狂犬と消失少年   作:火の車

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決着

 テストが期間が過ぎ

 

 一日挟んで順位が発表された

 

陽介「__おぉ。」

モカ「お~。」

 

 俺の順位は学年5位

 

 前回から4つ上がった

 

 これは流石に驚いた

 

つぐみ「今回難しかったのに、すごい!」

陽介「いやー、流石に驚いた。」

蘭「それに対して、あの2人は......」

巴、ひまり「」

陽介「あっ。」

 

 俺は2人の順位を確認した

 

 結果はまぁ、お察しだった

 

 これには青葉すら苦笑いだ

 

陽介「ま、まぁ、順位は下がったけどそこまで深刻じゃないって。」

つぐみ「そ、そうだよ!赤点の数も減ってたし!」

モカ「補修は免れないけどねー。」

蘭「モカ!」

巴「だ、だよな~......」

ひまり「アハハ......」

 

 やばい2人の目に光がない

 

 いや、確かにヤバいけど

 

モカ「まー、元気だしなよー。」

つぐみ「そうだよ!この後は修学旅行の話だよ!」

ひまり、巴「あ、そうだった!!」

陽介、蘭「!」

巴「テンション上がって来たー!」

 

 いきなり元気になったな

 

 それにしても、修学旅行か

 

陽介「どんなだろう、修学旅行。」

蘭「そう言えば、行った事ないんだっけ。」

陽介「まぁ。」

モカ「じゃあ、教えてあげるよー。」

陽介「!」

 

 青葉がそう言うので

 

 俺は青葉の方に顔を向けた

 

モカ「修学旅行はねー。」

陽介「修学旅行は?」

モカ「すっごい楽しいものだよー。」

陽介「いや、アバウトだな。」

蘭「そんな事だと思った。」

 

 美竹は呆れながらそう言った

 

 まぁ、青葉はこんな感じだと思ってた

 

つぐみ「説明会は去年にあったから、出水君は知らないよね。」

陽介「一応、書類で内容は見たよ。」

モカ「楽しみだよねー、スキー。」

陽介「スキーって初めてするな。」

蘭「まぁ、この近くにないからね。」

 

 感慨深いな

 

 初めての修学旅行で初めてのスキー

 

 世界が広がってるように感じるな

 

 そんな事を考えながら

 

 俺達は教室に戻った

__________________

 

 ホームルームで修学旅行の事を決めるらしい

 

 まぁ、活動班は美竹たちとだし

 

 部屋は色々あって一人に部屋だし

 

 俺が決める事ってほぼないな

 

モカ「あたし達はもうほぼ決まってるみたいなもんだしー、観光どこ行くか考えよっかー。」

陽介「と言っても、何があるか知ってるのか?」

モカ「わかんないー。」

つぐみ「あ、あはは。」

陽介「まぁ、だよな。」

 

 観光ねー

 

 まぁ、どうせ気ままに動くだろうし

 

 決めて意味があるかと言われると、な?

 

モカ「修学旅行で何したいー?」

つぐみ「修学旅行で?」

陽介「うーん。」

 

 まぁ、楽しめればいいかな

 

 勝手もわからんし

 

陽介「青葉は何がしたいんだ?」

モカ「うーん、あたしはねー。」

つぐみ「?」

モカ「ようくんのお部屋行きたいなー。」

つぐみ「!?///」

陽介「ダメだろ。」

 

 何を言ってるんだか

 

 そんなのしたら大騒ぎだよ

 

 そして、俺が干されるわ

 

モカ「えー。」

陽介「俺が捕まるから勘弁してくれ。」

つぐみ「だ、だよね......///」

陽介「羽沢?どうした?」

つぐみ「な、なんでもないよ!?///」

陽介「そ、そうか?」

 

 まぁ、こんな感じの会話をしてるうちに話は進んで行き

 

 なんだかんだ、時間は過ぎていった

__________________

 

 放課後、俺は5人と学校を出た

 

 そして、通学路を歩いている

 

陽介(あぁ、そろそろ時間だ。)

巴「この後さどっか行かね?」

ひまり「あ、いいね!」

モカ「現実逃避ー?」

巴、ひまり「そうじゃない!」

蘭「まぁ、あたしもいいよ。」

つぐみ「私もうちの手伝いないよ!」

陽介「俺はちょっと、予定あるな。」

アフターグロウ「?」

 

 俺がそう言うと5人は首を傾げている

 

 俺は少し笑って、口を開いた

 

つぐみ「何かあるの?」

陽介「まぁ、色々とな。」

 

 俺はそう言って、

 

 5人と別の方向を向いた

 

陽介「ちょっと、修学旅行を楽しむ準備をしてくる。」

 

 俺は手を振りながら

 

 ある場所に向けて歩いて行った

 

 ”アフターグロウ”

 

 陽介が去った後

 

 蘭は突然、口を開いた

 

蘭「あれ、どう思う?」

 

 蘭のその問いかけに

 

 4人は黙り込んだ

 

 あの顔は何かする気だ

 

 そう言うのが伝わってきた

 

モカ「何かしそうだね。」

巴「それも大体、想像つくな。」

つぐみ「うん......」

ひまり「多分、あれだよね?」

 

 5人の考えは一致していた

 

 陽介は親に会いに行く

 

 そうに違いないと

 

つぐみ「大丈夫かな......」

モカ「まー、大丈夫でしょー。」

蘭「モカ?」

モカ「今のようくんは違うからねー。」

 

 モカはそう言い

 

 歩を進めた

 

モカ「行こっかー。」

巴「まぁ、あたし達が口出すことじゃないな。」

ひまり「そうだね......」

 

 そう言って5人は歩を進めた

 

 その間、4人は

 

 モカの余裕に少し疑問を感じていた

__________________

 

 ”陽介”

 

 しばらく歩き

 

 俺はある建物の前に来た

 

 ここは、俺の親が浮気の示談で使った建物だ

 

 俺はそんな建物に軽い足取りで入り

 

 ある部屋に迷いなく入った

 

陽介「__お待たせ、母さん、父さん。」

陽介父母「!」

同僚「来たか。」

 

 部屋の中には両親と父さんの同僚

 

 俺は笑みを浮かべながら

 

 3人の前に座った

 

陽介「久しぶりだね。」

母「......」

父「いきなり呼びつけて、何の用だ。」

陽介「せっかちだね。盛るのは浮気だけにしてよ。」

父「っ!!」

 

 俺が煽るような口調でそう言うと

 

 父さんの肩が跳ね、目つきが鋭くなった

 

陽介「まぁ、俺もあんたらなんかと長い間いたくないし。さっさと話しを進めようか。」

 

 俺はそう言って、

 

 ある紙を2人の前に出した

 

父「これは?」

陽介「誓約書だよ。俺に二度と近づかないって言う内容のね。」

母「!」

父「......これを、書けと?」

陽介「そうじゃなきゃあんたらに一切用はないよ。」

 

 明らかに2人は動揺してる

 

 まぁ、そうだろうな

 

母「か、考え直さない......?」

陽介「なんでかな?」

父「お、俺達の遺産を相続できなくなるぞ?」

陽介「いらないよ。そんな負の遺産。」

父母「!?」

 

 まさか、といった表情だ

 

 それもそのはず

 

 この2人で残せる遺産は借金しかないんだ

 

陽介「俺はあんたらと縁を切るのもそうだけど、遺産を引き継ぎたくないから今日呼びつけたんだよ。」

同僚「このことは私が伝えた。」

父「お、お前!」

陽介「じゃあ、さっさと書いてよ。俺だって合計数千万もある借金なんて背負いたくないんだよ。」

 

 俺がそう言っても2人は手を動かそうとしない

 

 そして、2人は少しため息をついた

 

父「誰が書くか、こんなの。」

陽介「!」

母「そ、そうよ。」

陽介「ふーん。」

父「俺は認めないぞ。お前だけが幸せになるなんて。」

母「親の苦しみを一緒に味わいなさい。」

 

 なーに言ってんだか

 

 馬鹿馬鹿しくて笑えて来た

 

 もう、あんたらに拒否権なんてないんだよ

 

陽介「じゃあ、借金増えるけどいいんだね?」

父母「は?」

陽介「これは何かわかるかな?」

 

 俺はさらに鞄から 

 

 ある紙を出した

 

母「それは?」

陽介「診断書。」

父母「え?」

陽介「あんたらに今まで付けられた傷。捨てられた時の精神病とかの。」

 

 その言葉を聞き

 

 2人は再度動揺した

 

陽介「それとこの、レコーダー。」

 

 これは同僚さんから送られてきたものだ

 

 これには俺を捨てた証拠がたんまりと入ってる

 

陽介「2人が拒否するなら、俺はこれを証拠に裁判を行う。」

父母「!?」

陽介「さーて、2人からいくら取れるかなー?」

父母「......」

 

 この2人は最終的に俺に借金を押し付ける気だった

 

 だって、今、父さんは無職

 

 母さんは俺を連れてこれなかったから浮気相手に捨てられたから

 

 どうせ、借金返済のめどなんてない

 

陽介「俺と裁判したら借金増えるね。」

父「そ、それが親にする事か......?」

陽介「じゃあ、あんたらのしたことは親のする事?」

父母「......」

陽介「今更、家族面する必要ないよ。俺はあんたらなんて必要ないからさ。」

 

 俺は再度、紙を2人に突きつけた

 

 そして、こういった

 

陽介「さっさと書いてよ。」

父「......この、クズめ。」

母「悪魔......」

陽介「あはは、笑わせんな。」

 

 俺はそう言って

 

 書類を記入させ

 

 ハンコを押させ、契約が成立した

 

 俺はそれを鞄に入れた

 

陽介「さてと、じゃあ、真面目な話はここまでだな。」

 

 俺はそう言うと椅子から立ち上がり

 

 元父親の前に立った

 

父「?」

陽介「俺は感謝してるよ。」

父「は?」

陽介「あんたらが捨ててくれたおかげで、良い家族やいい友達に出会えたから。結果的には良かった。」

父「それが、なんだ?」

陽介「でも、元はと言えばあんたの浮気のせいだよな。」

父「っ!?」

 

 俺はこぶしを握り締め

 

 そして、元父の右頬を殴った

 

 元父は椅子から転がり落ちて行った

 

父「な、何をする!?」

陽介「最後に2人に向けて一言。」

父母「?」

陽介「さっさと死んじまえ、クズ人間共!!」

 

 俺はそう言って

 

 その部屋を出て行った

 

 俺の心は妙に晴れやかだった

 

同僚「......立会人の仕事は終わりました。私も帰る。」

 

 同僚さんも部屋を出て来た

 

 それを確認して、その建物を後にした

__________________

 

 俺は建物を出ると

 

 少し息をついた

 

陽介「__やっと、終わった。」

 

 心が本当に軽い

 

 雲一つない快晴の空のような

 

 そんな気分だ

 

ますき「......やっぱ、ここにいやがったか。」

陽介「佐藤?」

 

 建物のドアの袖には

 

 佐藤が立っていた

 

 横にバイクが置かれてある

 

ますき「その様子じゃ、決着はついたみたいだな。」

陽介「あぁ、完璧にな。」

ますき「そうか!」

陽介「!」

 

 佐藤はそう言って

 

 笑顔で拳を突き出して来た

 

陽介「ふっ。」

 

 俺はその拳に自分の拳を合わせた

 

 俺と佐藤は笑いあった

 

ますき「やったな、出水!」

陽介「あぁ、佐藤!」

 

 俺と佐藤は拳を放し

 

 少し落ち着いた

 

ますき「これで、お前も迷いなく生きられるな。」

陽介「あぁ。」

ますき「じゃあ、行こうぜ。」

 

 佐藤はバイクに乗り

 

 後ろを指さした

 

ますき「行こうぜ、あいつの誕生日祝うんだろ?」

陽介「あぁ、行こう。」

 

 俺はそれから佐藤にヘルメットを受け取り

 

 家に向かって走って行った

 

 その間、俺の心はバイクに乗ってるそう快感を体一杯に感じていた

 

 

 

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