いつの間にかハイスクールD×Dの木場君?   作:ユキアン

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第13話

拝啓、ガブリエル様。

初夏の風に肌も汗ばむ頃、天界は相変わらず変化が少ないのでしょうがいかがお過ごしでしょう。僕の方は日々、主への感謝を忘れず信徒として恥ずかしくない様に努めております。急なお手紙で困惑されると思いますがそれなりの事情があります。

この度、お手紙を差し上げたのは教会で保管されている三本のエクスカリバーと天界で保管されている僕の作り出したエクスカリバーが日本に近づいているのを感知したからであります。今の情勢下において、4本ものエクスカリバーが集ると言うのは余程の事体が起こっているという事でしょうか?

僕としましては悪魔に転生した今となっても一人の信徒であると思っています。僕が力になれるのでしたらいくらでも力を貸すつもりです。

何かございましたら人間界のグレモリー領であります駒王の教会にまでご連絡ください。

敬具

元ガブリエル様直属エクソシスト兼鍛冶屋 木場祐斗より

 

 

追伸

上司が同僚といちゃついて仕事が滞っているのですが、見捨てても良いんでしょうか?それともこれも主が与えられた試練なのでしょうか?あと、同僚の契約者がもの凄く濃い人物ばかりで驚いています。

 

 

 

 

 

 

 

先日、天界のガブリエル様の元に送った手紙の内容を思い出しながら、駒王の名前を出しておいて良かったと思います。何を考えているのか、この駒王に再び堕天使と大量のはぐれエクソシストが侵入して来た様です。エクスカリバーを4本も持って。どうやら盗難にあった様ですね。ということは追手が差し向けられているはずですね。とりあえずアーシアさんに話を通しておきましょう。彼女は彼女で狙われる可能性が高いですから。ちょうど明日はミサですから、教会に足を運びますしね。

 

翌日に朝早くからアーシアさんの手伝いをしてから何か危険なことが起こるかもしれないので気をつける様にと伝えると同時に、身を守る符や僕に連絡を取れる様に聖剣を渡したりしてから教会を後にします。

今日はスーパーの特売もやってますし、効率よく動けばタイムサービスにも間に合うでしょう。人と人の間をすり抜けながら目的の物(特売品)を籠に詰めて行き、それが終わってからゆっくりと品定めをしながらスーパーを歩いて行きます。今日は中々質のいい物が豊富でしたのでいつもより買いすぎてしまいましたが問題ありませんね。

 

聖歌を口にしながら家に帰ろうと歩いているとちらりと神父服らしき物を来ている人物が目につきました。はぐれエクソシストなのでしょうが、あの顔、何処かで見た事がある様な気がします。そう、何処かで、もっと幼い頃にあった気がします。思い出せないままその人物は人ごみに紛れて見失ってしまいました。はて、本当に何処であったんでしたっけ?

 

 

 

 

 

 

駒王学園の年間行事の一つ、球技大会がやってきました。空はカラッと晴れて運動には持って来いですね。こんな日にこそ洗濯物を干したいのですが、生憎と夕方からは雨らしいので諦めましたけど。

 

そして僕達オカルト研究部員、正確に言うと僕と一緒に暮らしている皆は校庭の一角に集ってのんびりしている。広げたレジャーシートの上で白音さんが僕の手作りのお菓子を食べ、ギャスパーとヴァレリーさんはお茶を飲んだりしてリラックスしています。部長とイッセー君の傍は居心地が悪いですからね。どちらか一人だけなら問題無いのですが、二人揃うと部長がイッセー君を誘惑しようと色々と行動を起こすので目の毒なんです。

 

今度は色ボケですか。本当に勘弁して下さい。白音さん達も最近は部長のことを不信な目で見る様になってきました。本当に独立か離反を考えた方が良さそうです。野良となるか、アーカムの方に行って覇道財閥に雇われるのも有りかもしれませんね。

 

そうそう、イッセー君なんですが、ドライグに捧げた左腕は2週間の研究の内に奪還は不可能と判断しました。たぶん、ドライグの一部になってしまっていますね。強引に奪い返せない事はないんですが、命がけです。ドライグも契約の代価として正式に貰った物を奪われたくないでしょうしね。早々に諦めました。

 

仕方ないので肉体変化系の魔剣を調整して埋め込み、見た目だけは普通に見える様にしました。肘から先だけは竜の性能の腕です。見た目は普通なのでメリットしか存在しません。まあこれは片手間でやっていたことです。

 

僕の真の研究は倍化の力の研究です。これが成功すれば無限の剣製は更に凶悪な事になりますからね。まあ、2週間程度じゃあ対した結果は出ませんでしたけどね。精々強化魔法の効率が上がった程度です。8%位。無いよりはマシ程度ですね。これが12%位だと話は変わってくるのが残念で仕方ありません。まあデータは取れたのでこれからも研究を続けて行こうと思います。

 

しばらくのんびりしていると副部長が今日行われる競技を教えに来てくれた。クラス対抗は野球、女子対抗はテニス、部活動対抗はドッジボール、そして男子対抗はハンマー投げ!?ちょっと待って、ハンマー投げって球技なの!?というかハンマーなんてあるの!?この日の為に購入した?馬鹿じゃないんですか。

 

クラスメイトが集っている所に行ってみると、僕はハンマー投げに回されていました。くっ、僕がいつも女性に囲まれているけど女性に嫌われる可能性から嫌がらせが出来ないからと言ってこんな所で仕返しにくるとは。

 

どうやらイッセー君もハンマー投げに回されたみたいですね。まあ悪魔なのでこれ位苦にはならないんですけどね。それにしても初めてやるのでまともに投げれるのかが心配です。ルールはちゃんと用意されていたので出番までそれに目を通しながら応援をしていたのですが、かなり不安です。今回使われるハンマーは公式の半分の重さですが、それでも背筋にかかる負荷は200kgを軽く超えます。まともにやれば負傷者続出です。練習の時間はあるようで、男子対抗の選手が順番に練習していますが、全員が腰を抑えながら離れて行きます。イッセー君は回り過ぎで目を回してダウンしてますし。とりあえず一度投げてみたのですが、これはかなり腰に来ます。フォームが悪い所為なのでしょうが、かなりの背筋も要ります。

 

やはり球技としての選択は間違ってますよ。あと、調べてみたら球技じゃなくて陸上競技の投擲競技でした。ちょっと考えた人、貴方も参加しなさい。おもしろそうの一言で決めたんでしょう。

 

男子対抗に参加する選手は皆協力的ですぐに発案者を見つけ出し、特別枠で参加させましたよ。全員で生徒会に直訴までしましたから。大半が腰を抑えながらの直訴に会長も納得して匙君を差し出してくれました。

 

匙君が40mという記録を出しながら腰を抑えて生徒会のテントに帰ろうとする目の前でイッセー君と二人で50m程の記録を見せつけると意地になって悪魔の力を全開にして70mの記録を出したが僕達は相手をせずに放置した。それに唖然としてから憤慨して生徒会のテントに帰っていきます。腰を抑えながら歩き、痛みを我慢しながら。そんな姿を見て選手の殆どが笑っていましたよ。何故なら真面目にやっていたのは彼一人ですから。

 

結局優勝は匙君で、イッセー君が2位、僕が3位という結果で終わりました。

女子対抗のテニスではヴァレリーさんがクラスメイトと一緒にベスト8まで勝ち上がったみたいです。白音さんとギャスパーはクラス対抗の野球でそこそこの成績を残しているみたいです。

 

そして現在女子対抗決勝では部長と副部長のペア対会長と副会長の試合が繰り広げられているのですが、魔力や魔法をそんな簡単に使わないで下さいよ。認識阻害の結界位張って下さいよ。会長も部長とライバル関係なのは知っていますが、せめてもう少しだけ冷静に行動して下さい。とりあえず会長のサーブを部長がレシーブした時点でこっそり認識阻害を張った僕は間違っていないと確信出来る。

 

それにしても気になったのですが、ボールを打つのに魔力は使っているのに、何故ラケットやガットを強化しないのでしょうか?そのままだと威力に耐えきれなくて、あっ、二人のガットに穴が開いた。

 

結局試合はそこで終わり、同時優勝で幕を下ろしてくれれば良かったんだけど、部活動対抗のドッジボールにまで勝負は流れる事になった。

 

そして始まったドッジボールでは少々卑怯な手段を使わせてもらいましたよ。初期の外野に僕とイッセー君を配置する事によって男子からの攻撃は完全にカット、女子の球にやられる程、オカルト研究部の女性陣は弱くありません。そんな調子で決勝まで進み、生徒会チームとの試合となる。さすがにこのチームに対して今のフォーメーションは有効ではないのでギャスパーとヴァレリーさんを外野にして僕とイッセー君と白音さんを前面に押し出した攻撃的なフォーメーションだ。

 

「あら、リアス。貴方は眷属を盾にして恥ずかしくないのかしら」

 

生徒会チームは個人個人が動き易い配置になっている。こっちは僕達三人が部長達を守る盾の様に見える。

 

「言わせておけb「部長、グレイフィア様の言葉をお忘れで?」ぐっ、わ、分かってるわよ」

 

「少しは貴方の眷属の力を信じて下さい。それも王としての務めですよ」

 

そう言うと何とか引き下がってはくれた。そして試合が始まる。なお、昼食の間にちゃんとしたルール設定だけはしておいた。テニスの時みたいに魔法を連発されるのは危険すぎるので魔力を使うのは禁止で、悪魔の身体能力は全開でもOK。その上で認識阻害の結界を敷く事になっている。

 

先手は生徒会側でまずは様子見なのか手が届かない高さで外野へのパスを行う。そこからが甘い。隣にいる白音さんに目を向けるとすぐに理解してくれたのか僕に向かって走ってくる。僕は腰を落として両手を組んで足場を作り、その足場に白音さんが乗ると同時に高く放り投げる。

 

「「「「なっ!?」」」」

 

白音さんはボールをそのまま空中でキャッチして身体を回転させて投げ返す。唖然としていた匙君の顔面に命中してボールはそのまま外野にまで飛んで行く。そして生徒会チームが立ち直る前にヴァレリーさんがもう一人、確か会計の子だったかな?その人に当てて開始早々戦力の40%が削られてしまった。

 

「油断大敵ですよ。様子見などせずに最初から全力で行くのが戦いで生き残るコツですよ」

 

何とか立ち直った生徒会チームに挑発も忘れない。戦闘において、意外とこの挑発と言うか会話というのは役に立ちます。意識を反らさせたり、精神的に揺さぶりをかけたりと便利です。相手の感情を上手く誘導する仕草なども神父としての勉強の中にありましたから。殆ど使う機会がありませんでしたけど。

 

その後も会話で狙いを僕に集中させたり、視線によるフェイントなどで流れる様に残りの二人にもボールを当ててコートに残されたのは会長一人だ。

 

「はい、お膳立てはしてあげましたよ。決着付けたいんでしょう」

 

手元にあったボールを部長にパスして端の方に移動する。

 

「祐斗、貴方」

 

「これで負けたら笑ってやります」

 

「えっと、部長頑張って下さい」

 

「あらあら、これは頑張るしか無いですわね」

 

部長が僕の事を驚いた目で見ているうちに内野に居た皆がコートの端の方に移動する。そして部長と会長の一騎打ちが始まる。こういう大した物がかかっていないなら一騎打ちの為の労力は気にしませんよ。プライド位なら幾らでも賭けて下さい。

 

ちなみに結果は試合に勝って勝負に負けたとだけ言っておきます。宣言通り白音さんは部長を笑い者にしていました。

 

 

 

 

昼間とは打って変わり、大雨が降る中を傘をさしながら教会を目指して歩いて行く。そろそろガブリエル様から何か連絡が入っているかもしれないのでそれの確認です。教会への角を曲がった所で、正面から聖剣を突き刺された。

 

「あっ?」

 

僕を突き刺している聖剣を解析すれば、それは透明の聖剣(エクスカリバー・トランスペアレンシー)だった。破壊の聖剣(エクスカリバー・デストラクション)だったら危なかったですね。とりあえず人払いの結界を張って。

 

「主の元へ送ってあげましょう」

 

逃げられない様に透明の聖剣(エクスカリバー・トランスペアレンシー)を持っていると思われる部分を握りしめ、足下から破壊の聖剣(エクスカリバー・デストラクション)を産み出して相手を殺します。担い手が死んだ事で透明の聖剣(エクスカリバー・トランスペアレンシー)の効果が切れ、姿が見えるのですが、先日とは違う男ですが、やはり何処かで見た事のある顔です。

 

悩みながらも、とりあえず聖剣を身体から引き抜き、封印を施しておきます。その後、収納用の魔法陣に放り込んでおきます。それが終わってから殺した相手を聖火で燃やし尽くし祈りを捧げておきます。傷は既に体内の自然治癒強化の魔剣の力で塞がっています。聖なる力が体内に残っていて気持ち悪いですが、肉体を人間に変化させれば問題ありません。一番の問題は斬られて血で赤く染まった服でしょうか。

 

 

 

 

 

教会まで行ってみると、アーシアさんは普通に居ました。教会の近くで襲われたので、もしかしたら何かあったのかもと思いましたが、無事な様ですね。アーシアさんは僕の服を見て驚いていましたけど。

 

「大丈夫ですか!?」

 

「ええ、傷は既に治療済みですよ。それより、ガブリエル様から何か連絡は来ていますか?」

 

「えっと、こちらにエクソシストを向かわせているそうです。明日にはグレモリーさん達との交渉に入ると。何かあったのですか?」

 

「教会からエクスカリバーが盗まれたそうです。僕もすぐそこで襲われました。アーシアさんの方は大丈夫ですか?」

 

「そうなんですか!?私の方は特に何も無かったのですが」

 

「不安なようでしたら以前渡した符をしっかりと持っていて下さい。あれは上級クラスの攻撃もしばらくの間なら防いでくれますから。さすがに破壊の聖剣(エクスカリバー・デストラクション)が相手だと2発持てば良い方ですが」

 

さすがに使い捨ての符では力不足なんですよね。僕が自分で張れば破壊の聖剣(エクスカリバー・デストラクション)に破られる事は無いんですけど。

 

「分かりました。しっかりと持っておきますね」

 

「そうしてください。もしかしたら派遣されるエクソシストの拠点になるかもしれませんから寄宿舎の用意だけお願いします。人数は分からないので、多少多めに用意しておいて下さい」

 

「はい。分かりました」

 

「何かあったらすぐに連絡して下さいね。同じ神に仕える者同士ですから、いつでも頼って下さい」

 

「すみません。何から何までお世話になってしまって」

 

「気にしないで下さい。僕もルゥの面倒を見てもらっていますし。それに僕は孤独に耐えられずに悪魔になってしまいましたが、アーシアさんには同じ道を歩んで欲しくありませんから。悪魔になれば祈りを捧げるのにも、十字架を身につけるのにも激しい苦痛が伴いますから」

 

正直言って痛覚遮断の魔剣が無ければ十字架はすぐにでも外したいです。聖剣を芯にしていますからダメージが大きすぎるんですよね。まあ、普通の物でも無視出来ない程のダメージを受けますけど。ある程度の耐性は付いて来たのですけど、修行不足ですね。

 

 

 

 

 

 

自宅に戻ってから念のために一緒に暮らしている皆さんに聖剣対策の符を渡しておきます。これを持っておけば聖なる力からある程度は守ってくれます。悪魔の皆さんからすれば殺してでも奪い取りたい位の性能ですが、僕にとっては無用の長物です。

 

「またはぐれエクソシスト達が何かを計画している様なので皆さん注意して下さいね。相手は聖剣エクスカリバーを持ち出していますから。どうせなら間違えてエクスカリパーの方を盗んでくれていた方が面白かったのですが」

 

「エクスカリパー?」

 

白音さんが首を傾げながら訪ねてきます。

 

「エクスカリバーの偽物です。どんな防御も無視して相手にかすり傷を与える事が出来る剣です。聖剣を名乗っていますが聖なる力もほとんど相手にまで届きません」

 

「それって意味があるんですか?」

 

ギャスパーが疑問に思うのも仕方ありませんね。

 

「記録上にはこの剣と最高の相性の術式があるんですが、既に失われていて再現は難しい様です。それでもエクスカリパーは他にも使い道があります」

 

「何か魔法を強化したりするんですか?」

 

それなら剣じゃなくて杖ですね。

 

「エクスカリパーは剣として使わなければ強力な武器になるんです」

 

「……剣を剣として使わない?」

 

ヴァレリーさんが謎掛けの様なこの説明に考え込みます。

 

「例を上げるなら、矢として撃ち出したり、相手に投げつけたりですね。他にも剣として扱わない使い方をすると恐ろしい威力を発揮します。おそらくは本家のエクスカリバーと威力は変わらないでしょうね」

 

「なんですか、その巫山戯た剣は」

 

「それ以上に巫山戯た物も記録だけですが居ます。エクスカリバーの精霊と書かれていたのですが、全身真っ白で死んだ魚の様な目をしていて無駄に高いシルクハットを被り白い杖を振り回し、自分を扱う為に守って欲しい1000の項目とか言う本を渡してくるそうです。あと、ウザイそうです。性能はギャグ補正でも入っているのか、文字通り最強の力を得るみたいですね。でも、ウザイみたいです。1000の項目さえ守れば誰でも使う事が出来るみたいです。そして、ウザイです」

 

「「「何処までウザイんですか!!」」」

 

仕方ないじゃないですか約束された勝利とウザイ剣(エクスカリバー)なんですから。

 

 


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