漆番目の上弦   作:魔剣グラム

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 前回のお話は散々お気に入りが解除されたハズなのに、いつの間にか戻ってました。
ポイントもむしろ増えました…!

ありがとうございます…!
 前回でお気に入り、150名様突破となりました。これからもまた元気にやっていこうと思います…!
 あと、評価が1人増えて12名様となりました。ありがとうございます。
 でもオチ決まってないんだよなぁ…と思いながら。
あ、アンケの結果で文字数増やしますね!
今回の目標は4千字ほどです!
…書けるかなぁ…?
ストーリーはとっ散らかってるけど。


月 ツキ 付 築

 地面を踏みしめたあと、ゆっくりと構える目の前の鬼。

よくも私達の継子(いもうと)達の将来を奪ったわね…!。

絶対に地獄に落としてやる…!!! 

 

蜻蛉の舞 陽炎

 

まるで避ける事が前もって決まっていたかの様に、刀が鬼から外れていく。 

まだまだ!

 

蝶の舞 戯れ

 

何もない空間を幾度となく突き刺す。

本当に1つの動きが速すぎる…!

その鬼はどこかきょとんとした表情のまま、口を開く。

…鬼は悪魔だ。まさしく悪魔の囁きをそこに挟んで来た。

 

「この場は見逃してやろう」

 

は?なんですって?

 

「一晩掛けて俺を倒すワケにはいかんだろう?俺も完璧に能力(チカラ)を取り戻したし、能力の暴発でお前らを倒すのは忍びない」

だからここは見逃してやるよ。無惨を倒しに行って来い。

 

 それはかなり魅力的な提案だった。ホントにその約束が守られるなら。だが私には憎き仇を討つという想いがある。

 

 だが他のみんなは、かなり動きに精細さを欠いていた。

 確かにこの鬼の言うとおり、一晩掛けてこの鬼を倒した所でどうにもならないからだ。

 

 まずは無惨を斃さないと。だからこそ心が揺さぶられる。

 

コレはマズい流れだ。なんとしてでも断ち切らないと…!

 

そう考えた私に何かの影がかかる。

…伊黒さん?ボロボロの伊黒さんだった

「聞き入れるな!」

伊黒さんが吠える。

「鬼は嘘つきだ。聞こえのいい言葉で俺達を惑わしているだけだ!」

その言葉で稲妻に撃たれたかの様に元に戻る。

「…え?マジで?ダメ?なの?」

鬼が独り言を呟き始める。

「いやいや…あの時はそういう状態じゃなかったじゃん?チカラを取り戻すなんて予想もしてなかったし…。ホントにダメ?」

ハァ…と大きく嘆息すると、マジメな顔でゆっくり頚を横に振った。

「とりあえず、呪いをはずすよ?え?ダメ?いやいや…何もかもダメなんてキツいってホント」

じゃあ本気になるわー。お望み通り。

 

「済まんな。どうやら俺も本気で闘わないといけなくなったらしい」

 

 その瞬間。今までの絶望がまだ希望だったのだと強制的に体感させられた。

全く大きさは変わっていないのに、何倍も何十倍も。ヘタしたら何百倍も相手が大きくなっている気さえする。

 胃袋が押し潰されるほどの重圧。

 酸素が肺に入って来ない。

 私は憎しみの事さえ思わず一瞬忘れてしまうほどに瞠目した。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

あーあ。さっさと退場しようと思ったのに無惨からの声が届いて不可能になったよ。

俺は強いが完璧ではない。

だが、完璧ではないという事に美徳を感じる(・・・・・・・・・・・・・・・・・)。そんな鬼だ。無惨は完璧を目指している。なぜなら、

 

完璧とは不変である

 

という事だからである。

 不変を体現しようとしている無惨には悪いが、俺は完璧は嫌いだ。

 なぜなら完璧とはそこに改良の余地はなく、ありとあらゆる変化の余地が挟めないという事だ。

 

 

つまりは停滞という事である。

 

停滞は退屈を産む。

 

 退屈が大嫌いな俺としては完璧とは退屈であるなら完璧を目指したくない。今までよりも良いモノを。しかし決して完璧ではないものを。ソレを目指しているからこそ、より良い変化が無限にできるのだ。

 

 そこが徹底的に無惨とはあわない所であり、無惨よりも人間に近い所でもある。

 

変化し続けないとすぐに飽きてしまう。

 それが俺の特徴であり、俺の学者としてのポリシーである。

もう生きる事にも飽きた。千年生きててここ参百年はずっと停滞の日々だった。

 この停滞の日々がそろそろ終わってもいいんじゃないかと、そう思っただけである。

 

 俺は確かに愉しかった。戦闘に快楽を。愉悦を感じる主義だ。それはギリギリの闘いである。全ての感覚が研ぎ澄まされていき、本来起こされなかった感覚(モノ)がむりやり引きずり出されるという経験が大好きなのである。

 

 その時に脳汁がダバダバ出て生の実感が湧いてくるのが好きなのである。死と生の狭間の感覚。自分の実力で死をはねのけ、生を掴み取る感覚。生き残るために全力を尽くす感覚。全てが好きだ。

 

 だからこそ刺激的な闘いを求めた。縁壱との闘いは愉しかった。

 

だが縁壱は強過ぎた。俺は鬼に生まれ変わって初めて死の恐怖を感じた。

 

俺はとても愉しかったが縁壱は楽しくなさそうだった。なぜなら、縁壱は義務で闘っていたからだ。

 

兄を探すという義務に。剣でしか繋がりを持てなかった兄と、少しでも家族との絆を保とうとする意思に。

 

あくまで私との闘いは、兄との闘いの前座に過ぎないとわかった瞬間、私は逃げた。

 

闘っていても微塵も愉しくなかったからだ。

 

お互いに死の恐怖を感じ、それをはねのけ続けながら戦うのが俺は好きだ。

 

それが一方的な戦いになったのはいつの事か。

 

それが対等な戦いに。闘いに。ならなくなったのはどれだけ昔の事か。

 

しかし、それが縁一相手では逆転した。

凄く久しぶりにめちゃくちゃ楽しかった。

 

でも縁一はちっとも楽しくなさそうであった。

それはそうだろう。

アイツは剣をつまらぬものとして振るっていたからな。

誰よりも才能を持ち、それでいてそれが自分のとことん興味のないものの辛さは計り知れない。

 

義務で剣を振るっているのに追い詰められていく俺。

アイツの剣からは、楽しさも覚悟も感じられない。

 

ただただ義務。

ただただ絆の維持。

 

そんなモンばかり刀に写して斬りかかってくる。

それでいて性質(タチ)が悪いのは、そんだけでめちゃくちゃ強いのだ。炎のように華麗に舞い。光の様に美しく貫く。

 

まるで太陽のように。まるで鬼の天敵であるかのように。

 

日の呼吸が後に神楽となったのも頷ける。

あんなに美しい呼吸、美しい舞は見たことがないのだから。

 

あんな(もの)、そうそう産まれてなるものか。

 

天賦の才能を超えた、天と地。全ての者から、剣の才能のみを抽出して凝縮した才能(もの)を与えられた。

 

そんな才能であった。

そんな天才であった。

そんな太陽であった。

 

 あの時に比べれば、この程度の殺意は心地のよさすら感じるもの。

あの時は総身に怖気が走った。

 背骨の変わりに氷柱を代用したとしても、あれほどの寒気は感じる事がないであろう。

 

 縁壱(鬼よりもバケモノ)には絶対に及ばない。そんなか弱い連中に、俺は牙を剥く。

 

 

「鬼殺隊の(やっこさん)達。極限に至らぬ者のワザで恐縮だが、極限というモノをご教授してしんぜよう」

 

地面が爆発した。

 

 

 

 

 

 




……完結おめでとうございますって感想で言われちゃいました。
……なので、もっと文字数増やす予定だったけど、半分で投稿します。

この小説、もっと文字数を増やしてほしいかそのままか(減らすのはムリです。割りと限界なので)。

  • 増やしてほしい(倍程度)
  • そのままキープ
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