初めて小説を書くので文が酷いですか許してください。
夜叉とは長政の事です。
俺、浅井長政?
「オギャー」
(なんだよ、体が思うように動かない)
「た、大変です!お、男の子が生まれました!」
どうなってんだ?
オッスオラ悟空、ではなく浅井長政。そう戦国時代の大名、浅井長政なのである。
なんでだよ!なんで織田に滅ぼされたやつなんだよ!やってらんねぇ…俺やだよ!いきなり訳の分からないタイムスリップして死ぬの!
まあ、なってしまったのは仕方がない。出来るだけ生き残れるように頑張ろう。
大丈夫、俺はまだ子供だから大将となるのはまだ先だし、今のうちに出来ることは考えておかないと…
「どうかしたの?」
「いえ、なんでもありません姉上、心配していただいき有り難うございます」
ニッコリ
「い、いえ、姉として当然の事です!」
可愛い、その声で脳みそ溶けそう。
俺の姉、京極マリア、うーん戦国BASARAの京極マリアなんだよなぁ、ちなみにマリアと言うのは神父さんにもらった名前らしい。
「そうだ、さっきお父様があなたを呼んでいたわ」
「ありがとうございます姉上」
(お父様から?何かあったのかな?)
浅井長政の父、浅井久政、いつもとても優しくしてくれている頼れる父である。
父上のお呼びなら即参上!などとふざけてる場合じゃないよな、急いで行かなきゃ。
「よく来た夜叉、明日朝倉のところへ行くぞ!しっかりと用意しろ」
なぜか興奮気味になっている父上の高い声、成人した男が出せる声ではなく、女性の声である。
そう、俺の父の浅井久政は、女性である。この世界はほとんど女性なのである。女性が男として育てられて、女性と結婚することは珍しくないらしい。
「朝倉ですか?古くから交流関係にあるのは知っていますが、行くのは初めてですね」
朝倉といえば浅井と共に織田に滅ぼされた朝倉である。
ちなみに何故織田と浅井が戦った理由は、浅井が協力関係であった織田に、朝倉に不可侵の約束をしていたのだが、織田が朝倉を侵略し始め、浅井は朝倉を助けるために織田と対立したという流れである。
「息子の自慢話をしていたら、どうしても会いたいとうるさいからな、それに夜叉が当主となったら世話になるだろう、今のうちに挨拶でもしておけ」
なるほど、今のうちに朝倉に顔を売っておこう。俺こういうの苦手だけど、こんな時代だしやれることはやらなきゃな。
浅井久政視点
夜叉はとても賢い子供である。私がとても可愛がっている夜叉はとても頭が良く、容姿もいい。今はあまり表に出ていないからいいですが、これから当主となれば日の本にいる全ての大名が夜叉を狙ってやってくるでしょう。
ですが大丈夫でしょう、夜叉はとても強い、槍術、弓術、剣術、どれも大人の武士に勝るでしょう。もうすでに私では敵わなくなってしまいました。ですが夜叉は争うのが好きではないようです。
この前の会話のことです。
「夜叉は強いな、そんなに強かったら天下なんてすぐ取れるだろう」
この時の私は息子が天下をとるためにこんなにも強くなっているのだと思っていました。ですがとても悩んだ顔をして私に言いました。
「申し訳ありません父上、私は天下に興味はありません。私は護りたい人を守るために強くなっているのです」
それを聞いて私はとても悲しくなりました。天下をとって欲しいからではありません。彼はあまりにも優しい。
この戦国の世では、残酷な程に。