忘れられてなければいいんですけど
その日ボーダー内には職業体験にある学校が来ていた。その学校にはある人物もいてボーダー内では噂になっている。
「ごめんね川原くん。つまらないかしら?」
「まぁ、我慢はするよ。今回はほとんどの奴らがいきたいって言ったんだし」
「ありがとう」
そう言ってきたのは俺の担任だ。今回のボーダーの見学は学校側からの打診がありボーダーは納得した上で了承した。ほとんどの奴らがボーダーに見学に行きたいと言って仕舞えば俺1人の言葉で覆せるわけもない。
そしてボーダーに行くと前に新型に殺されかけていた3人が調子に乗って説明を始める。
特に興味はなく話は聞き流す。説明は嵐山さんがしているんだから調子に乗らないでいいと思うのに。
「それじゃあ訓練を試してもらおうかな」
訓練室に入っていく。3分以内に倒せる奴はなかなかいなかった。痛くないと分かっていても怖がってなかなか倒せない。
そんな中3人組は倒していた。1分30秒ほどだけど。
「ハハハこれが実力差だよ」
「たわいない」
「弱いな」
その言葉にクラスの奴らはイライラしていた。けれど実際そいつらだけだった。3分以内に倒せたのは。
「川原倒して見せてくれ」
クラスの奴らが俺に頼んできた。少し見返してやりたいしあの口を塞いで欲しいんだろう。
「川原やるのか?」
「少しだけですけど」
「わかったブースに入ってくれ」
ブースに入りトリガーを纏う。そして刀を抜き目の前にバムスターが出てくる。
そして孤月を投げて終わった。タイムは0.23だ。
「卑怯だぞ!投げるなんて」
「「そーだそーだ」」
「あ、そうなの。それじゃあ。嵐山さんもう一回いいですか?」
「あぁ」
さっきの3人は抜かされたのがよっぽど嫌だったんだろう。そして孤月を鞘に納め開始の合図なる。
その瞬間に飛びバムスターを叩き切った。真ん中から真っ二つだ。
「そんなことできてもA級最下位部隊が偉そうに」
「そーだそーだ。雑魚の寄せ集めのくせに偉そうにすんな」
「ちょっと君たち」
時枝さんが止めに入る。けれどそんなことはもう俺には関係無い。
「時枝さん訓練室一つ貸してください。お前ら入れ。俺にかすり傷でも与えたら俺たちと変わってA級にあげられるように言ってやる。ただ負けたら俺のチームメイト全員に謝れよ」
「よし、乗った」
「甘くみるなよ」
「調子に乗りすぎだ」
なんだか色々言ってくるが正直かすりもしない。ハウンドも全て切ればいいだだし相手にならないと思う。
「戦闘訓練開始」
まずは孤月の奴が突っ込んできて後ろからハウンドが飛んでくる。まぁ定石通りなんだけど話にならない。
俺も突進して孤月のやつを切る。体は半分になりハウンドは避けながら切っていき2人の目の前にくる。
「ヒィ!」
「化け物」
「おいおいまだまだやるんだぞ。なに一回で参ってんだ」
「なにって一回で終わりだろう」
「そんなもんで終わるかよ。まだまだチャンスはあるんだから立て」
そこからは一方的だった。手を切り再生までの間に全身を切る。途中でやめてくれと言ってもやめる気はない。
「ストップだ川原」
「あ?嵐山さん止めるなら許しませんよ」
「ここ以上すると君がA級にいられないぞ」
「っ!わかりました」
この言葉はやばいと思ったんだろう。川原は攻撃を止める。しかし3人の生意気な生徒は震えながら立てない。よほど怖かったんだろう。この3人はもう無理かもしれないなと思う嵐山。
しかもかなり怖かったようでトリオン体を解除してからも全く動けていない。
無線で職員を呼び3人を運んでもらう。この3人のことはなんとかすると先生に伝えて次のコースに回ってそこからは見学だ。
学校の中にはボーダーを受けたが合格しなかった子もいたらしく川原にいろいろと言っているのが見える。
なんとか見学を終えそのまま学校に帰って行くが川原はそのまま防衛任務があったので防衛任務に向かって歩き出したのだった。
「たいちょー見たよ。ありがと」
「なにが?」
「あれのことですよ。職業見学」
「あ、あれね。まさか見られてたとは。恥ずかしい」
「もー何が恥ずかしいの?いいじゃんお兄ちゃんは悪いことをしたと思ってないんでしょ」
「まぁ、な」
「ならいいじゃん」
桜に真琴、綾香にまで言われた新一はそれ以上何も言わない。恥ずかしかったことだしななるべく触れてほしくないと言うのが現状なのだ。
そしていつも通りの毎日が始まるのだ。
3人は防衛任務に向かう。綾香はサポートなのだ。
まぁオペレーターなのだからしょうがないと割り切っていても4人から急に1人になるこの感じは慣れないものだと思う綾香。
そしてパソコンに向き合い始めてオペレーターとしての仕事に全うするのだった。
防衛任務といっても忙しい日と忙しくない日がある。そして今日は極め付けに忙しい日のようだ。次から次へと門が開いていく。
「あーもーなんなの今日は。やたら多くない!」
「文句言ってる暇はなさそうだぞ。また開いた」
「またぁ!?」
これだけですでに10回以上門が開いている。その度に5体以上の近界民が来ているのだ。それはかなり多い数でありイライラしている真琴もわかる気がすると倒しながら思った新一。桜は何も言わずにアステロイドを放ち粉々にしていく。
そして18時をまわった瞬間に急に門が開くことはなくなりそこからは3人とも座りながら話していた。
「代わるぞ川原」
「風間さんですか。なら安心だ」
「どういう意味だ?」
「今日は門が開く数が明らかに多いです。気をつけてください」
「了解した」
そういい川原隊のメンバーは帰っていく。3人とも疲れた様子をして帰っていったからかなりの数の近界民を相手にしたんだろうと思う歌川。
しかし自分たちが防衛任務に着くとそれはいつも通りの数だったのだ。
特に何も考えることなく防衛任務をこなした風間隊だったのだった。
隊室に着くなりソファに倒れ込む真琴と桜。かなりの数を倒したので疲れているんだろう。もっともトリオン体ではなかなか疲れを感じることはないので精神的に疲れたんだろう。
綾香と2人で台所に立つ。そしてお湯を沸かしてあるものを入れていく。それを悟ったのかお湯を入れた後に蒸らす綾香。
「ふふ、やっぱりこれを入れるんだね」
「まぁな。けど持ってきてくれてるのは綾香だろ」
「まぁ家の人間で飲むのいないし。だんだん溜まっていく一方だからね。だから美味しそうに飲んでくれるこっちに持ってくるの」
この隊室のほとんどがあやがが持ってきてくれたものだ。本人曰く要らないものばかりらしいが高いものが多い。
綾香の家はボーダーに出資している会社の中でもトップクラスなのだ。それは唯我の家と同等ということ。
しかし違う点は唯我みたいに自惚れていないところだ。いや自惚れているのは言葉が悪いと思う調子に乗っていないと言った方が正しい。
「できたよ」
「それじゃあ持っていくか」
ほんの少しの距離だから2つずつ持っていく。2人ともよほど疲れ切っていたのか全く動く気配がない。机の上に置き別のソファーに座ってから入れたものを飲む。
「なんかいい匂いする」
「なにこれ?」
「ハーブティーだよ。落ち着くかなって思って。2人とも疲れてるみたいだったし疲労回復にも効くから」
「ありがと綾香。たいちょー」
「ありがとうございます綾香さん」
絢香は嬉しそうに微笑んでハーブティーに口をつける。そして落ち着いたところで次の話だ。
「実は三雲がうちに来るらしい」
「え!?」
「あいつ?」
「あの人か」
そういうと三者三様の反応を示す。綾香は特に嫌な感じはしない。桜に関しても前に助けてもらっているからそこまで嫌な反応は見せていない。しかし真琴に限って言えばすごい嫌そうな顔をする。
「どうした?真琴なんでそんな顔なんだ?」
「逆になんでみんなは普通にしてるの!?」
「どういう意味なの真琴」
「あいつは好かないんだよ!だってあいつ助けてもらえるのが普通と思ってるじゃん。一体何様なの。私はそんなこと!」
「真琴!」
綾香が叫んだ瞬間に真琴は体を震わせる。それは桜には聞かせたくないことだったんだろう。
桜は頭を悩ませる。しかし真琴の言うこともわかっている。
「真琴今回限りにするから。ただ第一声がお願いで、それがわかる形のものだったら考えてくれ」
「……っむ!わかった」
真琴は渋々と言った感じに納得した。ただ言葉にしたことは曲げないので納得してくれるだろう。
俺は棚からお菓子を出して広げる。そして場を変えるのに大変だったのだった。
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