狂犬と消失少年   作:火の車

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”今回出番のお二人”

レイ「今回は私たちの出番だよ。」

六花「はい!」

レイ「やっとRASが全員揃ったね。ここから、物語が動くね。」

六花「どんな役回りか、楽しみです!」

レイ「そうだね。......六花の場合は特に。」

六花「え?」

レイ「あの子も出てくるし、頑張ってね六花。」

六花「はい?」

レイ「じゃあ、本編開始だよ。」

「朗報」
ますき、お嬢様学校に通っている模様。
制服、めちゃくちゃ可愛かったです。
アニメ3期1話とても良かったです。


対面

チュチュ「__ここが陽介の部屋よ!」

陽介「おう。」

 

 チュチュに俺が暮らす部屋に案内された。

 かなり広くて、俺にはもったいないな。

 

チュチュ「それで、お願いがあるの。」

陽介「あれだろ、飯作ってだろ?」

チュチュ「YES!」

パレオ「いいですか?」

陽介「やるよ、引き取ってくれたお礼だ。少しでも役に立つよ。」

チュチュ「そんなに自分を卑下する事ないわよ?楽に過ごしてちょうだい。」

パレオ「そうですよ!私達はもうファミリーですよ!」

陽介「っ!......ふぁ、ファミリーか。そうか......」

チュチュ「どうしたの?」

陽介「なんでもないよ。」

 

 家族、その単語は確実に俺の心をえぐってくる。

 怖いんだ、家族って言葉が。

 

陽介「ともかく、俺は夕飯の用意をするよ。何がいい?」

チュチュ「陽介に任せるわ。」

パレオ「私もお任せします!」

陽介「そうか。じゃあ、買い物に行ってくるよ。」

チュチュ「なら、これを持って行っておきなさい。」

陽介「財布?」

チュチュ「今、お金持ってるの?」

陽介「あっ。」

チュチュ「......どうやって買い物する気だったの?」

パレオ「ようさんはおっちょこちょいですね!」

陽介「ははっ、そうかもな。」

チュチュ「ともかく、はい。」

陽介「ありがと。」

 

 俺はチュチュに財布を受け取った後、台所を確認してから買い物に出た。

__________________

 

 スーパーについた。

 意外と近くにあってチュチュの家の立地はいいなと思った。

 

陽介(えっと、足りなかった調味料と......あ、野菜の特売してるまとめて買っとくか。)

 

 チュチュから渡された財布にはそれはもう大量に金が入ってた。

 とても年齢が中学生の子が扱う金額じゃない。

 

陽介(チュチュなら大丈夫だろうけど、一応、気を付けるように言っとくか?)

 

 仮に何かの事件に巻き込まれたりしたら大変だし、注意喚起は必要だな。

 

陽介「今日のメニューは初日だし、嫌いな人が少ないカレーだな。多く作っても何日かに分けられるし。何より、野菜が安い、肉も安い。」

 

 それから俺は結構な時間夕飯の買い物をしてた。

 そして、レジに行った。

 

店員「__お預かりします__って、え!?」

陽介「?」

 

 店員さんは俺を見るなり驚いた顔をした。

 どうしたんだろ?

 

店員「目、目が......」

陽介「目?」

 

 俺は自分の目周辺を触った。

 

陽介(あれ?眼帯がない?)

 

 間違いなく、チュチュの家を出るまではあったはずだ。

 どこで取れたんだ?

 何より、なんで気付かなかった?

 

 俺はそう思ったが、すぐに目を隠した。

 

陽介「......すみません。会計をお願いします。すぐに帰るので。」

店員「は、はい。」

 

 店員さんは慣れた手つきでレジを打っていった。

 俺は出た代金を払い、すぐに店を出た。

__________________

 

 俺は急ぎ足でチュチュの家に向かっていた。

 そんな中、俺はこんなことを思っていた。

 

陽介(__チュチュの心配してたけど、今、一番異常なのは俺なんだよな......)

 

 俺は自分の左目に意識を集中させた。

 もちろん、何も見えないし、何も感じない。

 

陽介(ともかく、早く帰らないと。これ以上、誰かに見られたりしたら__)

?「__きゃっ!」

陽介「!」

 

 歩いてると、左側から来てた人にぶつかった。

 気づかなかったから、俺も踏ん張れずに転んでしまった。

 

陽介「す、すいません。」

?「い、いえ、私も考え事をして__!」

 

 ぶつかったのは綺麗な銀髪の女の子だった。

 俺を見て驚いた顔をしてる。

 

陽介(やばい、見られた。)

?「あ、あの、その左目__」

陽介「す、すいません、急いでいるので失礼します。」

?「ちょ、ちょっと__」

 

 俺は女の子の声を無視して歩を進めた。

 

?「あの目は一体なんなの......?」

 

 そして、俺は今の自分の異常さを自覚した。

 

陽介(店員の人もさっきの女の子も、俺を見て驚いた顔をしてた。)

 

 そりゃそうだ、目がない人間なんて以上に異常に決まってる。

 怖いと思ったり驚いたりするのは当たり前だ。

 

陽介(感覚がマヒしてたんだ。皆がみんな佐藤やチュチュ、パレオとは違う。)

 

 隠さないといけない。

 人の目に移したら駄目だ。

 

陽介(早く、帰らないと。眼帯の予備もある。)

 

 俺はチュチュの家に急いだ。

__________________

 

陽介「__ただいま。」

 

 家に帰ってきた。

 でも、誰からも返事がない。

 

陽介「おーい、チュチュー、パレオー?」

 

 俺は奥に進んでいった。

 そして、スタジオに来た。

 

チュチュ「__ONCE More」

陽介「?」

 

 スタジオにチュチュはいた。

 そして、その奥には__

 

陽介「佐藤とパレオ......と、誰なんだ?」

 

 俺が立ち尽くしてると、腹に響いてくるような衝撃が伝わってきた。

 演奏が始まったんだ。

 

陽介(な、なんだこれ......体が揺れてる?でも、すっごい上手い。)

 

 荒々しい、でも、どこか繊細な感じ。

 バンドをしてるって言ってたけど、これが......

 

陽介「す、すごい......」

チュチュ「__ストップ。」

 

 しばらく、演奏をすると、チュチュの合図で演奏が止まった。

 

チュチュ「休憩よ。各自休んで。」

 

 チュチュがそう言うと、向こうの部屋から四人が出て来た。

 

ますき「あー、疲れた。」

パレオ「今日も素晴らしいドラムでした!」

レイ「お疲れ、皆ー。」

六花「お疲れ様です!」

パレオ「あ!ようさん!おかえりなさい!」

陽介「お、おう。」

 

 パレオがこっちに気付いた。

 

チュチュ「おかえりなさい。意外と時間がかかったわね?」

陽介「あ、あぁ。」

六花「あの、そちらの方は......って、その左目!?」

陽介「!(しまった、油断した!)」

 

 俺はとっさに左目を隠した。

 

ますき「出水、眼帯はどうした?」

陽介「わからん。でも、予備が部屋に。」

ますき「じゃあ、取り合えず取ってこい。な?」

陽介「あぁ、分かった。」

 

 俺は左目を隠しながら部屋に呼びの眼帯を取りに行った。

__________________

 

陽介「__怖がらせてすまなかった。」

 

 予備の眼帯をつけて戻ると、俺はすぐに頭を下げた。

 

六花「い、いえ!頭をあげてください!」

レイ「そうだよ。完全に事故みたいだし。」

ますき「それよりも、眼帯なしで外歩いて大丈夫だったのか?」

陽介「......やばいかも。」

チュチュ「まぁ、仕方ないわよ。気付かない事なんてあるもの。」

パレオ「ロックさんはこの前眼鏡を見失ってましたし!」

六花「そ、そんな事も覚えてるんですか!?」

陽介「あ、あはは。」

 

 佐藤とチュチュとパレオは分かる。

 でも、二人は誰なんだ?

 見た感じはボーカルとギターだったけど。

 

レイ「あ、自己紹介してなかったね。私は和奏レイ。RASではレイヤって呼ばれてるよ。」

六花「朝日六花です!ロックと呼ばれています!」

陽介「出水陽介。チュチュの家の居候になった。」

 

 自己紹介を済ませた。

 二人は慣れたようで、俺の目にはそれ以上触れることはなかった。

 

ますき「二人にも一応話しとくが、こいつは__」

 

 佐藤は俺の事情を二人に話した。

 俺に気を使ってかなりオブラートだった。

 でも、二人には上手く伝わったみたいだ。

 

六花「ひ、ひどいです!」

レイ「考えられないね。」

ますき「まぁ、そういう事だから。こいつと仲良くしてやってくれ。」

レイ「もちろんだよ。」

六花「はい!」

チュチュ「なんか、マスキングが陽介の母親みたいね。」

陽介「っ!!」

 

 ガタッ!

 

ますき「出水!?」

陽介「はっ!......はぁ、はぁ......」

レイ「す、すごい汗よ!?どうしたの!?」

パレオ「ようさん、大丈夫ですか!?」

六花「落ち着いてください!出水さん!」

チュチュ「パレオ!水を持ってきて!」

パレオ「はい!」

 

 この時の記憶は残ってない。

 でも、俺は恐怖に支配されて息が出来なくなって、溺れてるみたいな感覚になった。

 

陽介「__もう、大丈夫。」

 

 どのくらい時間が経ったのか、俺は落ち着きを取り戻した。

 

チュチュ「でも、なんで急にあんな......」

ますき「......まさか。」

レイ「ますき?」

ますき「出水、部屋に戻っておいてくれ。」

陽介「え?」

ますき「お前のためだ。戻っとけ。」

陽介「わ、分かった。」

 

 俺は佐藤に言われた通り、部屋に行った。

 

 ”RAS”

 

チュチュ「それで、マスキング。何が分かったの?」

ますき「あぁ。ただの予想なんだが。」

 

 ますきは難しい顔をしてる。

 

ますき「あいつは今、家族、親とかそう言う単語が怖いんじゃないかなってな。」

六花「怖い、ですか?」

ますき「あぁ。あいつのあの様子を見て分からないか?」

レイ「確かに、高所恐怖症の人とかはああなってた記憶はあるけど。」

ますき「そう言う事だ。」

パレオ「つまり、対人恐怖症という事ですか?」

ますき「それはない。実際に私らとは話せてる。」

チュチュ「じゃあ何?家族恐怖症とでもいうの?」

ますき「そう言う方があってるかもな。」

六花「そんなことが......」

 

 家族恐怖症。

 これほど悲しい恐怖症があるだろうか。

 本来なら、心を許せるはずの家族が怖いのだ、心がいつ壊れても不思議じゃない。

 

レイ「そんなになるまで追いつめられるなんて......」

六花「可哀そうすぎます!」

チュチュ「......私達じゃどうにもできないわ。」

ますき「あぁ。」

パレオ「なんとか、傷が癒えてくれればいいのですが......」

ますき「こればかりはあいつ次第だからな。でも、手助けくらいはできる。」

チュチュ「そうね。私とパレオも日ごろから気にかけておくわ。」

パレオ「はい!」

レイ「私も色々話してみるよ。」

六花「私も何かできる事があれば!」

ますき(出水、何とか耐えろよ。私らが絶対に助けになってやるからな。)

 

 RASと陽介の生活はこうして始まった。

 

 そして、もう一つの出会いも動き出す___

 

 




”?の人”

?「今回、私がだれか分かったかしら?そう、私よ。

謎の眼帯の男、少し興味が出たわ。誰なのかしら?

これから私もこの物語の歯車になるようね、

どんな結末の向かって行くのかしら......

まぁ、いいわ。次回に続くわよ。」
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