RASのサポートをこなしてるうちに、いつの間にかテストが終わった
今日はテストが返却される日だ
陽介「__うん。」
モカ「やー、ようくんはどうだったかなー?」
陽介「こんな感じ。」
俺は点数が書かれた紙を渡した
モカ「おー、これはこれは。」
蘭「どんななの?......って、すご。」
つぐみ「そうなの?......ほんとだ。」
俺の点数を見て3人は驚いた声を上げた
可もなく不可もなくなんだが
モカ「学年9位とは、中々やりますなー。」
陽介「そうか?可もなく不可もなくだと思うけど。」
蘭「いや、どう考えても高いでしょ。こんなに頭良かったんだ。」
陽介「そうでもないよ。俺よりできる奴が少なくとも8人いるんだから。」
そう、何もすごくなんかない
程々、それだけだ
つぐみ「頑張ったんだね!すごいなー!」
陽介「え?」
つぐみ「私ももっと頑張るよ!出水君に負けないように!」
頑張った?俺が?何を?
俺は今まで通り、普通に勉強してただけだ、今までだったら9位になったくらいじゃ褒められもしなかった
ましてや頑張ったなんて、絶対に言われなかった
陽介(あれ?)
最後に頑張ったて言われたて褒められたの、いつだっけ?
思い出せない、あったはず、あったはずなんだ
高校、中学、小学校、どこだ?
思い出は鮮明に覚えてる、どこだ、どこにある?
蘭「出水?」
陽介「っ!な、なんだ?」
蘭「出来れば、あの二人を見るの手伝ってほしいんだけど。」
美竹はある方向を指さしながらそう言った
そこには、うなだれた上原と宇田川の姿があった
陽介「あっ(察し)」
蘭「流石にあたし達だけじゃ手が回らなくなってきた。」
陽介「多勢なんだよな?」
二人で4人必要って、どんな突起戦力なんだよ
陽介「でも、俺も少し用事があるから、まとめてるノート貸すだけじゃ駄目か?」
蘭「そんなのあるの?」
陽介「あぁ。俺はこれだけで勉強してるから。」
俺はそう言いながら、カバンからノートを5冊出した
すぐに確認できるように持ってきててよかった
陽介「はい。」
蘭「あたしも見てみよ。」
モカ「あたしも気になるー
つぐみ「私も見たい!」
そう言って3人がノートを開いた
蘭、モカ、つぐみ「!?」
中身を見ると、3人は驚いた表情をした
青葉もあんな顔するんだな
蘭(こ、これ......)
つぐみ(綺麗にまとめられてるし、すごく分かりやすい。でも。)
モカ(どこか、こう、狂気を感じるって言うかー......)
3人はノートに目を通してる
陽介「どうだ?使えそうか?」
つぐみ「う、うん!このノート、すごいね!いつも作ってるの?」
陽介「そうだな。小学校時からずっと作ってる。」
つぐみ「小学生から!?」
陽介「おう。」
いつからこのノート作るようになったっけ?
まぁ、気付いたら当たり前になってたってだけだな
モカ「まー、これを二人に叩きこもっかー」
蘭「そうだね。」
つぐみ「頑張ろうね!二人とも!」
巴「お、おう......」
ひまり「う、ん......」
俺はそんな二人に内心、手を合わせながら教室を出た
__________________
ギャラクシーはもうちょっと閉まってるらしい
再開はちょうど、RASのライブが終わったころだな
陽介「__ん?」
歩いてると、ポケットの中の携帯が鳴った
六花からのメッセージだ
『学年10番以内に入れました!』
陽介「おぉ、そんなにいったのか。」
俺は六花に頑張ったなと送って携帯をしまい、歩きだした
陽介(今日は早めに練習を始めるんだっけ。ライブまでもう少しだし、俺ももう少し考えてみよう。)
俺はそう思い、足早に家に帰った
__________________
陽介「__ただいま。」
チュチュ「あら、おかえり。」
パレオ「おかえりなさーい!」
家に入ると、チュチュとパレオがいた
もう帰ってきてたのか
チュチュ「突然だけど、ライブの時間表があるわ。目を通しておいて。」
陽介「了解。」
俺は受け取ったプリントを見た
軽く見た感じ、昼飯から結構時間空くな
陽介「この間の時間に何か食べる物でも用意するのか?」
チュチュ「そうね。頼むわ。」
陽介「了解。」
パレオ「どんなものを用意するんですか?」
陽介「そうだな......」
確か、甘い物とか辛い物って駄目なんだよな
あと、カフェインもが多く含まれてる飲み物も
のど飴も糖分が含まれてるからダメ
陽介「まずは情報収集して、適切なものを適切な量作るよ。」
チュチュ「一人に任せて悪いわね。」
陽介「いいよ。楽しいから。」
俺はそう言って自分の部屋に行った。
__________________
部屋に戻ると、俺はすぐにパソコンを開いた
陽介「__ふむふむ。」
あんまり多く食べちゃだめなんだな
陽介「おっ。」
おでんの大根がいいのか、大根は腹持ちがいいし、出汁次第で他の栄養も補える
それと、粘膜強化できるオレンジ
あと、ライブ終了後用にりんごのはちみつ漬けもありだな
陽介「こう見れば工夫できることは多いな。」
だいたい決まった
陽介「さて、用意、始めていくか。」
それから、俺はライブの日用のレシピを作り始めた
__________________
”アフターグロウ”
アフターグロウは放課後の教室に残り、勉強会をしていた
蘭「__すごい。」
巴「分かる、分かるぞ!」
ひまり「すごい!分かりやすい!」
陽介のノートの効果は絶大で、二人はスポンジが水を吸収するように内容を吸収していた
これには、モカとつぐみも唖然としている
つぐみ「ほんとに二人なのかな?」
モカ「影武者ー?」
巴「いや、ひどいな。」
ひまり「本物だよー!」
つぐみ「うん。そうだよね。」
モカ「それにしても、すごいね、これー。」
モカはノートを手に取った
蘭「まるで魔法だね。」
日菜「__何がー?」
蘭「!?」
つぐみ「ひ、日菜先輩!?」
モカ「どうしたんですかー?」
5人が話してると、日菜が現れた
日菜は面白そうなことに興味津々だ
日菜「それで、何が魔法なの?」
つぐみ「なんでもないです。」
日菜「嘘だよね?ずっと見てたもん。」
蘭「!」
アフターグロウは日菜が陽介にしたことを聞いていた
陽介がらみの話題は避けたい
日菜「そのノートだよね?見せてよ!」
蘭「ダメです。」
日菜「えー。」
つぐみ「友達に借りてるんです。」
日菜「......じゃあ、諦めるよ。」
日菜はそう言って背中を向けた
ひまり(あれ?意外と素直?)
巴「__ひまり!嘘だ!」
ひまり「え?」
ひまりは風が通り過ぎる感覚を感じた
気づけば、机の上にあったノートは消えてた
つぐみ「日菜さん!」
日菜「いいじゃーん!減るものじゃないしー!」
日菜はそう言いながら、ノートを開いた
蘭「返してください!」
日菜「......この字、陽介君のだねー。」
蘭(あーもう!やっぱり!)
日菜「一見は普通のノートだけど、おかしいよね。これ。」
蘭、モカ、つぐみ「!」
日菜は考えるような仕草を取った
日菜「みんなは陽介君の眼帯の理由、知ってるのかな?」
モカ「分からないですー。事情があるからしか聞いてないですしー。」
モカがそう言うと、他のメンバーもうなずいた
日菜「だよね。」
ひまり「それがどうしたんですか?」
日菜「色々調べてみたんだけど、あの眼帯の中身を知ってる子がいなかったんだよねー。」
巴「それが?」
日菜「あたし、あの中身が気になる。」
アフターグロウ「!!」
日菜の一言に、全員の肩が跳ねた
つぐみ「また、なにかする気なんですか!?」
一番に口を開いたのはつぐみだ
いつもからは考えられないくらい、剣幕だ
日菜「何をそんなに怒鳴ってるの?」
つぐみ「前にも言ったでしょう!?人には触れちゃいけない事がありますって!!」
日菜「でも、気になるんだよ。」
日菜はつぐみの怒りに反応してる様子は無い
それにはさすがに、他のメンバーも怒りの視線を向けた
蘭「......陽介は、日菜さんの好奇心を満たす道具じゃないんですけど?」
日菜「分かってるよ?当り前じゃん?」
巴「だったら、やめてやるべきですよ。」
ひまり「そうですよ!」
日菜「分かって上でするんだよ。」
日菜は全く飄々とした態度を崩さない
モカ「......日菜先輩。」
日菜「どうしたのー?」
モカ「......好奇心だけで動いちゃうと、いつか、人を殺しちゃいますよー。」
蘭、つぐみ、巴、ひまり「!!」
モカはいつもからは考えられないくらい、低い声でそう言った
怒ってるのが、伝わってくる
日菜「あはは!なにそれ!」
そんなモカを前にしても、日菜は崩れない
日菜「ま、一応覚えとくよー!あ、これ返しとくね!」
日菜は机の上にノートを置いた
日菜「じゃあねー!」
日菜は大きく手を振りながら、教室を出て行った
日菜が去った後の教室の中は静寂に満ちていた
蘭(まずいことになったね。)
モカ(これは、止めるのキツイかなー)
巴(どうする!アタシたちに出来る事を考えろ!)
ひまり(と、ともかく、いずみんに知らせないと!)
つぐみ(ごめんね、出水君......)
アフターグロウはその後、すぐに荷物をまとめて家に帰った