12月24日の朝
俺はいつも通り、3人で朝食を摂ってる
2人は美味しそうにご飯を食べてた
パレオ「__今日はクリスマスですねー!」
チュチュ「そうだったわね。」
パレオ「ようさんは何か予定はおありですか?」
陽介「俺は六花と出かけるよ。」
チュチュ「ロックと?」
チュチュは驚いたような声を出した
パレオは目をキラキラさせてる
パレオ「それは、デートですか!?」
陽介「んー、どうなんだろうな。」
パレオ「デートですね!」
チュチュ「かなり食い気味ね。」
パレオ「だって、クリスマスに男女が2人ですよ!?これはデートです!」
陽介「そ、そうか。」
パレオが言うならそうなんだろう
女心ってやつ良く分かってるだろうし
陽介「一応、夕方に約束してるから。夕飯は__」
チュチュ「今日はパレオと外食にするわ。」
陽介「え?」
チュチュ「陽介はロックとのデートに集中しなさい。」
パレオ「そうです!」
陽介「お、おう。分かった。」
なんか、チュチュも嬉しそうにしてる
パレオは相変わらずだし
チュチュ「楽しんできなさい、陽介。」
パレオ「勝負は暗くなってからですよ!」
陽介「いや、何の話?」
そんな感じに朝の時間を過ごし
洗い物を終えた後、
俺は夕方までゆっくりしてた
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少し日が傾き
空が半分くらい夜になってる
俺はそんな中、駅前で六花を待ってる
陽介(__人多いなー。)
周りにはやけにカップルが多い
すごいイチャイチャしてるし
人前でよ出来るなー、すごい
六花「出水さん!」
陽介「あ、六花。来た......か?」
六花「......///」
六花の声がした方を見ると
いつもと丸っきり雰囲気が違う六花がいた
髪を下ろして、眼鏡も外してる
服もなんかすごいお洒落だし
若干だけど、化粧もしてる
陽介「お、おぉ。」
六花「こんばんわ///」
陽介「お、おう。こんばんわ。」
これは驚いた
別人ってほどじゃないけど
なんか、すごい
六花「あの、どうでしょうか......?///」
陽介「すごい似合ってる。びっくりした。」
六花「そうですか......///」
六花は恥ずかしそうに口元を抑えてる
仕草はいつもの六花ぽいな
なんかほんわかした
陽介「じゃあ、行くか。」
六花「はい!」
俺と六花はその場を離れ
夜の街に繰り出して行った
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俺と六花は近くのショッピングモールに来た
外にいても寒いし、ここなら色々あるし
陽介「__ここもクリスマスだなー。」
六花「そうですね!」
真ん中の吹き抜けの様な空間には
大きなクリスマスツリーがある
イルミネーションも綺麗で
まさしくクリスマスだ
六花「出水さんは何かみたいものありますか?」
陽介「うーん。あっ、あそことかいいな。」
六花「あそこって?」
陽介「まぁ、ついて来てくれ。」
俺はある店に向けて歩いた
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俺達が来たのはアクセサリーショップだ
なんか、六花にあげようと思って
目に入ったので、店に入ってみた
六花「す、すごいキラキラしとる......」
陽介「六花は何か欲しいのあるか?」
六花「え?」
陽介「クリスマスだし、六花、あんまりアクセサリーとかのイメージないし。」
六花「え、え?」
六花はワタワタして慌ててる
俺はその様子をニヤニヤしながら見てる
いやー、六花って感じがするな
六花「あ、あの、その......」
陽介「はは、想像通りの反応で嬉しいよ。」
多分、このままだったら一生ここにいそうだし
俺が何か見繕ってみるか
六花「あの、私、アクセサリーなどは......」
陽介「まぁ、今はそうでも、いつか六花にそう言う時期が来た時に役立てばーとかそう言う感じだよ。」
六花「時期?」
六花も大学生とかなれば
やれブランド服やらアクセサリーやら
そう言うのに気を遣う時期も来るだろう、多分
陽介(うーん......あ。)
その時、ある一つの商品が目に入った
俺はそれの前に立った
陽介「これとか良さそう。」
六花「これは、ピアスですか?」
俺が目をつけたのは、
青色の綺麗なピアスだ
なんか、六花に似合いそうな気がする
陽介「これにしよう。」
六花「えぇ!?でも、これ!」
多分、六花が言ってるのは値段の事だろう
まぁ、おおよそ学生が手出しするレベルじゃない
けど、まぁ、別にいいだろ
陽介「六花には世話かけたし、まぁ、これくらい。」
俺はそう言って、店員さんに話しかけ
そのピアスを購入した
その後、俺と六花は店を出た
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店を出た後、
俺と六花はショッピングモールを出て
公園のベンチに座った
外の空気はひんやりしてて気持ちがいい
陽介「__結構、寒いなー。」
六花「そうですね。」
ここから見える夜の街はかなり人がいる
まるで祭りみたいだ
六花「あの、出水さん。」
陽介「どうした?」
六花「手を、繋ぎませんか......?///」
陽介「手を?」
六花「はい......///」
陽介「......あ、そうか。」
俺は六花の手を取った
六花の手は凄く冷たい
もう少し早く気付くべきだった
六花(すごい///男の人の手ってこんななんだ///)
陽介(六花の手、柔らかいな。)
女の子の手って柔らかいんだな
男との違いがすごい
六花は顔を赤くしたまま話さなくなった
陽介(俺、幸せになったな。)
六花「出水さん?」
陽介「ん?どうした?」
六花「いえ、少し力が強くなったので。」
陽介「あ、ごめん。」
俺は握る手の力を緩めた
そして、六花が話しかけて来た
六花「少し、お話を聞いてくれませんか?」
陽介「話?全然聞くよ。」
俺がそう言うと
六花は少し息をつき
そして、話し始めた
六花「私、嬉しいんです。」
陽介「嬉しい?」
六花「出水さんが幸せになってくれて。」
陽介「!」
六花「私が初めて会ったとき、出水さんはまるで死人のようでした。」
六花は静かな声でそう言った
死人、ある意味正解かもしれない
六花「でも、今は何だか生きてるって感じます。」
陽介「そうだと思うよ、俺も。」
六花は嬉しそうに笑みを浮かべてる
俺の事をまるで自分の事のように
ほんと、いい子だな
陽介「......俺さ、前に死のうとしてたんだよ。」
六花「!」
陽介「その時、佐藤に止められてさ。可能性のある未来を放棄するなって。」
今でも思い出せる
必死な顔で訴えてくる姿
生と死の狭間から引き上げてくれた手を
陽介「ほんとに、あの時止めてくれてよかった。」
六花「私も、そう思います。」
陽介「ん?」
六花「出水さんが亡くなってたら、今がないですから。」
六花は強く手を握り、
そう言った
六花「出水さんがいなかったら、今までの楽しい記憶も、今の気持ちだって無くなりますから......///」
陽介「今の気持ち?」
六花「私が出水さんを好きって、気持ちです///」
陽介「!」
俺は驚きで目を見開いた
六花は顔を真っ赤にしてる
六花「いつも優しくて、私を気にかけてくれる出水さんをいつの間にか好きになっていました///」
陽介「六花......」
正直、少し困惑してる
そこまで自分がいい人間と思ってない
湊さんにも告白されたけど、
あれは例外だと思ってた
しかも、告白してきたのが六花
正直、死ぬほど嬉しい
でも......
陽介「俺は、やめといた方がいいよ。」
六花「え......?」
陽介「六花は俺より若いから、もっといい未来がある。なにより、俺じゃ六花を幸せにできない。」
俺はそう言って、
眼帯を外した
陽介「俺の目は見ての通り、これだからさ。俺はともかく、六花にまで苦労かける。」
六花「......」
陽介「世間に後ろ指をさされるかもしれない。だから、六花はもっといい道を__」
六花「関係ありません!」
陽介「!」
突然、六花は大きな声で叫んだ
俺は驚いた肩が跳ねた
六花「出水さんのその目は決して醜いものなんかじゃありません!むしろ、綺麗なものです!」
陽介「っ!」
六花「だって、会って間もない、ほとんど話したこともない人を助けられる、優しい心を表してるんですから!」
六花は俺の両手を取り
俺の目をまっすぐ見てる
六花の目には迷いがない
六花「仮に私と出水さんがお付き合いをしいて、世間に後ろ指を刺されても、私はむしろ胸を張れます!こんなに優しい人が彼氏だって!」
陽介「!!!」
六花「だから、そんなに自分を卑下しないでください......」
六花はそう言い終えると
少し息を切らした
六花「私は何を言われても、出水さんを諦めません。絶対に。」
陽介「......そっか。」
六花は本気だ
一切の迷いなく、さっきのを言いきった
俺のすべてを受け入れる気だ
陽介「六花の気持ちは良く分かったよ。」
六花「!」
陽介「もう、言い訳はしない。」
六花も本気だ
だから、俺も本気で答えを出そう
陽介「でも、少し待ってくれ。」
六花「!」
陽介「俺は湊さんにも告白されてるから。」
六花「そ、そうですか......///」
陽介「答えはしっかり出す__ん?」
六花「!」
俺が話してると
空から、白い物体が落ちて来た
鼻にかかって、少し冷たい
陽介「雪?」
六花「雪、ですね。」
ホワイトクリスマスってやつだな
神様も粋な事するよな
六花「綺麗......」
雪は町から洩れる光に照らされていて
幻想的な雰囲気を醸し出してる
六花はそれに見入っている
陽介「六花。」
六花「はい?」
陽介「見とれるのもいいけど、風邪ひくし、今日は帰ろう。」
六花「あ、そうですね......」
六花は少し残念そうな声を出した
まぁ、あんまり何もしてないもんな
陽介「また、一緒にどこか行こう。」
六花「はい!」
陽介「じゃあ、駅に__」
俺が喋ろうとすると、
ポケットに入れてる携帯が鳴った
チュチュからだ
陽介「もしもし?どうした?」
チュチュ『陽介、今どこにいるの?』
陽介「え?六花と一緒にいるけど。今ちょうど、帰ろうとしてた。」
チュチュ『今、雪で電車止まってるわよ?』
陽介「え?」
六花「?」
俺はチュチュの言葉を聞いて
頭が真っ白になった
いや、まじでか
陽介「ま、まぁ、考えるよ。」
チュチュ『気をつけなさいよ?』
そう言って、チュチュは電話を切った
俺は携帯を直して、六花の方を向いた
六花「どうしたんですか?」
陽介「電車、止まったらしい。」
六花「え?」
六花は目を丸くした
いや、まさかさ、止まると思わないじゃん?
陽介「この状況、どうする?」
六花「え、えーっと......どうしましょう?」
陽介、六花「......」
どうやら、俺と六花のクリスマスってやつは
まだ終わらないらしい