高校を卒業して5年の月日が経った
モカは大学に進み、俺は料理の修行をした
その間、少し喧嘩したりトラブルだったり
色々あったけど、楽しく過ごして来た
それで、今日は2人である所に来てる
モカ「__よう君~。」
陽介「あっ、着替え終わったかモ......カ?」
モカ「いぇ~い。」
俺はモカの姿を見て息を呑んだ
モカはウエディングドレスに身を包み
軽くメイクを施されていて
少し伸びた髪はキレイに靡いている
その姿は可愛いと言うよりも美しい
俺はその姿に見入ってしまう
モカ「どうしたの~?」
陽介「あ、い、いやなんでもないよ。」
モカ「そう~?」
モカの見た目は反則だと思う
なんでこんなに綺麗なんだ
しかも、なんでこんなに似合うんだ
俺は軽く眉間を抑えた
モカ「ふっふっふ~、似合うでしょ~?」
陽介「あぁ、似合う、似合いすぎる。結婚したい。」
モカ「っ!?///」
俺はモカに詰め寄りながらそう言った
近くで見るとなお美しい
でも、よく見るといつもの可愛さもある
モカ「も、もう~///今日はそれの用意で来たんでしょ~?///」
陽介「あぁ、そうだった。一瞬だけ記憶が飛んでた。」
モカ「うぅ~///」
モカは顔を赤くして唸っている
付き合うようになって結構経つけど
年々、モカの可愛さが開拓されている
それが本当に幸せだ
陽介「モカはドレス、それでいいか?」
モカ「うん~、さいこーだよ~!」
陽介「じゃあ、それにしようか。」
モカ(ほ、ほんとに買うんだー。)
俺は財布を取り出し
近くにいた店員に話しかけた
一応、今の俺の年収的な事を言うと
まぁ、必要ない程多いくらいだ
モカ「そんなに使っていいのー?」
陽介「いいよ。俺はあんまりお金使わないし。」
モカ「そ、そっかー。(あんなに稼いでるのに、なんで学生の時とあんまり変わらないんだろう。)」
陽介「?」
モカから不思議な視線を感じる
なんでこっちを見てるんだろう
俺はそんな事を考えながら
取り合えずドレスを購入した
陽介「どうかしたか?」
モカ「ううんー、なんでもないよー。」
陽介「そうか?じゃあ、帰るか。」
モカ「うん、そうだねー。」
俺がそう言うとモカは頷き
俺達は家に帰って行った
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俺とモカはマンションに住んでる
モカが大学に通ってるときに同棲という形でここに住み始めた
チュチュの家ほどじゃないけど
部屋はかなり広い
モカ「__ただいまー。」
モカはソファに倒れながらそう言った
これはいつもの流れだ
基本的にダラダラするのが好きだし
そう言うところが可愛かったりする
陽介「モカ、ダラけるのは化粧落としてからにしろよ。」
モカ「よう君落としてよー。」
陽介「はいはい、分かった。」
そのくらい自分でしろ、とか
普通ならそう思うのかもしれない
でも、俺の場合は少し違い
こういうのも可愛いと思ってる
陽介「モカ、こっちおいで。」
モカ「はいはーい。」
化粧落としの用意をして
俺はモカを呼んだ
モカはのんびり俺の方に近づいて来て
顔をこっちに差し出して来た
陽介「じゃあ、始めるぞ。」
モカ「りょーかーい。」
最近の化粧落としは便利で
割と楽にクレンジングと洗顔を同時に完結させられる
ファンデーションに泡を乗せ
馴染ませてからモカの顔にそれを当てる
陽介「モカはかなり薄化粧だよな。」
モカ「モカちゃんは美少女だから厚化粧の必要がないのですよー。」
モカは胸を張りながらそう言った
こういう所も可愛いんだが
俺は1つ疑問が浮かんできた
陽介「23歳は少女なのか?」
モカ「美は否定しないんだねー。」
陽介「勿論。」
俺が静かにそう答えると
モカは嬉しそうに笑みを浮かべた
疑いようなくモカは美人だ
だから否定は必要ない
俺はそんな事を考えながら化粧を落とした
陽介「はい、終わり。」
モカ「ありがとー。」
陽介「別にいいよ。慣れてるし。」
俺はそう言いながら道具を片付けた
そして、冷蔵庫に貼ってるメモを見た
ここには今日のご飯のメニューが書かれてる
ちなみに、書いたのはモカだ
陽介(今日はビーフシチューにパンか。材料は足りてるし、大丈夫だな。)
そんな事を考えながら冷蔵庫から離れ
モカが寝転んでるソファの方に歩いた
そこではまぁ、案の定モカがダラダラしてた
モカ「あー、おかえりー。」
陽介「ただいま。」
モカ「よう君ひざまくらしてー。」
陽介「了解。」
俺は少し笑ってソファに座った
すると、モカはすぐに太ももに頭をのせてきた
うん、可愛い
モカ「いやー、もうすぐだねー。」
陽介「あぁ、そうだな。」
モカ「今日、ウエディングドレス着て実感したよー。」
モカがそう言うと
俺はさっきのモカの姿を思い出した
物凄く似合ってた、いや、似合いすぎてた
こんな子が俺の嫁になるなんて
世の中分かんないものだな
モカ「よう君に『結婚してくれ』って言われてから5年くらい経ったんだねー。」
陽介「あ、あはは、あの時は勢い余ったよ。」
学生の時を思い出すな
あの時は緊張しまくってて
付き合うから結婚に飛んでしまった
陽介「まぁ、それで今があるわけだし、後悔はないかな。」
モカ「モカちゃんもないよー。」
陽介「そうか。」
モカ「ん......っ///」
俺はモカの頭を撫でた
モカの髪はサラサラで良い匂いがして
撫でてると心が落ち着く
目を細めて気持ちよさそうにしてるにしてるモカを見るのも楽しい
モカ「また撫でるの上手くなったねー///」
陽介「毎週してるからな。どうすれば喜ぶのか分かって来たよ。」
モカ「むぅ~///扱いがペットだよ~///」
陽介「あはは、そんな事はないよ。」
俺は唇を尖らせてるモカにそう言い
頭を撫でるのを再開した
すると不服そうな表情はすぐに消えて
さっきみたいな蕩けた表情になった
俺はその様子を見て
それからしばらくモカを撫でていた
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1時間ほどモカを撫で続けた
俺は時計で時間を確認し
撫でてる手を止めた
陽介「そろそろ夕飯の用意しないと。」
モカ「え~......」
俺がそう言うと
モカは残念そうな声を上げた
でも、そろそろ準備しないと遅くなる
俺は断腸の思いでソファから降りた
モカ「よう君~......」
陽介「また夜にも出来るからな?夕飯食べられないのは嫌だろ?」
モカ「そうだけど~......」
陽介「だろ?だから、ちょっと我慢しt__ん?」
モカ「?」
モカを説得していると
机に置いてる俺の携帯が鳴った
俺は携帯を手に取り画面を確認した
陽介「宇田川から?」
モカ「ともちんー?なんだろー?」
陽介「......なるほど。」
俺はチャットを見て笑った
そして、寝転んでるモカの方を見て
モカに話しかけた
陽介「今日は、ビーフシチュー無理そうだ。」
モカ「なにかあったのー?」
陽介「これ。」
モカ「......ほー、これはこれは。」
俺はモカに携帯画面を見せた
それを見て、モカは頷き
俺達は目を合わせた後、笑った
陽介「今日は、家で飲み会だな。」
モカ「そうだね~。なんだか久しぶりに感じるよ~。」
陽介「俺は割とそうでもないかも。」
宇田川からのチャットの内容は
簡単に言えば、『飲み会しようぜ!』だ
それに、あの4人のお祝いのメッセージが入った写真が添えられてて
俺もモカもそれを見て和んだ
陽介「いい友達だな。」
モカ「そうだね~、最高の幼馴染だよ~。」
モカは嬉しそうな顔でそう言った
こういう顔をするのは珍しい
滅多に見られない表情だ
やっぱり、それだけ嬉しいんだろう
陽介「今日は予定を変えて、色々用意しとくか__」
ピンポーン
俺が袖をまくっていると、
家のインターフォンが鳴った
ひまり『いずみんー!モカー!来たよー!』
陽介「はやっ!?」
モカ「お、おー、チャットが来てすぐかー。」
これにはさすがに驚いた
モカですら唖然としてる
いや、来るのが速過ぎる
チャットが来てから5分経ってないぞ
陽介「仕方ない、4人を迎え入れてから作るか。」
モカ「あはは~、すいませんな~。」
陽介「まぁ、いいよ。」
俺は少し笑いながらそう言い
インターフォン越しに鍵を開け
そして、今度こそ袖をまくった
すると、モカが服の裾を掴んできた
モカ「ねぇ、よう君ー。」
陽介「ん、どうした?」
モカ「愛してるよ~。」
陽介「!」
モカは微笑みながらそう言い
玄関の方に歩いて行った
俺は急な出来事で恥ずかしくなり
軽く眉間を抑えた
陽介「......俺も、愛してるよ。」
俺は小声でそう言った
玄関の方から賑やかな声が聞こえ
その声がこっちに迫ってくる
もうすぐ、飲み会が始まる
陽介(さてと、始めようかな。)
それから俺は料理を始めて
さらにそれから飲み会が始まった
今日の飲み会は全員が全員お祝いムードで
俺とモカの方が何だか恥ずかしくなった
でも、その時間は凄く幸せで
俺もモカも大いに楽しんだ
その一か月後
俺とモカは結婚式を挙げたが
それはまた別の話だ