3年の先輩方が卒業し
それに伴い俺も3年生になった
前3年の先輩、と言うか日菜さんは確かな置き土産を残して行った
俺は今日もそれで頭を抱えている
陽介「__つ、疲れた......」
つぐみ「だ、大丈夫?」
俺は日菜さんの推薦で生徒会長になった
勿論、最初は全力で断った
でも、あの日菜さんだ
いくら断っても聞いてくれるはずもなく
気づけば今みたいなことになっていた
陽介(あの人、涼しい顔でこんな仕事してたのか......化け物か......?)
生徒会長になると、
あの人のすごさを実感する
この作業をこなしてあんなに遊んで
もう完全な化け物だ
つぐみ「ひ、日菜先輩は特殊な人だから、真似しようと思っても出来ないよ。」
陽介「まぁ、それは一理......いや、百理はある。」
つぐみ「アハハ......」
俺はパソコンから目を離し
凝り固まった肩を回した
結構エグイ音が鳴る
最近は肩も凝ってたし、当たり前か
陽介「って、もうこんな時間か。」
時計はもう6時を指してる
日も傾いて来て暗くなってきてる
俺はパソコンの電源を落とし
長いこと座った椅子から腰を上げた
陽介「今日はもう帰ろう。他の皆も今日は終わり。」
生徒会メンバー「はい、生徒会長!」
つぐみ「お疲れ様!みんな!」
ぞろぞろと他のメンバーが立ち上がり
机の周りを片付けていく
俺はその様子を見守りつつ帰り支度で
鞄に家で確認する資料をつめていった
「お疲れ様でしたー!」
「また明日ー!」
「ごちそうさまでしたー!」
陽介、つぐみ(ごちそうさまでした?)
俺と羽沢が首をかしげてる内に
他のメンバーは生徒会室から出て行った
俺達は2人部屋に残され
俺は羽沢に話しかけた
陽介「俺達も帰ろうか。」
つぐみ「......」
陽介(今日は朝に仕込んでおいた肉じゃがかな__ん?)
今日の晩御飯の事を考えてると
制服の裾を後ろから引かれた
俺は後ろを振り向き
引いてるであろう女の子の方を見た
陽介「どうした?」
つぐみ「その、2人になったから......///」
陽介(あー......)
羽沢は恥ずかしそうにそう言い
熱っぽい視線を向けてくる
俺はそんな姿を見て頬を掻き
廊下の方を確認した
もう結構、暗くなって人の気配はない
陽介「バレないようにしようか。」
つぐみ「!///」
陽介(取り合えず......)
俺は扉の鍵を閉め電気を消した
電気を消してみると外の暗さを感じる
でも、まだ真っ暗と言うほどでもない
俺は羽沢を壁際に追い込むように立った
つぐみ「陽介、くん......///」」
陽介「なんだ?」
つぐみ「キス、したい......///」
羽沢が俺を名前で呼ぶとき
それは大体こういうときだ
羞恥心が振り切った状態というか
そう言う風にならないと恥ずかしくて名前を呼ぶことができないらしい
陽介「行くぞ。」
つぐみ「んっ///」
俺は羽沢にキスをした
学校内で隠れてこういう行為をする
決して珍しい事でもないんだが
何回やっても背徳感が付きまとう
つぐみ「チュ......ぁんっ......///」
羽沢が舌を懸命に絡めてきて
熱い息が伝わってくる
漏れる声は妙に色っぽくて
日頃も真面目さが影を潜めてる
本当に日頃とのギャップが凄い
つぐみ「はぁ......はぁ......///」
陽介「満足したか?」
つぐみ「もっと、ほしい......///」
陽介「なら__!」
俺がそう言って羽沢に顔を近づけると
扉のガラス部分が白色に発光した
それを見て、俺と羽沢の体が跳ねた
警備員『__本日も異常なーし。ふんふーん♪』
それと同時に外から鼻歌が聞こえ
俺は変な汗が流れるのを感じた
陽介(のんきすぎだろ。)
つぐみ(も、もう見回り__っ!?///)
陽介(やばい、バレるバレる!)
俺は羽沢を隠すように覆いかぶさった
羽沢の息が荒くなって少し声が出てる
俺は気付かれない事を祈りつつ
警備員が通り過ぎてくれるのを待った
陽介(......行ったか?)
つぐみ「......///」
扉の向こうに気配を感じない
どうやら通り過ぎてくれたみたいだ
俺は少し羽沢から距離をあけ
羽沢の方に視線を落とした
陽介「羽沢、今日はここまでにしよう。」
つぐみ「え......?///」
陽介「!?」
視線を落とした先に見えたのは
目が虚ろで口の端から少し唾液を垂らしてる
想像が付かない程に惚けた羽沢の顔があった
つぐみ「もっと、もっとしたい......///」
陽介「......あと1回だけだ。」
つぐみ「んんっ!///」
俺は強引に羽沢の唇を奪った
この状況を収束させる方法は1つ
一回で羽沢を満足させる
俺は貪るように舌を絡め
羽沢の細い体を抱きしめた
つぐみ(すごい......///陽介くん、激しい......っ///)
健全なカップルの構図とはかけ離れてる
誰が俺達のこんな姿を想像するだろう
もしかしたらあの4人でも出来ないかもしれない
それほどに今の状況は問題だ
俺はそんな事を考えつつ唇を離した
陽介「__帰ろう、羽沢。」
つぐみ「うん......///」
俺は羽沢の手を引き
警備員にばれないようになるべく急ぎ
学校から出た
__________________
もうすっかり暗くなった帰り道
そんな道を俺達は手を繋いで歩いてる
もうこれも何度もしている
だが、この時間の心地よさは変わらない
つぐみ「さ、さっきはごめんね......」
陽介「大丈夫だよ。」
俺は笑いながらそう言った
羽沢の暴走は別に珍しい話でもない
数か月も一緒にいれば何回も起きるし
なんとなく慣れてくる
陽介「俺は別にあの羽沢も好きだし。むしろ、何か不満がある方が嫌だよ。」
つぐみ「不満......」
陽介「ん?」
不満という言葉に反応した
羽沢は何か不満があるのだろうかと
俺は不安を覚えた
つぐみ「......ちょっと、あるかも。」
陽介「!」
羽沢は控えめな声でそう言い
顔を赤くしたまま、
次の言葉を口にした
つぐみ「出水君が、優しすぎる事......」
羽沢はそう言って
手を握る力を強めて、
俺のほうに熱っぽい視線を向けて来た
つぐみ「私、もっと出水君と......陽介君と先に進みたいな......///」
陽介「え?先?」
つぐみ「......この後、私の家に来ない......?///」
陽介「!?」
俺は思考がフリーズした
先、キスまで進んだという事は
つまり......
陽介「は、羽沢?流石にそれはな?俺たちまだ高校生だし__」
つぐみ「高校生だから、だよ......///」
陽介「......どういう事だ?」
俺がそう尋ねると
羽沢は俺の腕に抱き着いたかと思うと
耳元に口を近づけていた
つぐみ「私だって、そういう事に興味あるんだよ......?///」
陽介「!?」
つぐみ「わがまま言うエッチな子は、嫌いかな......?///」
陽介「......」
これはなんて事だろうか
羽沢はいつからこんな子になったんだ?
いや、これは潜在的な物だろうか
どちらにしても、これは......
陽介「嫌いな訳ないだろ。」
つぐみ「!///」
陽介「俺が羽沢を嫌いになることはない。俺の覚悟はそこまで安くない。」
つぐみ「う、うん......///」
俺は羽沢の手を引き
羽沢珈琲店の方に体を向けた
ここまで言われたら仕方がない
彼女に不満を感じさせるのは良くない
陽介「羽沢の家でいいんだよな。」
つぐみ「う、うん......///」
陽介「じゃあ、少し待ってくれ。」
俺はポケットから携帯を取り出し
家にいるチュチュに電話をかけた
チュチュ『どうかしたの?』
陽介「今日、帰れなくなった。悪いけど、夕飯は佐藤が来てたら頼んでくれないか?」
チュチュ『マスキングならいるけど、どうしたの?』
陽介「大切な急用ができたんだ。」
チュチュ『OK、分かったわ。』
陽介「じゃあ。」
俺は電話を切り
携帯をポケットにしまった
そして、羽沢の方を見た
陽介「行こうか。羽沢の家でいいんだよな?」
つぐみ「いいけど、いいの......?///」
陽介「もうここまで来たら引けない。行こう。」
つぐみ「うん......///」
俺は羽沢の手を握り
目的地である羽沢の家にコンビニ経由で向かった
コンビニではまさかの青葉がバイト中で
色々察しられ、少し恥ずかしかった