもみじに頼るわけにはいかない…。頼れば逃げられてしまう
まなこ「うああっ!!」
またも身を乗り出してポケモン達の前に立つまなこ。もう一度その攻撃を受ければ命は…ない…!
まなこ「(皆だけでもっ…!)」
???「退け」
攻撃が当たる直前…。何者かが間に割って入った。その一瞬の太刀筋でリングマの攻撃を弾き、そのまま刀背打ちで倒すとその黒い刀身の刀を鞘に納める
まなこ「あっ…。えっと…」
シャーヴァル(ニドキング♂️D)「まなこ、だったな。改めて自己紹介をしよう。俺がシャーヴァルだ」
砕けて先がない角、黒い瞳に鋭い目付き。その実力はてゐ国歌劇団でもトップクラス。対ダークネスポケモン部隊、新生鍼組の隊長でもあるシャーヴァルが助けてくれたのだ
まなこ「あ、ありがとう…」
ステイル(アイアント♂️D)「リーダー!ハンターを取り押さえました!」
シャーヴァル「よくやった、警察に引き渡した後にこちらで預かる。それと…、ステイル」
ステイル「はっ!」
倒れた状態から飛びかかってきたリングマを叩き伏せるステイル。抵抗するもそれを凌ぐ力で殴られて今度こそ気絶するリングマを見てシャーヴァルはまなこにハンドサインを送る
まなこ「あっ、スナッチボール!」
シャーヴァル「それがスナッチか、初めて見たができるものだな」
まなこ「私も初めて使ったからまだ実感が…」
シャーヴァル「わかっていると思うが…。それは危険な力だ、使い方を誤るなよ」
まなこ「シャーヴァルさん待って!」
シャーヴァル「何だ」
足早に去ろうとするシャーヴァルを引き留めるまなこ、何かを問いたいようだ
まなこ「どうしてそんなに…」
シャーヴァル「強いのかだろう?」
見透かされた考え、満身創痍のまなこのポケモン達を見てシャーヴァルはそう答えた
まなこ「うん…!どうすればそんなに強く…」
シャーヴァル「願え、自分以外の幸せを。そして叶える努力をしてみせろ。それが強さになる」
振り替えることなく颯爽と去るシャーヴァルたち。その背中をまなこ達は見送った…
ひぐらし「さすが…。総司令と同等の実力を持つと言われてるだけあったですぅ…」
もみじ「シャーヴァルもね、人間の醜い部分をたくさん見てきたんだよ…。だから人間の事はすごく嫌ってる。でも殺しはしない。すごく優しいんだよ」
気づけば夕暮れ、まなこ達はその背中を追いかけるようにその場を去っていった…
次回予告
まなこ「ハンターに襲われたポニータを助けた私。だけどもまさかの人間不信!無理にとは言わないけれどどうやって付き合えばいいのか…。逃がすってトレーナーとして正しいの…?」
もみじ「次回!いつだって空はキャンパス!!」
ひぐらし「次回も見てほしいですぅ!ところで一人一人がちゃんと意識すれば印象最悪なんてならな…なんで私を見てるんですぅ…?あまりにもおまいう?黒子の格好しててもわかるですよ!てめぇフェルムですね!?待ちやがれですぅ!!」
お疲れ様でした。実はシャーヴァルの設定もポケモンコロシアムに深く関わっており、元々ダークネスポケモンという存在はベノが昔率いていた針組が「不死身の心無き兵器」を作り出そうとオーレ地方にあるシャドーの研究所から奪った資料を元に作り出した存在です。シャーヴァルはダークネスポケモンを作り出す薬品を自らを被験者とすることでダークネスポケモンになりました。やり方が沿わなくなった針組を壊滅させるために