ますき「うちの主人公が病み過ぎてる件について。」
陽介「しかたないだろ。」
ますき「まぁ、そうだな。」
陽介「そんなこんなで、このシリーズで初めてなわけだが。」
ますき「まぁ、ここでごちゃごちゃ言っても仕方ないな。」
陽介「そうだな。」
ますき「というわけで、本編開始だ。」
”ますき”
朝、目を覚ますと、そこにあるはずの気配はなかった。
布団は丁寧にたたまれてて、もう起きてるのかと思った。
ますき「__おーい、出水ー。」
呼んでも返事がない。
私は体を起こした。
ますき「いない?」
私は部屋を見回した。
机の上に何かの紙がある。
私はそれを手に取った。
『佐藤へ
わざわざ、泊めてくれてありがとうな。
異性の俺を部屋に入れるなんて嫌だっただろうに。
そして、一晩、すごい楽しかった。
家族愛ってやつを見れて、綺麗だって思ったよ。
でも、俺は駄目だった。
そんな綺麗なものを見てるのに息が出来なくなっちまった。
俺の事は探さなくてもいい、忘れてもいい。
お父さんとお母さんによろしく言っといてくれ。』
おかれてた紙にはそう書かれてあった。
気づいたら家を駆けだしてた。
探さなくていい、そう書いてあった。
けど、探さないといけない気がした。
それくらい、あいつの雰囲気は危うかった。
ますき(馬鹿野郎が!)
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ここは、どこだろう?
夜からずっと歩いて、たどり着いたのは全く知らない場所だった。
陽介(......ま、どこでもいいや。)
ここに来るまで、夜の街で色々なものを見た。
非行をしてる子供。
浮気をしてる大人、それが見つかって大喧嘩をしてる夫婦。
どれも、普通、見ていて気持ちのいいものじゃない。
でも、今の俺にはそれがどうも落ち着いた。
俺の親のような、人間の本質を見てる気がして、心が落ち着いた。
陽介「......どうかしてるな、俺。」
佐藤の家族は暖かかった。
俺なんかを受け入れてくれて、優しくしてくれて。
そう思う、でも、俺が息苦しくなった。
息が出来なくて、まるで水の中にいるみたいだった。
陽介(俺はどこに向かってるんだろう。)
あてもないまま歩いて、今いるのは全く知らない場所。
俺は何のために、外に出たんだ?
陽介「そっか......」
思い出した。
陽介「__俺は死にたいんだった。」
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”ますき”
ますき「__くそっ!」
家を駆けだしてから、しばらく経っちまったがあいつの手掛かりがつかめねぇ。
もしかしたら、想像より遠くに行ってるのか。
ますき(どこだ、どこにいやがるっ!)
私はあたりを見回した。
ますき「!」
ある方向を向いた時、不思議な感覚に襲われた。
一瞬、そこに出水がいた気がした。
ますき「なんだ、今のは......?」
困惑した、が、私は走り出してた。
根拠はない、でも、この先にあいつが、出水がいる気がしたんだ。
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陽介「__寝てた、のか?」
俺は道端にあるベンチで目を覚ました。
どうやら、歩き疲れて眠ったらしい。
俺は周りを見た。
陽介「ここは、バス停?しかも、山の近く?」
俺は周りを見た。
道路の途中にポツンとある、古びたバス停。
陽介「なんで、こんなところに......?」
俺は近くにあったガードレールの下を見た。
陽介「!」
下には、人のようなもの......いや、人がいる。
陽介「なんで、あんなところで寝てるんだ?」
いや、違う。
死んでる、じゃなきゃ、あんなところで寝るわけない。
しかも、一人じゃない。
何人も、ここで......
陽介「......ここなら。」
俺は何かを感じ取った、ここを超えれば俺は死ねる。
陽介(そうか、俺はここで......)
俺はガードレールに手をかけた。
しかし、止まった。
陽介「動かない......なんでだ......?」
死ぬのが怖い。
生きる希望がないとしても、飛び降りて死ぬなんて怖いに決まってる。
陽介(俺生きて何になる。)
親に捨てられて、目も無くなって。
もう、俺は普通に生きられない。
俺の人生にもう価値なんて残ってない。
そう思うと、突然、体が軽くなった気がした。
『こっちにおいで。』
下からそんな声が聞こえてきた気がした。
何かに手招きされてるように、体が勝手に動く。
もう怖くない。
陽介(生まれ変わったら、裏切りなんてない。幸せな__)
ますき「__出水!」
陽介「佐藤......?」
ますき「何してやがる!戻れ!」
陽介「っ!」
下からの手招きがなくなった気がした。
逆に、後ろ髪をひかれてるような、そんな感覚に襲われた。
陽介「なんで、ここに?」
ますき「分かんねぇ!勘だ!」
陽介「ははっ、めちゃくちゃだな。」
そうしてる間に佐藤は俺に近づいてきた。
ますき「てめぇ、何やってやがる!」
陽介「......さぁな。」
ますき「分かるぞ、お前、死のうとしてたんだろ?」
陽介「!」
ますき「バカ野郎が!」
佐藤はかなり怒った様子だ。
なんで、赤の他人の俺なんかのために。
陽介「俺の事は気にしなくてもいいよ。」
ますき「お前がそう思っても私は気になんだよ!」
佐藤は俺の胸倉を掴んできた。
陽介「......俺はもう、普通に生きれないよ。だって、もうこんなだからさ。」
俺はそう言った。
陽介「だから、俺はいない方がいいんだよ。」
ますき「ふざけんな!」
陽介「!」
ますき「私にはお前の親に捨てられた苦しみなんて理解出来ねぇ!」
陽介「だったら、ほっといて__」
ますき「でもな、目を失った苦しみは分からないじゃ済まねぇんだよ!」
陽介「目......」
ますき「私にはまだ、責任が残ってんだよ!」
佐藤は手に力を込めた。
ますき「お前が生きる意味を見失うのも、何となくわかる!親がいなけりゃ寂しい!」
陽介「親......」
ますき「でも、生きてりゃ、もしかしたら、お前が救われる日が来るかもしれねぇだろ!」
陽介「救われる?俺が?」
ますき「あぁ。」
陽介「ありえないよ。」
ますき「そんなの分かんねぇだろ!未来なんて何が起こるか分かんねぇだろ!」
佐藤は俺の目をまっすぐ見てる。
その目はとても鋭くて、逃がさない、そう言ってるようだ。
ますき「そんな可能性がある未来を自分から放棄すんじゃねぇよ!バカが!」
陽介「......」
ますき「お前がまだ、生きたくないってんなら。こうしろ。」
陽介「......?」
ますき「私のために生きろ!」
陽介「!?」
俺は呆気にとられた。
佐藤のために生きろ?意味が分からない。
ますき「私はまだお前に対する責任を果たしてねぇんだよ。だから、私が責任を果たすために生きろ。」
陽介「佐藤......?」
ますき「その間にお前が本当に生きる意味を見つければいい。」
陽介「......」
ますき「分かったか!」
佐藤は物凄い圧をこっちにかけてくる。
陽介「は、はい......」
俺はそう答える事しか出来なかった。
ますき「じゃあ、戻るぞ!」
陽介「お、おう。」
ますき「って言っても、家じゃ息苦しいんだよな。どうするか......」
佐藤は考えてるようだ。
ますき「......よし、思いついた。」
陽介「?」
ますき「お前に住む場所をやるよ、とっておきのな。」
陽介「?」
俺は佐藤の言葉の意味を理解できなかった。
が、この後すぐに理解することになる。
”次回登場?”
チュチュ「さぁ!出番よ出番!」
パレオ「そうですね!チュチュ様!」
チュチュ「私達がどんな役回りで出てくるのか、楽しみにしてなさい!」
パレオ「チュチュ様はいじられ役ですよ♪」
チュチュ「え......?」
パレオ「嘘です☆」
チュチュ「な......!パレオー!」
パレオ「申し訳ございませ~ん!次回に続きまーす!」
チュチュ「こらー!待ちなさい!」