「ブランク生の諸君、はじめまして。オレはKCより派遣されたインストラクターの永井だ。このブランクでは既存の授業とは異なるカリキュラムで行われる。そのカリキュラムに使われるのがこのデュエルテーブルとPDAに追加されるアプリだ。諸君にはこれらを使い、週1でデッキの元データが配布される。
このデータは元のメインデッキから15枚抜かれた25枚のデータだ。君たちはその25枚に自分が合うと思う15枚のデータを加えてデッキとし、授業で使って貰う。自分のデッキのことしか見ていない君たちに強引にでも多くのカードに触れさせる処置だ。使えば嫌でも覚えるはずだ。
また月一試験も変更される。このアプリに自分のデッキを登録し、当日生徒間でシャッフルしたデッキで試験に望んで貰う。それを3回。デュエルでの勝敗以外にもデッキ自体の勝率、使用したデッキに関するレポートによって成績が決まる。適当なデッキを組めば恥をかくことになる。本気で取り組むように。
今週は私のデッキ『巨大戦艦』だ。機械族の大型モンスターである様々な効果を持つ『巨大戦艦』を使いこなして貰う。かなり癖の強いデッキだ。これで君たちの実力を計らせて貰う。制限時間は30分、これは練習だから制限時間を設けているが月曜日の授業までに用意すれば良い。それでは始め」
配られたデータを確認する。専用のフィールド魔法を確認してそれに記載されている【ボスラッシュ】を確認して顔をしかめる。癖が強すぎる。そのまま確認しているとおかしな点に気付く。
モンスターに効果破壊耐性を持たせるカードがあるのに、守るべきモンスターが居ない。むしろ破壊された方が後続を呼べるのに耐性付与がある方がおかしい。調べてみればエースモンスターが抜けている。まさかエースモンスターが抜かれているとは思わなかった。
と言うか、下級モンスター0枚なのか?うわっ、ギリギリ回る。すげぇ、とんでもないデッキだな。あっ、違う、【ボスオンパレード】で下級を出す効果が付いているってことは、何か便利なモンスターがいる。指定もここまで狭いってことは名称指定はしたくなかったんだな。
これも検索にかけて、『ビック・バイパー』か。これ、もしかして敵対しているのか?シューティングゲームのプレイヤー側とCPUのボスか!うわっ、【ボスラッシュ】とかってそういう意味かよ。いや、面白いけどさ。う~ん、ぜひ『ビック・バイパー』側のデッキも組んで戦わせてみたいな。一応組んで永井先生に見せてみようかな。いやぁ、急に楽しくなったな。
とりあえず【超巨大戦艦 メタル・スレイブ】を3枚【巨大戦艦 デリンジャー・コア】を3枚、それから【テラ・フォーミング】と【フィールドバリア】を3枚になるように追加して、残り6枚か。変化球に【エクトプラズマー】と【ビック・バイパー Type-L】と【貪欲な瓶】を2枚ずつ突っ込んどくか。
さて『ビック・バイパー』を組むか。関連モンスターが下級ばかりで助かる。戦闘破壊することで効果が発動するから【一族の結束】で底上げすればまあまあやれるな。『巨大戦艦』とやりあって勝てるビジョンが見えないけど…
『巨大戦艦』って自壊するから戦闘破壊できないからなぁ。単純に上から戦闘ダメージを与えるだけしかできない。相性悪いな。いや、だからゲームのプレイヤーが英雄として持て囃されるのか。
そのまま時間となり、デッキデータを提出する。永井先生はそれをざっと見てデュエルテーブルを操作する。
「天上院明日香、早柏巡は前へ。この二人は私のデッキに最も近い生徒と最も遠い生徒だ。実力を図る上で参考にするように」
前に出るのはブルー女子とレッド男子の二人で指定された方の席に着いてデュエルが始まる。先行は女子の方か。
「私のターン、モンスターをセット、カードを2枚伏せてターンエンド」
「「「えっ?」」」
予想外の動きにレッド男子や何人かの生徒から声が漏れる。
「はい、一旦ストップ。疑問に思った生徒は起立。はい、そういうことです。詳しい解説は後ほど行うとして、これが実力です。理解するように。では続きを」
「あっ、はい、僕のターン、ドロー。スタンバイ、メイン。まずは【テラ・フォーミング】でデッキから【巨大要塞ゼロス】を手札に加えてそのまま発動。発動の効果処理として【ボスラッシュ】を手札に加えます。
永続魔法【ボスラッシュ】と【ボスオンパレード】を発動。【ボスオンパレード】の効果でデッキから【超巨大戦艦 メタルスレイブ】を手札に加える。
手札の『巨大戦艦』を見せることで【巨大戦艦 デリンジャー・コア】は特殊召喚出来る。特殊召喚された【デリンジャー・コア】にカウンターを3つ乗せる。【ゼロス】の効果でカウンターを追加で1つ乗せる。
デッキ・手札から『巨大戦艦』を最大5種類墓地に送ることで【メタルスレイブ】を特殊召喚し、送った枚数分のカウンターを乗せる。5種類の『巨大戦艦』をデッキから墓地へ。【ゼロス】で追加して6つ。
最後に【御巫舞踊-迷わし鳥】を【メタルスレイブ】に装備。【メタルスレイブ】の効果を発動、カウンターを1つ取り除き、自分の場の『巨大戦艦』と相手の場のカードを対象にとり、それらを破壊する。【メタルスレイブ】とセットモンスターを対象に両者を破壊する。だけど【メタルスレイブ】は【迷わし鳥】の効果で破壊されない。破壊したのは【ブレード・スケーター】?」
「「「はい?」」」
「あー、そういうこと?はぁ、やる気が失せた。【メタルスレイブ】の破壊効果にターン1制限はない。カウンターを追加で2つ取り除いてセットカードも破壊。【落とし穴】に【ミラーフォース】か。何も分かっていない。これで女子のトップ?」
疑問に思うのも仕方ないので答えてやる。
「あー、早柏、ブランクの選考基準は向上心が一番なんだよ。実力は、カードが手に入らないっていう現実から省いている。実際、お前のデッキがそうだろう?『剣闘獣』も融合体が2枚しか無いせいで弱いだろ。ついでに言うと他の女子は外部入学で強さが周知されていないだけだ」
「そういうことか。えっ、と言うことは中等部もここみたいにヤバいんじゃあ?」
「気付いたか。あっちはもっとヤバいぞ」
「聞きたくない。バトルフェイズに入る。【デリンジャー・コア】【メタルスレイブ】の順番でダイレクトアタック」
終了のブザーが鳴り、早柏が溜め息をつく。
「これで実力は判明したな。カード資産を除いた本当の実力。佐藤さんが言っていた知識の差がもろに出た形だ。【メタルスレイブ】をデッキに加えた生徒達に聞こう。どうやって気づいた。まずは早柏」
「検索欄に『巨大戦艦』を打ち込んだだけです。そしたらエースモンスターを見つけました」
「他の理由の者は?」
「【ボスオンパレード】のサーチ先を確認して」
「【ゼロス】があるのに追加で【迷わし鳥】が入っていることに疑問を覚えて」
「【メタルスレイブ】を発見する方法や気付くためのポイントはこのように多くある。まずは調べる。調べれば『巨大戦艦』は特殊召喚主体、それどころか理論上は通常召喚を行わないカテゴリーだと分かる。
天上院はそこが分かっていなかった。我を出したせいでバランスが崩れた。生徒全員に同じデータが配られ、試験では他人のデッキを使うことにもなると伝えたはずだ。そこからミラーマッチも察することも出来る。そうすれば効果破壊するカードを入れることもなかったはずだ。
ブランクはプロとして上を目指すために必要な最低限の基礎を教えるためのカリキュラムとなっている。佐藤さんが言っていた傭兵部隊はこのような訓練を行うことで腕を磨いている。考える力、知ろうとする意思、それらを鍛えて貰う。今日の授業はここまで。遊城十代、後は任せる」
「はい。あっ、それとこのデッキデータを見て貰っても良いですか」
「分かった。明日、感想戦をやろう」
「ありがとうございます。すまん、待たせた。海馬社長からブランク生徒に対して更なる強化合宿に関する話が来ている。この強化合宿は海馬コーポレーションとの契約に基づき、色々な守秘義務も課せられ、危険も伴う。また、相性の問題もあるので必ず強くなれる保証もない。一応、相性がよさそうな奴はピックアップさせて貰っているけど、希望者全員が受けれるようにはする。参加を希望する者は、全員だよな。
OK、とは言えだ。全員をまとめて、っていうのは難しいんだ。順番に合宿に参加して貰うことになる。初回は金曜日の放課後から日曜日の午前中までだな。2回目からは個人の意思に任せる。授業をサボるのはほどほどにな。それじゃあ今週は万城目と神楽坂と坂松の3人な。着替えとデッキとデュエルディスクは最低限持って来るように。放課後すぐに移動するからな。
それと、これが契約書になる。ちゃんと読み込むように」
そんなことがあった週の金曜日の昼休み、三人を連れてイエロー寮とブルー寮の間の森に来ている。
「十代、いきなり俺達を連れ出してなんのつもりだ」
「これから合宿所に向かうんだよ。強引に着いてこようとしている奴らがいるからな。向こうの準備もいるんだ、追加は認められないんだよ」
「それは分かったが、何処に向かっているんだ」
「魔法族の里」
「…何を言っている?」
「だから魔法族の里、精霊界に行くんだよ。そこでパートナー候補と過ごして貰う。向こうも楽しみにしてるんだよ。あったあった」
界境に魔力を叩き込んでゲートを開く。それを見て、理解が出来たのか口を紡ぐ。
「デュエルモンスターズの精霊、実在するのか」
「するぞ。オレぐらいに精霊界に入り浸っているのは決闘王ぐらいだけどな。ほれ、とっとと入れ」
最初にゲートを潜り、三人を招く。ゲートの先では【ブラック・マジシャン】を筆頭に様々な魔法使い族が集まっていた。
「ようこそ精霊界へ、良き隣人である限り君達を歓迎しよう」
「…夢ではないようだな」
「うわぁ、まじか。見たこと無いのもいる」
「魔法使い族、何と組み合わせるか」
三者三様の姿を見せるがまずは自己紹介をさせないとな。
「ほら、しゃきっとしろ。まずは自己紹介からだ。オレのパートナーも紹介するんだから」
「パートナー?うおっ、ユベル!?」
ゲートを潜って人間界側からユベルが姿を現す。
「危なかったね十代、クラスメイトが君達を追ってきていたよ。まあ、ちょっと遊んであげて入り口も閉じてきたから大丈夫だよ」
「ありがとう、ユベル。紹介しよう、オレの永遠のフェイバリットでパートナーのユベルだ。アカデミアでも見えていなかっただけで側にずっといたんだぜ。まあ、精霊か魔力に晒されていないと見えないんだけどな。今回、精霊界に渡ったことで今後は見えるようになるぜ」
「あまり十代に迷惑はかけないでおくれよ。人間界での生活があるから我慢しているんだから。本来なら精霊界で二人きりで籠っていたいんだから」
「そういうわけだから付き添いは今日だけだからな。頑張ってパートナーを探してくれ。こう、自分の直感と魂を信じろ。海馬社長は出来たぞ。と言うわけで後は任せたぜブラック・マジシャン。何かあったらラメイソンを探してくれ」
そして週明け、万丈目と神楽坂は大量のカテゴリーの精霊を、坂松も3種類のカテゴリーの精霊をパートナーにしていた。まあ、坂松は3種類中2種類がリンクとエクシーズなので使えないんだけどな。万丈目達も一部使えない。
万丈目は『ライト・アンド・ダークネス』『おジャマ』『AtoZ』というか『光機械ユニオン』『アームド・ドラゴン』の混成デッキかよ。よく回るな。
神楽坂、お前すごいな。『HERO』を除いた主人公達のカテゴリーかよ。オレがいなかったら主人公じゃん。
坂松は『クロノダイバー』『SPYRAL』『U.A.』かよ。中々愉快なことになったな。
いやぁ、放課後のデュエルが楽しみだな。
1ヶ月でほぼ全員が精霊をパートナーとしたが、問題も発生している。露骨に力量に差が出始めたのだ。早柏のようにカード資産が低かった物や神楽坂のように迷走していた奴が一気に上に登り詰め、天上院のように悪い方向に我を出す奴が転がり落ちた。
精霊が人間とパートナーを組みたがる理由がある。それは変化、進化するための環境の変化を得るためだ。前世でのリメイクカード、あれらに進化するために人間のパートナーと心を通わせたいのだ。
実際、3人いる女子の一人、ツァン・ディレのお陰で『六武衆』が『真六武衆』に変化した上に『影六武衆』まで産まれ、姫として奉られている。更にはシンクロ召喚も身に付け、ますます力を着けている。その内、『真魔六武衆』も手に入れるだろう。
そんな風に変われる奴もいれば変われない上に腕が悪いのが天上院だ。自分のデッキのモンスターの精霊とパートナーになれたのだが、どちらも頑固で周囲の変化に対応しきれていない。
そもそも【サイバー・ブレイダー】が微妙すぎるんだよ。なんで相手依存で効果が変わるんだよ。【アームド・ドラゴン・サンダー LV10】みたいに追加されるなら使いようはいくらでもあるのに。というか、変化したら確実に追加される形に変わるだろうな。
あとは、何がやりたいのかがはっきりしないのも問題だ。主軸が何処にあるか分からないし、グッドスタッフのようなデッキでもない。リカバリーも難しい上に、打点が高いわけでも、除去が豊富なわけでもない。そもそもカードのシナジーも薄い。はっきり言って、弱い。何処かに特化しないとブランク落ちが見えている。
相談してくれれば幾らでもアドバイスが出来るのだが、意固地になって一人でなんとかしようとしている。せめて永井先生に相談すればいいのに。一応三沢や神楽坂達、複数のデッキを扱うクラスメイトが研究を行っていてすぐに手を貸せる状態だ。苦戦しているけど…
とにかく効果が噛み合わないんだそうだ。殴ったら弱くなるから攻撃力アップすら防御として考えるしかないらしい。装備をつけまくって貫通でのワンショット狙いが一番マシらしい。
そっちはみんなに任せている。何故ならオレはプロデビューのためにアカデミアを離れているからだ。
通常はシーズン前に新人だけを集めた大会が行われ、そこでランク付けが行われるのだが、大企業の推薦などで急遽プロ入りをする場合、対戦相手を指名してデュエルを行う。指名相手に制限はなく、自分との力量差を見抜く能力なども確認されるのだ。
指名相手はもちろんみんな大好きエド・フェニックスだ。しかも『E・HERO』の手抜きデッキと初期『D-HERO』【Bloo-D】抜きしか持っていない。HERO使いとしてたっぷりと歓迎してやらないとな。
先にエドがステージに立ち、観客に笑顔で手を振ったり、ファンサービスを一通りこなす。その後、オレの登場になるのでユベルに会場の照明を全て落として貰う。非常灯の僅かな明かりの中、闇から這い出るように見えるように魔力で演出をかけてエドの前に立つ。そこで照明を元に戻して貰う。
「いつの間に!?」
原作の覇王の姿に驚いて後ろに飛び退くエドにマイクパフォーマンスで挑発する。
「運命に縛られし哀れな奴隷よ、その苦しみから解放してやる」
「ふん、新人が大口を叩いて、恥をかくだけですめばいいな!」
エドがデュエルディスクを構えるのに合わせて特製のデュエルディスクを構える。
「「デュエル!」」
「先行は新人からだ」
「オレのターン、ドロー。そのままターンエンドだ」
手札も見ずにターンエンドを宣言するオレの行動にエドも観客も驚いて固まる。
「言ったはずだ。運命に縛られし哀れな奴隷よ。貴様の運命は決まっている。オレには勝てない」
「ふざけるな!そんな運命、断ち切ってみせる!僕のターン、ドロー!【融合】を発動。手札の【E・HERO フェザーマン】と【E・HERO バーストレディ】を融合。カモン【E・HERO フェニックスガイ】さらに【E・HERO スパークマン】を召喚。2体のHEROでダイレクトアタック。フェニックスシュート、スパークフラッシュ!」
覇王 LP4000→300
「ターンエンドだ。このまま引退に追い込んでやる」
「くっくっく、この程度の力で運命を断ち切るとは笑わせる。所詮は自分を偽る三流か」
「まだ言うか!」
「この質問に大雑把でも答えを返せるなら撤回してやろう。貴様のデッキで棒立ちの相手に手札6枚の状況で4000のライフを削れるルートを通れない確率はいくらだ?」
オレの質問にエドが表情を歪める。HEROデッキで6枚も手札があれば4000を削れない確率など少ない。
「…10後半だ」
「さらにセットカードでの防御が出来ない状況、運命は確実に貴様の敗けを指している。三流は取り消そう。気付くのが遅かったがな。オレのターン、ドロー。これが覇王のデュエルだ、魂に刻み込め!
手札の【E-HERO シニスター・ネクロム】を墓地におくり【V・HERO ファリス】を特殊召喚。特殊召喚された【ファリス】の効果を発動、デッキから永続罠扱いで【V・HERO インクリース】をフィールドに置く。
そのまま【インクリース】の効果を発動。自分フィールドのモンスター【ファリス】をリリースし、自身を特殊召喚。自身の効果で特殊召喚された【インクリース】の効果で、デッキから【V・HERO ヴァイオン】を特殊召喚。
【ヴァイオン】の効果でデッキから【E・HERO シャドー・ミスト】を墓地に送る。墓地に送られた【シャドー・ミスト】の効果で、デッキから【E・HERO エアーマン】を手札に加える。さらに【ヴァイオン】の効果で墓地の【シャドー・ミスト】を除外しデッキから【融合】を手札に加える。
墓地の【シニスター・ネクロム】を除外し、デッキから【E-HERO ヘル・ライダー】を特殊召喚。【ヘル・ライダー】の効果でデッキから【ダーク・フュージョン】を手札に加える。【アダスター・ゴールド】を手札から墓地に送り、デッキから【ダーク・コーリング】を手札に加える」
覇王 LP300 手札7枚(エアーマン 融合 ダーク・フュージョン ダーク・コーリング)
場
V・HERO インクリース
V・HERO ヴァイオン
E-HERO ヘル・ライダー
「ば、馬鹿な、フィールドにモンスターを3体も出しながら、手札が減っていないだと!?それに『E-HERO 』に『V・HERO 』!?」
「さあ、地獄を楽しめ!手札の【フェザーマン】と【バーストレディ】を使い【ダーク・フュージョン】を発動。翼と炎、今、邪なる力と合わさり巨悪を滅ぼせ、ダークフュージョン!【E-HERO インフェルノ・ウィング-へルバック・ファイア】
特殊召喚時にデッキから【E-HERO トキシック・バブル】を手札に加える。そして特殊召喚。特殊召喚時に【ダーク・フュージョン】でのみ特殊召喚可能な融合モンスター【インフェルノ・ウィング】が存在することで2枚ドロー。
続いて、場の【トキシック・バブル】と【インフェルノ・ウィング】を使い【融合】を発動。毒と悪意、その内に秘めし心を解き放て!融合召喚、現れろ、太陽の勇者【E・HERO サンライザー】
特殊召喚時にデッキから【ミラクル・フュージョン】を手札に加える。場の【インクリース】【ヴァイオン】【ヘル・ライダー】を使い2枚目の【融合】を発動。幻影と邪が交わる時、大いなる力を宿せし英雄が立ち上がる。融合召喚、現れろ【V・HERO トリニティ】
このターンの間、攻撃力は倍になる。【ミラクル・フュージョン】【ダーク・コーリング】を発動。墓地からモンスターを除外し『E・HERO』と【ダーク・フュージョン】でのみ特殊召喚出来るモンスターを融合召喚する。【フェザーマン】と【トキシック・バブル】、【インフェルノ・ウィング】と【ヘル・ライダー】を除外!
翼と毒、その力の猛威を見せつけよ!融合召喚、【E・HERO Great TORNADO】融合召喚時、相手の場のモンスター全ての攻守を半分にする。
煉獄と地獄が合わさりし時、最強の邪が目覚める!ダーク・フュージョン、【E-HERO マリシャス・ベイン】」
覇王 LP300 手札3枚(エアーマン)
場
V・HERO トリニティ ATK 5600
E・HERO サンライザー ATK 3100
E・HERO Great TORNADO ATK 3400
E-HERO マリシャス・ベイン ATK 3600
「うっ、あっ、ば、馬鹿な、こんな、嘘だ」
「現実だ。【トリニティ】はダイレクトアタックが出来ない代わりにモンスターに3回まで攻撃できる。丁度良いサンドバッグがいるな。
【サンライザー】は他の『HERO』が攻撃する時に相手の場のカード1枚を破壊できる。自分の場の属性1つにつき200の攻撃力アップが全体に付与される。
【マリシャス・ベイン】は自分メインフェイズに相手の場の自身の攻撃力より低い攻撃力のモンスター全てを破壊することが出来、破壊したモンスター1体につき200の攻撃力を永続で上げることが出来る。
さあ、バトルだ。【トリニティ】で1回目、2回目の攻撃を【フェニックス・ガイ】に3回目を【スパークマン】に、そのタイミングで【サンライザー】の効果で【フェニックス・ガイ】を破壊し、残りのヒーローでダイレクトアタック!」
「う、うおおおおおぉぉぉ!?」
普通ならあり得ない超過ダメージにエドが吹き飛ばされる。
「運命を断ち切る力が足りないな、エド・フェニックス。貴様の望みはかなわない」
「ま、待て…僕の実力は、こんな物ではない!」
「…ふん、新人に対する調節していたデッキだと思ってやろう。ならば再び構えよ。貴様の運命を刻み込んでやろう」
デッキを入れ換えるエドに合わせて、こちらも闇を固める演出を入れてデッキを入れ換える。
「「デュエル!」」
手札を見て、精霊たちの思いを再確認してプレイを行う。
「オレのターン、ドロー。【フュージョン・デステニー】を発動。手札・デッキから素材を墓地に送り『D-HERO』を融合召喚する」
「なっ、何故『D-HERO』を貴様が持っている!『D-HERO』は殺された父さんが作ったカードだ!まさか貴様が!」
「デッキの【ディアボリックガイ】【ディナイアルガイ】【デスドグマガイ】を墓地に送り融合。3つの運命が交差する地に降り立て【D-HERO ドミネイトガイ】」
「僕の知らない『D-HERO』!?」
「エド・フェニックス、貴様は知らないことが多すぎる。だから運命を断ち切れないのだ。墓地の【ディアボリックガイ】を除外してデッキから2枚目の【ディアボリックガイ】を特殊召喚。
墓地の【ディナイアルガイ】はデュエル中に1度だけ、墓地に他の『D-HERO』が存在する時、特殊召喚できる。更に特殊召喚された時、デッキ・墓地・除外されている『D-HERO』を1体をデッキの一番上に置くことが出来る。【ディアボリックガイ】をデッキトップに。
3体の『D-HERO』をリリースして【D-HERO ドグマガイ】を特殊召喚、更に今リリースした3体を除外して墓地の【デスドグマガイ】を特殊召喚して効果を発動。今ここに、運命は定められた。ターンエンドだ」
覇王 LP4000 手札4枚
場
D-HERO ドグマガイ ATK3400
D-HERO デスドグマガイ ATK3400
「僕が勝てば、全てを聞かせて貰うぞ!僕のターン、ドロー!」
「スタンバイフェイズ、【ドグマガイ】の効果を発動。自身の効果で特殊召喚している時、次のスタンバイフェイズに発動する。相手のライフを半分にする。その後、前のターンに発動していた【デスドグマガイ】の効果を適応。2000のダメージを与える。言った筈だ、貴様に定められた運命を断ち切る力は足りないとな」
「そんな、この僕が、何も出来ないなんて」
「ライフアブソリュート、デスライフアブソリュート!」
「うわああああああああ!?」
ライフが0になり、膝をつくエドに1枚のカードを投げる。
「運命を断ち切る力が欲しいなら、来るが良い。どれだけ時間が必要かは貴様の思いと力による。あとは貴様が決めろ」
一時的に力を貸してくれていた『D-HERO』デッキが霧散したのを確認してからユベルに再び会場の照明を全て落として貰い、闇に紛れる演出で会場を後にする。