・ユーリ
ようやく魔導書という力を手にすることが出来たが、どういうわけか回収した【天候制圧魔法の魔導書】が肉体と融合してしまう。本来なら魔導書との波長が合わなければ死、合っていても放出する魔力に耐えられず破裂と凄惨な末路を辿る筈だったが、こちらの世界に来る際の『見に覚えのない死』が原因で魂が欠けていたユーリだったからこそ、偶然にも魔導書と適合していた。
魔導書を手に入れる為にとドラゴンの住みかに乗り込み皆殺しにし、挙げ句協力者に怪我をさせてしまった事を気にしている。
・【天候制圧魔法】
天候を操る魔法を攻撃に転用し、それを扱うための説明書。一番簡単な【嵐】ですら、扱い方を間違えると発動に使った方の手、あるいは腕が弾け飛ぶ程の威力を秘めている。
元々は雨が降らない季節に作物を実らせる為の術式がベースになっているため、雨や嵐をモデルにした属性の魔法はあるが、反して晴れ=炎関連の魔法は載っていない。
──が、この魔法の本当の恐ろしさは、術式と魔法陣を頼る必要もなく、なにかしらのアクション1つで発動できるという部分にある。
・リン
世にも珍しい氷属性の適性を持つ魔法使い。王都最強と呼ばれているがあくまで他称。しかし自身の実力に自信があるため、ユーリの実力を確かめたがるなどの一定のプライドを持つ。
山から地下へと落下する際左腕を負傷するも、暗闇の中で落下地点の認識が出来た謎の現象のお陰で大怪我or死亡を避けられた。
片腕が使えなくともドラゴンを氷付けにするといったとてつもない戦闘能力は健在であり、その後は受付嬢──ミヤビから、怪我の治療にと東国の温泉を勧められる。属性の都合上寒さに強いため北の街などには向かうが、実は一度も東には行ったことがない。
・シルヴィア
ルーラーとミカエルに追われている自分の協力者であるユーリが強くなることは嬉しいが、巻き込んでしまっている事への罪悪感が常に存在している。──しかし、それはそれとして、異世界に対する知識がないせいで説明に苦労する点でのみ若干イラついている。
神が管理を辞めた、或いは世界が崩壊する寸前の世界を幾つも渡ってきた際に蓄えてきた武器や道具の能力の把握は出来ているが、手当たり次第に確保した為総数を把握できていない。
・セラ
ルーラーが盗んだ自分の上司の所有物である『本』を奪い返すために、シルヴィア抹殺の手伝いをする振りをしていたが、その前にシルヴィアがミカエルに殺されそうになっていたため、奪還を中断して二人を逃がすことを決めていた。
シルヴィア共々、『自分達の居る世界』を俯瞰する視点から見ている節がある。
・受付嬢→ミヤビ
王都にある依頼斡旋所──ギルドの受付嬢だが、とある理由で別の仕事も行っている。
王国から東の国、東国出身の祖先から続くミヤビという名前を襲名しており、リンの折檻に使っていた札を用いた魔法も東国特有のモノ。
度々使っているが、彼女の両目は特殊な能力を宿しており、世間一般では【魔眼】と呼ばれている。ミヤビの魔眼は『相手の発言が嘘かどうか』を見分けられ、普段は眼鏡で遮ることでオンオフを切り替えられるようにしている。
・ゼム
この世界を管理する『神』であり、ユーリを自分の世界に送った張本人。
世界を管理する上位存在の中でも特に大雑把な性格をしていて、ユーリの影に力を与えるだけで終わらせたなどの前例はあるが、ユーリとシルヴィアに強襲させたが失敗したのに余裕綽々なルーラーには猜疑心を向けている。
ユーリの魂が欠けていることから、死ぬ前後の記憶が無いのは殺されたからではないかと考えており、大雑把な性格ながらもその部分はいまだ頭の片隅に残り続けている。
・ルーラー
シルヴィアに世界を破壊させていた張本人。
その理由は世界そのものが持つ膨大な量の魔力を集めさせるため。
だが、シルヴィアがその目的と利用されていた事実に気付き逃げたことで追跡。セラの上司である『神』の本を盗んだうえで盗人猛々しく協力を仰ぎ、自身の部下であるミカエルと共にシルヴィアを追ってゼムの世界にたどり着いた。
名乗る相手がおらず、名乗る理由もないため、基本的に『神』には名前が存在しない。
ゆえに大雑把な『神』はユーリの世界(地球)から英単語を選び『ゼム』と名乗っているが、ならばシルヴィアを追ってきた『神』が『ルーラー』と名乗った理由は────。