ダンジョンに平和の象徴がいるのは間違っているだろうか   作:黒納豆

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今回は日常会になります。初めて書いた日常会ですのでおかしな所もあると思いますが、楽しんで読んでいただけると幸いです。


第二話

早朝から闇派閥に襲撃をかけた【アストレア・ファミリア】だが、予想よりも早く片付いたため、今後の予定を話していた。

 

「う〜ん、予想よりだいぶ早く終わっちゃったわね。今回も怪我人はいなくて私達の大勝利って事で良かったんだけど、この後どーしよっか?」

 

と本来予定を決める筈の団長のアリーゼが周りに聞く。

 

「そうだな、とりあえず何人かでギルドにこいつらを突き出して、休日にすればいいんじゃないか?そして、明後日に予定していた『アンフィス・バエナ』の討伐を明日にしよう。本来ならもう少し休むところだが、今回は消耗も少ないからな。」

 

「そうだね、そうしよっか。じゃ、ネーゼとアスタとライラ、こいつら突き出しといて!それじゃ、皆かいさ〜ん」 

 

輝夜が気絶して縛られている闇派閥の団員達を指差して、意見を言いそれにアリーゼが追従したことで解散して休日にすることに決まった。

 

「さてと、せっかく休日になったことだし、リオン!、輝夜!服見にいかない?」

 

「私は構わないぞ、団長」

 

「アリーゼ、私は特に服を必要としていないので、行きません」

 

アリーゼが今から服を見に行こうと誘うと、輝夜は二つ返事で了承したが、リューはあまり服装に気を使わない為か拒否した。

 

「え〜、リオンはせっかくすっごい美人なんだから、可愛い服着ないともったいないよ。それに、女の子なんだから、しっかりオシャレしないといけないわ!」 

 

しかし、アリーゼは食い下がりリューをなんとか連れて行こうとする。が、服に興味を示さないリューは拒否し続ける。しかし、そこでアリーゼが良いことを思いついたとばかりに笑みを浮かべる。 

 

「でも、いいの?リオン。オシャレな私服を持ってないと一般人に紛れ込んで闇派閥を探ることができないわよ?変な格好をしていたら、目立って相手にバレちゃうかもしれないしね」

 

そう言われてしまえば、生真面目なリューは了承するしかなく、渋々ながら頷いた。

 

「ねえ、トシノリ〜!あんたも一緒に来なさいよ」 

 

次にアリーゼが誘ったのは、なんと俊典だった。まさか自身が誘われるとは思わず俊典は驚愕の表情を浮かべた。

 

「どうして私を?私はそもそも身長的に目立ってしょうがないから、リオン少女と同じ理由は適応されない筈だが?」

 

俊典は疑問に思い、アリーゼに質問する。

 

「だって、俊典の私服って白いシャツにジーンズって言う組み合わせだけで、正直ダサいんだもん。リオンもそうだけど、トシノリも美形なのにもったいないわ!」 

 

「だっ、ダサッ」

 

アリーゼは質問に対し、こう答えた。どうやらこのレイピア使いの少女、言葉の方でもレイピアを使っているようだ。

 

「それにトシノリ、どーせ暇でしょ?ならいいじゃん」

 

「いや、私はホームに戻って筋力トレー「オッケー、暇みたいだね。じゃ、いこっか」いや、えっ、ちょっと最近私の扱い酷くない!?」

 

俊典はホームに戻り筋力トレーニングをしたかったようだが、結局アリーゼが強引に連れ出した。

 

 

 

 

 

それから、少し時間が経ちダイダロス通りから出た一同は北のメインストリートへ来ていた。北のメインストリート界隈は服飾関係で有名だ。ここには、各種族に合わせた服の専門店が多数並んでいる。一同はとりあえずヒューマンの服を売っている店に行くことになった。何故なら、アマゾネスのように露出が多いわけでも、エルフのように分厚い服ばかりあるわけでもなく、一番無難なとこであるためである。しかし、俊典はその店に入ることを渋った。それもその筈である、その店は女性服専門店であったのだから。

 

「ま、待ってくれ!私は外で待っているよ。君達だけで行ってくるといい」

 

「え、どーして?一緒に行こうよ」

 

俊典が拒否をするとアリーゼが不思議そうに聞いてきた。

 

「いや、ここ女性服専門店と書いているじゃないか!男の私が入るのはまずいだろう?」

 

「え、私達がいるし、ここは別に男性は入店拒否とかいうわけじゃないよ?」

 

アリーゼの言葉に対し、反論した俊典だがあまりアリーゼには効果はないようだ。

 

「いやいや、そういう問題じゃない。女性服専門店に私がいるのは明らかに「はいはい、さっさと入ろうね〜」えっ、ちょ、またこのパターンかーーー!!」 

 

入店を拒否する俊典をアリーゼが強制連行していく。力のステイタスなら俊典の方が高い筈だが、何故かアリーゼの細腕にずるずると引きずられていく。ーーーーはっ、これがギャグ補正ってやつか!?(メタい)

結局入店させられた俊典があたりを見渡すと、当然ながら中にいたのは女性ばかりだった。その女性達の視線は俊典に注がれている。気まずそうに身を縮める俊典だが、2M20Cの巨体を持つ俊典だ。当然ながら隠れられるはずもない。そうしている間にもアリーゼ達はどんどん進んでいく。 

 

「輝夜、トシノリを連れて服見てて。私はリオンの服をコーディネートするわ!ある程度見て回ったら合流しましょう!」

 

アリーゼはそう言い残し、リューを連れて離れていった。

 

「さて、では私達もいくか。俊典、同じ極東出身なのだから、私の服を選んでくれてもいいんだぞ?

「いや、私に服のセンスがないのはわかっているだろう!自分で選んでくれ!」

 

そう会話しつつも輝夜は着物を取り扱っているコーナーへ移動し、周りを物色している。俊典も一応は輝夜に頼まれたので、周りの着物を見て回った。そうして、俊典が周りの着物を見渡していると、突然隣から衣擦れの音が聞こえてきた。訝しんだ俊典がそちらを見ると、なんと下着姿の輝夜がいた。

 

「なななっ何をしているんだ!輝夜少女!」

 

「何って、試着の為に服を脱いだだけだが?」

 

真っ赤になって動揺しながらも問いかける俊典に輝夜は平然とそう答えた。

 

「し、試着なら、専用の場所があるだろう!?と、とにかく服を着てくれ!」 

 

「別にここには俊典以外は女性しかいないんだから問題ないだろう?」

 

「いや、私がいる時点で大問題だからね!?頼むから、服を着て試着室へ行こう!私が目のやり場に困る。」

 

俊典が必死に説得すると、輝夜は渋々ながらも頷き、とりあえず試着用に持っていた着物を着る。そして、前に来ていた着物と他に試着予定の着物を持ち歩き出したので、俊典も慌てて付いて行く。

試着室に到着すると、そこにはアリーゼが立っていた。

 

「あ、輝夜、トシノリ、試着しに来たんだー。あ、でも今リオンが試着してるからちょっと待ってねー」 

 

どうやら、既に服を選び試着しているようだ。

それから少ししてリューが試着室から出てきた。

 

「ど、どうでしょうか、アリーゼ」 

 

試着室から出てきたリューは黄色いブラウスに真っ白なロングスカートを着て。花のついた髪飾りを付けていた。とてもシンプルな服装ではあるが、元がとても美形なリューである。そこには、女神にすら劣らないと周りに思わせるだけの美しさがあった。

 

「リオン!すっごく可愛いよ!」

 

「ああ、とても似合っている」

 

「とても美しいよ、リオン少女」

 

アリーゼがはしゃぎながらリューを褒め称え、輝夜と俊典も素直に称賛を送る。その後も談笑しつつ、アリーゼや輝夜も試着する。やがて、アリーゼ達が買う服と買わない服を決めて、買わない服を戻してくると、俊典がいなくなっていた。 

 

「あれ、トシノリはどこ行ったの?」

 

「本当ですね、先程まではここにいた筈なのに」

 

アリーゼが疑問の声を上げ、リューもそれを肯定する。それから、少しして俊典が戻ってきた。

 

「トシノリ〜、どこ行ってたの?」

 

「いや、ちょっと野暮用でね。……それより、決まったのなら、店を出てランチにでも行かないかい?」

 

俊典はアリーゼの質問に答え、店を出て昼食に向かおうと誘う。

 

「えっ、ちょっと待って!まだお金払ってない。」

 

「なに、心配ないさ」

 

俊典はアリーゼにそういうと背を向けて歩き出した。アリーゼ達は「ちょ、ちょっと」と言って、慌てて店員を見る。すると店員は

 

「貴女方が持っている服の料金は先程の男性のお客様が全額払ってくださいましたよ?いい友人を持ちましたね」 

 

とそう言って微笑んだ。アリーゼ達が店を出ると俊典が待っていた。

 

「トシノリ、ありがとう!」

 

アリーゼが礼を言うと

 

「HAHAHA、なに、今回はとてもいいものを見せてもらったからね。」

 

俊典はとても紳士的にそう答えた。

 

「うわ〜、なんかキザっぽい!でも、ありがと!大切にするわね」

 

「トシノリ、ありがとうございます。とても嬉しいです」

 

と、アリーゼとリューは普通に俊典に礼を言った。だが、 

 

「いいものを見せてもらったっていうのは、もしかして私の下着のことか?」

 

輝夜はニヤニヤと笑いながら、盛大に爆弾をぶち込んだ。

 

「なっ、そ、そんな訳ないだろう!普通に君達が試着していたのがとても美しかったからいいものだと思っただけだよ!」 

 

俊典は焦ったように答え、アリーゼとリューは呆れたような目で輝夜を見ていた。

 

「ははっ、冗談だとも。俊典は本当に面白いな!揶揄いがいがある。」

 

「…勘弁してくれ……」

 

輝夜や上機嫌にそう言い、俊典は逆に疲れたように言った。

 

「ふふっ、それはともかく服のことに関しては感謝しているさ。大切に着させてもらうよ」

このように談笑しつつ、俊典達は仲良く昼食に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

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