狂犬と消失少年   作:火の車

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ますきルート
幸せな日


 俺が心から望んだ女の子

 

 その子は俺に未来を与えてくれた

 

 何にも代えられない出会いを与えてくれた

 

 かけがえのない、そんな女の子

 

 俺はそんな子の名前を口にした

 

陽介「__俺が好きなのは、佐藤だよ。」

ますき「!」

 

 俺はハッキリとした声でそう言った

 

 佐藤はそれを聞くと目を見開き、

 

 抱きしめてる腕の力が少しだけ強くなった

 

ますき「ほ、ほんとか......?///」

陽介「あぁ、本当だよ。俺は心から佐藤ますきの事が好きだって思ったよ。」

ますき「......そうか///」

陽介「!」

 

 佐藤は俺の胸元に顔をうずめた

 

 胸の奥がすごく温かい

 

 目の前にいる佐藤を見てると

 

 幸せが溢れてきて、笑みがこぼれる

 

ますき「......好きだぞ///」

陽介「あぁ、俺も佐藤が好きだ。」

 

 俺達はそんな言葉を言い合い

 

 しばらくそのままの状態でいた

 

 その後はまた佐藤のバイクに乗り

 

 俺達が住んでる町まで帰って行った

__________________

 

 佐藤と付き合うようになって1週間が経った

 

 告白してくれたみんな、お世話になった皆、佐藤のご両親に報告をしたりして時間が一瞬で過ぎて行った

 

 みんな、本当に暖かく祝福してくれて

 

 本当に嬉しかったのを覚えてる

 

 そんな事があって、俺は今......

 

ますき「__おーい、来たぞー。」

陽介「あ、いらっしゃい。」

 

 平和な日常を過ごしている

 

 今日はRASの練習の日で

 

 俺は練習後に食べるお菓子を作り

 

 みんなを待っていた

 

ますき「おっ、今日はなんかミカンの匂いがするな。」

陽介「正解。今日はみかんのタルトだよ。」

パレオ「かなりのお時間をかけられていました!早朝からもう、ここはみかんの香りばかりです!」

チュチュ「全く、girl friendが来るのがそんなに楽しみかしら。」

 

 チュチュは呆れたような声でそう言った

 

 それを聞いて佐藤はニヤニヤとしてる

 

 俺は少しだけ恥ずかしくなり頬を掻いた

 

ますき「そうかそうか、そんなに私が来るのが嬉しいのか。」

陽介「もちろん、佐藤と会うのはいつも楽しみにしてるよ。会えない日も佐藤の事ばっかり考えてる。」

ますき「っ!///......そ、そうかよ///」

パレオ(おぉ!何というカウンター!)

 

 佐藤は優位に立ってもすぐにこうなる

 

 ちょっと、チョロすぎる気もする

 

 まぁ、そこが最高に可愛いんだけどな

 

 俺はそんな事を思いながら佐藤を見た

 

ますき「......私も、お前のこと考えてる////」

陽介「!」

ますき「て言うか、お前が勝手に夢に出て来るんだよ......バカ野郎///」

陽介(可愛すぎる。)

 

 こんな可愛いバカ野郎は初めて聞いた

 

 これで平静を保ててるなって自分に感心する

 

 てか、夢に出て来るってすごいな

 

 俺も出て来ることが多いから

 

 なお凄いって思う

 

陽介「佐藤はかわいいな。」

ますき「う、うるせぇ!///てか、あいつらの前でそれ言うな!///」

陽介「じゃあ、2人の時に言う事にするよ。」

ますき「~っ!///だから、お前は喋り過ぎなんだよ!///」

陽介「あはは。まぁ、そう怒らないで。」

ますき「誰のせいだよ!!///」

チュチュ「イチャつくのはそこまでにしなさい!」

陽介、ますき「!」

 

 チュチュの一声で俺達は動きを止めた

 

 そして、声がした方向に体を向け

 

 仁王立ちしてるチュチュを見た

 

レイ「仲睦まじそうで安心したよ。」

六花「ごちそうさまです!」

陽介「え?あ、うん、お粗末様?(?)」

 

 まだ、お菓子は出してないんだけど

 

 何か食べたのか?

 

 俺は不思議に思い首を傾げた

 

レイ「それにしても、相変わらずのクオリティだね。」

陽介「佐藤のお父さんからみかんをたくさん貰ってな。折角だし、何か一工夫しようかなって。」

レイ(一、工夫......?)

チュチュ(一工夫の範囲はどう考えても超えてるわね。)

ますき「へぇ、それで家にあったみかんが1箱減ってたのか。」

陽介「この前、夕飯を作りに行ったときに貰った。あ、切り分けるから持って帰ってくれよ。2人にも食べてもらいたいし。」

チュチュ、レイ、六花、パレオ「!?」

 

 俺は偶に佐藤の家にご飯を作りに行ってる

 

 お義母さん(呼べと言われた)が忙しいときに作りに行った

 

 また頼みたいって言われたし

 

 次は何を作ろうか秘かに考えてたりする

 

レイ(も、もう両親公認!?)

六花(お夕飯作りに行ったんですか!?)

チュチュ(な、なんて陽介なのかしら......)

パレオ(もう、ご両親の胃袋を掴んでいるのですね。)

陽介「?」

 

 なんか、4人からすごい視線を感じる

 

 何か変なところがあるんだろうか?

 

 服装はいつも通りのはずなんだけどな

 

チュチュ「と、とにかく練習を始めるわよ!お菓子はその後!」

ますき「あぁ、そうだな。やるか。」

パレオ「頑張りましょう!」

レイ「うん。(2人の雰囲気に当てられないように。)」

六花「はい!(お2人の甘い空気に当てられないように。)」

陽介「じゃあ、俺はいつも通りにしてるよ。」

チュチュ「......マスキングとイチャつくんじゃないわよ?」

陽介「それは勿論。」

チュチュ(......どの口が言うのかしら。)

 

 俺はチュチュから変な視線を感じた

 

 だが、それはもう気にしないことにした

 

 それから5人は練習を始め

 

 俺はそれのサポートをしたりした

__________________

 

 2時間ほどの練習を終え、

 

 4人がスタジオから出て来た

 

 今日もかなりハードな練習で

 

 流石にみんなへばってる

 

ますき「出水ー......」

陽介「はいはい。お疲れ様、佐藤。」

 

 佐藤はソファに寝転がってダラーっとしてる

 

 かなり体力を使ったみたいだ

 

 俺は佐藤の頭の上に腰を下ろし

 

 軽く頭を撫でた

 

チュチュ(早速イチャつき始めたわ。)

レイ(平和だね。)

ますき「お菓子くれ......」

陽介「持ってきてるよ。でも、食べるなら体起そうな。」

ますき「分かった。」

 

 佐藤は体を起こし、

 

 背もたれじゃなく、俺の方にもたれて来た

 

 練習後で火照った体は暖かくて

 

 佐藤の匂いが色濃くして安心する

 

陽介「はい、口開けて。」

ますき「あーん。」

 

 俺は佐藤にタルトを食べさせた

 

 ダルそうな態度の割に口はしっかり動いてて

 

 口の中からそれが無くなると

 

 また物欲しそうに口を開けた

 

六花(ますきさん、かわええなぁ......)

パレオ(イチャついてますねー。)

陽介「眠たいか?」

ますき「眠い......」

陽介「じゃあ、寝に行くか。また床で寝られても困るし。」

 

 俺はそう言って佐藤を抱き上げ

 

 そして、4人の方に目を向けた

 

陽介「佐藤寝かせてくるよ。お菓子とかは用意してるから、好きに食べてくれ。」

六花「は、はい!」

レイ「いただくよ。」

陽介「じゃあ、また。」

 

 俺はスタジオの部屋を出て行って

 

 自室の方に歩いて行った

__________________

 

陽介「ほら、ベッドに来たぞー。」

 

 俺はそう言いながら、

 

 佐藤をゆっくりベッドに下ろした

 

 うつらうつらと眠たそうにしてる

 

ますき「......一緒に寝ようぜ。」

陽介「あぁ、いいよ。」

 

 そう言いながら俺はベッドに入った

 

 すごく佐藤と近い、可愛い

 

 俺は無意識のうちに佐藤を抱きしめた

 

 全体的にすごく柔らかい

 

ますき「......汗臭くないか?」

陽介「全然、佐藤の匂いがして安心する。」

ますき「私も、お前の匂いは安心する......///」

陽介「......」

 

 可愛い、ただただ可愛い

 

 背中に手を回してきて抱きしめてくる

 

 顔も少し赤くなってて

 

 声も少しだけいつもより子供っぽい

 

 甘えられてる感じがたまらなくいい

 

ますき「......陽介。」

陽介「ん?(あ、こっちになったか。)」

 

 ますきは少しだけ顔を離し

 

 何かをアピールするような目をしてる

 

 俺はそれを見てゆっくり顔を近づけ唇を合わせた

 

ますき「んぅ......ちゅ、ん......っ///」

 

 ますきは2人になるとこうなる

 

 いつもよりもさらに女の子らしくなって

 

 態度的にも少しだけ弱弱しくなる

 

 今も目をキュッと閉じて目尻に涙を浮かべてる

 

陽介「__これで満足か?」

ますき「......そう見えるか?///」

陽介「半々ってところかな。」

 

 俺は笑いながらそう言った

 

 ますきはさらに体を密着させてきてる

 

 うーん......すごい

 

ますき「腕......///」

陽介「はいはい。」

 

 俺はますきの頭の下に腕を通した

 

 ますきはそれの上に頭を乗せ、

 

 嬉しそうな表情を浮かべている

 

ますき「......寝てる間にどっか行くなよ///」

陽介「大丈夫、俺も寝るか、ますきの可愛い寝顔を見てるから。」

ますき「そうか......///」

陽介「おやすみ、ますき。」

ますき「おやすみ......///」

 

 ますきはそう言って目を閉じた

 

 俺はそれを見て少しだけ眠たくなり

 

 ますきと一緒に眠りについた

__________________

 

 ”RASの4人”

 

パレオ「あらあらあら♪」

 

 練習が終わってから2時間後

 

 2人が来ない事を不思議に思った4人は陽介の部屋に来た

 

 そこで、ある光景を目に焼き付けていた

 

ますき、陽介「......zzz」

六花「で、でらかわええ......!///」

レイ「ふふっ、本当に仲良しだね。」

チュチュ「気の抜ける顔で寝てるわね。」

 

 ますきは陽介の腕枕で寝ており

 

 陽介はますきを離さないように腕枕をしてる反対の腕で抱きしめてる

 

レイ「もう少し寝かせてあげようか。」

チュチュ「そうね、別に泊りでもいいし。」

六花「お夕飯、用意しておきましょうか。」

パレオ「お手伝いしますよ♪」

 

 4人は幸せそうな2人を見ながら戸を閉め

 

 部屋はまた真っ暗になった

 

陽介「ますき......」

ますき「陽介......」

 

 2人一緒のベッドで眠っている2人は

 

 どこまでも幸せそうな顔をしていた

 

 これが2人が付き合い始めてすぐの話だ

 

 

 

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