そう思い立ち、夜空の天蓋の下を歩く。
いい獲物いないだろうか?前回は結局喰い逃したし。そんなこんなで歩いていたら。
どこからともなく琵琶の音が聞こえた。
またかよ…!
気がつくと、畳に招待されていた。
「やぁ!
コイツは確か…上弦の弐。童磨。無惨から聞いたな。
「…確か…300年振りくらいかの?」
コイツはとっくに死んでると思ってたからな。まだ生きてたか。
「317年振りだよ!懐かしいな」
「おんしが鬼になりたての頃に会って以来だからの」
ホント。きょーみねぇわ。鬼ってそんなモンだと思うが。
コイツは上弦の壱。名前は…
「黒死牟か。久しぶりだの」
「それはやめろ。俺と無惨様には不快なだけだ」
そっかー。お前たちには素の俺を知られちゃってるからねー。
こんな爺くさい演技する必要ないな。こんな爺くさい演技は他の奴らがいる時にやるモンだ。
つまり今だ。
「いやはや。お元気そうでなにより。九十年振りでございましょうかな?」
壺の中から声が聞こえた。どうやら、あの壺は上弦の参に絡んでいるらしい。そういや上弦の参の名前を知らねぇな…。
「しばらく会わぬ内に玉壺は数も数えられぬ事になったらしい」
アイツは玉壺って名前なのな。今知ったぜ。
「呼ばれたのは百十三年振りじゃ。割り切れぬ不吉な数字…半。奇数!!」
お前らしいな。
…なら鬼にとっては逆に吉兆と言えなくはないか?
それに俺は十二鬼月の拾参番目に入った。上弦の漆番目だ。
西洋の方では七は幸運な数字らしい。十三は死神の数字として知られてる。つまり俺は鬼としては運が良くて、人としては死神の様なものらしい。
まさに俺にふさわしい数字と番号だと思わねえか?
…思わねえか。まあいいさ。だが素晴らしい数字と番号だ。
「無惨様のおみえだ」
黒死牟の声が耳に入る。
慌てて頭を垂れ、膝をついた。
…上にいるとはね。
予想外だったよ。
何かを調薬しながら無残は口を開く。
「妓夫太郎が死んだ。上弦の月が欠けた」
恐ろしく冷たい言葉であった。
あ。コイツ機嫌悪いんだな…。
なんとなく俺は察したが特に知らねぇからな…。慰めようもない。
「それは真でございますか!?」
上弦の弐は能天気に答えた。
マジかよ…。こんな機嫌悪い無惨の相手すんの俺はゴメンだぞ。
「妓夫太郎は私が紹介した者。目玉でもほじくりだしましょうか?」
「要らぬ。貴様の目玉など。案の定堕姫が足手まといであった。初めから妓夫太郎が闘えば勝っていた。それに…」
無惨が一度言葉を切る。
「…くだらぬ。人の部分を多く残した者から死んでいく。…だがもう、それもいい。私はお前たちには期待しない」
「その様な悲しい事をおっしゃる。私があなたの期待に応えなかった事があるでしょうか?」
無惨の顔に青筋が浮かび上がる。
マジで!?こんな機嫌悪いの?クソほどめんどくさいんだけど…。
「産屋敷一族を未だに葬っていない。青い彼岸花はどうした?」
こんな機嫌悪いの一回とか二回しか見た事ねぇよ。こうなると解消されるまで長いんだよな…。
それぞれ返す言葉もない様だがな。まぁそりゃあそうだろうな。俺も何十回か柱には遭遇した事あるし、それを喰ってるが。
壺のヤツは何かを言いかけていたが、それを遮って。いつの間にか壺の首を持っていた。
え。マジでいつの間に?
「私が嫌いなのは変化だ。状況の変化や肉体の変化。感情の変化」
お前も
「私が好きなのは不変。完璧な状態でなにも変わらない事」
俺は不変としては月を推すがね。満ち欠けを繰り返しながらも。この千年一度も月が満ちたら欠けぬ月はなかったし、その逆もなかったからな。十二鬼
無惨の攻撃を慌てて避ける。喋りながら攻撃してくんじゃねえよ!!
「私が喋っているときに別の事を考えるな!」
ムチャ言うなよ…。
「新しく良い事があった直後に
あ。俺は自己紹介しないとダメか。めんどくさいな。
「新たな上弦の漆番目。大楽じゃよ。よろしくお願いするのじゃ」
「この鬼は私とは真逆の価値観を持ってる。だが、強い。私と同じ年月を
それを聞いて鬼達は驚いたようだった。
「変化大好きな鬼の大楽じゃよ。変化とは実に良い。なぜなら変化しないと飽きてしまうからの。自分に、全てに飽きてしまうからの」
肉体だって、状況だって、感情だって。
全ての変化は良い方に転がる事も悪い方に行く事もある。
それを全てまるっと含めて。楽しめてこそ。好転する様に力を注げてこそ。
もし、完璧という存在がいたらさぞ味気ないだろう。
俺の名前の通り、「大きく楽しむ」ためにも変化は必須なのだ。
「私にはよくわからんし、わかりたくもないが」
わかってもらうつもりもないしな。
「玉壺!
あ。壺の情報聞いてたんだな。
「おい!そこの琵琶女。俺も壺や天狗と同じ場所に飛ばしてくれ」
琵琶の音が響き。
俺はある事を思い出した。
人、また喰いそびれた…!また無惨のせいで…!無残のバカヤロー!!
この鬼。無惨によく殺されなかったよな…。大楽という名前。凄く単純なネーミングセンスです。誰か僕にKBTIT並みのネーミングセンスをください。あ。半天狗の言う不吉な数字。原作では丁となっていますが、この作品では半になっております。コレは丁半博打がベースなのではないかと考えた結果です。
・・ ・ ・・
丁半博打で2で丁度割り切れるのが丁。半端が出るの
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が半です。つまりこの場合は奇数になりますので半になります。お間違いのないよう。…原作の誤植か…?まっいっか。
私の前作を読んだという人
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はい
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いいえ