【完結】がっこうぐらし!モールスタートめぐねえエンドSランク縛り【MGNEND】   作:月日星夜(木端妖精)

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おかあさんって、なんだろう。
ほんとのおかあさんって……。


……。


わたしには、3人のおかあさんがいる。


感情(こころ)をおしえてくれた、おかあさん。
『大丈夫よ……優衣ちゃんが優しい子だってこと、先生はちゃんと知ってますからね』


あまり会えなかったけど……わたしを育ててくれたおかあさん。
『ありがとう、優衣ちゃん。私をお母さんと呼んでくれて』


わたしをこの世に生んでくれた、おかあさん。
『──優衣。きっと、幸せになってね。──約束よ?』


いつだって、わたしの世界はわたしとおかあさんの2人きり。

ずっとずっと、そう。

これからもわたしは、おかあさんたちの想いをつないで生きていく。






……。


でも……。

おかあさん、って呼ぶと……喜んでくれる、って……思ったんだけど。

……。

……きもち、わるい、なら……だめ、だよね。









俺はメガトンコインを背負い……お前はウンチーコングを背負っている……
どちらが正しいか……今初投稿して……答えを出すか……!!





9りーさん調整~学園生活部での日常

 終盤が近づき全てが完璧ご満悦なRTAの続き、タージマハールよー!

 前回はめぐねえの布団にもぐりこんだところまで。今回は朝チュンから。

 

 おはよーございまーーーーす!! 朝でぇーーーーーーす!!

 

「……」

 

 ぱた、ぱた、ぱた。

 目をつむったままの優衣ちゃんの手は布団を叩くばかりで、添い寝してもらってたはずのめぐねえがいませんね……。といったところでおめめぱっちり。起き上がります。

 本日からは最終日に備えて必要な物資を集めつつ、部員との絆を深めて信頼イベを起こしSランクを維持しーの万全の体制を築きーの、エンディングまで突っ走って行きましょう!

 

 チャプター7が終了し、チャプター9が開始されました。

 当然Sランクです。学園生活部に加入したのと、くるみちゃんと下の名前で呼び合う関係になれたのが効きましたね。地下探索も行ったので不安はなかったです。

 

 今チャプターの大目標は……ファッ!? "学園生活部に入ろう"!? えっ入ってないやん!? どうしてくれ……えっ!

 小目標は"入部届を出そう"……あー、そっかそっか、まだだったっけかー。いつもならもうとっくに入部してるタイミングなので勘違いしてました。ゆきちゃんには話しかけたものの、生活部のせの字も出てきてませんでしたね……というか怒られただけでしたね。まずはここら辺をやっていきましょう。

 

 ……Sランクの内訳なんだったんだろ……。

 

 まま、ええわ。新たな気持ちでSランクを目指していきましょう。起床! とろい動きで起床!

 お布団を畳み……あっ。

 

「……」

「……」

 

 隅っこに纏められた荷物の傍にぺたんこ座りしているせーちゃんがいますね。

 おうせーちゃん、そこで何してるのかな? それ、優衣ちゃんのエコバッグだよね。勝手に触っちゃだめだよね? おててに持ってるナイフ……バッグに戻そうね?

 

「……」

 

 そろそろとバッグへナイフを戻し、ふいっと顔を背けたせーちゃんは何事も無かったかのように立ち上がると部屋を出て行ってしまいました。はぇー……。ていうか他には誰もいないや。寝袋の抜け殻がいくつかと、畳まれた布団があるだけです。

 

 お着替えを済ませ、せーちゃんの後を追って部屋を出ます。部室や屋上等を巡ってみんなに挨拶しましょう。

 

 せーちゃんの好感度あんまり高くなさそうだけど、レベルアップさえすれば武器も必要なくなる……というか最終日のラッシュに必要なのはリーチのある得物かつ物量なのでナイフを盗られても問題はないのですが、不和が不和を呼び優衣ちゃん包囲網ができてしまっては大問題なので構いまくるとしましょう。

 

 不和が起きようと好感度の高い部員がいれば庇ってくれるので、やっぱり問題ない気もするなー。しっかりケアをして安定を取るか、スピードを優先するか……悩みどころですね。

 ま、実際のプレイ時にはそんな迷いなど持たず、もといなんにも考えずに行動してるんですけどね。尿意を感じるような感じないような感覚に慄きながらコントローラーを握っていた記憶があります。頭の中に描いていたチャートは……だめみたいですね……。

 

「おはよう……」

 

 部室につきました。誰がいるかなー。

 

「よ。寝坊助さん」

 

 くるみちゃんがシャベル磨いてました。あとはー、チョーカーさんとけーちゃんが何か話してます。せーちゃんは……棚の上に登ってダンボール漁ってますね。それをめぐねえがはらはらと見守っているようです。なんか久し振りによわよわねえ見た気がしますねー。かわいい。ちゅっ。

 

 まずはくるみちゃんの反応を見ましょう。どう? もうなんともない?

 

「ん? あー、元気元気。見ての通りだよ。…………」

 

 シャベルを振りつつ答えてくれたんですけども、その沈黙はなんなんですかねぇ……顔を見ての会話でも読み取るのには限界があります。ていうか優衣ちゃんちょっと引け腰なんですよね。臆病な性格ゆえにくるみちゃんとの相性はあまり良くなかったり。……そうです。性格による補正にはこういった要素もあるんです。仲良くなっちゃえば関係ないのであんまり実感することはないんですけども。

 

「いや、案外普通に話しかけてくるなーって思ってさ」

 

 あー、そういうことですね。一度は襲われ押し倒され一人に勝てると思ってんのかされた身ですし、うーん、性格的に考えると確かに優衣ちゃんは人と積極的に会話しようとはしないでしょうし、ごもっともな感想です。しかし優衣ちゃんがいくら嫌がろうと私が主導権を握っている以上、ぐいぐい人と接してもらいます。慈悲はないよ。

 

 そういや昨日めぐねえに目が眩んで「がば飲みクリームソーダ」を渡してしまいましたが、冷静に考えるとあれはくるみちゃんに渡すべきでしたね。

 人を害する精神異常持ちの一番の敵はくるみちゃんですし、敵対するとプレイヤースキル的にもちょっと勝てないので、ここらで好感度を稼いでいきたいところなのですが……何かあげられるものないかなあ。水しかないや。

 

 そういえば空腹値が空……ではないですが、危ういので水を飲んで誤魔化しておきましょう。味覚障害でも元々味の薄い水ならまだ大丈夫なのです。ただ、一見ゲージは回復しているのですがお手洗いに行くと回復した分がそっくり消失しますので頼り過ぎには要注意。

 

 それじゃ空腹値もケアしましたし、この水をくるみちゃんにプレゼント……ん? 水がない……なんで?

 

「……んー、と」

「……」

 

 空のペットボトルしか持ってませんね。こんなのあげたって好感度は上がりも下がりもしないよ。……けーちゃんがくれた大切なお水はどこいったの?

 

 理不尽なバグに遭いました。私は悲しい。

 

 仕方ないのでけーちゃんとチョーカーさんが何を話しているのか聞きに行ってみましょうかね。俺も仲間に入れてくれよ~(SNJ)。なんの話してんの?

 

「貴依ちゃんと? 良い天気だねーとか、雨降らなそうだねーとかだよ?」

 

 ふーん、そう……。

 特に重要でもない世間話でした。そうやって勝手に絆を深めてくれてるのありがたいです。もっとやってて。

 けーちゃんはコミュニティに所属する際すぐさま溶け込むのですが、すでに部員全員と名前呼びの関係まで至っているようですね。

 ならば私も!(緊急同調)

 

「た、かえ、ちゃん……」

「えっ、あ、おう……なに?」

 

 つっかえつっかえ不得手なコミュニケーションに励む優衣ちゃん、いいっすね~。反応はちょっと悪いですけど、ここで高好感度のけーちゃんが役に立ちます。そう、そこで微笑ましそうに「あら^~」って顔してる子が間を取り持ってくれるので、バッドコミュニケーションは普通に、普通の会話はグッドに向上され、チョーカーさんの友好度がアップ。

 

「いや……なに?」

「……」

 

 呼んだだけで用はないです。こてんと首を傾げて誤魔化しておきましょう。

 

「ふふっ、ゆい先輩って猫みたいだよね」

「んー、わからなくもないけど」

 

 そうですかね? 私は六本腕の異形みたいだと思います(直喩)。

 うそです。たしかにネコっぽい。フェムフェム。

 

 ちなみに今の圭の台詞は「プレイヤーの動きが意図の読めない気紛れな動きが多い」って判定の時の台詞ですね。不審な動きを控えるともっとまもともな評価になるんじゃないかな。そんなんじゃRTAになんないよ~。

 だから私は、今日も緊急回避で移動していく。……走った方がはやいのでやっぱやらない。「彼ら」のいない場所だと緊急回避も「無音歩行」も無用の長物ですね。どころか、音もなく忍び寄ると驚かせてしまったりしてよくない。そこら辺気を遣っていきましょう。

 

「そだ、ゆい先輩っ、これあげるね!」

 

 お、けーちゃんがまたもやアイテムをくれました。有能!

 ……ネコミミバンドでした。見た目に彩りを加えるだけのゴミアイテムですね。

 有用なアイテムだけくれればいいんだけどね。それ一番言われてるから。

 

 じゃあ俺、好感度貰って帰るんで。

 

「むぅ……」

 

 あれっ? なんかけーちゃんが膨れてますね? なんだろ……さっきまでにこにこしてたのに。

 よくわかんない反応に優衣ちゃんもじもじしてます。よっぽど重要な場面でもないと選択肢も出ないので判断に困りますね……あっ、わかった! 気付きました。わかっちゃったかな~。

 

「けい……ちゃん」

「っ! なあに、ゆい先輩っ!」

 

 名前を呼んであげるとぱあっと表情を明るくしてお返事してくれました。

 特に用事はないので反応は返しませんが、それでも嬉しそうにしてますね。笑顔が眩しい。

 名前呼び……コミュニケーションにおいて重要な要素ですが、モール組は特にそこら辺気にしなくても好感度が最大に達する事が多いので忘れてました。今まで一回だって呼んだことあったかな。

 

 なかったからけーちゃんが膨れてしまったんでしょうね。うーん、健気。

 あとでみーくんも名前で呼んであげましょう。何かいいアイテムをくれるかもしれませんしね。

 それじゃそろそろ次に行くとしましょうか。

 

「ん。じゃな、優衣」

 

 チョーカーさんのナチュラルな名前呼び、やりますねぇ! もじっとする優衣ちゃんを、今度はめぐねえのもとに向かわせましょう。

 

「おはよ……めぐねえ」

「あ……おはよう、優衣ちゃん。……?」

 

 こちらに向き直っためぐねえは、ちょいと小首を傾げました。優衣ちゃんにそっくりな動き……いや、優衣ちゃんの動きがめぐねえにそっくりなのか。モーションの使い回し……なんでもないです。

 そういえば、優衣ちゃんがめぐねえに呼びかける際「お母さん」と呼ぶのですが、私はちゃんと「めぐねえ」って言ってるんですよね。なんか勝手に優衣ちゃんが言い換えちゃってます。あ、でも今はもう普通にめぐねえに戻ってますね。不具合だったのかな。バグ?

 

 さてさて。めぐねえルートに入っているはずなのでこれから様々なイベントが彼女との間に起こるはずなのですが……残り日数的に無理があるかな。というかそういえばなんですけど、信頼イベで貰えるはずのアイテムまだ貰ってないんですが……いつくれるんですかね? クロス……じゃなかった。次点で貰える「ヒゲクマグーマ」ストラップは身に着けていると警戒度がほんの僅かに上がりにくくなるので今すぐ欲しいんです。ちょうだいちょうだい。……だめそう? まだ起こらないっぽいですね。うーん……?

 

「優衣ちゃん、もう少しで朝ご飯の時間だから、屋上のみんなを呼びに行ってもらえる?」

 

 いいよー。軽率に請け負っていきましょう。

 こうした部員からのお願いを聞くと全体の友好度が微増します。やっぱり学園生活部は最高だぜ!

 まだ加入してはいないのでその恩恵は受けられませんけどね。ガバ!

 

 ところで、めぐねえの首に巻かれてる包帯はなんなんでしょ。工作の失敗などで指やら腕やら足やらに巻いてるのは見た事ありますが、首は「彼ら」に噛まれた直後くらいしか見た事ないんですけど……。

 

「……」

 

 大丈夫? と問いかけると、にっこり微笑んだめぐねえは屈んで優衣ちゃんの頭を撫でてくれました。癒される~。そだ、引っ付いて精神値の回復しときましょう。会話しつつならロスにはならな……抱き着いたらびくっとされました。感度3000倍なのかな?

 

「ゅっ、ゆ、優衣ちゃん?」

 

 この状態のまま棚の上のせーちゃんに話しかけましょう。

 おーい、そんなところで何してんの?

 

「……」

 

 すっと伸ばされた手にはピンポン玉らしきもの。

 それをぽとっと落とされて、優衣ちゃんの頭を跳ね、めぐねえの頭を跳ね、ポンポンポン……。

 なんだァ? てめぇ……!

 

「もうっ、星夜ちゃん! 危ないから下りてきなさいっ」

 

 ぷんすこ怒るめぐねえに、くすくすと声無く笑うせーちゃん。悪戯っ子ですねぇ……今日はもうちょっと踏み込んでいきましょ。

 ピンポン玉を拾いに行き、せーちゃんに向けて放ります。

 

「……」

 

 掴んですぐ投げ返されました。額にクリーンヒット……なんだよ……結構あたんじゃねーか。

 キャッチボールで友好度も稼げたんじゃないでしょうか(てきとう)。ついでにここで名前を呼んでおきましょう。

 

「せいよ」

「……」

 

 うえーって顔してますけど……好感度下がってませんかねこれぇ。

 ぴ、とこちらを指さしてきたせーちゃん、胸元でしゅぱぱっと印を組んできました。

 やめてくれ星夜、その術はオレには効かない。やめてくれ。

 

 こっちもてきとうに手を動かしてお返事しましょう。くらえ、適当手話の術!

 

「………………」

 

 うおっ、飛び降りてくんの!? 軽やかに着地した彼女は、おすまし顔で去って行きました。マイペースな子だなあ。……会話もできないし、表情も窺い辛くなかなか扱いが難しい子ですね。仲良くなれてるのかもよくわかんにゃい。

 できれば最終日はせーちゃんにつきっきりで、勝手にどこかに行ったりしないよう見張っておきたいですね。

 

 ちなみに動画編集中に調べてみたところ、これ、優衣ちゃんの名前を呼び返してくれてたみたいです。

 マスターハンドのイラストとドンキーコングのイラストを描いたので右に載せときます。たぶんあってるはず。

 

 

【挿絵表示】

 

 

 手の甲をこちらに向けて三本の指を立て、手の平をこちらへ向けて小指のみを立てる動きで「ゆ」「い」。

 唇に当てた指をすいっとこっちに動かすセクシーな動きで、「呼ぶ」の意味を持つ「言う」。

 つーんとしてますけど挨拶はちゃんと返してくれるんですよね……やっぱよいこなのかな?

 

 それじゃあ屋上に向かいましょう。めぐねえ、じゃあね!

 

「ええ。また後でね」

 

 控えめに手を振ってめぐねえと別れ、部屋を出たらダッシュで屋上へ。

 到着! オープンザドアー!

 

「あら、千翼さん」

 

 農家スタイルのりーさんが反応してくれました。首にかけたタオルで頬を拭いながら立ち上がって振り返る彼女の傍には、収穫物が山盛りの籠を抱えたるーちゃんもいます。

 おなじく土いじり中のみーくん、如雨露でお水をあげて回っているゆきちゃんに、影になっている部分で涼んでいるせーちゃんと太郎丸。

 

 部室にいないメンバーはみんな屋上に集まっていたようですね。

 ではまずみーくんから……よっ!

 

「おはようございます、優衣先輩」

「みぃくんおはよう~」

「……由紀先輩とは、さっき挨拶したじゃないですか」

 

 名前呼びをしようと思ったらぬるっとゆきちゃんが入ってきました。そのねっとりみーくん呼び……いいね。真似しましょう。

 み~くぅ~~ん!

 

「なっ……みーくんじゃないです! そのっ、ぬるっとした呼び方やめてください!」

「みぃくぅん」

「みー、くん」

「み・い・く・ん」

「みき……」

「やめっ、やめっ、やっ」

 

 二人がかり、左右から挟んでねっとりねっとり責めると、みーくんは顔を真っ赤にしてにょきにょき伸びました。こういうのやっぱ好きなんすね~。「やっ」「やっ」と鳴くだけになったみーくんは放置して、ゆきちゃんと向き合います。

 

「ゆきちゃん」

「!」

 

 自然な流れでゆきちゃんの名前も呼んでおきましょう。

 けーちゃんに負けないくらい顔を輝かせた彼女は、今度はこっちにひっついて……きませんね。直前で止まりました。

 

「っとと、ごめんね。ゆいちゃんって触るの苦手なんだよね?」

「うん……」

 

 お、こっちの事情をしっかり汲んでくれますね。ここがゆきちゃんのめちゃつよポイントです。

 大体の人物と速攻で仲良くなれるし、気持ちを汲み取るのも上手いので、精神値が危険域に達した時なんかに傍に行くと凄い勢いでケアしてくれます。

 たまに巻き込んで心中しちゃうこともありますが、そこはそれ。培った経験によりゆきちゃんの言動をしっかり見て察知し、そういったミスを回避していきましょう。

 

「じゃあ、こう!」

 

 ぐっと親指を立てた拳を差し出してくる彼女に、こっちも同じモーションで応えるとしましょうか。といっても優衣ちゃんは胸元でへにゃっとしたのを作る程度ですけども。

 わたしたち、これで友達だね! ってな感じでにっこり笑う太陽(ゆき)。なんというか……さすがですね……。

 

 ここら辺で手紙を飛ばしてるかどうか聞いちゃいましょう。

 

「うん? お手紙? んー……それおもしろそう!」

 

 この反応はまだやってないっぽいですね。まじかー……。ちょいロスですね。

 いや、イベントで友好度を稼げるならロスではないのか?

 ないですね(自問自答)。最速でこなしてヘリを呼ぶとしましょう。

 

「やっぱりそうだよ!」

 

 ほっ? 何が?

 

「ゆいちゃんも学園生活部に入ろう!」

 

 ああなるほど、そっちから切り出してくれるなら話は早い。

 きらきらと目を輝かせて押し込んでくるゆきちゃんにこくこく頷きましょう。

 

「じゃあ入部届を……みーくん!」

「やっやっやっ……えっ! あっ、はい……」

 

 するとなぜかみーくんが入部届を虚空から取り寄せてくれるので持っているボールペンにて記入し、ゆきちゃんに渡します。これで入部完了! 様々な恩恵が受けられるようになりました。

 ……入部届を出すなら顧問のめぐねえか部長のりーさんな気がしますが、なぜかゆきちゃんに渡さないと入部できない仕様になってます。ゆきちゃんがいなかったら? 当然入部できません。というか学園生活部は結成されません。

 

 突然ですが、学園生活部が崩壊した時のゆきちゃんの反応っていいですよね……。まだ見た事のない兄貴や姉貴はこのゲームを今すぐ買ってプレイしよう!

 

 ぬるっとチャプター10に移りました。

 大目標は「部活動をしよう!」、小目標は「「彼ら」の動向を追ってみよう!」。

 

「るり」

「…………」

 

 最後にるーちゃんに話しかけにいきましょう。じっとこちらを見上げてくる彼女をじーっと見下ろす優衣ちゃん。なんだこの絵面……。どっちも表情がないのでシュールですね。

 

「どうしたの、るーちゃん」

「……」

 

 見つめ合っていると保護者の方が介入してきました。そっちを向いたるーちゃんがやわやわと手を動かすと、りーさんはふんふん頷いて……。

 

「『急に名前を呼ばれてびっくり……ちょっと、こわい』……だって」

「…………」

 

 優衣ちゃん、迫真の真顔。

 まあ気持ちはわからなくもないですね……るーちゃんが表情に乏しいのは事情が事情ですけど、優衣ちゃんは元からこんなですからね。笑ったり怒ったりはキャラクリ時のエモーションでしか確認できない……本当に人間なのか?

 

 (……重力を無視して3階分飛び上がる優衣……走っても音がしなくなってきた優衣……か細い腕で「彼ら」の首を断つ優衣……)

 

 人間ですね。間違いないな。

 

「ゆうり、さん」

「ふふっ、はい、優衣ちゃん?」

 

 頬に指を当てて微笑みながら呼び返してくれるりーさん、すき。ちゅっちゅ。

 

「そろそろご飯の時間ね。みんな、作業はいったん止めて、手を洗ってから下へ行きましょう」

 

 最後にりーさんに話しかけることでめぐねえに頼まれていた朝ご飯へのお誘いを完了します。

 移動を始める彼女達についていきましょう。あ、部室に戻る前にお手洗いに行っておきましょうかね。

 空腹値がギリギリ限界になりますので床を見つめながら戻ります。

 

「いただきまーす!」

 

 さて、朝ご飯の時間ですが……。

 昨日の夕飯時と同じく、優衣ちゃんはどれにも手を付けようとしません。美味しくないものは食べたくないグルメちゃんですからね。

 

「優衣ちゃん……少しだけでも食べないと……」

「……」

 

 めぐねえの言葉にも微かに首を振って嫌がる優衣ちゃん。ここで味覚障害なのを明かし、ケアしてもらうとしましょう。学園生活部に入部していると軽い精神異常は工夫でなんとかしてくれます。

 好感度の高い部員が元気づけてくれる事で、精神値を犠牲にしながらも食事を行えます。団らんの効果で精神値が回復し、食人衝動で精神値と空腹値が微減するのでゲージが振動を続けてますね。

 

 めぐねえがきらめいておられるぞ、ちょっとだけ齧ってもばれへんかな……?

 

「ちゃんと食べられたわね。偉いわ」

 

 食事を終えるとめぐねえがよしよししてくれました。気持ち良いか~YI~。

 目を細めて安心しきっている優衣ちゃんは、確かに猫っぽいですね。

 ごろごろごろ……。

 

 ……こいつめぐねえ相手でしか表情変化してないな?

 

 ささ、食事が終わったら行動開始! 水を手に入れるために水道を借りましょ。洗い物をしているりーさんに話しかけて退いてもらいます。ゆいさまのお通りだ~。

 

「水気の多いきゅうりなら、優衣ちゃんも食べられるかしら……」

 

 優衣ちゃんのために頭を悩ませてくれるりーさん、あったかい……。でもきゅうりは無理ですね。精神値を削らず口にできるのは水のみです。がば飲みクリームソーダも吐きます。コラボアイテムなのにその扱いでいいのか……?

 

「……」

「優衣ちゃん?」

 

 んー、よし。ちょっと迷いましたが、りーさんの調整もしましょう。後で隣の教室に来てもらうよう頼みます。

 

「…………ええ、いいわよ」

 

 長考しましたね。それも仕方ないか……けーちゃんの件で個別呼び出しを警戒されてるみたいです。

 しかしりーさんは優衣ちゃんの頼みを断れません。理由はもちろんおわかりですね? るーちゃんを助けたからです。よっぽど無茶なお願いでない限りは無条件で聞き入れてくれますし、今回みたいな本来警戒されて他の部員も呼ぶような場面でも、黙って一人で来てくれます。

 

 調整の前にお手紙イベを起こしましょう。

 今めぐねえに接触すると確率でお勉強会が発生するので避けつつ……購買部に向かい風船を入手。

 ガスボンベ等は……くるみちゃんに持って来てもらいましょう。台車があるとはいえあれを部室まで運ぶのって辛くないか? 優衣ちゃんには無理そう。

 便箋は棚の上のケースに入ってます。準備ができたらゆきちゃんに話しかけて……。

 

「じゃああたしは……鳥を捕まえる!」

 

 アッくるみちゃん……そんなイベント起こさなくていいから!

 鳩を捕まえるイベントが挟まってしまいました。アルノー鳩錦二世を捕獲しましょう。

 巣箱的な何かを作ったり罠を用意したりと方法はいくつかありますが、さっさと済ませたいのでくるみちゃんと協力して直接捕まえます。屋上に移動!

 

「行くぞ優衣! あたしのシャベルが血に飢えているっ!」

「ん……」

 

 さあ、ミニゲームの開始です。

 俊敏ばかりに振ってきた優衣ちゃんのスピードを見せてあげましょう。

 ダッシュ! 緊急回避! 飛び込み!

 ア゜ッ!

 

「てぇい!」

 

 画面端で優衣ちゃんがスッ転んでる間にくるみちゃんが鳩を捕まえました。 

 終わり! 閉廷! みんな解散!!!!!

 

 

「よーし、書くぞー!」

「おー!」

 

 気合十分なゆきちゃんとけーちゃん。

 自分の分を書き終えるまでは自由行動でそれぞれがどんなものを書いているか見て回れます。

 せーちゃんが何書くのか気になるけどタイムを気にしてさっさと優衣ちゃんに書かせましょう。

 

 「無難に」「芸術的に」からは「無難に」を選び、「明るく」「暗く」からは「明るく」を選び、「助けを求める」「重ねて助けを求める」といった選択でしたためましょう。

 できたら屋上へ移動し解き放ちます。人数分の風船が飛んで行くのはなかなか壮観ですね……。きゃっきゃと声無く喜ぶ子供達も微笑ましい。

 

「あ、優衣ちゃん」

 

 ヘリ乞いの儀式が終了し、屋上を出ようとしたところりーさんが追いかけてきました。

 はいはい、なんでしょ。

 

「野菜の収穫を手伝ってもらえないかしら」

 

 うーん、布と水を集めてささっと時間を進めたいのですが……いや、1も2も無く手伝いましょう。共同作業でみんなの好感度を荒稼ぎだぜ!

 地味な作業が続くので倍速。

 

 完了! 収穫物のきゅうりとプチトマトを貰えたので後でくるみちゃんに横流しして好感度を稼ぎましょうね~。

 

「もっともっとしっかり育てていかなくちゃ。食事の安定は生活の安定、ひいては心の安定に繋がるのよ」

 

 一本指を立てて説くりーさん。菜園を大きく出来るようになった時の台詞ですね。

 今拡張しても爆発して燃えるので意味ないよ。

 

「そうすれば、助けを待つだけじゃなく、探しに行く事だってできるかもしれないわ」

「他の県や国には、生きている人もいるのでしょうか……」

「きっといるよ!」

 

 わちゃ、と集まり心を強くもつ彼女達の生の輝きってやつぁ……最高だぜ。

 生存者の存在ですが、ゲーム的には……うん。

 

 空のペットボトルを集め、大量に水を用意します。

 最終日は食事をしている余裕はないので、空腹値を埋めるため。それとかなり早く喉も乾くので水分補給に必要です。万一炎上「彼ら」に当たった時もこれをぶつければ鎮火でき、真っ向からスニキルできるのでガバ対策にもなります。認識されてるのにスニキルとはいったい……?

 

 ま、ちゃんとプレイすれば防衛戦以外で「彼ら」と戦うこともありません。

 全員生きてシェルターに駆け込めば簡単にSランクが取れます。

 私的にはここが一番楽に高評価得られるかな。

 

 外スタート外エンドやモールエンドの場合は条件が結構厳しく、この難易度でさえAになっちゃうことが多いです。だから学校に駆け込んでる……というわけではないのですが、やっぱり学校でのエンディングが楽ですね。

 

 ああでも、生存している部員の数が数ですし、難しいかな。一人でも倒れたらSは無理です。

 誰か倒れた時点でこのRTAも終了なんですけどね。

 

 ハンカチを集めます。

 教室を巡って確率で出現するアイテムを入手する方法もありますが、簡単なのはみんなから貰う事です。

 そしてみんなに配る……それってなんか意味あるの?

 

 チョーカーさんは持ってること確定してるのでいいとして、みんながハンカチを所持しているか確認しましょう。

 女の子なんだから持ってるに決まってるだろ! と思うかもしれませんが、優衣ちゃんは持ってないんですよね。荷物は開始時点で落としちゃったからね。

 以降は無駄なアイテムを拾うのなんてロスなので持ってません。

 なので余ってたら誰かちょうだい。

 

「ごめんなさい……余ってるハンカチはないのよ」

 

 ワッザーファー。

 じゃしょうがないので拾いに行きましょう。教室巡りじゃー。

 たまに見つかるボールペン以外は不要なのですぐさま捨てて行きましょう。ただでさえ水を複数持ってて重いのに、これ以上持ったら優衣ちゃんがふらふらし始めてしまいます。

 

 幸い1階まで制圧済みなので3階になくても気楽に探しに行けるのがいいところ。

 あ、見つけましたね。名も無き生徒のハンカチ。ちょっと血で汚れているので後でお手洗いででも洗っておきましょう。

 

 ついでに購買に寄って石鹸を集めます。

 「大ジャンプ」やイベント中のキャラを転ばせるためだけのアイテムではないって事を見せてあげましょう。

 

 さ、部室に戻って時間を進めます。りーさんを呼び出すのは寝る直前がちょうどいいですね。

 くるみちゃんにお野菜いっぱい押し付けて好感度を稼ぎます。

 

「あげる」

「あたしに? ありがと」

 

 手渡したきゅうりをその場で齧り始めるくるみちゃん。こうして見るとやっぱかわいいですね……すき。ちゅっ。

 

「くるみちゃん餌付けされてるー」

「なんだとコラ、ゆきー!」

 

 ぷくくと笑うゆきちゃんも愛くるしくてすき。ちゅっちゅっ。

 餌付けされてる、の発言は前の動物園の話からの派生ですかね?

 AIの動きの技術も凄いですが、バグというかお約束な挙動が多いのに対して、会話の派生が凄まじい。

 

 こちらの言葉尻を捉えて無限に話を広げてくるので、生きている彼女達と実際に会話しているように感じられます。

 1音1音を様々な発音で収録しているのだと思われますが、いつだって流暢なのでほんとにすごい。

 

「優衣ちゃん、ちょっといい?」

 

 ん? なんかめぐねえが話しかけてきました。このアングルは……お勉強のお誘いですかね?

 日常を維持するための催しの一つ。部員はまばらに参加し、それに加わることで参加した部員との協調性を高めることができます。

 本チャートでは残り日数が少なくまともに開催されませんでしたが、学校スタートならかなりの頻度で行われ、確定で参加するゆきちゃんとの好感度を早々にカンストさせることができ、精神的に安定した学園生活を送れます。

 

「みんなとは仲良くできているみたいね。先生安心したわ」

 

 ……?

 あ、シーン入ったから何かしらのイベントかと思ったんですけど、別にそんなことなかったですね。

 ルートに入ってるよーっていう断片的な演出でした。

 

「その調子で私のことも先生って呼んでくれたら──」

「めぐねえ」

「──よかったんだけどなー……」

 

 るー、と涙を流すめぐねえ、すき。頭撫でてあげたくなります。撫でました。

 

「あの、私、先生……」

 

 ああん!? いいから黙ってよしよしされるんだよぉ!

 めぐねえの頭撫でるの楽しいです。……タイム? ……タイム!

 よしよししてる場合じゃなかった(あほ)。急いでりーさんを闇に葬りましょう!

 

 泣く泣くめぐねえから離れ、他の部員に気付かれないようりーさんにちょいと接触してから教室を出ます。

 ……察してついて来てくれました。よかった。

 隣の教室に入ったら、鍵を閉めます。

 

「っ……。それで……優衣ちゃん、用件は何かしら」

「これ……」

 

 めちゃくちゃ警戒してるりーさんに「がっこうぐらし!」を手渡しましょう。

 これで一回精神値を削り切り、みんなにケアしてもらって即座に持ち直してもらい、覚醒させるとともに回復に専念して時間を潰す完璧な計画です。大事な大事な精神値を自分の手で消し去るのは気が引けますが……同時に気が狂うほど気持ちええんじゃ。

 やっちゃいけないことほどやりたくなるあれですよ。

 

 りーさんのために舞台は整えました。

 ほら、見ろよ見ろよ!

 

「これ……! なによ、これ……!」

 

 1ページ捲った時点でおめめかっぴらいたりーさんは、こちらが何を言うでもなくペラペラと捲って……ん? ん?

 

「……、……。」

 

 青白い顔で漫画を見下ろす彼女は、今ので6ページくらい見たはずなんですけども……。

 

「これ、他の子には?」

 

 あれ、発狂しませんね。普通に話しかけてきたんですけど……。

 えっ、この場合……えっ? あの、え?

 いや、私しか読んでないですけど。

 

「そう……なら、これは私が預かるわね。……優衣ちゃん、辛かったわね」

「……」

 

 ぎゅ、と抱き締められて真顔になる優衣ちゃん。

 うそー……これを読んで発狂しなかったりーさん初めて見た……いつも今みたいに余分に読んで自滅するのに、今回に限ってなぜ?

 うーむ、わかんないです。というか人を気遣う余裕があるとは……もしかしてすでに覚醒していらっしゃる?

 

「でも、もう大丈夫よ……これはあなた一人で抱えている秘密じゃない。……それにね」

 

 体を離したりーさんは優衣ちゃんの髪に指を通すと、肩を撫で、手を柔く握って持ち上げるとまっすぐ目を合わせて……。

 

「私達は、ここにいる」

 

 それでいいのよ。この手の温もりは嘘じゃない。

 

「だからきっと、これはただの記録。……今日はもう寝ましょう? ホットミルクを作るわ。体をあったかくして、みんなと一緒に眠れば、怖いことなんてなんにもないからね」

「……ん」

 

 ゆっくり、やさしく、言い聞かせるような声音にこくこくと頷く優衣ちゃん。

 凄くいい話ですし、私もこれ編集しててじーんときてるのですが、接触と視線とで精神値と空腹値がガリガリ削られていってるんですよね。

 そしてホットミルクは飲めないのであった。

 

 就寝!

 

 きららチャンスはダンスdeダンスでした。

 ピッ! ピッ! ピッピッピーッ!

 笛の音に合わせて前に立つ人物が取るポーズを真似ていくリズムゲーです。

 太郎丸が笛くわえてサイリウム振ってますね……ええ……。

 

 ゲームスタートです。

 音感には自信があるんですよ!

 

 どべっ。

 

 ……ボタンがね、悪いんだよね。

 はいっ☆

 

 久々のきららジャンプ、総勢10名で大ジャンプ!

 眩い朝の光の中、スローでハイライトされるのはゆきちゃん周りでした。

 

 6日目の始まり始まり。

 まずは空腹値を確認。……やっぱり微妙に残っておる。

 食人衝動持ちだと朝を迎えたら空腹値が限界ギリギリ! なことが多いのですが、昨日今日となんかミリで残ってますね。というか今日はミリではなくセンチくらい残ってる。

 

 ま、どの道お水飲んで回復はするのですが。

 

 さて、今日もまた一人取り残されている優衣ちゃん。起こしてくれる人がいないのは、触るのが駄目なのを考慮してですかね。実は結構新鮮な光景です。……めぐねえはなんで起こしてくれないんでしょうかね?

 

 学園生活も残すところ1日。生活部の楽しい楽しいイベントは全てキャンセルしていきましょうね~。

 

 ここまでくれば注意すべき点はそうそうありません。

 部員の精神値に気を付けて万全の体制で最終日を迎えましょう。

 繰り返しになりますが、精神値は非常に大事です。強制バッドエンドになることもしばしば。

 

 たとえば、学校で気を付けたいのは卒業ですかね。

 エンディング 「そつぎょう」

 条件は

 

①学園生活部が全員生存している

②全員の精神値が一定を下回った状態で1回目の「あめのひ」を迎える

③佐倉慈が覚醒している

 

 この三つです。

 厳しい戦いが続き食糧や安全の管理が難しくなる最高難易度で初めて迎えるパターンが多いらしいこの強制バッドエンディングの内容は、そのまま「卒業式を行う」こと。

 

 既プレイ兄貴達も驚いたんじゃないでしょうかね。みんなボロボロの状態で、精神値の回復もままならないながらも、戦力に頼もしい覚醒めぐねえを加えての雨の日を迎えて、いざ防衛戦! と意気込んだところでのムービーには。

 

 3Dではなくアニメで開始されるのは教室で執り行われる卒業式の様子。過去の出来事でもなく未来の出来事でもなく現在進行形。プレイヤーの操作なく雨の日を乗り切ったメンバーは、みな晴れやかで明るい顔をして、めぐねえからの卒業証書を受け取っていきます。ことさらに明るいゆきちゃんのモノローグに、これが見た目通りの明るい行事ではないと察することでしょう。その通りです。

 

 今執り行われているのは、「この世界からの卒業」式。

 

 雨というたったそれだけの条件で押し寄せる「かれら」の大群。

 未来が見えず、現状もろくに生き抜けない学園生活部の面々は、そんな選択をしてしまいました。

 彼女達卒業生はめぐねえが先生として、大人として責任をもって天国へ送り届けてくれます。

 

──私達は今日、卒業します!

 

 曇りなきゆきちゃんの宣言に、白む画面。シンと静まり返る中、「エンド17 そつぎょう」と浮かび上がり、終了です。なんだこれは……たまげたなぁ。

 ちなみにボタンを押さずに放置していると徐々に暗転していき、校庭を徘徊する「かれら」の姿。

 そこから屋上へカメラが動き、疲労困憊の面々を映します。

 

「いやよ! もういや!」

 

 精神値が底をつき発狂するりーさん。誰も声をかけることができず、座り込んだまま動かない。

 いつまでこんなことが続くのか。助けはいつくるのか。それまであんなにたくさんの「かれら」を凌ぎ続けなければならないのか。

 考えれば考えるほどそれは困難に思えて、重苦しい雰囲気に包まれる……そんな中、よろよろと立ち上がったのはゆきちゃんでした。

 

 ゲームの進行の中で誰かの精神値が大きく減少すると、ゆきちゃんは何かを発案してそれを回復させてくれます。

 しかしさすがの精神安定剤もこの状況ではどうしようもなく、だから、今のみんなに笑顔を取り戻させる最後の提案をしました。それが卒業式を行おう……。

 

 このエンディングはめぐねえが覚醒していないか、存在していないと起こらないのですが、彼女とのエンディングを夢見て試走を繰り返してきた私は幾度となくこういった強制バッドエンドに誘われてきました。

 めぐねえの覚悟は良い方向ばかりに作用するものではないようですね……。

 

 条件に「1回目の」とあるなら、今回迎える2回目の「あめのひ」では関係ないんじゃないかと思うかもしれません。私もそうだとは思うんですけど、7日目にめぐねえ達が助けに来てくれて……学校組は覚醒めぐねえを加えてのその日を超えてないので、もしかしたら起こるかもなーってくらいの気持ちです。

 

 全員の精神値を参照するっぽいので人数の多いこの状況じゃ起こりようもない気もするんですけどね。

 

 というわけで起床! とろい動きで起床!

 お布団を畳み……あっ。

 

「……」

 

 中身入り寝袋が一個残ってました。寝坊助さん、発見。

 ていうかゆきちゃんですね。お前も置いてかれたんか……。

 

「ぐー……ぐー……」

 

 おーおー幸せそうな顔で寝ておる。提灯を破壊して起こしてあげましょう。

 

「んぇえっ、なになに!?」

 

 ゆきちゃんがいないとみんなの精神が安定しないんだからはやく起きて欲しかっただけです。

 という訳で部屋を出ます。「……えっ?」という困惑の声は無視します。

 

 ……結局みんな集まらないと朝食始まらないからゆきちゃんと一緒に行っても良かったかもですね。

 こんなガバムーブしてるから困惑されるんだよなあ。

 

 今日もみんなの励ましで優衣ちゃんもお食事することができました。

 そういえばずっと真顔な印象のあるイメージの優衣ちゃんですが、結構嫌そうな顔もしてる気がしますね。

 

 自由時間になりました。すごいプチトマト食べたい。優衣ちゃんの顔を歪めたい。

 しかし時間は有限なので欲望を投げ捨てて外に出ます。3階のバリケードの補強とみんなとの会話で時間を進めてしまいましょう。

 

 バリケードの補強やみんなの精神値を回復させるための様々なイベントの提案、相談はゆき・りーさん・めぐねえにできます。勉強会避けでめぐねえはなし、りーさんは……見当たらないのでゆきちゃんに話しかけます。

 

「バリケードの補強? うん、わかった! みんなを呼んでくるね!」

 

 と言った直後には全員集まってる不思議。みんなで力を合わせて「彼ら」を寄せ付けない強固な一品を作り上げていきましょう!

 2階と1階のやつはどうせ突破されるので手は付けません。時間的にも1箇所に注力するのが一番ですしね。

 

 天井を見上げながら移動します。ところで資材は集まってますかね?

 

「そうね……そこそこね」

 

 そんなに無いってことですね。昨日のうちに集めとけばよかった(小声)。

 という訳で作業タイム。倍速です。

 子供達もせっせこ働いてくれるのが嬉しい。人数が多ければ多いほどより早く、より強固なバリケードを拵えることができます。

 

 ……今気づいたんですけど、りーさんいなくない?

 いつからだ? 最初からいませんでしたかね? 私が見落としてただけ?

 だってほら、休憩する時るーちゃんはりーさんの腕にくっつくんですけど、今は一人で壁際に座り込んでますし、ここにはいないってことですねこれ。

 

 まーた隠れて発狂してるのかな? ちょっと精神脆すぎんよー。

 これが終わったら探しに行きましょ。案外なんか脇道イベント起こってるだけかもしれませんけど、そうじゃなかったらケアしなきゃ。

 

 るーちゃんが倒れたらりーさんも道連れになるのは前も言ったと思いますが、その逆もしかり。姉妹の繋がりは強い。支え合い助け合い生きているうちは安心だけど、崩れる時はとても脆いものです。

 

 ……はい。

 

 えー、どう考えてもこれ私のせいなんですけども、プレイ時の私の頭の中は呆れ一色でした。鳥頭なの。ゆるしてゆるして。

 

「これでばっちりね!」

「お疲れさん」

 

 お、頑丈なバリケードを築くことができたっぽいですね。みんなの雰囲気と言葉で察せますので注意深く観察しましょう。

 

「っとと由紀、大丈夫?」

「あはは、ごみん……足滑らせちゃった」

 

 ゆきちゃんがバリケードの完成度を確かめていたのですが、降りる際に滑ってしまうというアクシデントがありましたね。あ、ゴミィって言ってる……割と聞かないレア台詞ですね。猫帽子を深くかぶるゆきちゃん……あんまりそっちの方見てても空腹値が削られるだけなので視線を外して、さて自由行動の再開です。

 

 部室に戻って……りーさんの不在を確認。あ、そうだ、みんなを呼びに行ったのはゆきちゃんだから何か知ってるかもしれませんね。話しかけてみましょう。

 

「……りーさん? ……ううん、見なかったよ」

 

 んー、そうですか。ていうかなんかゆきちゃん調子悪そうですね?

 合図の一つである咳をしてないので感染でも風邪でもない。他の部員が平気にしてるから食中毒でもない。朝食の際にばくばく食べてたので空腹でもない。

 ……?

 

 ???

 

 ……。

 

 ……???

 

 考えてもわかんない時は行動あるのみだね。動きます。

 各教室を巡るりーさん探し。一応これはチャート通りです。

 といっても、「最終日前は部員の精神値を高く保つ」という大雑把なものですが。

 

「……」

 

 図書室で発見しました。扉の開閉音は聞こえているはずですが動きが見えませんね。呼びかけても反応なし。よっぽど面白い漫画でも読んでるのかな?

 りーさーん?

 

「ッ!!」 

 

 うお! あっぶぇ!!

 あの、緊急回避……緊急回避されました……。共通モーションの、ボールペンで「彼ら」の目を突くあれですね。

 

「あ……ご、ごめんなさい。優衣ちゃんだったのね」

「……」

 

 とはいえ、寸止めで許されました。やべぇよ……やべぇよ……。Re:さんガチで発狂してますやん!

 ああいや、踏みとどまってくれたってことはギリギリ大丈夫なんですかね?

 でも手に持ってる「がっこうぐらし!5巻」は叩き落としておきましょう。こんなもん読まなくていいから。

 

「…………うん。……優衣、ちゃん……ごめんね。一人に……してもらえる?」

 

 だめです。

 精神的に追い詰められた人間特有の一人になりたい願望(ムーヴ)はほんとなんなんですかね。

 さっさと部屋を出て部室に戻りましょう。ダッシュダッシュダッシュ!

 

「わ、どうしたのゆいちゃん?」

 

 ちょうど部室を出ようとしていたのかゆきちゃんが扉を開けてくれたので脇から頭を出し「わわっ」、チョーカーさんに編み物を教わっているるーちゃんへ手招きします。床に寝そべって絵を描いていたせーちゃんと顔を見合わせたるーちゃんは、二人してこっちに来てくれました。

 

「……」

「……」

 

 あ、手話なくてもせーちゃんの表情で言いたいこと結構わかりますね。ついてこいのジェスチャーで図書室に取って返します。

 おらっ開けろ! 巡ヶ丘市警だよっ!

 

「……ぁ。るーちゃ……」

 

 おめめかっぴらいてるりーさん、なんか笑っちゃうんですよね。とことこ向かってったるーちゃんを凄い顔で迎え入れたりーさんは、その両腕にしっかりと妹を抱いた時にはもう目をつぶっていました。

 触れ合うことで心の安寧を得る。美しき姉妹の愛情……。

 

「……」

 

 混ざれないせーちゃんが寂しそうにしている気がします。慰めたいところですが、優衣ちゃんは一人を除いて人肌では安心できない状態ゆえ、無理ですね。

 

「ほら、おいで」

 

 そんな優衣ちゃんに代わってりーさんがせーちゃんを呼んでくれました。

 少しの躊躇いのあと、おずおずと近づいていった彼女を片腕に抱くりーさんは、すっかり元通り。

 ここまで速い精神値の回復はあまりにも美味しい。子供二人いると楽でいいなあ。

 

 さらに、夕飯を迎える頃にはなななんと! 優衣ちゃんの味覚障害も治りました!

 というのも、露骨に眉を寄せてご飯を口にした優衣ちゃんがあれっと首を傾げて普通に食べ始めたのと、それに気づいた部員がことさらに囃し立てたのでわかりやすかったですね。

 

 精神値と空腹値のケアがしやすくなりました。わっしょい!

 はちゃめちゃに飯を掻っ込んで満腹になっておきましょう。もう水なんていらねぇんだ……!

 ……? 水集めに動いた時間が全てロスに錬金された……?

 

 まま、未来のことはわからないものですし、前向きに行きましょう。

 そもそも水が必要な場面はまだある、あるはず、たぶんある……ので!

 

「優衣ちゃん、ちょっといい?」

 

 にっこにっこして優衣ちゃんを見ていためぐねえが夕食後に呼びかけてきました。

 寄って行けば、何かをくれそうな気配。ついにきたか、信頼イベ……!

 明日最終日なんですけど、今さら貰って何か意味あるんですかね?

 

「これ」

「……」

「優衣ちゃんのものよ?」

 

 めぐねえがくれたのはグーマちゃんではなく、指輪でした。

 結婚の申し込みかな? 給料三ヶ月分なんでしょうね! 式場は押さえてますか? ウェディングドレスの準備をしておいてください。近いうちに届け出ます。

 

 冗談は置いといて、えー、台詞から考えるに、おそらく親からドロップする指輪を彼女が入手していた、ということなのでしょう。親「彼ら」を倒したのめぐねえですしね。それを貰えるんだ……知らなかった。

 ただこれ、地雷アイテムなんですよね。持ってても精神値削れるだけです。呪いだよこれは。

 

 そんなもの渡してこようとするめぐねえは、ぬぐねえですねこりゃ。

 通常プレイならたとえ不利益しか生まないとしてもこんなエモいアイテム捨てたりはしないのですが、RTAなので迷わず捨てます。ぽーい。

 

「ゆっ、いちゃ……!?」

 

 ショックを受けてるめぐねえにすまんなと謝りつつ眠りに行きます。

 なんか今プレミしてなかったか……? いやでも水で重いしなー。

 指輪くらいなら大して負担にならないから持ってた方が良かったかもしれない。

 思い返すとめぐねえ凄い顔してた気がするし……。

 

 くよくよしててもしょうがない。いざ就寝!

 

 ちなみに、きららチャンスは「たまいれ」でした。

 紅白にわかれてその色のボールを投げて蛍光灯に吊るした籠に出し入れする競技ですね。ボーナスは体力に+1。

 投擲は取ってないので補正はありませんでしたが、辛くも我が白組の勝利でした。やったぜ。

 

 はいっ☆

 

 最大最後のきららジャンプ、これで見納めだと思うと感動しますね。

 といったところで本日はここまで。ご視聴、ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

「おなか、すいた……」

 

 

 

 夜半。

 みんなが寝静まった後に聞こえてきた微かな声に、私は目を開いた。

 

 腹部に掛かる体重と、押さえつけられた両肩にある鈍い痛み。

 顔を覗き込む彼女の口から垂れた唾液が頬を濡らした。

 

「っ!」

 

 カァ、と口を開いてゆっくりと沈み込んでくる頭に、全身に力を込めて腕を跳ね除け──沈んでくる彼女の両の二の腕をそれぞれ支えて受け止める。

 激しい鼓動で視界が揺れる。緊張で呼吸が乱れる。片手で彼女を押し留めながら、どこに置いたかも定かでない布を探して布団の脇を探る。

 

「あったっ……!」

 

 布に包んだ棒状のもの。

 指の動きだけでなんとか布を剥がし、それを──優衣ちゃんの口へ押し込む。

 

「むぐ……むぅ……むぅ」

 

 シャクシャクと心地の良い音がする。零れ落ちた水分が私の首と、襟を濡らす。

 それは、屋上で採れたきゅうりだ。

 

「はあっ、ふうっ、……優衣ちゃん?」

 

 暗闇に浮かぶ金の瞳は細められたまま揺らめいているだけで、反応はない。

 腋へ手を差し込んでなんとか持ち上げて横に座らせる。彼女は、両手で持ったきゅうりを齧って満足そうにしているのみだ。

 

 ほっと息を吐いた。

 良かった……彼女の衝動は、止まったらしい。

 

「……やっぱり、意識はないのね」

 

 シャクリ、シャクリ。

 ゆっくりした咀嚼と、ぼうっとした目は、意識が半分夢の中にあるのを窺わせた。

 単なる食欲であることを……それを再確認したこの時に、私は、胸を強く押さえて今一度深く溜め息を吐いた。

 

 自分の首に手を当てる。

 巻かれた包帯の下に残る歯型。……一緒の布団で寝た一昨日も彼女は空腹を訴え、そして、その時の私は防ぐ術を持っていなかった。

 首に食いつかれた時、私は死を覚悟した。自分の死と、彼女の死、両方を。

 

 けれど優衣ちゃんは噛みつくだけで止まって、それ以上はなかった。

 ……とはいえ、一度感染した彼女のそれは、「彼ら」への変貌を強く感じさせて……だから、朝を迎える前に布団を抜け出した私は、空き教室の一つに鍵をかけて閉じ籠もった。

 

 結局危惧していたことはなかったけれど。

 

 ならば問題は優衣ちゃんの……食欲だ。

 彼女は味覚に異常を抱え、普通に食事ができない状態だった。

 また、私以外に触れる事に強い忌避感を抱いているようだった。

 そして、人間に食欲を抱いている、という話もあった。

 

 だから彼女が空腹を覚えた時、私を食べようと思ったのは、きっと自然なことだったのだろう。

 

 ……その思考に至って然るべきだったのに、私は何も考えず彼女と寝床を共にした。

 一度だけじゃない。首を噛まれたその日の夜にも、僅かな忌避感とともに彼女を布団へと招き入れた。

 

 人に食欲を抱いているなんて話を信じたくなかったのかもしれない。

 少なくとも、考えたくなかったのは事実だ。

 実際に噛まれたのに。二度もそれを経験したのに。

 

 昨日はプチトマトを口に押し込んだ。

 彼女は今と同じように夢うつつでそれを飲み込んで、それきり眠ってしまった。

 だから今日も大丈夫だとは思っていたのだけれど……。

 

「……」

 

 実際、満足した彼女は糸が切れたように布団へと倒れると、無垢な顔をして寝息を立て始めた。

 

 手を伸ばす。

 

 ……撫でた髪は指に心地良くて、先程までの姿なんてまるで連想できなかった。

 でも、忘れてはならない。優衣ちゃんは……こんなにも整った環境の中にいてさえ、優衣ちゃんは……我慢、できないんだ。

 

「……」

 

 学校での暮らしが安定してきて外部へ救助を求めに行けるようになっていても、彼女を残して外に向かおうとはとてもではないが思えない。

 彼女の抱える問題が全て解決しない限りは……。

 

 彼女とどう向き合うべきか。未だに答えが見つからない。

 

 連日頭を悩ませていると、一つの吉報があった。

 今日の夕食の折、彼女は異常を訴えることなく食事を行った。祠堂さんが我がことのように喜んでいたのをよく覚えている。

 

 味覚の問題が解決された。原因は考えるまでもない。部員達の励ましと、それによる精神面の負担の軽減。

 非常に喜ばしい出来事だ。……そのはずだ。

 

「……」

 

 けれど……今日もこうして私を噛もうとした彼女には、確かに人への欲望があって……。

 

 ……味覚の、復活。

 食べる事を……楽しめるようになったのは……良いことよ。

 

 それは娯楽であり、人としての営みの大部分であり、私達との共同の作業であり、互いの不安に満ちた心を慰める行為でもある。

 食べ物を美味しいと感じられるようになったのは、そういうこと……だけど。でも。

 

 それは、つまり。

 

 味がわからないから食べる事を嫌がっていた。唯一私にだけその欲望を向けていた。

 だというのに、それが解消されたならば矛先は私以外にも向いてしまうかもしれない……?

 

 ……。

 

 やっぱり私には、何をどうしたらいいのかがわからない。

 考えても、考えても、資料を漁り調べてみても、解決策が浮かばない。

 どうしようもなくて、ただ、こうしてその場しのぎの行為しかできていない。

 

 それを考えると味覚が戻ったのは、やっぱり良かったかもしれない。

 口に何かを含ませれば、とりあえずは彼女の欲求は収まるのだから。

 味覚に異常があった時は食べる事を嫌がって、それが治っている今は、口にしたものを咀嚼することに注力してくれる。

 これが、その場しのぎ……。今この場での解決にしかなっていないとわかっていても、まだ、何をどうすればいいのか……ううん、時間が解決するのを待つ、とか、しか……。

 

「……優衣ちゃん」

 

 髪を撫でる。

 どこまでも幼く、私に似ていて、でも私の小さい頃とは似つかないその顔に胸が締め付けられる。

 専門家のいないこの世界では、もしかするとこの子のこれは、一生治らないものなのかもしれない。そう思うと、憐れでならなかった。

 あるいは、味覚と同じようにあっさりと治るかもしれない。そうだったらどんなに良いか。

 

「……」

 

 クロスに手をかける。

 そこに通した指輪に、優衣ちゃんは拒絶を示した。

 それきり、目の前にこうしてぶら下げていてもなんの反応も見せなくなってしまった。

 

 それが何を意味するのかさえ私にはわからない。

 由紀ちゃん達に囲まれてどこか穏やかな雰囲気を纏うようになった彼女でも……やはり、遺品を渡すのは早すぎたのだろうか。まだその時ではなかったのだろうか。

 

 この指輪が彼女の心の安定になれば。それで異常が消えれば……。

 ……異常。異常だなんて……いいえ。現実を、見ないと……。

 

 わからないことばかりでいやになる。

 ……泣いてしまいそうになる。

 

「でも……」

 

 穏やかに吐息する彼女の汚れた手と口を拭いてやりながら、思う。

 この子達は……何があっても、どんなことがあっても、守り通さねば。

 

 ……それは、教師として?

 

 ……それ以外の答えが見つからない。出てこない。

 何か間違っている気がする。これじゃいけない気がする。

 そんな、気がするのに……。

 

 

 暗闇の中に揺らめく金の光のように……答えは曖昧で、すぐさま掴み取れるようなものではなさそうだった。




TIPS
・「お腹……空いた……」
空腹値が限界を迎え、操作不能状態が近い事を示す台詞
精神異常のない通常の場合でも似たような台詞を喋るため頻繁に呟いていると錯覚する



・精神値

・千翼優衣
51/90

・丈槍由紀
29/100

・恵飛須沢胡桃
62/150

・若狭悠里
29/100

・直樹美紀
66/100

・柚村貴依
83/130

・祠堂圭
92/100

・若狭瑠璃
81/100

・月日星夜
79/100

・佐倉慈
32/90




次回、ゲーム「がっこうぐらし!」最終回。


「優衣ちゃんが優しい子だってこと、先生はちゃんと知ってますからね」

「るーちゃんは、もう死んでるの」

「あたしたち……ずっと友達だよな」

「優衣先輩っ!!」

「ゆい先輩は死んだんだよ」

「さよならも、ばいばいも、しないよ」




わたしたちは、ここにいます。

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