俺は自分の体に何かが乗る感触で目を覚ました。
「何をしてなさってるのでしょうか?」
「......あー夜這い?」
病院のベットに横になる俺の体へ
跨ぐようにして乗っている少女がいる。
「・・・はい?」
少女は俺のよく知る人物だ。
名前を更識刀奈。俺のいる明智家内の分家
更識家の長女であり、更識家当主だ
「......だから夜這いよ。」
そう言いながら彼女は俺の患者衣の胸元へと手をかける
「...お、おい!やめろコラ!」
見れば彼女の方も着ている服が肌蹴ており豊満な胸元が露出している
「しー静かに。ここは病院の中なのよ?大声を出しちゃダメ
それと今の零也くんじゃ麻酔が効いてるから力が入らないわよ」
誰のせいで大声を出す事態になってるんだと思いながら
腕を上げようとするが確かに力が入らず、上がらない
「ふふっ、それじゃあいただきま〜す♪」
刀奈の顔が俺の顔へと近付く。あぁ、さよなら俺の貞操。
来たれ!俺の童貞卒業!
カチッ
「......何をしているのですか?」
急に部屋の明かりが点灯し、ドアの脇に沙耶香が立っている
「え?あーあははーこれは...」
刀奈が慌てて弁明をしようとするが
「...刀奈さん?」
今の沙耶香には言い訳なんて聞かなそうだ。
「い、いや、でも零也くんも乗り気だったのよ!?」
「零也さん?本当ですか?」
「...腕が使えない俺が自分から病人服を脱ぐと思うか?」
刀奈は可哀想だがここは真実を伝える。
「...との事ですが?刀奈さん、少しお話をしましょうか」
「な、なんで!?というか沙耶香ちゃんが怖い!零也くん助けて!」
「・・・」
無理です。今の俺に沙耶香を止めることは出来ません。
「なんで何も言ってくれないのよー!!??」
その小さい体のどこにそんな力があるのかと思うほどの力で
沙耶香は刀奈さんを引き摺っていく
「零也さん、怪我が酷いので安静にしてくださいよ!」
沙耶香がそれだけ言って病室を後にする。
「いーやー!」
病院内で騒ぐなって言ってたのは誰だよ。と思わなくもないが
俺には関係が無いなと考え二度寝をすることにした。
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次に俺が目を覚ましたのはPM8:00くらいだった。
「おはようございます。」
「...レキ?」
「はい。なんでしょうか?」
何故か病室にはレキが来ており
彼女の小さい手には花が一輪だけ握られている
「...なんで白百合?」
「...?車輌科の武藤さんから『見舞いならこれ!』と
強く推されたものです。」
「...ちなみにその武藤は兄貴の方か?」
「......」コクリ
「・・・アイツ、復活したらFCで轢いてやる。
っとまぁ、立ってるのもなんだろ?座れよ。」
とりあえずベット脇の椅子を勧める。
「...では失礼します。」
そう言ってレキが座る
「......」
「......」
「......」
「......」
「...なんで俺の事見てるの?」
「特に理由はありません。」
「あ、そうなんだ。」
「......はい。」
「......」
「......」
「......そうだレキ。」
「なんでしょうか。」
「今回のバスジャックの件、あの後どうなった?」
「爆弾は私が狙撃で取り外し、トンネルの外の海へ落として
爆破処理しました。けが人は零也さんを含んで13人。
そのうち重傷者は零也さんのみです。」
「...そうか。神崎とキンジは無事か?」
「お2人も怪我はありません。」
「...そうか。良かったよ。」
「......そうですか。」
「......」
「......」
「......」
「......」
「......そのさ、レk...」
「明智零也さん。」
「なんだ?」
「そう遠くない未来、近い内に貴方は選択を迫られる時が来ます
その時に貴方は確固たる決断をしてください。そう“風”が言っています」
「...また風か。分かった。肝に銘じておくよ」
「そうですか。では失礼します」
レキは話すことは無い、といった感じで立ち上がり
病室を後にする。
「・・・」
「近い内に選択。確固たる決意か。どんな難題が出るのかね」
レキが出ていった扉を見ながら俺は呟くのだった。