とある日曜日の朝
俺はカーテンから差し込む日の光を浴びて目を覚ました
少し眩しく感じ目をこすり
横で眠っている愛しい人を揺すった
ますき「ん......っ、朝か......?」
陽介「あぁ、そうだよ。」
ますき「おはよ、陽介。」
陽介「おはよう、ますき。」
数年の時が経った
俺達はお互いの生活が安定するようになってから晴れて結婚し
今はこの前に購入した一軒家に住んでる
ますき「今、何時だ......?」
陽介「9時43分だよ。」
ますき「なら、まだ大丈夫だな。」
ますきはこの数年でさらに美しくなった
立ち居振る舞いには気品が備わり
髪はかなり伸びて、顔つきも大人っぽくなった
今は活動を停止してるが、
世界に名の知れ渡ったRASのドラマーを務めてる
ますき「確か、今日はあいつらが来るんだったよな?早く準備しないと。」
陽介「ほら、これ羽織って。体冷やすぞ。」
ますき「さんきゅー。」
俺はベッドから出たますきにブランケットを羽織らせた後
開き切ってないカーテンの開けた
外は少量の雪が降っていて
窓越しに冬の訪れを感じさせる
陽介「ますきはゆっくりしてて。準備は俺がするから。」
ますき「この過保護男が。」
陽介「いくらでも言ってくれていいよ。事実だから。」
ますき「く、曇りない目で言うなよ。」
陽介「あはは、まぁ、リビングに行こうか。」
ますき「あぁ、そうだな。」
それから俺とますきは部屋から出て
ますきにハーブティーを出した後
俺は皆を迎える準備をした
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ピンポーン
あれから2時間ほど経ち
家のインターフォンが鳴り響いた
俺はそれを聞いて玄関に行き
ゆっくりと扉を押した
チュチュ「来たわよ、陽介。」
パレオ「こんにちは、ようさん!」
六花「お久しぶりです!」
レイ「元気そうだね。」
陽介「いらっしゃい、みんな。」
玄関先にはRASの皆がいる
皆はそれぞれ成長して、大人になってる
見てるとさらに時間が経ったと感じる
陽介「取り合えず入ってくれ。」
チュチュ「お邪魔するわ。」
俺はみんなを家に招き入れ
玄関の扉を閉めた
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レイ「ますき、来たよ。」
ますき「おーう、久し振りだなー。」
リビングではますきがソファに座って
軽くこっちに手を振ってる
RASの皆はそれを見て苦笑いを浮かべてる
レイ「もう、ちょっとダラけ過ぎじゃない?」
ますき「いいじゃねぇか。どうせ、お前らしか来ないんだし。」
チュチュ「って言ってるけど、陽介はどう思ってるの?」
陽介「これがますきだし、まぁ、いいんじゃないかな。」
チュチュ「こっちもこっちで相変わらずね。」
チュチュは溜息を付きながらそう言った
何か呆れられることがあっただろうか?
そんな事を思ってるうちに皆はますきの周りに座った
チュチュ「......まぁ、いいわ。」
陽介、ますき「?」
六花「ますきさん、お体の調子はどうですか?」
パレオ「確か、もう8か月でしたよね?」
ますき「あぁ、今日も元気に蹴ってきてるよ。」
今のRASの活動停止の理由はますきの妊娠だ
パレオの言うようにもう8か月になり
もう出産もそう遠い話じゃない
陽介「はい、飲み物が入ったよ。」
六花「わぁ!ありがとうございます!」
チュチュ「thank you.」
俺は皆の前に飲み物を置いて行き
その後に空いてるますきの隣に座った
レイ「もうますきもお母さんかー。」
チュチュ「私達の中では一番早いわね。」
ますき「そうは言うが、お前らは男に興味ないだろ。」
レイ「うん。」
チュチュ「そうね。あなた達が心配で相手探しなんてしてられないわ。」
パレオ「パレオも特に考えていないですね?」
六花「私も今は特に、ですね。」
今の所、RASでの既婚者はますきだけ
他の4人はもうこの調子だ
まぁ、無理にする事でもないんだけど
興味なしって言うのも問題なんだよな
レイ「まぁ、私達の事は良いんだよ。」
陽介(良い、のか......?)
パレオ「本当に素敵なお家ですね!」
ますき「滅茶苦茶に話かえたな。」
ますきは呆れたような声でそう言った
本当に4人にとってどうでもいい事なんだろう
チュチュ「まぁ、旦那の方がすごくなったものね。」
レイ「今や三ツ星レストランのシェフだからね。」
陽介「い、いやー、そうでもないよ。」
俺は横に首を振った
でも、4人の話は止まらないみたいだ
パレオ「料理人のファーストシートに立つ存在と雑誌で特集が組まれていましたね!」
六花「あ、私、その雑誌買いました!3冊!」
陽介「なんで!?」
六花「それはもう、ファンなので!」
六花は曇りのない顔でそう言った
いや、絶対に3冊も必要ない
だって、俺だぞ?
ますき「あれ面白いよなー。こいつ、ちゃんと写真とか撮ってたし。」
陽介「やめてくれ。あれマジで恥ずかしかったんだよ......」
チュチュ「良く撮れてたじゃない。しっかり表情もキメて__」
陽介「やめてください(切実)」
俺は頭を抱えながらそう言った
写真に関してはもう、勝手に話が進んで
本当に不本意だったんだ
陽介「ま、まぁ、もっと他の話しよう。お、俺の事なんてどうでもいいだろ?」
ますき「おい、声が震えてるぞ?」
チュチュ(なんでこんなに大物になっても、こういうところは変わらないのかしら。)
取り合えず、この流れを変えないと
俺はその一心で話を変えた
ダメージは残したくない(切実)
陽介「せ、折角みんなが来てくれたし、準備しての出そうかな。」
パレオ「おぉ!」
レイ「三ツ星シェフの料理だね。」
チュチュ「楽しみにしてるわ。」
六花「あ、私、お酒持ってきました!」
陽介「鞄の中身それだったのか。」
ますき「じゃあ、いっちょ美味いの頼むぞ。」
陽介「まぁ、頑張るよ。」
それから俺は皆に料理を出した
もう食べて飲んで歌ってと盛りあがり
家に防音設備がないと苦情が来ただろう
それくらいに盛り上がって
俺もますきも楽しい時間を過ごした
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陽介「__それで、こうなるのか。」
ますき「そうだな。」
4人は全員酔っぱらって眠り
俺は全員に毛布を掛けて
ますきの隣に座ってる
まぁ、こうなると思った
陽介「ますきは飲んでないんだな。別に嫌いじゃなかっただろ?」
ますき「まぁ、今は腹に子供いるしな。酒は飲まねぇよ。」
ますきは本当にしっかりしてる
いい母親になってくれそうだ
その分、俺のハードルも高くなるけど
俺はそんな事を考えながら
横にいるますきのお腹を撫でた
陽介「ますきに似てくれるといいな、この子。強くてかっこいい、そんな子になってほしい。」
ますき「まぁ、お前の苦労体質は受け継がない方がいいな。」
陽介「それは本当もう......間違いない。」
出来れば、幸せに育ってほしい
その為には俺もしっかりしないといけない
反面教師はもう嫌って程みたし
あれと同じには絶対にならない
俺は固く拳を握りしめた
ますき「......別にそんなに気負う必要もないだろ。」
陽介「!」
ますきが俺の手を握ってきた
そして、こっちに微笑みかけて来た
ますき「陽介、意識したら絶対に空回りするしな。」
陽介「み、耳が痛い。」
ますき「でも、私はそんな陽介を愛してるぞ......?///」
陽介「!」
ますきは恥ずかしそうにそう言った
本当に可愛すぎると思う
何年たってもこれは変わらないな
陽介「俺も愛してるよ、ますき。」
ますき「じゃあ、いつもの頼む......///」
陽介「かしこまりました。」
ますき「ん......っ///」
俺は目を閉じてるますきに唇を合わせた
いつもの、というのは
最近、日課で一日一回してる所からだ
夫婦の触れ合いを確保しようと
ますきの提案から始まったんだ
陽介「俺、頑張るよ。家の事も仕事も。」
ますき「いつも頑張ってるだろ、全く......///」
陽介「!」
ますき「ちゅ......///」
今度はますきからキスをしてきた
さっきよりも深くて長くて
よりますきを感じられる
ますき「一つ、黙ってたことがあるんだけどさ......」
陽介「黙ってた事?」
ますき「実はな......その、私らの子供、双子なんだよ///」
陽介「え__」
チュチュ、パレオ、六花、レイ「えー!?」
ますき、陽介「!?」
ますきがまさかの発言をした瞬間、
寝てるはずの4人が大声を出した
俺達は驚いて、4人の方を凝視した
陽介「み、みんな起きてたのか!?」
チュチュ「あんまりにもイチャイチャしてたから起きられなかったのよ!」
レイ「邪魔しちゃ悪いかなって。」
六花「なんだかお二人が可愛らしくて、つい!」
パレオ「本当に起きるに起きられなかったです!」
ますき「お、お前ら......///」
ますきは恥ずかしそうに眼をそらしてる
ていうか、さっきの全部聞かれてたのか
いや、俺達が悪いんだけどさ
ますき「ま、まぁ、そういう事だ///」
陽介「いやー、驚いたよ。今年で一番驚いた。」
チュチュ「私達もよ。」
六花「もう心臓飛び出そうやった!」
パレオ「本当に驚いていますね、ロックさんが方言になっています!」
レイ「それにしても、双子か。」
4人は驚いた表情をしてる
多分、一番驚いてるのは俺だろうけど
チュチュ「まぁ、私達はもう一回寝るわ。」
陽介「え?」
パレオ「さっきの続きをどうぞ!」
六花「ごゆっくり!」
レイ「私達は寝てるから、思う存分。」
陽介、ますき「できない(ねぇ)よ!?///」
これが今の俺達だ
2つの新しい命に愛する人がいて
そして、大切な仲間もいる
ますき「頑張ろうな、陽介!」
陽介「あぁ、ますき。」
今の俺には自信しかない
子供も幸せにできるし
何があっても絶対に大丈夫だ
だって、俺のパートナーは強くて優しくて可愛い
この世でたった1人の素敵な人だから
ますきルートはここまでです。